29 / 56
29
しおりを挟む
ラット状態に入ると海星であっても抗うことは出来ない。そこに例外はないようだ。
「オメガを孕ませる」という、動物的本能だけで伊央に迫る。
四つん這いにした伊央の背後から覆い被さると、さっきまで這入っていた伊央の中を、いきなり最奥まで突き上げた。
「はぁぁっっっ!!」
腰を抱え込まれ、さらに奥まで男根を捩じ込もうとする海星から逃げることは不可能だ。伊央は痙攣が止まらないほど絶頂に達し続けている。少しでも触れられれば、容易く吐精してしまう状態になっているが、海星はそんな伊央を気遣う余裕はない。
ぐりぐりと押し付けられる刺激に、伊央は朦朧とした意識のまま、盛大に潮を吹いた。
「あ、止まらない……んんん……やぁ……」
無意識に声は出るが、伊央自信は嫌だの恥ずかしいなどと考える思考は、すでに止まっている。
突かれる度に白蜜を飛沫させ、それでも孔を責める男根は注挿を繰り返す。
「……お……伊央……噛みたい……番……」
海星が唸るように独り言を言っている。今や彼の眸には、伊央の頸しか入っていないだろう。
一点だけを見つめ、律動が苛烈を極める。
「噛む、噛む……伊央を、噛む……」
「噛んで。海星くん」
伊央も海星の独り言に、震える声で応えた。
すると海星は伊央の腰を両手で鷲掴みにし、一番奥を目掛けて吐精する。それと同時に、頸に噛み付いた。
伸びた犬歯は伊央の首元にくっきりと歯型を刻む。
あまりの痛さに目の前に星が散る。「痛い」と言いたくても、想像を絶する痛さに声も出せなかった。
しかし、これで海星と一つになれたということと、番になれた喜び、両方をしっかりと味わえて伊央はこの上ない幸せを噛み締めている。
アルファの吐精は長く、海星はまだラット状態から抜けてはいない。海星は吐精が続く間、何度か腰を打ちつける。そうしてようやく全て出し切った頃、亀頭球は治り海星は意識を失って伊央の隣に倒れ込んだ。
海星が伊央の中から出ると、伊央も海星の後を追うように倒れ込む。
二人ともしばらく動かないでいたが、海星は力の入らない腕で伊央を引き寄せ、包み込んだ。伊央はあまりの疲労に目も開けられない。首元にさっきの衝撃的な痛みが残っている。海星はその噛み跡を労るように撫でてくれる。
もっと番になれた喜びを分かち合う余裕があると期待していたが、全くそんなことはない。伊央は絶頂に達しすぎて、もう一ミリも動きたくないし、ラット状態になった海星の、普段とは全く違う顔が残像のように残っている。
シーツがびしょ濡れになっていて気持ち悪いが、そんなこと言ってられないほどの疲労。
伊央を撫でていた海星も、海星に包み込まれた伊央も、いつ間にか眠ってしまっていた。
「———伊央、伊央」
どのくらい眠ったか、海星が起こす声でようやく目が開いた。
「———かいせい……君」
「水、飲んだ方がいい。起き上がれる?」
「うん……」
起きあがろうとしても眩暈が酷くて無理だった。海星に支えてもらい、なんとか上体を起こした伊央はペットボトルを持つこともできず、飲ませてもらい何口か水が飲めた。
「首、痛そうな痕が付いてる」
「うん、ヒリヒリする。でも、番になったんだなって実感できるから嬉しい」
ふふっと笑う。噛み跡を自分でも撫でてみたいが、今は腕を上げるのも億劫なほど体力を奪われている。
海星がシーツを変えるからと言って、伊央を抱え上げ、床に移動させると、手早く新しいものと交換した。
「今日はここでゆっくりしてよう」
「それがいい。まだ寝てたいし」
「うん、俺も」
洗濯は明日でいいやと海星も言い、今度は気持ちのいいシーツに二人で横たわり直ぐに熟睡した。
海星が噛み跡が気になって仕方がない様子で、眠りについても抱きしめた伊央の頸に手を添えていた。
「オメガを孕ませる」という、動物的本能だけで伊央に迫る。
四つん這いにした伊央の背後から覆い被さると、さっきまで這入っていた伊央の中を、いきなり最奥まで突き上げた。
