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第3章 淫武御前トーナメントの章
19話 痴女と過去
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19話 痴女と過去
「ほら、もっと出したいんでしょ? こうやってさ!」
「ひぃいいいい、ナツキじょ、じょうおうさまぁああっ!! あ、あはぁああ!」
コートの上で痴女王と化したナツキが、影縫いで拘束したマロッグの股間をねりねりと踏み付ける。裏筋の皺の密集地帯を親指の裏を使って撫で撫でする。
ビグンンッ!
相も変わらず、分かりやす過ぎる射精を知らせる膨張を、親指と人差し指の隙間に挟めて堰き止める。
「逝かせてあげないよ? 泣いても虐めてきたよねー?」
「はぁうぅううううう……ぅう……う、アァア゛! アァア゛!」
海綿体を叩いて、むりくり萎ませた肉筒をズリズリズリズリ扱き立てる。
足裏全てを使ってひたすら擦る。
「いくうううううううううう! アァアアア゛――ガカッ!?」
絶頂の手前で時を固められたように、射精前で固定された肉棒。ナツキは得意気に鼻を尖らせて見下ろしながら、指先にある金属光沢放つ糸を見せつける。
「ふーん。影縫いってこんな使い方も出来るんだ。――射精前の幸せ絶頂直前で堰き止められるってどんな気分?」
射精のタイミングに合わせて影縫いを打ち込んだのだ。
「あ、あがぁ、……あがぁあ…………ぉが、あ……――ガグッ」
苦しむマロッグを見て冷笑を浮かべるナツキだったが、誤算が起きてしまう。
「……って、あら。耐えられなかった。降参して欲しかったんだけど」
有頂天を前にしてそれを抑えつけられたマロッグは、お預けの辛さからか卒倒してしまったのだ。降参して欲しかったのと、もう少し鬱憤晴らしたかったナツキは、小さくぼやいた。
そんなコートの上に残されたナツキを見ながら、観客席、その最前列にいる老人がボソリと言った。
「ほんとにたすけんでよかったようじゃのおほ、翔子お、お……」
「身体能力だけなら、ナツキちゃんはアタシよりも上ってデータ弾き出したのってあなたの機械じゃなかったかしら?」
会話を交わしているのは、マロッグに不意打ちされたオネエこと翔子と、予選ブロックで対戦した工学チームオーナーこと小金井であった。
「はは、そうじやったな、は、あ、あ……はは……あ……」
「笑い事じゃないわよほんとに……。言っておくけど、ナツキちゃんが試合に間に合わなかったら許さなかったわよ?」
マロッグに場外に飛ばされたオネエは、コート近くのVIP観客席にいた小金井から声を掛けられ、この三日のあいだに起こった事の本末を聞いたのだ。
「だいたいあなたの機械を倒した時点で、ナツキちゃんが淫魔に後れを取らないとは思わなかったのかしら?」
「ほほ、お、ロボを高く評価するかはあ……それもぉ……い、淫魔よりもぉほ、ほ……」
「一度こっぴどくやられているのよ? ――でも、メカが暴走することもあるのねぇ。生き物みたい」
「――だれかにハックされ、てへぇ……リミッターをほ、……かひ、解除されたわ、、、あ、あ」
「へぇ……機械がねぇ」
「あのままロボが、野放しになってたらはぁ……三日で世界が消滅していた、わ、は、あ……あ。それぉあの子が止めてくれたんじゃぁ……、あ、あの子が世界を救ったんじゃ……」
「大袈裟ねぇ……それでもやっぱりナツキちゃん。末恐ろしい子ね」
「しか、し……、まさかお前さんが、姿を変えて……こんな大会にで出てるとは、の、ほお、お……」
「優勝しちゃえば淫魔全てを消せるのよぉ? 出場するに決まっているじゃない。予選で倒したあなたはまた生き残っちゃうけど。ほんと悪運強いわね」
「かわらんな、あ……あ……翔子、お……」
「お互いにでしょ? それより一向にナツキちゃんが目を合わせてこないんだけど、――あの子に余計なこと言ってないわよねぇ?」
「絶対に言ってない!」
――言ったわね。はぁ、何をどこまで言ったのかしら。
急に滑舌が良くなった小金井を怪訝に見ながら思うオネエであった。そして案の定、オネエが刺している余計なことは、ナツキに伝わってしまっていた。
*****
淫魔誕生。それは戦国の世に生まれた、1人のくノ一によって引き起こされた悲劇である。
その悲劇こそが淫魔と忍びが袂を分かつたと伝えられる所以でもあった。
そして、その1人の忍者、天賦の才を持ったくノ一こそ、ナツキがオネエと慕う服部翔子その人であった。
「オネエが淫魔の生みの親? どういうこと……」
機械兵との戦いを終えたナツキは、こう小金井に尋ねたのだ。
「なあんも、聞かされておらんのかあ……あ、あ……?」
忍者は忍術を使いこなす。
術を使う素質さえあれば、向き不向きはおいておくとしても、ある程度は見よう見まねで術を使えるのだ。
ナツキが影遁の術以外にも術が使えるように、術を使える素質があれば、ある程度は汎用可能なのだ。
しかし、この世には、服部翔子にしか使えない忍術が存在した。
翔子が天から頂いた才を持つと言われた所以、そして後に悲劇を生んだ忍術。
【不死鳥】――忍び達は翔子の持つ忍術を不死鳥と呼んだ。
それはその名の通り不死鳥の如く何度でも蘇る術である。
「オネエが……、不死身?」
「あぁ、そうじゃ……」
「確かに何度も腕とか生えてくるけど……」
「それも不死鳥のぉ……おかげじゃ、あ、あぁ」
もともと翔子が住処としていた忍びの里が焼かれ、その翔子が唯一生還したことによって世に広く知られた忍術だった。
病、戦で倒れる者の多き戦乱の時代、翔子がもつ不老不死の能力は、貧富の差無しに、誰もが喉から手が出るほど欲した力であった。
それゆえ存在が知られれば知られるほどに、翔子は狙われた。
「まぁたあなたたちー? しつこい男は嫌われるのよ? 大体ねぇ、自分しか蘇れないのよぉ? 人様を生き返らせれる訳じゃ無いの、それくらい分かるでしょぉおお? 焼き討ちされたアタシの一族誰も蘇っていないんだから」
始めに翔子の命を狙ってきたのは忍び衆だった。闇に生きる者達が相手である。
忍びと一重に言ってしまえば聞こえは良いが、山賊、野盗と変わらない者が殆ど。
そんな6人の黒ずくめの男達に、この日も翔子は囲まれていた。
「滅!」
忍びの1人が号令を叫び、それを合図に他の忍び達も宙に舞って1つの輪を形成した――ところを、ズァシュッ! 翔子は一撃のもと斬り捨てる。
班長にあたる司令塔に暗示を掛け、1箇所に集めさせたところを滅したのだ。
驚嘆したままの司令塔の男の理解が追い付く前に、斬ッ!
暗示を掛けた司令塔をも斬り捨てる。
「ふぅ……。ほんとやになっちゃうわね」
かく言う翔子であったが、闇に生きる者達が相手のうちはまだよかった。
表だって事を起こさない分、規模も小さい。
なにより天賦の才と呼ばれるだけあって、忍び同士といった同じ土俵では後れを取らなかった。
しかし争いが激化すればするほどに不死鳥の存在が知られていく。
忍び、商人、武士、大名と、忍術の正体が世に知れ渡っていったのだ。
血を見ない日は無い。
それでも翔子は、大名を籠絡したりで難なく危機を回避する。
しかし、大名家を味方に付けたことによって、国同士の戦争にまで発展してしまうのであった。歴史上、領地争いとなっているものの中には、翔子の奪い合いだったものも多々ある。
「アタシを取り合っているんじゃなくて、アタシの忍術を取り合っているってところが嫌なのよねぇ~……。ん~。やっぱりどっちも嫌ねぇ。忍術なんかを奪いあって必死になってか弱い女の子をいじめる男なんてぇ」
そんな転々と大名に匿われての安寧の時を過ごす翔子であったが、――突如として姿を眩ませた。
ここで表にある翔子絡みの歴史は完全に途絶えることとなった。
草根をかき分け捜索されたが、翔子は見つからなかった。
愚かな人間たちに嫌気が差して消えた。
そんな軽い噂が流れるくらいに、翔子がいなくなってから三年もすれば、不老不死を夢見た人々の熱気も冷めていった。
だが実際のところは……。
焼き討ちされて滅んだ。そう思い込んでいた翔子は、一族の生き残りがいると知ったのだ。幽閉されていることを知り、翔子は己の身体と一族の無事を交換する事を選んだのである。
――血ばかりを見ていたせいで、一族のことなんてすっかり忘れていたわ。
考える暇が無かったとはいえ、不死鳥への並々ならぬ好奇心によって里が焼かれた、そんな話を聞いたら話も変わってくる。
『不死鳥を持って生まれなければ忍びの里は焼かれなかった』そんな話を聞かされたら話だって変わってくる。
――これ以上家族に迷惑は掛けられない。
それ以上に、死んだと思っていた家族に会える。
己が身の危険よりも嬉しさが勝ってしまったくらいに心が躍った翔子であった。
そして一族の身代わりとして約束された5年。
この5年間、誰の手によって何が行われたかは翔子しか知らない。
しかしこの五年間で淫魔が生まれた。
*****
「…………それでオネエは、淫魔を殺し続けているの?」
「たぶん、な、……あ……あ、あ」
「直接会って聞いてくる」
時計を見ようとするも、車椅子の爆破に巻き込まれて粉々。
控え室に備え付けのテレビ兼モニターの電源を入れ、時計を確認しようとしたナツキは愕然とする。
「え!? オネエが、戦っている!」
オネエの戦っている姿が映し出され、大慌てで会場に向かい。
そしてナツキが蛙男を手玉に取る、今現在に至るのであった。
――直接会って聞くと言ってたから、全部バレてしまうわあ、い……。
翔子に殺されかねんわ、あ、い……。
事のあらましを話してしまったことを思い返し、後悔する小金井であった。
「ほら、もっと出したいんでしょ? こうやってさ!」
「ひぃいいいい、ナツキじょ、じょうおうさまぁああっ!! あ、あはぁああ!」
コートの上で痴女王と化したナツキが、影縫いで拘束したマロッグの股間をねりねりと踏み付ける。裏筋の皺の密集地帯を親指の裏を使って撫で撫でする。
ビグンンッ!
相も変わらず、分かりやす過ぎる射精を知らせる膨張を、親指と人差し指の隙間に挟めて堰き止める。
「逝かせてあげないよ? 泣いても虐めてきたよねー?」
「はぁうぅううううう……ぅう……う、アァア゛! アァア゛!」
海綿体を叩いて、むりくり萎ませた肉筒をズリズリズリズリ扱き立てる。
足裏全てを使ってひたすら擦る。
「いくうううううううううう! アァアアア゛――ガカッ!?」
絶頂の手前で時を固められたように、射精前で固定された肉棒。ナツキは得意気に鼻を尖らせて見下ろしながら、指先にある金属光沢放つ糸を見せつける。
「ふーん。影縫いってこんな使い方も出来るんだ。――射精前の幸せ絶頂直前で堰き止められるってどんな気分?」
射精のタイミングに合わせて影縫いを打ち込んだのだ。
「あ、あがぁ、……あがぁあ…………ぉが、あ……――ガグッ」
苦しむマロッグを見て冷笑を浮かべるナツキだったが、誤算が起きてしまう。
「……って、あら。耐えられなかった。降参して欲しかったんだけど」
有頂天を前にしてそれを抑えつけられたマロッグは、お預けの辛さからか卒倒してしまったのだ。降参して欲しかったのと、もう少し鬱憤晴らしたかったナツキは、小さくぼやいた。
