260 / 261
第25章:七人の天使
第9話:俺は悪くねえ!
しおりを挟む
「ワタシは退く。アクラシエル、貴女の言に従オウ」
ジェレミエルは苦々しい表情のままに、矛を収める。その姿にアクラシエルは肩をすくめてみせる。その後、レオナルト=ヴィッダーの方に顔を向けて、にっこりと天使の笑みで語り掛ける。
「バージニア本国で合いまショウ。ワタクシは貴方にとっっっても興味がありましテヨ」
レオナルト=ヴィッダーはギリッと歯噛みする。クルス=サンティーモの天使の笑みは、おちんこさんがスタンディングオベーションをしてしまうが、このアクラシエルと呼ばれる女の天使に微笑みかけられても、レオナルト=ヴィッダーは性的興奮をまったく覚えない。
レオナルト=ヴィッダーは思った。こいつは『毒婦』の類であると。魅惑的な天使の笑みをしているが、その腹の中ではマムシよりも強力な毒を仕込んでいると。それゆえに、レオナルト=ヴィッダーが心に持つ敵愾心は収まるどころか、余計に膨れ上がってしまう。
金縛り状態のレオナルト=ヴィッダーを舐めるように見つめ、さらにはレオナルト=ヴィッダーの顎を左手でなぞってみせる。こうされていながらも、レオナルト=ヴィッダーのおちんこさんはまったく無反応である。
ジュレミエルがパチンと右手の親指と中指を鳴らしてみせる。レオナルト=ヴィッダーは金縛りからの状態から解放され、その場で片膝をつく恰好となる。さらには、麗しの眠り姫で眠っていた面々もようやく目覚めの時が来る。
「魔皇、それにコッシロー=ネヅ。ついでにレオナルト=ヴィッダー。お前たちを生まれ変わったバージニア王国で出迎えヨウ。千年王国と化した聖城で、お前たちの息の根を止めてヤル!」
ジュレミエルがレオナルト=ヴィッダーたちに背中を向けて、背中にある天使の6枚羽を羽ばたかせる。塩対応のジュレミエルとは対照的に、アクラシエルは礼儀正しく、ペコリと頭を下げた後、ジュレミエルを追いかけるように大空へと浮かび上がる。
「食べ甲斐がありそうな殿方ばかりデスワ。ワタクシ、とってもお腹が空きましたノ。でも、それはもう少し後の楽しみに残しておきマスワ」
アクラシエルはまさによだれが零れ落ちそうな顔をしていたが、口からよだれが垂れそうになるのを必死にこらえて、その場から去っていく。レオナルト=ヴィッダーは去っていく2人の天使たちに向かって、左手を突きつける。大きく開かれたレオナルト=ヴィッダーの左手の先から黒い玉が生まれることは無かった。
「クソッ! 体力の限界かっ!」
皆が眼をこすりながら、次々と目覚めていく中、レオナルト=ヴィッダーだけが深い睡眠欲に支配されていく。かすむ眼で大空へと昇っていくジュレミエルとアクラシエルを睨みつけるが、1分も経たぬうちに、レオナルト=ヴィッダーの意識は完全に断たれることになる……。
そんなレオナルト=ヴィッダーが眼を覚ましたのは夕刻を過ぎた頃であった。彼は硬いベッドの上で覚醒する。未だに力が入りきらぬ身体を押して、右の腕先に嵌めている前腕固定型杖を支えにし、皆と合流する。
ホワイトウルフ号は完全に足を止めていた。それもそうだろう。午前の戦闘で船長であるルイ=マッケンドーが重傷を負い、クルス=サンティーモが彼の看病に当たっていた。
「あのゥ……。緋喰い鳥の羽根を勝手に使ってしまって、すいません……」
「いや、良いんだ。ルイ船長が大怪我を負ったのは、俺にも責任があるからな」
レオナルト=ヴィッダーの返答に、クルス=サンティーモが『え!?』と驚きの表情を浮かべながら、レオナルト=ヴィッダーに何があったのかを聞きだそうとする。レオナルト=ヴィッダー以外の面々は、ジュレミエルが放った麗しの眠り姫で眠ってしまっていた。それゆえに、その間に何があったのか、まったくわからなかった。
それゆえに、レオナルト=ヴィッダーが眠りから目覚めた後に、何が起きたのかを聞こうということで、まずは現状回復に努めていたのである。レオナルト=ヴィッダーは皆を集めてくれと、クルス=サンティーモに言い、クルス=サンティーモは別室や甲板上で待機している皆に、レオン様が目覚めたと伝えに走る。
皆が船長室に集まったところで、レオナルト=ヴィッダーは吼えた。
「俺は悪くねえっ! 俺はあくまでもジュレミエルの幻惑術にかかっていただけだっ!」
「チュッチュッチュ。大方を察したでッチュウ。レオンがルイ船長をぼこぼこにしたんでッチュウね?」
「大事なことだから、二度言うが、俺は悪くねえっ! ありのままに話すと、俺はジュレミエルを蹴りまくったんだっ! 気づいたら、ルイ船長が虫の息だったんだっ!」
レオナルト=ヴィッダーの逆ギレに、船長室に集まった皆はあからさまに呆れたといった感じでハァァァ……と嘆息してみせる。しかしながら、レオナルト=ヴィッダーを叱責しようとする者は誰もいなかった。そもそも、レオナルト=ヴィッダー以外の面々は、ジュレミエルの放った麗しの眠り姫で、深い眠りに堕ちてしまっていた。
そして、孤軍奮闘して、そのジュレミエルを追い返してくれたのが、レオナルト=ヴィッダーなのである。彼を褒め讃えるつもりでいた皆であったが、レオナルト=ヴィッダーが異様にルイ=マッケンドー船長のことで、責任転嫁を行うために、褒める言葉を贈るタイミングを掴めないでいたのが現状であった。
「落ち着くッス。レオンが馬鹿なのは皆がわかっているッス」
「お、俺は自他共に認める馬鹿なのは確かだっ! だから、俺は騙されたんだっ!」
「だから、落ち着けって言ってるッス! ああ、もうっ! リリベルっち、レオンを黙らせろッス!1」
レオナルト=ヴィッダーは良心の呵責からか、言い訳じみたことを延々と述べ続けた。これでは、話が先に進まないと思った空気を読む気がない白銀の獣皇ことシロちゃんも、いい加減うんざりとなり、強制的にレオナルト=ヴィッダーを落ち着かせようとしたのである。
「レオ、タイキックねっ!」
「ありがとうございますっっっ!」
ケツを金属製の脛当て付きの右足で蹴り上げられたレオナルト=ヴィッダーは前のめりに倒れていく。レオナルト=ヴィッダーによって、騒がしかった船長室に一時的にだが、静寂が訪れる。ようやく落ち着きを取り戻したレオナルト=ヴィッダーはジュレミエルとの戦いに決着がつきそうだった時に、アクラシエルという女天使が現れて、戦いを無理やりに収めてしまったことを皆に告げる。
「フム……。我らが眠っている間に、『7人の天使』が2人もそろっておったとはな……。結果的であれ、レオナルトが2人を追い返したことは賞賛に値するぞ」
「あれ!? 俺、もしかして褒められてる!?」
レオナルト=ヴィッダーはルイ=マッケンドー船長をぼっこぼこにしたことを心の底から後悔しており、それがゆえに先ほどまで散々に言い訳めいたことを喚き散らしていた。しかしながら、魔皇の一言で、自分がようやく動けぬ皆を立派に護ったのだという自覚を持つことになる。
ジェレミエルは苦々しい表情のままに、矛を収める。その姿にアクラシエルは肩をすくめてみせる。その後、レオナルト=ヴィッダーの方に顔を向けて、にっこりと天使の笑みで語り掛ける。
「バージニア本国で合いまショウ。ワタクシは貴方にとっっっても興味がありましテヨ」
レオナルト=ヴィッダーはギリッと歯噛みする。クルス=サンティーモの天使の笑みは、おちんこさんがスタンディングオベーションをしてしまうが、このアクラシエルと呼ばれる女の天使に微笑みかけられても、レオナルト=ヴィッダーは性的興奮をまったく覚えない。
