鈍感先輩は僕のおもちゃ(美形アイドル×歌い手)

ハヤイもち

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 ベッドにヒロさんを投げると、「あ、ありがと」と見当違いな感謝を口にする。
 そしてそのベッドに乗り上げて、ヒロさんの上に馬乗りになると「ん?」と頭にはてなマークを浮かべた。

「やっぱり泊まるの?」

 さっきあんな熱烈にディープキスしたばかりなのに、危機感が全くないどころか、俺が泊まると思ったらしく少し嬉しそうだ。

「じゃあ服脱いでください」
「えっ、なんで?これスウェットだしこのままでいいよ。あ、替えのスウェットあるからガクくんはそれ使っ…」

 言い終わるより前にまた唇を塞いだ。

「んー゛」

 固く閉じた唇を舌で割り開こうとした時、思いっきり突き飛ばされた。

「な、何してんの?もしかしてガクくん結構酔ってる?顔に出ないタイプだっけ?」
「っ痛」
「あ、ごめん。待って今水持ってくるから」

 ベッドから降りようとするヒロさんの腕を掴んで引き寄せる。逃げないように抱きしめると、焦ったように背中をタップされた。

「ガクくん、もしかして彼女さんと勘違いしてる?俺だよー、ヒロさんだよ?さっきまで一緒に飲んでたじゃん…う、ひぃっ!」

 目の前の項に噛み付くと色気のない声が出る。
 今度はレロレロちゅっちゅっと音を立ててそこを吸ったり舐めたりすると、ヒロさんの身体が小刻みに震えて、必死で俺を引き剥がそうとしてくる。

「ひぃ~、…っう、ぅあっ♡、うぅう…、だめだって、俺男だって、ガクくんの彼女じゃないよッ、ひっ、…やめて、ぁッ…♡まじ、まじ、シャレになんねぇから」

 はぁ?しゃれって何だよ。ここまで来てまだ冗談で済まそうとしてんのか?
 項舐めただけで力抜けてふにゃふにゃになったヒロさんを両手でガシッと掴んで支えると俺は改めてヒロさんに向き直った。
 だったら伝えてやるよ。やってやるよ。この鈍感野郎に気づかせるには素直に今の俺の気持ちをぶつけるしかない。
 俺が真剣な表情で見つめるとヒロさんも釣られて真剣な顔をする。俺の推しちょーカッコいい。カッコいいが、多分なんか悪いことして怒られると思ってる顔だ。微妙に目を逸らして何が悪かったのか思い出そうとしてるし。
 俺より年上なのになんなの、そのお茶目。かわいい、くそっ、絶対犯す。

「ヒロさん、好きです。エッチさせてください」
「無理。俺ノンケだし」

 一瞬で絶望の底に落とされた。
 俺がどんな思いで推しに告白したと思ってるんだ。それをたったの二言で済ますとかデリカシーの欠片もない。だから女にモテねぇんだよ。
 宅飲み始まって最初抱きついてきた時は人の心弄ぶ小悪魔かと思ったが、これは小悪魔どころか悪魔だ。いやどっちかって言うと淫魔。サキュバス。ファンの心弄びやがって、絶許。

「てか、ガクくん彼女いんじゃん。何いってんだ、…ぁれっ?」
「犯す、早くケツだせ」
「え、何怒って…」

ヒロさんの足を抱え上げると、まんぐり返しのポーズをさせる。
まだ冗談だと思っているヒロさんの口元が俺の顔を見るなり引き攣った。
もう許さない、我慢しねぇ、ヒロさんは俺のものにする。
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