そんなコートの上に残されたナツキを見ながら、観客席、その最前列にいる老人がボソリと言った。
「ほんとにたすけんでよかったようじゃのおほ、翔子お、お……」
「身体能力だけなら、ナツキちゃんはアタシよりも上ってデータ弾き出したのってあなたの機械じゃなかったかしら?」
会話を交わしているのは、マロッグに不意打ちされたオネエこと翔子と、予選ブロックで対戦した工学チームオーナーこと小金井であった。
「はは、そうじやったな、は、あ、あ……はは……あ……」
「笑い事じゃないわよほんとに……。言っておくけど、ナツキちゃんが試合に間に合わなかったら許さなかったわよ?」
マロッグに場外に飛ばされたオネエは、コート近くのVIP観客席にいた小金井から声を掛けられ、この三日のあいだに起こった事の本末を聞いたのだ。
「だいたいあなたの機械を倒した時点で、ナツキちゃんが淫魔に後れを取らないとは思わなかったのかしら?」
「ほほ、お、ロボを高く評価するかはあ……それもぉ……い、淫魔よりもぉほ、ほ……」
「一度こっぴどくやられているのよ? ――でも、メカが暴走することもあるのねぇ。生き物みたい」
「――だれかにハックされ、てへぇ……リミッターをほ、……かひ、解除されたわ、、、あ、あ」
「へぇ……機械がねぇ」
「あのままロボが、野放しになってたらはぁ……三日で世界が消滅していた、わ、は、あ……あ。それぉあの子が止めてくれたんじゃぁ……、あ、あの子が世界を救ったんじゃ……」
「大袈裟ねぇ……それでもやっぱりナツキちゃん。末恐ろしい子ね」
「しか、し……、まさかお前さんが、姿を変えて……こんな大会にで出てるとは、の、ほお、お……」
「優勝しちゃえば淫魔全てを消せるのよぉ? 出場するに決まっているじゃない。予選で倒したあなたはまた生き残っちゃうけど。ほんと悪運強いわね」
「かわらんな、あ……あ……翔子、お……」
「お互いにでしょ? それより一向にナツキちゃんが目を合わせてこないんだけど、――あの子に余計なこと言ってないわよねぇ?」
「絶対に言ってない!」
――言ったわね。はぁ、何をどこまで言ったのかしら。
急に滑舌が良くなった小金井を怪訝に見ながら思うオネエであった。そして案の定、オネエが刺している余計なことは、ナツキに伝わってしまっていた。
*****
淫魔誕生。それは戦国の世に生まれた、1人のくノ一によって引き起こされた悲劇である。
その悲劇こそが淫魔と忍びが袂を分かつたと伝えられる所以でもあった。
そして、その1人の忍者、天賦の才を持ったくノ一こそ、ナツキがオネエと慕う服部翔子その人であった。
「オネエが淫魔の生みの親? どういうこと……」
機械兵との戦いを終えたナツキは、こう小金井に尋ねたのだ。
「なあんも、聞かされておらんのかあ……あ、あ……?」
忍者は忍術を使いこなす。
術を使う素質さえあれば、向き不向きはおいておくとしても、ある程度は見よう見まねで術を使えるのだ。
ナツキが影遁の術以外にも術が使えるように、術を使える素質があれば、ある程度は汎用可能なのだ。
しかし、この世には、服部翔子にしか使えない忍術が存在した。
翔子が天から頂いた才を持つと言われた所以、そして後に悲劇を生んだ忍術。
【不死鳥】――忍び達は翔子の持つ忍術を不死鳥と呼んだ。
それはその名の通り不死鳥の如く何度でも蘇る術である。
「オネエが……、不死身?」
「あぁ、そうじゃ……」
「確かに何度も腕とか生えてくるけど……」
「それも不死鳥のぉ……おかげじゃ、あ、あぁ」
もともと翔子が住処としていた忍びの里が焼かれ、その翔子が唯一生還したことによって世に広く知られた忍術だった。
病、戦で倒れる者の多き戦乱の時代、翔子がもつ不老不死の能力は、貧富の差無しに、誰もが喉から手が出るほど欲した力であった。
それゆえ存在が知られれば知られるほどに、翔子は狙われた。
「まぁたあなたたちー? しつこい男は嫌われるのよ? 大体ねぇ、自分しか蘇れないのよぉ? 人様を生き返らせれる訳じゃ無いの、それくらい分かるでしょぉおお? 焼き討ちされたアタシの一族誰も蘇っていないんだから」
始めに翔子の命を狙ってきたのは忍び衆だった。闇に生きる者達が相手である。
忍びと一重に言ってしまえば聞こえは良いが、山賊、野盗と変わらない者が殆ど。
そんな6人の黒ずくめの男達に、この日も翔子は囲まれていた。
「滅!」
忍びの1人が号令を叫び、それを合図に他の忍び達も宙に舞って1つの輪を形成した――ところを、ズァシュッ! 翔子は一撃のもと斬り捨てる。
班長にあたる司令塔に暗示を掛け、1箇所に集めさせたところを滅したのだ。
驚嘆したままの司令塔の男の理解が追い付く前に、斬ッ!