レオナルト=ヴィッダーは思った。こいつは『毒婦』の類であると。魅惑的な天使の笑みをしているが、その腹の中ではマムシよりも強力な毒を仕込んでいると。それゆえに、レオナルト=ヴィッダーが心に持つ敵愾心は収まるどころか、余計に膨れ上がってしまう。
金縛り状態のレオナルト=ヴィッダーを舐めるように見つめ、さらにはレオナルト=ヴィッダーの顎を左手でなぞってみせる。こうされていながらも、レオナルト=ヴィッダーのおちんこさんはまったく無反応である。
ジュレミエルがパチンと右手の親指と中指を鳴らしてみせる。レオナルト=ヴィッダーは金縛りからの状態から解放され、その場で片膝をつく恰好となる。さらには、麗しの眠り姫で眠っていた面々もようやく目覚めの時が来る。
「魔皇、それにコッシロー=ネヅ。ついでにレオナルト=ヴィッダー。お前たちを生まれ変わったバージニア王国で出迎えヨウ。千年王国と化した聖城で、お前たちの息の根を止めてヤル!」
ジュレミエルがレオナルト=ヴィッダーたちに背中を向けて、背中にある天使の6枚羽を羽ばたかせる。塩対応のジュレミエルとは対照的に、アクラシエルは礼儀正しく、ペコリと頭を下げた後、ジュレミエルを追いかけるように大空へと浮かび上がる。
「食べ甲斐がありそうな殿方ばかりデスワ。ワタクシ、とってもお腹が空きましたノ。でも、それはもう少し後の楽しみに残しておきマスワ」
アクラシエルはまさによだれが零れ落ちそうな顔をしていたが、口からよだれが垂れそうになるのを必死にこらえて、その場から去っていく。レオナルト=ヴィッダーは去っていく2人の天使たちに向かって、左手を突きつける。大きく開かれたレオナルト=ヴィッダーの左手の先から黒い玉が生まれることは無かった。
「クソッ! 体力の限界かっ!」
皆が眼をこすりながら、次々と目覚めていく中、レオナルト=ヴィッダーだけが深い睡眠欲に支配されていく。かすむ眼で大空へと昇っていくジュレミエルとアクラシエルを睨みつけるが、1分も経たぬうちに、レオナルト=ヴィッダーの意識は完全に断たれることになる……。
そんなレオナルト=ヴィッダーが眼を覚ましたのは夕刻を過ぎた頃であった。彼は硬いベッドの上で覚醒する。未だに力が入りきらぬ身体を押して、右の腕先に嵌めている前腕固定型杖を支えにし、皆と合流する。
ホワイトウルフ号は完全に足を止めていた。それもそうだろう。午前の戦闘で船長であるルイ=マッケンドーが重傷を負い、クルス=サンティーモが彼の看病に当たっていた。
「あのゥ……。緋喰い鳥の羽根を勝手に使ってしまって、すいません……」
「いや、良いんだ。ルイ船長が大怪我を負ったのは、俺にも責任があるからな」
レオナルト=ヴィッダーの返答に、クルス=サンティーモが『え!?』と驚きの表情を浮かべながら、レオナルト=ヴィッダーに何があったのかを聞きだそうとする。レオナルト=ヴィッダー以外の面々は、ジュレミエルが放った麗しの眠り姫で眠ってしまっていた。それゆえに、その間に何があったのか、まったくわからなかった。
それゆえに、レオナルト=ヴィッダーが眠りから目覚めた後に、何が起きたのかを聞こうということで、まずは現状回復に努めていたのである。レオナルト=ヴィッダーは皆を集めてくれと、クルス=サンティーモに言い、クルス=サンティーモは別室や甲板上で待機している皆に、レオン様が目覚めたと伝えに走る。
皆が船長室に集まったところで、レオナルト=ヴィッダーは吼えた。
「俺は悪くねえっ! 俺はあくまでもジュレミエルの幻惑術にかかっていただけだっ!」
「チュッチュッチュ。大方を察したでッチュウ。レオンがルイ船長をぼこぼこにしたんでッチュウね?」
「大事なことだから、二度言うが、俺は悪くねえっ! ありのままに話すと、俺はジュレミエルを蹴りまくったんだっ! 気づいたら、ルイ船長が虫の息だったんだっ!」
レオナルト=ヴィッダーの逆ギレに、船長室に集まった皆はあからさまに呆れたといった感じでハァァァ……と嘆息してみせる。しかしながら、レオナルト=ヴィッダーを叱責しようとする者は誰もいなかった。そもそも、レオナルト=ヴィッダー以外の面々は、ジュレミエルの放った麗しの眠り姫で、深い眠りに堕ちてしまっていた。
そして、孤軍奮闘して、そのジュレミエルを追い返してくれたのが、レオナルト=ヴィッダーなのである。彼を褒め讃えるつもりでいた皆であったが、レオナルト=ヴィッダーが異様にルイ=マッケンドー船長のことで、責任転嫁を行うために、褒める言葉を贈るタイミングを掴めないでいたのが現状であった。
「落ち着くッス。レオンが馬鹿なのは皆がわかっているッス」
「お、俺は自他共に認める馬鹿なのは確かだっ! だから、俺は騙されたんだっ!」
「だから、落ち着けって言ってるッス! ああ、もうっ! リリベルっち、レオンを黙らせろッス!1」
レオナルト=ヴィッダーは良心の呵責からか、言い訳じみたことを延々と述べ続けた。これでは、話が先に進まないと思った空気を読む気がない白銀の獣皇ことシロちゃんも、いい加減うんざりとなり、強制的にレオナルト=ヴィッダーを落ち着かせようとしたのである。
「レオ、タイキックねっ!」
「ありがとうございますっっっ!」
ケツを金属製の脛当て付きの右足で蹴り上げられたレオナルト=ヴィッダーは前のめりに倒れていく。レオナルト=ヴィッダーによって、騒がしかった船長室に一時的にだが、静寂が訪れる。ようやく落ち着きを取り戻したレオナルト=ヴィッダーはジュレミエルとの戦いに決着がつきそうだった時に、アクラシエルという女天使が現れて、戦いを無理やりに収めてしまったことを皆に告げる。
「フム……。我らが眠っている間に、『7人の天使』が2人もそろっておったとはな……。結果的であれ、レオナルトが2人を追い返したことは賞賛に値するぞ」
「あれ!? 俺、もしかして褒められてる!?」
レオナルト=ヴィッダーはルイ=マッケンドー船長をぼっこぼこにしたことを心の底から後悔しており、それがゆえに先ほどまで散々に言い訳めいたことを喚き散らしていた。しかしながら、魔皇の一言で、自分がようやく動けぬ皆を立派に護ったのだという自覚を持つことになる。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件
エース皇命
ファンタジー
前世で大好きだったファンタジー大作『ロード・オブ・ザ・ヒーロー』の悪役、レッド・モルドロスに転生してしまった桐生英介。もっと努力して意義のある人生を送っておけばよかった、という後悔から、学院で他を圧倒する努力を積み重ねる。
しかし、その一生懸命な姿に、メインヒロインであるシャロットは惚れ、卒業式の日に告白してきて……。
悪役というより、むしろ真っ当に生きようと、ファンタジーの世界で生き抜いていく。
ヒロインとの恋、仲間との友情──あれ? 全然悪役じゃないんだけど! 気づけば主人公になっていた、悪役レッドの物語!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
ブックマーク・評価、宜しくお願いします。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~
桂
ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。
そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。
そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる