【完結】利害が一致したクラスメイトと契約番になりましたが、好きなアルファが忘れられません。

亜沙美多郎

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 ラット状態に入ると海星であっても抗うことは出来ない。そこに例外はないようだ。
「オメガを孕ませる」という、動物的本能だけで伊央に迫る。
 四つん這いにした伊央の背後から覆い被さると、さっきまで這入っていた伊央の中を、いきなり最奥まで突き上げた。
「はぁぁっっっ!!」
 腰を抱え込まれ、さらに奥まで男根を捩じ込もうとする海星から逃げることは不可能だ。伊央は痙攣が止まらないほど絶頂に達し続けている。少しでも触れられれば、容易く吐精してしまう状態になっているが、海星はそんな伊央を気遣う余裕はない。
 ぐりぐりと押し付けられる刺激に、伊央は朦朧とした意識のまま、盛大に潮を吹いた。
「あ、止まらない……んんん……やぁ……」
 無意識に声は出るが、伊央自信は嫌だの恥ずかしいなどと考える思考は、すでに止まっている。
 突かれる度に白蜜を飛沫させ、それでも孔を責める男根は注挿を繰り返す。

「……お……伊央……噛みたい……番……」
 海星が唸るように独り言を言っている。今や彼の眸には、伊央の頸しか入っていないだろう。
 一点だけを見つめ、律動が苛烈を極める。
「噛む、噛む……伊央を、噛む……」
「噛んで。海星くん」
 伊央も海星の独り言に、震える声で応えた。
 すると海星は伊央の腰を両手で鷲掴みにし、一番奥を目掛けて吐精する。それと同時に、頸に噛み付いた。
 伸びた犬歯は伊央の首元にくっきりと歯型を刻む。
 あまりの痛さに目の前に星が散る。「痛い」と言いたくても、想像を絶する痛さに声も出せなかった。

 しかし、これで海星と一つになれたということと、番になれた喜び、両方をしっかりと味わえて伊央はこの上ない幸せを噛み締めている。

 アルファの吐精は長く、海星はまだラット状態から抜けてはいない。海星は吐精が続く間、何度か腰を打ちつける。そうしてようやく全て出し切った頃、亀頭球は治り海星は意識を失って伊央の隣に倒れ込んだ。
 海星が伊央の中から出ると、伊央も海星の後を追うように倒れ込む。
 二人ともしばらく動かないでいたが、海星は力の入らない腕で伊央を引き寄せ、包み込んだ。伊央はあまりの疲労に目も開けられない。首元にさっきの衝撃的な痛みが残っている。海星はその噛み跡を労るように撫でてくれる。
 もっと番になれた喜びを分かち合う余裕があると期待していたが、全くそんなことはない。伊央は絶頂に達しすぎて、もう一ミリも動きたくないし、ラット状態になった海星の、普段とは全く違う顔が残像のように残っている。

 シーツがびしょ濡れになっていて気持ち悪いが、そんなこと言ってられないほどの疲労。
 伊央を撫でていた海星も、海星に包み込まれた伊央も、いつ間にか眠ってしまっていた。


「———伊央、伊央」
 どのくらい眠ったか、海星が起こす声でようやく目が開いた。
「———かいせい……君」
「水、飲んだ方がいい。起き上がれる?」
「うん……」
 起きあがろうとしても眩暈が酷くて無理だった。海星に支えてもらい、なんとか上体を起こした伊央はペットボトルを持つこともできず、飲ませてもらい何口か水が飲めた。

「首、痛そうな痕が付いてる」
「うん、ヒリヒリする。でも、番になったんだなって実感できるから嬉しい」
 ふふっと笑う。噛み跡を自分でも撫でてみたいが、今は腕を上げるのも億劫なほど体力を奪われている。
 海星がシーツを変えるからと言って、伊央を抱え上げ、床に移動させると、手早く新しいものと交換した。

「今日はここでゆっくりしてよう」
「それがいい。まだ寝てたいし」
「うん、俺も」
 洗濯は明日でいいやと海星も言い、今度は気持ちのいいシーツに二人で横たわり直ぐに熟睡した。
 海星が噛み跡が気になって仕方がない様子で、眠りについても抱きしめた伊央の頸に手を添えていた。
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