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サマリー6 伝音性難聴
やきもき坂
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◆
「アルシャーク様、かの儀式はどうやら成功であったようでございます」
ラングワース郊外のある貴族の庭園に並び立つように建造された塔は、王都を一望できる高さと威容を誇っていた。
塔内の一室には20名以上の魔導師が整列し、どうやらこの組織のリーダーたるアルシャークという長い金髪を靡かせた貴公子然とした青年に敬意が向けられていた。
「ディオル、子細を報告せよ」
アルシャークの命令に喜色を滲ませたディオルと呼ばれた、くすんだ金髪の中年男性が声を弾ませる。
「水龍の月、中頃に実施された言の音の呪いをかける < ベズフェイズの儀式 > ですが、万全を期すための実験を繰り返したことが功を奏した模様。さきほど王立魔導学院のトランバルスより連絡が入りあの王子が呪いに罹ったことを確認したとのことです」
おおー!
ここに居並ぶ男たちは豪華な魔導服で着飾った者ばかりであるが、皆一様に呪いが罹った事を喜んでいる。
「報告ご苦労。我等こそ最も尊きロドラ・メラの血統であるのだ。それを汚れた血筋で王家を穢すなどあってはならぬ! 第二王子ヴァラム殿下こそ古代魔法氏族の血を受け継ぐ尊きお方! ラングワースを手にするため、計画を必ず成功させるのだ!」
おおおおー!
「我等、ラングワース王国 最精鋭魔導師部隊エルグリンデは古代魔法氏族の血縁者のみで構成された真のエリート! エルグリンデに光を!」
『『 エルグリンデに光を 』』
◇
光平にとっての密かな楽しみは、なんといっても市場の散策とちょっとした買い物だった。見たこともない魚や野菜類、訓練に使えそうな小物などを探しているとつい時間を忘れてしまう。
今年は小麦の成育があまり良くないとか、西の大国が戦争を始めそうなどという噂話を入手することもできる。北の山にドラゴンが出たという話を聞いたときは、興奮して眠れなかった。
だがそんな気分転換の散策時に見かけるのは、ボロな衣服を着た子供たちの姿。屋台の食いかけからおこぼれをもらったり、残飯を探すあの姿を見るたびに自分の無力さを痛感する。
一時的に食料を与えることはできるが、重要なのは今後の生活の見通しが立つことであり生きていく術を身に着けることなのだ。
安易に食べ物を恵んであげるだけでは何も解決しない辛さに、いつも帰りはしゅんとした気分に陥ってしまう。
そんなとき、フィーネは必ずおしゃべりになる。今までのケースのことや訓練の時の手続きや日常の様々なこと。
「先生はどんな女の子が好きなんですか?」
「え? ええ?」
「一般的な好みのタイプです」
決まって光平はどぎまぎして、今までの鬱屈した気分が吹き飛んでしまう。
言葉の達人に見えて、意外に色恋話に弱く顔を赤くしながらごまかそうとしている姿が愛おしい。フィーネにとってこの人は大きく真っすぐ育った子供に見えている。
孤児の姿に胸を痛め、何もできない自分を責める。多くの人たちが見て見ぬふりをするだけの技術を獲得し、存在さえないように扱いながらも光平は違った。
真正面から受け止め傷ついている。
試しに初期評価をフィーネが任されたことがあった。
だが緊張が子供に伝わりすぐに母親に抱きつき、発語を引き出すことが全くできなかった。少し休憩してから替わったが、光平は何も言わずに一人でテーブルに向かいお絵かきを始めてしまう。
すると人見知りで母親から離れないあの子が、するっと光平の隣で絵を見始める。
すぐに反応するのではなく、一緒にお絵かきしつつ子供の笑顔を引き出してしまう技術に衝撃を受けたことを覚えている。
町の子どもや幼年学校の子供たちともすぐに打ち解け、市場で見かけると背中に抱きついて甘えてくる子ばかり。
「こうへー! 一緒に遊ぼうぜ~」
彼らにとってみれば大きい友達なのだろう。
引き摺られるように遊びに駆り出され、せっかくの休日を潰されても汗だらけの顔で微笑んでくるあの優しい笑みを見られてフィーネは幸せだった。
私もあんなふうに無邪気に抱きつけたら、気軽に手を繋げたら。
そんな光平だが一つだけ絶対に許さないことがあった。
いじめだ。
遠目にいじめられている子を発見すると飛んで行って注意する。
聞いてもらえないこともあるが、既に光平少年団のような仲間たちが、「いじめってかっこ悪いんだぜ あの風騎士クライグも言ってたって」
