24 / 36
24
しおりを挟む
初夏の朝、王都の下町に新しい建物が完成した。
「無料診療所 ロスウェル医館」
木製の看板に、丁寧な文字でそう書かれている。二階建ての清潔な建物で、一階が診療室と薬局、二階が研究室と事務室になっていた。
セラフィーナは建物の前に立ち、満足そうに頷いた。隣にはエドウィン、そして協力を申し出た若い医師たちと薬剤師たちが並んでいる。
「皆さん、ありがとうございます」
セラフィーナは集まった人々に向かって言った。
「この診療所の目的は、貧しい人々に医療を提供することです。利益ではなく、人々の健康のために」
彼女の言葉に、医師たちが頷いた。王立医学院を卒業したばかりの若い医師たち。理想に燃え、人々を救いたいと願う者たち。セラフィーナの理念に共感し、無償で協力を申し出てくれた。
「薬は侯爵家の薬草園から無償で提供します。診療費も取りません。ただし、診療できる人数には限りがありますので、重症の方を優先させていただきます」
執事のマクスウェルが補足した。彼もこの計画に全面的に協力してくれている。
「では、開院しましょう」
セラフィーナが扉を開くと、すでに多くの人々が列を作っていた。古びた服を着た労働者、痩せた子供を抱いた母親、杖をついた老人。
「本当に無料なんですか?」
「ええ、どうぞ」
セラフィーナは微笑んで応えた。
診療が始まった。若い医師たちが丁寧に診察し、セラフィーナと薬剤師たちが薬を調合する。エドウィンは重症患者の診断を補助した。
「この咳止めシロップ、一日三回飲んでください」
「足の傷ですね。この軟膏を塗って、清潔に保ってください」
「栄養失調ですね。この薬草茶を毎日飲んで、できればこの食事内容を参考にしてください」
次々と患者が診察を受け、薬を受け取っていく。その顔には、驚きと感謝が浮かんでいた。
「本当にありがとうございます、令嬢様」
老人が深々と頭を下げた。
「いいえ。お大事になさってください」
セラフィーナは優しく微笑んだ。
昼過ぎ、貴族の馬車が診療所の前に止まった。降りてきたのは、数人の貴族夫人たちだった。
「セラフィーナ様!」
彼女たちは診療所の中に入ってきた。
「素晴らしい試みですわ。私たちも協力させていただけませんか」
「え?」
「寄付をさせてください。それから、私の領地でも同じような診療所を開けないかしら」
貴族夫人の一人が熱心に言った。彼女は以前、セラフィーナの薬草茶で持病が改善した経験があった。
「私も協力しますわ。うちの領地には良い医師がいないの」
別の夫人も加わった。
セラフィーナは驚き、そして深く感謝した。
「ありがとうございます。皆様のお力をお借りできれば、もっと多くの人々を救えます」
こうして、セラフィーナの慈善事業は貴族たちの支援を得て、急速に拡大していった。
---
夕方、診療所の仕事を終えたセラフィーナとエドウィンは、二階の小さな休憩室でお茶を飲んでいた。
「疲れましたか?」
エドウィンが尋ねた。
「いいえ、充実しています」
セラフィーナは微笑んだ。
「多くの人を助けられた。それが何より嬉しい」
窓の外では、診療所を出ていく人々が、笑顔で話しながら歩いている。子供を抱いた母親の顔には、安堵の色が浮かんでいた。
「あなたは本当に強い」
エドウィンが言った。
「病を克服し、事業を成功させ、そして人々を救っている。私は毎日、あなたから学んでいます」
「私も、あなたから学んでいますわ」
セラフィーナは彼の手を取った。
「一人では、ここまでできなかった。あなたがいてくれるから」
二人は手を繋いだまま、窓の外を見つめた。
「結婚式の後、この事業をもっと広げましょう」
エドウィンが提案した。
「各地に診療所を作り、医師を育成する。そうすれば、もっと多くの命を救える」
「素晴らしい計画です」
セラフィーナの目が輝いた。
「前世の知識と、この世界の資源を組み合わせれば、きっと実現できます」
二人は未来の計画を語り合った。その表情には、希望と決意が満ちていた。
---
同じ頃、公爵邸では暗い雰囲気が漂っていた。
「また使用人が二人辞めました」
執事が報告した。
「今度の理由は」
「夫人が銀食器を投げつけたそうです」
アレクシスは深いため息をついた。
「怪我は」
「幸い、当たりませんでした」
それだけが救いだった。
「セラフィーナのことを聞きました」
重臣の一人が言った。
「下町に無料診療所を開いたとか。民の間で評判になっています」
「そうか」
アレクシスは窓の外を見た。
「彼女は…素晴らしい方だ」
重臣は意味深な目でアレクシスを見たが、何も言わなかった。
「跡継ぎの件ですが」
別の重臣が切り出した。
「このままでは…」
「わかっている」
アレクシスは短く答えた。
「考えている」
だが、解決策は見えなかった。エリーゼとの間に子供が生まれる見込みはない。彼女の精神状態では、懐妊どころではない。
「養子を迎えるという選択肢も…」
重臣が慎重に提案したが、アレクシスは首を横に振った。
「エリーゼが許さない」
「しかし公爵家の未来が…」
「わかっている!」
アレクシスは珍しく声を荒げた。そして、すぐに謝罪した。
「すまない。少し、疲れているのだ」
重臣たちは静かに退出した。残されたアレクシスは、一人暗い書斎で頭を抱えた。
遠くから、エリーゼの甲高い声が聞こえてくる。また何かに腹を立てているのだろう。
(セラフィーナは今頃、人々の笑顔に囲まれているのだろうか)
アレクシスは苦く微笑んだ。あまりにも対照的な二つの人生。そして、自分が選んだのは。
彼は立ち上がり、酒の瓶に手を伸ばした。最近、酒の量が増えている。それだけが、現実から逃れる方法だった。
「無料診療所 ロスウェル医館」
木製の看板に、丁寧な文字でそう書かれている。二階建ての清潔な建物で、一階が診療室と薬局、二階が研究室と事務室になっていた。
セラフィーナは建物の前に立ち、満足そうに頷いた。隣にはエドウィン、そして協力を申し出た若い医師たちと薬剤師たちが並んでいる。
「皆さん、ありがとうございます」
セラフィーナは集まった人々に向かって言った。
「この診療所の目的は、貧しい人々に医療を提供することです。利益ではなく、人々の健康のために」
彼女の言葉に、医師たちが頷いた。王立医学院を卒業したばかりの若い医師たち。理想に燃え、人々を救いたいと願う者たち。セラフィーナの理念に共感し、無償で協力を申し出てくれた。
「薬は侯爵家の薬草園から無償で提供します。診療費も取りません。ただし、診療できる人数には限りがありますので、重症の方を優先させていただきます」
執事のマクスウェルが補足した。彼もこの計画に全面的に協力してくれている。
「では、開院しましょう」
セラフィーナが扉を開くと、すでに多くの人々が列を作っていた。古びた服を着た労働者、痩せた子供を抱いた母親、杖をついた老人。
「本当に無料なんですか?」
「ええ、どうぞ」
セラフィーナは微笑んで応えた。
診療が始まった。若い医師たちが丁寧に診察し、セラフィーナと薬剤師たちが薬を調合する。エドウィンは重症患者の診断を補助した。
「この咳止めシロップ、一日三回飲んでください」
「足の傷ですね。この軟膏を塗って、清潔に保ってください」
「栄養失調ですね。この薬草茶を毎日飲んで、できればこの食事内容を参考にしてください」
次々と患者が診察を受け、薬を受け取っていく。その顔には、驚きと感謝が浮かんでいた。
「本当にありがとうございます、令嬢様」
老人が深々と頭を下げた。
「いいえ。お大事になさってください」
セラフィーナは優しく微笑んだ。
昼過ぎ、貴族の馬車が診療所の前に止まった。降りてきたのは、数人の貴族夫人たちだった。
「セラフィーナ様!」
彼女たちは診療所の中に入ってきた。
「素晴らしい試みですわ。私たちも協力させていただけませんか」
「え?」
「寄付をさせてください。それから、私の領地でも同じような診療所を開けないかしら」
貴族夫人の一人が熱心に言った。彼女は以前、セラフィーナの薬草茶で持病が改善した経験があった。
「私も協力しますわ。うちの領地には良い医師がいないの」
別の夫人も加わった。
セラフィーナは驚き、そして深く感謝した。
「ありがとうございます。皆様のお力をお借りできれば、もっと多くの人々を救えます」
こうして、セラフィーナの慈善事業は貴族たちの支援を得て、急速に拡大していった。
---
夕方、診療所の仕事を終えたセラフィーナとエドウィンは、二階の小さな休憩室でお茶を飲んでいた。
「疲れましたか?」
エドウィンが尋ねた。
「いいえ、充実しています」
セラフィーナは微笑んだ。
「多くの人を助けられた。それが何より嬉しい」
窓の外では、診療所を出ていく人々が、笑顔で話しながら歩いている。子供を抱いた母親の顔には、安堵の色が浮かんでいた。
「あなたは本当に強い」
エドウィンが言った。
「病を克服し、事業を成功させ、そして人々を救っている。私は毎日、あなたから学んでいます」
「私も、あなたから学んでいますわ」
セラフィーナは彼の手を取った。
「一人では、ここまでできなかった。あなたがいてくれるから」
二人は手を繋いだまま、窓の外を見つめた。
「結婚式の後、この事業をもっと広げましょう」
エドウィンが提案した。
「各地に診療所を作り、医師を育成する。そうすれば、もっと多くの命を救える」
「素晴らしい計画です」
セラフィーナの目が輝いた。
「前世の知識と、この世界の資源を組み合わせれば、きっと実現できます」
二人は未来の計画を語り合った。その表情には、希望と決意が満ちていた。
---
同じ頃、公爵邸では暗い雰囲気が漂っていた。
「また使用人が二人辞めました」
執事が報告した。
「今度の理由は」
「夫人が銀食器を投げつけたそうです」
アレクシスは深いため息をついた。
「怪我は」
「幸い、当たりませんでした」
それだけが救いだった。
「セラフィーナのことを聞きました」
重臣の一人が言った。
「下町に無料診療所を開いたとか。民の間で評判になっています」
「そうか」
アレクシスは窓の外を見た。
「彼女は…素晴らしい方だ」
重臣は意味深な目でアレクシスを見たが、何も言わなかった。
「跡継ぎの件ですが」
別の重臣が切り出した。
「このままでは…」
「わかっている」
アレクシスは短く答えた。
「考えている」
だが、解決策は見えなかった。エリーゼとの間に子供が生まれる見込みはない。彼女の精神状態では、懐妊どころではない。
「養子を迎えるという選択肢も…」
重臣が慎重に提案したが、アレクシスは首を横に振った。
「エリーゼが許さない」
「しかし公爵家の未来が…」
「わかっている!」
アレクシスは珍しく声を荒げた。そして、すぐに謝罪した。
「すまない。少し、疲れているのだ」
重臣たちは静かに退出した。残されたアレクシスは、一人暗い書斎で頭を抱えた。
遠くから、エリーゼの甲高い声が聞こえてくる。また何かに腹を立てているのだろう。
(セラフィーナは今頃、人々の笑顔に囲まれているのだろうか)
アレクシスは苦く微笑んだ。あまりにも対照的な二つの人生。そして、自分が選んだのは。
彼は立ち上がり、酒の瓶に手を伸ばした。最近、酒の量が増えている。それだけが、現実から逃れる方法だった。
451
あなたにおすすめの小説
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
グランディア様、読まないでくださいっ!〜仮死状態となった令嬢、婚約者の王子にすぐ隣で声に出して日記を読まれる〜
月
恋愛
第三王子、グランディアの婚約者であるティナ。
婚約式が終わってから、殿下との溝は深まるばかり。
そんな時、突然聖女が宮殿に住み始める。
不安になったティナは王妃様に相談するも、「私に任せなさい」とだけ言われなぜかお茶をすすめられる。
お茶を飲んだその日の夜、意識が戻ると仮死状態!?
死んだと思われたティナの日記を、横で読み始めたグランディア。
しかもわざわざ声に出して。
恥ずかしさのあまり、本当に死にそうなティナ。
けれど、グランディアの気持ちが少しずつ分かり……?
※この小説は他サイトでも公開しております。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
氷の騎士と契約結婚したのですが、愛することはないと言われたので契約通り離縁します!
柚屋志宇
恋愛
「お前を愛することはない」
『氷の騎士』侯爵令息ライナスは、伯爵令嬢セルマに白い結婚を宣言した。
セルマは家同士の政略による契約結婚と割り切ってライナスの妻となり、二年後の離縁の日を待つ。
しかし結婚すると、最初は冷たかったライナスだが次第にセルマに好意的になる。
だがセルマは離縁の日が待ち遠しい。
※小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
【完結】この運命を受け入れましょうか
なか
恋愛
「君のようは妃は必要ない。ここで廃妃を宣言する」
自らの夫であるルーク陛下の言葉。
それに対して、ヴィオラ・カトレアは余裕に満ちた微笑みで答える。
「承知しました。受け入れましょう」
ヴィオラにはもう、ルークへの愛など残ってすらいない。
彼女が王妃として支えてきた献身の中で、平民生まれのリアという女性に入れ込んだルーク。
みっともなく、情けない彼に対して恋情など抱く事すら不快だ。
だが聖女の素養を持つリアを、ルークは寵愛する。
そして貴族達も、莫大な益を生み出す聖女を妃に仕立てるため……ヴィオラへと無実の罪を被せた。
あっけなく信じるルークに呆れつつも、ヴィオラに不安はなかった。
これからの顛末も、打開策も全て知っているからだ。
前世の記憶を持ち、ここが物語の世界だと知るヴィオラは……悲運な運命を受け入れて彼らに意趣返す。
ふりかかる不幸を全て覆して、幸せな人生を歩むため。
◇◇◇◇◇
設定は甘め。
不安のない、さっくり読める物語を目指してます。
良ければ読んでくだされば、嬉しいです。
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
当て馬令息の婚約者になったので美味しいお菓子を食べながら聖女との恋を応援しようと思います!
朱音ゆうひ@11/5受賞作が発売されます
恋愛
「わたくし、当て馬令息の婚約者では?」
伯爵令嬢コーデリアは家同士が決めた婚約者ジャスティンと出会った瞬間、前世の記憶を思い出した。
ここは小説に出てくる世界で、当て馬令息ジャスティンは聖女に片思いするキャラ。婚約者に遠慮してアプローチできないまま失恋する優しいお兄様系キャラで、前世での推しだったのだ。
「わたくし、ジャスティン様の恋を応援しますわ」
推しの幸せが自分の幸せ! あとお菓子が美味しい!
特に小説では出番がなく悪役令嬢でもなんでもない脇役以前のモブキャラ(?)コーデリアは、全力でジャスティンを応援することにした!
※ゆるゆるほんわかハートフルラブコメ。
サブキャラに軽く百合カップルが出てきたりします
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5753hy/ )
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる