【大正×異世界】妖に溺愛される軍曹は行く先々で狙われて、エッチな目にあう話【軍人】

ハヤイもち

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1章

生贄の儀式と懐かしい妖との再会

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「三日三晩です」

中尉がやっと口を開いた。
主との謁見が終わってから、むっつりと口をつぐんで
冷たい表情を崩すことがなかった彼の隣で、
俺はびくびくしながらご機嫌をうかがっていた。

だが俺は間違っていないと思う。
思うがやはり中尉の真心を踏みにじってしまったことは事実なので
しっかりと反省している。


あなたは三日三晩、
里の奥にある神社の中で妖たちに
精気を渡し続けないといけない。

それは体力的にも、精神的にも辛い責め苦で、
終わった後でそのまま痴呆になったり、
最悪命を絶ってしまうこともあります。

あなたはそのような契約を主と結んだのです。

あなたはまたしてもわたしの命に背き勝手をした。
許せません。絶対に許せないことだ。


「申しわけありません。
しかし、自分はそのために
連れてこられたのではありませんか?」

何となく中尉が自分を連れてきたことに、
ほかの意図があるだろうことは
気づいていた。

そうでなければ一介の軍曹ごときを
重要任務の相方に選ぶなど
ありえないだろう。

「ここで朽ち果てようと後悔はありません。
後のことはどうか頼みます」

「勝手なことを…」

そして中尉も口を閉じた。
そのあと俺たちは無言のまま、神社まで歩いた。
神社の中に入ると、あの巫女が待っていた。

「おお、待っておったぞ。
ここへ来い」

案内されたのは神社の内部だった。
そこには祭壇があり、
広い空間に、服が畳んで置いてあった。

俺たちは中に入ろうとすると中尉が止められた。


まて、ここから先はは贄一人じゃ。
神聖な儀式の準備だからの。
なに、ただの準備じゃ。
心配せずとも衣を着替えるだけよ


巫女はふふふと笑うと、
にらみつける中尉の視線をものともせず、
扉を閉めた。

扉を閉めると内部に飾ってあったロウソクの火が一斉にぼっとともり、
部屋はうすぼんやりとロウソクの炎で照らされる。

巫女は俺の腕を取ると、服のところまで引っ張っていった。

「ほれ、これを着るがよい」

服を手渡すと巫女はその横に腰掛けた。

「ほれ、早くせい」

巫女が見ている前で着替えるのは恥ずかしいが、
先ほど触手の怪物に襲われてから、
服を着替えておらず湿って気持ち悪いままだ。

仕方なしに、言われるままに俺は服に
袖を通していく。

着替え終わると巫女は大きな姿見を
持ってきて俺の前に置いた。

そこには透き通る薄い空色の衣をきた
男の姿があった。

「よく似合っておるぞ」

巫女が嬉しそうに言うが、俺としては
こういった格好は如月中尉の方が似合うだろう。

ひらひらしていて、生地も薄くて心もとない。

「なんじゃ?上官と離れ離れになって寂しいのか?」

巫女がにやにやと笑って俺に問いかけてくる。

確かにこんな不気味なところで頼りになる上官と離されて
不安ではあるが悟られたくなくて、「そんなんじゃない」
と向こうを向く。

「愛い奴じゃ。
あやつが気に入るのもよくわかる」

俺の様子をみて、巫女はくっくと笑う。


そう怯えずとも取って喰ったりはせんよ。
儀式は夜からじゃ。
それまでこの衣をまとって過ごすことじゃ。
時間になったら呼びに行く。
さぁ、己が犬と離されて不安がっている主人に
顔を見せに行くがよい。


巫女はそう言うと扉を開け放した。
そこには来た時と変わらず中尉がたたずんでおり、
俺が姿を現したのを見るとほっと息を吐いた。

「…無事でよかったです」

「待っていてくださり、ありがとうございます。
儀式は夜からだそうです」

「わかりました」

俺の言葉を聞くと苦々しそうに中尉が顔を歪める。

「では、こちらに来てください」

中尉は俺の腕を引き、歩いていく。
いきなりの行動にあっけにとられるが、手を引かれるままに
俺は歩いて行った。

案内されたところは古びた小さな家屋だった。

「お久しぶりです」

中尉が中に声をかけると、奥から「はーい」と子どもの声が
して、ぱたぱたと言う足音とともに家の主が姿を現した。

俺はそれを見て目を見開いた。

それは赤い着物を着た、おかっぱ頭の少女。
だが普通の少女ではないことは一目でわかる。
その顔には大きな目が一つしかない。

一つ目だったのだ。

「お、お前はっ!」

俺の顔を見て、少女はにぱっと笑みを浮かべた。


覚えててくれたんだ!うれしいな。
あんなに小さかったのに、
今じゃ、こんなに大きくなっているなんて思わなかった。
ねぇ、また遊ぼうよ!


俺に駆け寄って小さな手で俺の手を取る。

中尉はそっとその手を制止した。


すいません。今はそれどころじゃないんです。
この人を匿っててくれませんか。
勝手にこの里を歩き回られたら、
いつ襲われるかわからないので。


俺の手を握ったまま、少女はぷくっと頬を膨らませた。

「せっかくこの里を案内できると思ったのにな。
残念。わかったよ。この子は任せて」

「ありがとうございます。この里で人間を託せるのなんて
あなたくらいなものなので」


まぁわたしも人間が好きなわけじゃないけど、
坊ちゃんの頼みだし、何よりこの子はわたしの友達だからね。
いいよ。頼まれてあげる



ではお願いします。
佐倉軍曹、くれぐれも一人で外を出歩かないでください。
わたしは少し所用がありますので、出ています。
君の友達と仲良くね


「はいっ、中尉はどちらへ?」

「それは秘密です。
どうしても連れていくわけにはいかないので、
では」

そういって中尉はすぐにそこから立ち去ってしまった。
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