正義の伝道師を気取っているわけではなく、ただ子供たちの未来を心配する姿を見ていつも思う。
なんてかっこいいんだろう。
そんなときは、光平に色恋話をふって仕返しをするのだ。
自分だけ、やきもきして悶々と恋の炎に身を焦がすのは悔しいからと。
「髪は長いのと短いの、どっちが好きですか?」
「そうだね、長いほうかな」
「じゃあ胸は大きいのと小さいのどっちがいいですか?」
「そりゃ大きい……ごほんっどっちでもいいです」
「はぁやっぱり大きいのが好きなんですね、男の人って!」
「な、なんでフィーネさんが怒るんですか」
「知りません」
坂道を上る間のちょっとしたやりとり、からかい、そんな困った顔を見る時間がもうすぐ終わってしまう。
この坂道がずっとずっと続いてくれればいいのに。
◇
音無ハウスが開設して三カ月ほど経ったある日。既に夏の日差しが照り付けてはいるが、湿度が日本ほどではないのでクーラーなしでも過ごせる気候なのは光平にとってもありがたかった。
日々の生活は落ち着き、子供たちの笑い声が聞こえる優しい空間として王立治療院の入院患者たちの散歩コースにもなっている。
フィーネは毎日のように光平の訓練に付き添い記録を取り、終わった後には細かな質問攻めと段階にあった知識を提供することにしている。
頭の回転が良く飲み込みも早いのでつい先走ってしまいがちになるが、指導者としてついやってしまう失敗が思いつくことを垂れ流すように教えてしまうこと、である。
物事を理解するためにはその事象にあった学習方法や、知識を学ぶ順番が存在し指導者の先輩風を吹かしたい病に巻き込んではいけないのだ。
基礎がしっかりしていない新人に、実戦レベルでの応用知識を披露するご立派な先輩方がなんとまあ多いことでしょう、と光平は多くの実習生を指導する同僚を見て悲しい気持ちになることが多かった。
逆に光平についた実習生は、はっきりと二種類に分かれた。
馬鹿にする学生と、すっぽんのように食いついて離さない学生。
前者はもう何を言っても無駄なので、実習項目を達成することを重視する。
いわゆるすっぽんタイプは、実習を終了することを目指す指導方法は変わらないが段階に応じて的確な助言、指導を随時挟むことにしている。
フィーネはまさにすっぽんタイプであり、専門用語も次々と覚えてしまう。
指導学生としてこれほどかわいいタイプはいないのだが、光平にとって困ったのは美少女すぎたことだ。
同僚だ、指導学生だと言い聞かせてはいるがこれほどに容姿の整った人間を見たことが無かった。光平は女性職場で働いていた経験が長かったが、それでもフィーネのくりっと大きく魅惑的な目とつやつやのほっぺ、桃色の唇の艶につい魅せられてしまいそうになるのを必死に耐えている。
年が離れすぎているし、自分が小児性愛者というデマで苦しんだ経験から、17歳だというフィーネに魅力を感じてはいけないと、言い聞かせる日々が続く。
これは恋ではない、いわば魅力的な芸能人に指導しているようなものだ。ファンなら問題ないだろう。
フィーネが時折見せてくれる笑顔は、指導者たる光平への社会的報酬であり特別なものではない。ああいう美少女は成長過程で得た成功体験たる笑顔で大人がいちころという武器を無意識のうちに使うであろうから、惑わされてはいけない。
などと考えているうちに、午後の散歩から帰った光平にルビナが氷で冷やしたお茶を入れてくる。
「氷魔法も便利だね、僕も使えたらなぁ」
「先生は解呪っていう魔法が使えるようなもんですよ、城下でもかなり噂が広まっているみたいですよ」
「噂は良くも悪くも人の心を乱すもんだからな、目立たず静かに穏やかに僕は過ごしたいよ」
「そういうこと言ってると、面倒な事案がきちゃいますよ~」
「や、やめてよルビナ……」
「アルシャーク様、かの儀式はどうやら成功であったようでございます」
ラングワース郊外のある貴族の庭園に並び立つように建造された塔は、王都を一望できる高さと威容を誇っていた。
塔内の一室には20名以上の魔導師が整列し、どうやらこの組織のリーダーたるアルシャークという長い金髪を靡かせた貴公子然とした青年に敬意が向けられていた。
「ディオル、子細を報告せよ」
アルシャークの命令に喜色を滲ませたディオルと呼ばれた、くすんだ金髪の中年男性が声を弾ませる。
「水龍の月、中頃に実施された言の音の呪いをかける < ベズフェイズの儀式 > ですが、万全を期すための実験を繰り返したことが功を奏した模様。さきほど王立魔導学院のトランバルスより連絡が入りあの王子が呪いに罹ったことを確認したとのことです」
おおー!
ここに居並ぶ男たちは豪華な魔導服で着飾った者ばかりであるが、皆一様に呪いが罹った事を喜んでいる。
「報告ご苦労。我等こそ最も尊きロドラ・メラの血統であるのだ。それを汚れた血筋で王家を穢すなどあってはならぬ! 第二王子ヴァラム殿下こそ古代魔法氏族の血を受け継ぐ尊きお方! ラングワースを手にするため、計画を必ず成功させるのだ!」
おおおおー!
「我等、ラングワース王国 最精鋭魔導師部隊エルグリンデは古代魔法氏族の血縁者のみで構成された真のエリート! エルグリンデに光を!」
『『 エルグリンデに光を 』』
◇
光平にとっての密かな楽しみは、なんといっても市場の散策とちょっとした買い物だった。見たこともない魚や野菜類、訓練に使えそうな小物などを探しているとつい時間を忘れてしまう。
今年は小麦の成育があまり良くないとか、西の大国が戦争を始めそうなどという噂話を入手することもできる。北の山にドラゴンが出たという話を聞いたときは、興奮して眠れなかった。
だがそんな気分転換の散策時に見かけるのは、ボロな衣服を着た子供たちの姿。屋台の食いかけからおこぼれをもらったり、残飯を探すあの姿を見るたびに自分の無力さを痛感する。
一時的に食料を与えることはできるが、重要なのは今後の生活の見通しが立つことであり生きていく術を身に着けることなのだ。
安易に食べ物を恵んであげるだけでは何も解決しない辛さに、いつも帰りはしゅんとした気分に陥ってしまう。
そんなとき、フィーネは必ずおしゃべりになる。今までのケースのことや訓練の時の手続きや日常の様々なこと。
「先生はどんな女の子が好きなんですか?」
「え? ええ?」
「一般的な好みのタイプです」
決まって光平はどぎまぎして、今までの鬱屈した気分が吹き飛んでしまう。
言葉の達人に見えて、意外に色恋話に弱く顔を赤くしながらごまかそうとしている姿が愛おしい。フィーネにとってこの人は大きく真っすぐ育った子供に見えている。
孤児の姿に胸を痛め、何もできない自分を責める。多くの人たちが見て見ぬふりをするだけの技術を獲得し、存在さえないように扱いながらも光平は違った。
真正面から受け止め傷ついている。
試しに初期評価をフィーネが任されたことがあった。
だが緊張が子供に伝わりすぐに母親に抱きつき、発語を引き出すことが全くできなかった。少し休憩してから替わったが、光平は何も言わずに一人でテーブルに向かいお絵かきを始めてしまう。
すると人見知りで母親から離れないあの子が、するっと光平の隣で絵を見始める。
すぐに反応するのではなく、一緒にお絵かきしつつ子供の笑顔を引き出してしまう技術に衝撃を受けたことを覚えている。
町の子どもや幼年学校の子供たちともすぐに打ち解け、市場で見かけると背中に抱きついて甘えてくる子ばかり。
「こうへー! 一緒に遊ぼうぜ~」
彼らにとってみれば大きい友達なのだろう。
引き摺られるように遊びに駆り出され、せっかくの休日を潰されても汗だらけの顔で微笑んでくるあの優しい笑みを見られてフィーネは幸せだった。
私もあんなふうに無邪気に抱きつけたら、気軽に手を繋げたら。
そんな光平だが一つだけ絶対に許さないことがあった。
いじめだ。
遠目にいじめられている子を発見すると飛んで行って注意する。
聞いてもらえないこともあるが、既に光平少年団のような仲間たちが、「いじめってかっこ悪いんだぜ あの風騎士クライグも言ってたって」
正義の伝道師を気取っているわけではなく、ただ子供たちの未来を心配する姿を見ていつも思う。
なんてかっこいいんだろう。
そんなときは、光平に色恋話をふって仕返しをするのだ。
自分だけ、やきもきして悶々と恋の炎に身を焦がすのは悔しいからと。
「髪は長いのと短いの、どっちが好きですか?」
「そうだね、長いほうかな」
「じゃあ胸は大きいのと小さいのどっちがいいですか?」
「そりゃ大きい……ごほんっどっちでもいいです」
「はぁやっぱり大きいのが好きなんですね、男の人って!」
「な、なんでフィーネさんが怒るんですか」
「知りません」
坂道を上る間のちょっとしたやりとり、からかい、そんな困った顔を見る時間がもうすぐ終わってしまう。
この坂道がずっとずっと続いてくれればいいのに。
◇
音無ハウスが開設して三カ月ほど経ったある日。既に夏の日差しが照り付けてはいるが、湿度が日本ほどではないのでクーラーなしでも過ごせる気候なのは光平にとってもありがたかった。
日々の生活は落ち着き、子供たちの笑い声が聞こえる優しい空間として王立治療院の入院患者たちの散歩コースにもなっている。
フィーネは毎日のように光平の訓練に付き添い記録を取り、終わった後には細かな質問攻めと段階にあった知識を提供することにしている。
頭の回転が良く飲み込みも早いのでつい先走ってしまいがちになるが、指導者としてついやってしまう失敗が思いつくことを垂れ流すように教えてしまうこと、である。
物事を理解するためにはその事象にあった学習方法や、知識を学ぶ順番が存在し指導者の先輩風を吹かしたい病に巻き込んではいけないのだ。
基礎がしっかりしていない新人に、実戦レベルでの応用知識を披露するご立派な先輩方がなんとまあ多いことでしょう、と光平は多くの実習生を指導する同僚を見て悲しい気持ちになることが多かった。
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馬鹿にする学生と、すっぽんのように食いついて離さない学生。
前者はもう何を言っても無駄なので、実習項目を達成することを重視する。
いわゆるすっぽんタイプは、実習を終了することを目指す指導方法は変わらないが段階に応じて的確な助言、指導を随時挟むことにしている。
フィーネはまさにすっぽんタイプであり、専門用語も次々と覚えてしまう。
指導学生としてこれほどかわいいタイプはいないのだが、光平にとって困ったのは美少女すぎたことだ。
同僚だ、指導学生だと言い聞かせてはいるがこれほどに容姿の整った人間を見たことが無かった。光平は女性職場で働いていた経験が長かったが、それでもフィーネのくりっと大きく魅惑的な目とつやつやのほっぺ、桃色の唇の艶につい魅せられてしまいそうになるのを必死に耐えている。
年が離れすぎているし、自分が小児性愛者というデマで苦しんだ経験から、17歳だというフィーネに魅力を感じてはいけないと、言い聞かせる日々が続く。
これは恋ではない、いわば魅力的な芸能人に指導しているようなものだ。ファンなら問題ないだろう。
フィーネが時折見せてくれる笑顔は、指導者たる光平への社会的報酬であり特別なものではない。ああいう美少女は成長過程で得た成功体験たる笑顔で大人がいちころという武器を無意識のうちに使うであろうから、惑わされてはいけない。
などと考えているうちに、午後の散歩から帰った光平にルビナが氷で冷やしたお茶を入れてくる。
「氷魔法も便利だね、僕も使えたらなぁ」
「先生は解呪っていう魔法が使えるようなもんですよ、城下でもかなり噂が広まっているみたいですよ」
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