「はぁぁっっっ!!」
腰を抱え込まれ、さらに奥まで男根を捩じ込もうとする海星から逃げることは不可能だ。伊央は痙攣が止まらないほど絶頂に達し続けている。少しでも触れられれば、容易く吐精してしまう状態になっているが、海星はそんな伊央を気遣う余裕はない。
ぐりぐりと押し付けられる刺激に、伊央は朦朧とした意識のまま、盛大に潮を吹いた。
「あ、止まらない……んんん……やぁ……」
無意識に声は出るが、伊央自信は嫌だの恥ずかしいなどと考える思考は、すでに止まっている。
突かれる度に白蜜を飛沫させ、それでも孔を責める男根は注挿を繰り返す。
「……お……伊央……噛みたい……番……」
海星が唸るように独り言を言っている。今や彼の眸には、伊央の頸しか入っていないだろう。
一点だけを見つめ、律動が苛烈を極める。
「噛む、噛む……伊央を、噛む……」
「噛んで。海星くん」
伊央も海星の独り言に、震える声で応えた。
すると海星は伊央の腰を両手で鷲掴みにし、一番奥を目掛けて吐精する。それと同時に、頸に噛み付いた。
伸びた犬歯は伊央の首元にくっきりと歯型を刻む。
あまりの痛さに目の前に星が散る。「痛い」と言いたくても、想像を絶する痛さに声も出せなかった。
しかし、これで海星と一つになれたということと、番になれた喜び、両方をしっかりと味わえて伊央はこの上ない幸せを噛み締めている。
アルファの吐精は長く、海星はまだラット状態から抜けてはいない。海星は吐精が続く間、何度か腰を打ちつける。そうしてようやく全て出し切った頃、亀頭球は治り海星は意識を失って伊央の隣に倒れ込んだ。
海星が伊央の中から出ると、伊央も海星の後を追うように倒れ込む。
二人ともしばらく動かないでいたが、海星は力の入らない腕で伊央を引き寄せ、包み込んだ。伊央はあまりの疲労に目も開けられない。首元にさっきの衝撃的な痛みが残っている。海星はその噛み跡を労るように撫でてくれる。
もっと番になれた喜びを分かち合う余裕があると期待していたが、全くそんなことはない。伊央は絶頂に達しすぎて、もう一ミリも動きたくないし、ラット状態になった海星の、普段とは全く違う顔が残像のように残っている。
シーツがびしょ濡れになっていて気持ち悪いが、そんなこと言ってられないほどの疲労。
伊央を撫でていた海星も、海星に包み込まれた伊央も、いつ間にか眠ってしまっていた。
「———伊央、伊央」
どのくらい眠ったか、海星が起こす声でようやく目が開いた。
「———かいせい……君」
「水、飲んだ方がいい。起き上がれる?」
「うん……」
起きあがろうとしても眩暈が酷くて無理だった。海星に支えてもらい、なんとか上体を起こした伊央はペットボトルを持つこともできず、飲ませてもらい何口か水が飲めた。
「首、痛そうな痕が付いてる」
「うん、ヒリヒリする。でも、番になったんだなって実感できるから嬉しい」
ふふっと笑う。噛み跡を自分でも撫でてみたいが、今は腕を上げるのも億劫なほど体力を奪われている。
海星がシーツを変えるからと言って、伊央を抱え上げ、床に移動させると、手早く新しいものと交換した。
「今日はここでゆっくりしてよう」
「それがいい。まだ寝てたいし」
「うん、俺も」
洗濯は明日でいいやと海星も言い、今度は気持ちのいいシーツに二人で横たわり直ぐに熟睡した。
海星が噛み跡が気になって仕方がない様子で、眠りについても抱きしめた伊央の頸に手を添えていた。
73
あなたにおすすめの小説
最強βの俺が偽装Ωになったら、フェロモン無効なのに狂犬王子に求愛されました~前世武道家なので物理で分からせます~
水凪しおん
BL
前世は日本の武道家、今世は平民β(ベータ)のルッツ。
「Ωだって強い」ことを証明するため、性別を偽り「Ω」として騎士団へ入団した彼は、その卓越した身体能力と前世の武術で周囲を圧倒する。
しかし、その強さと堂々とした態度が仇となり、最強のα(アルファ)である第一王子・イグニスの目に止まってしまった!
