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目的と作戦
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「みんなは旅の目的とかってあるのか?」
夕食時、食卓を囲み雑談しているところさり気なく聞いてみる。一番早く反応したのはモニカだ。
「あたしは色々な景色を見るため!そして色んなことを知って博識な人間になりたいんだ!」
「そんなふわっとした理由でいいのか?」
「そんなもんなんじゃない?」
続いてジス。
「オレは父ちゃんを探すためだ」
初めて会った時のような真面目な顔で答えた。それ以上は聞いて欲しくないのか、以来口を開かない。
最後にアイ
「私は、世界中の本を読みたいと思って旅をしているの」
「本?」
「ええ、旅をして色々な国を回ると村にいるよりももっとずっと多くの素晴らしい本に出会えるって、モニカに誘われたの」
はにかみながら言う。
「アイちゃん説得するの大変だったんだよー」
確かに、アイには世界中を旅しようという冒険心があるようには見えない。
モニカが強引に誘ったというのも納得だ。
一通り聞いてわかったが、皆「魔王を倒すため」というような一つの目的を持っている訳ではなく、それぞれの目的があって旅をしている。
俺も何か目的を作れば仲間に入れるのではないか。そう思い、候補をいくつか考える。
「元の世界に帰るため」というのはどうだろうか。
あんなところに帰る気などさらさら無いが、当面は達成することが難しそうだし、もし手掛かりがあったとしても無視すればいい話だ。
そうと決まればこのグループの主導権を握っているモニカに打診したい。一体一が望ましい。
基本的に他の二人はモニカの決定に意義を唱えることは無いように見えるが、目の前で自体が決まりそうな場合には流石に口を出すだろうと考えたからだ。
あと普通にアイに反対されたら悲しいからその場面を見たくないという考えもある。
次の日、町を見てみたいという名目でモニカを外へ連れ出す。なんだかそわそわとしていて挙動不審気味である。
「どうしたんだ?さっきから何か言いたそうにしてるけど」
「え!?いやー……えっとねー……」
言うか言うまいか迷っている様子である。何秒か後に意を決したようには話し出した。
「あのさ……一緒に行く人って、アイちゃんじゃなくて良かったの……?」
上目遣いで見つめる。まさかもう俺の魂胆が見透かされたのだろうか。仲間を恋愛的な目で見ているような奴を、しかも最近知り合ったばかりのような奴を旅の一行に加えてくれるはずがない。
俺は誤魔化すことに決めた。
「なんでそんなこと言うんだ?俺はモニカと町を見たいと思ったんだ。今はとても充実した時間を過ごさせて貰っているよ」
口説いてるみたいになった。
「うぇ!?」
モニカの顔がみるみるうちに赤くなる。元が白い分その差が如実に現れた。
「えー、へー……そっかー、ならよかったよー、ところでさ……」
視線を合わせず強引に話題を変えようとする。頬は未だ熱を持っていた。
これは……やってしまったかもしれない。人から好意を伝えられた経験のない俺にもわかる程だ。モニカのこの態度から他の二人は心境の変化を十分に察するだろう。そうするとモニカへの遠慮が生まれ、俺とアイとのただでさえ短い会話時間がより短くなってしまう可能性がある。
何とかしなければ。
いやしかし……と、考えを巡らす。
モニカが俺に惚る=俺と離れたくない=一緒に旅をする
という図式にはならないものだろうか。自意識過剰も甚だしいため考えるだけで顔が赤くなるがもうこれしかないだろう。色仕掛けで勝負だ。
夕食時、食卓を囲み雑談しているところさり気なく聞いてみる。一番早く反応したのはモニカだ。
「あたしは色々な景色を見るため!そして色んなことを知って博識な人間になりたいんだ!」
「そんなふわっとした理由でいいのか?」
「そんなもんなんじゃない?」
続いてジス。
「オレは父ちゃんを探すためだ」
初めて会った時のような真面目な顔で答えた。それ以上は聞いて欲しくないのか、以来口を開かない。
最後にアイ
「私は、世界中の本を読みたいと思って旅をしているの」
「本?」
「ええ、旅をして色々な国を回ると村にいるよりももっとずっと多くの素晴らしい本に出会えるって、モニカに誘われたの」
はにかみながら言う。
「アイちゃん説得するの大変だったんだよー」
確かに、アイには世界中を旅しようという冒険心があるようには見えない。
モニカが強引に誘ったというのも納得だ。
一通り聞いてわかったが、皆「魔王を倒すため」というような一つの目的を持っている訳ではなく、それぞれの目的があって旅をしている。
俺も何か目的を作れば仲間に入れるのではないか。そう思い、候補をいくつか考える。
「元の世界に帰るため」というのはどうだろうか。
あんなところに帰る気などさらさら無いが、当面は達成することが難しそうだし、もし手掛かりがあったとしても無視すればいい話だ。
そうと決まればこのグループの主導権を握っているモニカに打診したい。一体一が望ましい。
基本的に他の二人はモニカの決定に意義を唱えることは無いように見えるが、目の前で自体が決まりそうな場合には流石に口を出すだろうと考えたからだ。
あと普通にアイに反対されたら悲しいからその場面を見たくないという考えもある。
次の日、町を見てみたいという名目でモニカを外へ連れ出す。なんだかそわそわとしていて挙動不審気味である。
「どうしたんだ?さっきから何か言いたそうにしてるけど」
「え!?いやー……えっとねー……」
言うか言うまいか迷っている様子である。何秒か後に意を決したようには話し出した。
「あのさ……一緒に行く人って、アイちゃんじゃなくて良かったの……?」
上目遣いで見つめる。まさかもう俺の魂胆が見透かされたのだろうか。仲間を恋愛的な目で見ているような奴を、しかも最近知り合ったばかりのような奴を旅の一行に加えてくれるはずがない。
俺は誤魔化すことに決めた。
「なんでそんなこと言うんだ?俺はモニカと町を見たいと思ったんだ。今はとても充実した時間を過ごさせて貰っているよ」
口説いてるみたいになった。
「うぇ!?」
モニカの顔がみるみるうちに赤くなる。元が白い分その差が如実に現れた。
「えー、へー……そっかー、ならよかったよー、ところでさ……」
視線を合わせず強引に話題を変えようとする。頬は未だ熱を持っていた。
これは……やってしまったかもしれない。人から好意を伝えられた経験のない俺にもわかる程だ。モニカのこの態度から他の二人は心境の変化を十分に察するだろう。そうするとモニカへの遠慮が生まれ、俺とアイとのただでさえ短い会話時間がより短くなってしまう可能性がある。
何とかしなければ。
いやしかし……と、考えを巡らす。
モニカが俺に惚る=俺と離れたくない=一緒に旅をする
という図式にはならないものだろうか。自意識過剰も甚だしいため考えるだけで顔が赤くなるがもうこれしかないだろう。色仕掛けで勝負だ。
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(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
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