【BL】ヒーローが裏切り者を地下に監禁して、ひたすら性的拷問を繰り返す話【ヒーロー高校生×悪の科学者大学生】

最終章 ほな、さいなら

とある宇宙人の独白

かすかな信号を頼りに、辿りついた場所には無残に破壊された
GPSの残骸があった。

瓦礫の山から、かすかに光るそれを拾い上げる。

「…葛葉くん」

それはチョコバイダーの主任研究員、
葛葉信に取り付けられていたGPSであった。

月明かりに照らされて、その人物の全貌が露わになる。

ザリガニの頭、黒い背広を着た宇宙人。

彼は先日アスカーのヒーローにより拉致された、
部下であり、優秀な研究員でもある葛葉信の行方を追っていた。

「あなたは今、どこにいるのですか？」

たどり着いたその場所にはすでに彼の姿はなく、
代わりに無残に破壊されたGPSと血で汚れた白衣が打ち捨てられていた。

さらに彼の家族についても同時に行方が分からなくなっていた。

「すべて、あなたのシナリオ通りですか？……」

信に問いかけたその言葉は虚しく宙に消えていく。
その答えを知っている人間は信一人だろう。

「まあいいでしょう。あなたはきっと帰ってくる。
自らの意思で」

彼がGPSを握りしめると、それは微量な粒子に変わり、
さらさらと風に流されていく。

「それまで私は待ちましょう。……そして必ずあなたを手に入れます」
そう言ってザリガニの宇宙人はその姿を消した。
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