【完結】『拝啓、親愛なる王子殿下』代書屋オメガの秘めたる愛を綴ります。

亜沙美多郎

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第三章

もっと奥まで

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 子宮が疼く。早くここに熱を放って欲しいを待ち構えている。
 しかしエルネスト王子殿下は入り口の浅いところで緩く注挿を繰り返し、中の状態の具合を伺っているようだった。
 圧迫感はあるが、すんなりと亀頭を受け入れた。もっと奥まできてくれて構わないのに……。

 何度も果てて、ヒートは収まりはしないものの暴走しているわけではない。
 だからこそ、深い部分で繋がっていると実感したい。
「エノ様……」
 焦らさないで……視線で訴える。
「いきなり突けば、意識を飛ばしてしまう。ゆっくりと時間をかけて愉しむ方がいいだろう?」
「でも……奥が……寂しくて……」
「大丈夫。ほら、この中に這入ってるのは誰だ?」
「エノ様……」
「そうだ。エクラの中に少しずつ、這入っていってる。温かいな。キツく締め付けて襞が絡まってくる。今、どの辺にいるか分かる?」
「……ここに」
 下腹部の下の方。屹立の付け根辺りに手を添える。
「うん、そうだ。エクラは、どこまで這入って欲しい?」
「……ここまで」
 臍の下に手を移動させる。
 エルネスト王子殿下はにっこりと微笑んだ。
「エクラが本音を言ってくれるようになるなんて感無量だ」
「エノ様が、自分の気持ちを大切にしろと仰ったのですよ」
「そうだな。エクラを見習って本音を言ってみようか」
「聞きたいです」
「俺との子を産んでほしい」
「……っ!! 産みたいです。エノ様との子供……」
「即答だな」
「こんなにも嬉しいお願いがありますか。オメガに生まれて良かったと思わせてくれたのはエノ様です。貴方との子供を育てられるなんて……私は……本当は……」
「思い出さなくてもいい。それよりも、俺にどうして欲しいか教えて。全て叶えてみせるから」

 腰を揺らしながら、少しずつ穿ってくる。焦らされて、弱い部分が余計に快楽を期待している。
「深く繋がりたいです。もう離れられなくなるくらい。身体の中全てをエノ様で埋め尽くして欲しい」
「望むままに……」
 エルネスト王子殿下の腰が力んだ。
 肉胴を押し広げながら、隘路を抉り這入り込んでくる。
「あっ……きてる……」
「痛くない?」
 うんうんと頷いて答える。奥に進む程、物凄い圧迫感で声は出せなかった。

「エクラ……」
 囁くと同時に最奥を貫かれる。
 反り上がった先端を弱い部分に押し込まれ、再び潮を吹き出した。
「あぁぁぁっ!! また……私……」
「快楽にも素直なエクラ……なんて可愛らしいのだ。もっと快がる姿を見せてくれ」
 腰を打ちつける度に内壁が摩擦され、痺れが迸る。
 白蜜と潮が混じって何度も飛沫する。

 寝室には私の咽び啼く声とエルネスト王子殿下の荒い息遣いが混ざって響く。
 腰を打ちつけるとオメガの液が飛び散って二人の下半身を濡らした。

 エルネスト王子殿下は私を抱え上げると自分に跨らせ、下から突き上げて更に奥まで這入り込んだ。
「まだ足りない。もっと奥まで挿れたい」そう態度で示していた。
 篩い落とされそうなくらい激しく突かれ、必死にしがみつく。
 足を背中で絡め、自らも腰を上下に揺らした。

「中に出してもいい?」
「全て、私にください。一滴も残さず注いでください」
「受け取ってくれ」
 私をキツく抱きしめ、腰を癒着させる。
 エルネスト王子殿下が最高潮に達し、白濁を飛沫させた。
 同時に私も白蜜を飛ばした。
 ドクドクと体内で血液が流れていくのを感じる。
 何度か腰を痙攣させ、吐精を繰り返した。

「キス、したいです」
 もっとエルネスト王子殿下を感じたい。
 自ら唇を求め、舌を絡める。

「まだだ、エクラ。俺の熱はまだ冷めていない。頸を噛むまで終われない」
「私も、まだ身体の熱が冷めません」
 硬さを保ったまま、再びベッドに横たわらせると、両脚を抱えて再び腰を揺らし始めた。
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