俺様上司と複雑な関係〜初恋相手で憧れの先輩〜

せいとも

文字の大きさ
12 / 137
第三章

完璧な上司で先輩との関係⑥

しおりを挟む
 仕事の日はロングヘアーも後ろで纏めていて、ここのホテルの客層とはかけ離れた地味さだと思う。

「待たせた。行こう」

 一方の蒼空さんは、バスケ部のエースだった長身で、鍛えられた肉体に超絶なイケメンで常に人目を惹く。私も、長身を生かして中学校までバスケをしていたので、蒼空さんと並ぶと身長だけはバランスが取れているとは思うが、それ以外は何もかもが違いすぎる。

 エレベーターへ向かう間も、蒼空さんに視線が向けられている。蒼空さんと歩く私にまで視線を感じるが、きっとアンバランスさに驚かれているのではないだろうか。蒼空さんは見られることに慣れているのか、全く動じた様子はなく私が一人でハラハラしているだけなのだろう。

 上層階行のエレベーターに乗り込み、なぜかカードをかざしてから最上階のひとつ下のボタンを押した。ホテルのエレベーターでカードをかざしたこともなければ、そんな仕組みがあることさえ知らない私は戸惑いしかない。そんな驚く私を乗せたエレベーターはぐんぐん上昇している。

 そして――。

 目的の階に到着したエレベーターの扉が開いた瞬間、あまりの豪華なフロアに目を見開き固まってしまう。

「こっち」

 全く驚くことなく平然とした蒼空さんにエスコートされエレベーターを降りた瞬間、ふわふわの絨毯に足を取られそうになる。

「蒼空」
「あっ、陽さん。こんばんは」

 蒼空さんを呼ぶ声の主に顔を向けると、優しい表情をしたイケメンが微笑んでいた。

「こ、こんばんは」

 なんとか声を絞り出し挨拶したが、表情は硬いと思う。

「ようこそ『SAKURA』へ」
「凛花、こちら神楽坂陽かぐらざかようさん」
「か、神楽坂……」
「陽さん、俺の高校の後輩で部下の吉瀬凛花きちせりんかさん」
「君が。やっと会えた」
「へ⁈」

 蒼空さんと神楽坂さんはどういう知り合いなのだろうか?

「立ち話もなんだから、カウンターへどうぞ」

 エレベーターを降りた瞬間から何もかもが驚きばかりだ。正面が一面ガラス張りの窓で高層階からの夜景が素晴らしい。

 豪華なソファセットが何台も置かれ、カフェなのかバーなのかレストランなのかはわからないが、食事やお酒を飲みながら談笑している人の姿が見える。



しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

Can't Stop Fall in Love

桧垣森輪
恋愛
社会人1年生の美月には憧れの先輩がいる。兄の親友であり、会社の上司で御曹司の輝翔先輩。自分とは住む世界の違う人だから。これは恋愛感情なんかじゃない。そう思いながらも、心はずっと彼を追いかけていた─── 優しくて紳士的でずっと憧れていた人が、実は意地悪で嫉妬深くて独占欲も強い腹黒王子だったというお話をコメディタッチでお送りしています。【2016年2/18本編完結】 ※アルファポリス エタニティブックスにて書籍化されました。

甘く残酷な支配に溺れて~上司と部下の秘密な関係~

雛瀬智美
恋愛
入社した会社の直属の上司は、甘く危険な香りを放ち私を誘惑する。 魅惑的で刺激的な彼から一歩逃げても、 すぐに追いつめられてしまう。 出逢った時から、墜ちるのは決まっていたのかもしれない。 大蛇(バジリスク)の猛毒で追いつめる腹黒上司と純真なOLのラブストーリー。 シリアス、少しコメディ。 三島優香(みしまゆうか) 24歳。 過去のトラウマを引きずっていて 恋愛することが怖くなっていた矢先、 課長にぐいぐい追いつめられ、 交際することになる。 香住慧一(かすみけいいち) 33歳。優香の所属する課の課長。 女性よけとして紛い物(フェイク)の指輪を 嵌めている。 眼鏡をかけた優男風の美形(イケメン)。 狙った獲物はゆっくり追いつめて 手に入れたい倒錯的な策略家。腹黒ドS。 三島朔(みしまさく) 30歳。 優香の兄で溺愛している。 慧一と初対面の時、一目でやばさに気づき 交際には反対の立場を取る。 慧一を蛇(バジリスク)と称し忌み嫌う。 生真面目なシスコンでいつも優香を心配している。

【完結】エリート産業医はウブな彼女を溺愛する。

花澤凛
恋愛
第17回 恋愛小説大賞 奨励賞受賞 皆さまのおかげで賞をいただくことになりました。 ありがとうございます。 今好きな人がいます。 相手は殿上人の千秋柾哉先生。 仕事上の関係で気まずくなるぐらいなら眺めているままでよかった。 それなのに千秋先生からまさかの告白…?! 「俺と付き合ってくれませんか」    どうしよう。うそ。え?本当に? 「結構はじめから可愛いなあって思ってた」 「なんとか自分のものにできないかなって」 「果穂。名前で呼んで」 「今日から俺のもの、ね?」 福原果穂26歳:OL:人事労務部 × 千秋柾哉33歳:産業医(名門外科医家系御曹司出身)

甘過ぎるオフィスで塩過ぎる彼と・・・

希花 紀歩
恋愛
24時間二人きりで甘~い💕お仕事!? 『膝の上に座って。』『悪いけど仕事の為だから。』 小さな翻訳会社でアシスタント兼翻訳チェッカーとして働く風永 唯仁子(かざなが ゆにこ)(26)は頼まれると断れない性格。 ある日社長から、急ぎの翻訳案件の為に翻訳者と同じ家に缶詰になり作業を進めるように命令される。気が進まないものの、この案件を無事仕上げることが出来れば憧れていた翻訳コーディネーターになれると言われ、頑張ろうと心を決める。 しかし翻訳者・若泉 透葵(わかいずみ とき)(28)は美青年で優秀な翻訳者であるが何を考えているのかわからない。 彼のベッドが置かれた部屋で二人きりで甘い恋愛シミュレーションゲームの翻訳を進めるが、透葵は翻訳の参考にする為と言って、唯仁子にあれやこれやのスキンシップをしてきて・・・!? 過去の恋愛のトラウマから仕事関係の人と恋愛関係になりたくない唯仁子と、恋愛はくだらないものだと思っている透葵だったが・・・。 *導入部分は説明部分が多く退屈かもしれませんが、この物語に必要な部分なので、こらえて読み進めて頂けると有り難いです。 <表紙イラスト> 男女:わかめサロンパス様 背景:アート宇都宮様

あいにくですが、エリート御曹司の蜜愛はお断りいたします。

汐埼ゆたか
恋愛
旧題:あいにくですが、エリート御曹司の蜜愛はお受けいたしかねます。 ※現在公開の後半部分は、書籍化前のサイト連載版となっております。 書籍とは設定が異なる部分がありますので、あらかじめご了承ください。 ――――――――――――――――――― ひょんなことから旅行中の学生くんと知り合ったわたし。全然そんなつもりじゃなかったのに、なぜだか一夜を共に……。 傷心中の年下を喰っちゃうなんていい大人のすることじゃない。せめてもの罪滅ぼしと、三日間限定で家に置いてあげた。 ―――なのに! その正体は、ななな、なんと!グループ親会社の役員!しかも御曹司だと!? 恋を諦めたアラサーモブ子と、あふれる愛を注ぎたくて堪らない年下御曹司の溺愛攻防戦☆ 「馬鹿だと思うよ自分でも。―――それでもあなたが欲しいんだ」 *・゚♡★♡゚・*:.。奨励賞ありがとうございます 。.:*・゚♡★♡゚・* ▶Attention ※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

恋に異例はつきもので ~会社一の鬼部長は初心でキュートな部下を溺愛したい~

泉南佳那
恋愛
「よっしゃー」が口癖の 元気いっぱい営業部員、辻本花梨27歳  ×  敏腕だけど冷徹と噂されている 俺様部長 木沢彰吾34歳  ある朝、花梨が出社すると  異動の辞令が張り出されていた。  異動先は木沢部長率いる 〝ブランディング戦略部〟    なんでこんな時期に……  あまりの〝異例〟の辞令に  戸惑いを隠せない花梨。  しかも、担当するように言われた会社はなんと、元カレが社長を務める玩具会社だった!  花梨の前途多難な日々が、今始まる…… *** 元気いっぱい、はりきりガール花梨と ツンデレ部長木沢の年の差超パワフル・ラブ・ストーリーです。

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

処理中です...