暗示を掛けた司令塔をも斬り捨てる。
「ふぅ……。ほんとやになっちゃうわね」
かく言う翔子であったが、闇に生きる者達が相手のうちはまだよかった。
表だって事を起こさない分、規模も小さい。
なにより天賦の才と呼ばれるだけあって、忍び同士といった同じ土俵では後れを取らなかった。
しかし争いが激化すればするほどに不死鳥の存在が知られていく。
忍び、商人、武士、大名と、忍術の正体が世に知れ渡っていったのだ。
血を見ない日は無い。
それでも翔子は、大名を籠絡したりで難なく危機を回避する。
しかし、大名家を味方に付けたことによって、国同士の戦争にまで発展してしまうのであった。歴史上、領地争いとなっているものの中には、翔子の奪い合いだったものも多々ある。
「アタシを取り合っているんじゃなくて、アタシの忍術を取り合っているってところが嫌なのよねぇ~……。ん~。やっぱりどっちも嫌ねぇ。忍術なんかを奪いあって必死になってか弱い女の子をいじめる男なんてぇ」
そんな転々と大名に匿われての安寧の時を過ごす翔子であったが、――突如として姿を眩ませた。
ここで表にある翔子絡みの歴史は完全に途絶えることとなった。
草根をかき分け捜索されたが、翔子は見つからなかった。
愚かな人間たちに嫌気が差して消えた。
そんな軽い噂が流れるくらいに、翔子がいなくなってから三年もすれば、不老不死を夢見た人々の熱気も冷めていった。
だが実際のところは……。
焼き討ちされて滅んだ。そう思い込んでいた翔子は、一族の生き残りがいると知ったのだ。幽閉されていることを知り、翔子は己の身体と一族の無事を交換する事を選んだのである。
――血ばかりを見ていたせいで、一族のことなんてすっかり忘れていたわ。
考える暇が無かったとはいえ、不死鳥への並々ならぬ好奇心によって里が焼かれた、そんな話を聞いたら話も変わってくる。
『不死鳥を持って生まれなければ忍びの里は焼かれなかった』そんな話を聞かされたら話だって変わってくる。
――これ以上家族に迷惑は掛けられない。
それ以上に、死んだと思っていた家族に会える。
己が身の危険よりも嬉しさが勝ってしまったくらいに心が躍った翔子であった。
そして一族の身代わりとして約束された5年。
この5年間、誰の手によって何が行われたかは翔子しか知らない。
しかしこの五年間で淫魔が生まれた。
*****
「…………それでオネエは、淫魔を殺し続けているの?」
「たぶん、な、……あ……あ、あ」
「直接会って聞いてくる」
時計を見ようとするも、車椅子の爆破に巻き込まれて粉々。
控え室に備え付けのテレビ兼モニターの電源を入れ、時計を確認しようとしたナツキは愕然とする。
「え!? オネエが、戦っている!」
オネエの戦っている姿が映し出され、大慌てで会場に向かい。
そしてナツキが蛙男を手玉に取る、今現在に至るのであった。
――直接会って聞くと言ってたから、全部バレてしまうわあ、い……。
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