「お前こそ俺の運命の番だ」
βだからフェロモンなんて効かないのに、なぜかイグニスの熱烈な求愛(物理)攻撃を受ける日々に突入!?
勘違いから始まる、武闘派β×最強王子のドタバタ王宮BLファンタジー!
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
沈黙のΩ、冷血宰相に拾われて溺愛されました
ホワイトヴァイス
BL
声を奪われ、競売にかけられたΩ《オメガ》――ノア。
落札したのは、冷血と呼ばれる宰相アルマン・ヴァルナティス。
“番契約”を偽装した取引から始まったふたりの関係は、
やがて国を揺るがす“真実”へとつながっていく。
喋れぬΩと、血を信じない宰相。
ただの契約だったはずの絆が、
互いの傷と孤独を少しずつ融かしていく。
だが、王都の夜に潜む副宰相ルシアンの影が、
彼らの「嘘」を暴こうとしていた――。
沈黙が祈りに変わるとき、
血の支配が終わりを告げ、
“番”の意味が書き換えられる。
冷血宰相×沈黙のΩ、
偽りの契約から始まる救済と革命の物語。
胎児の頃から執着されていたらしい
夜鳥すぱり
BL
好きでも嫌いでもない幼馴染みの鉄堅(てっけん)は、葉月(はづき)と結婚してツガイになりたいらしい。しかし、どうしても鉄堅のねばつくような想いを受け入れられない葉月は、しつこく求愛してくる鉄堅から逃げる事にした。オメガバース執着です。
◆完結済みです。いつもながら読んで下さった皆様に感謝です。
◆表紙絵を、花々緒さんが描いて下さいました(*^^*)。葉月を常に守りたい一途な鉄堅と、ひたすら逃げたい意地っぱりな葉月。
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(2024.10.21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
高貴なオメガは、ただ愛を囁かれたい【本編完結】
きど
BL
愛されていないのに形だけの番になるのは、ごめんだ。
オメガの王族でもアルファと番えば王位継承を認めているエステート王国。
そこの第一王子でオメガのヴィルムには長年思い続けている相手がいる。それは幼馴染で王位継承権を得るための番候補でもあるアルファのアーシュレイ・フィリアス。
アーシュレイは、自分を王太子にするために、番になろうとしてると勘違いしているヴィルムは、アーシュレイを拒絶し続ける。しかし、発情期の度にアーシュレイに抱かれる幻想をみてしまい思いに蓋をし続けることが難しくなっていた。
そんな時に大国のアルファの王族から番になる打診が来て、アーシュレイを諦めるためにそれを受けようとしたら、とうとうアーシュレイが痺れを切らして…。
二人の想いは無事通じ合うのか。
現在、スピンオフ作品の
ヤンデレベータ×性悪アルファを連載中
【完結】運命なんかに勝てるわけがない
藍
BL
オメガである笹野二葉《ささのふたば》はアルファの一ノ瀬直隆《いちのせなおたか》と友情を育めていると思っていた。同期の中でも親しく、バース性を気にせず付き合える仲だったはず。ところが目を覚ますと事後。「マジか⋯」いやいやいや。俺たちはそういう仲じゃないだろ?ということで、二葉はあくまでも親友の立場を貫こうとするが⋯アルファの執着を甘くみちゃいけないよ。
逃さないα✕怖がりなΩのほのぼのオメガバース/ラブコメです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる