俺様上司と複雑な関係〜初恋相手で憧れの先輩〜

せいとも

文字の大きさ
14 / 137
第三章

完璧な上司で先輩との関係⑧

しおりを挟む
「陽さんは、兄のような存在なんだ」
「素敵な関係ですね」
「弟のような存在で常にモテモテの蒼空が、長いこと片想いしているって聞いてどんな女の子か気になっていたんだ」
「……。私のことですかね?なんかすみません」
「プハッ、蒼空、まさかの天然無自覚?」
「ですね」
「え⁇天然?誰がですか?」
「うん、凛花ちゃんはそのままがいいと思うよ。いや、蒼空のためにそのままでいてくれ」

 若干残念な子を見る目で見られているのは気のせいなのだろうか。

 それにしても、こんな大きなホテルの御曹司まで魅了する蒼空さんの魅力は計り知れない。学生時代からいつも周りに人が集まってきていたが、今も健在なのだと改めて実感した。蒼空さんこそ、天然の人たらしだと私は思う。

「あまり蒼空の邪魔をしたら悪いから俺は行くよ。あとは彼に注文して」
「陽さん、ありがとうございました」
「ありがとうございました」
「健闘を祈るよ」

 神楽坂さんが颯爽とこのフロアをあとにした。

「オーラに圧倒されました」
「カッコイイだろう?俺の憧れの人だよ」
「蒼空先輩も充分カッコイイですよ」
「凛花、先輩じゃないだろう?」

 目を見開き頬を赤くしている蒼空さんが、何かを誤魔化すように私の言葉を指摘する。蒼空さんの珍しい表情に、よくよく自分の発言を振り返ると、私が普段から心で思っている蒼空さんへの気持ちを無意識に口に出してしまっていた。私まで頬が赤くなる。

「凛花には驚かされてばかりだ」
「スミマセン、忘れて下さい」
「しっかり聞いたし忘れない。これから本気でいくから覚悟して」

 俺様な発言までさまになるのだから、イケメンはズルいと思う。なんとか話題を変えようと、ここに来てから疑問に思っていたことを小声で聞いてみる。

「週末なのにお客さん少ないですね」
「……」

 蒼空さんは、キョトンとした表情だ。何か間違ったことを言ったのだろうか。

「ここはクラブラウンジと言って、クラブフロアの利用者だけのラウンジなんだ」



しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

極上Dr.の甘美な誘惑―罪深き深愛の果てに-(旧題:sinful relations)

雛瀬智美
恋愛
*タイトルを極上Dr.の甘美な誘惑―罪深き深愛に溺れて-に変更いたしました。 メインキャラの設定の見直しのため、随時、加筆修正版&次話を更新していきます。 「もう会うこともないだろうが……気をつけろよ」 彼女は少し笑いながら、こくりと頷いた。 それから一緒に眠りに落ち、目覚めたのは夜が明けた頃。  年上男性×年下少女の重ねる甘く危険な罪。両片思いのすれ違いじれじれからハッピー甘々な展開になります。 階段から落ちたOLと医師のラブストーリー。 青の子供時代のエピソードは、 fall in blueや、他シリーズの four seasonsにて。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」 母に紹介され、なにかの間違いだと思った。 だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。 それだけでもかなりな不安案件なのに。 私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。 「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」 なーんて義父になる人が言い出して。 結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。 前途多難な同居生活。 相変わらず専務はなに考えているかわからない。 ……かと思えば。 「兄妹ならするだろ、これくらい」 当たり前のように落とされる、額へのキス。 いったい、どうなってんのー!? 三ツ森涼夏  24歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務 背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。 小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。 たまにその頑張りが空回りすることも? 恋愛、苦手というより、嫌い。 淋しい、をちゃんと言えずにきた人。 × 八雲仁 30歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』専務 背が高く、眼鏡のイケメン。 ただし、いつも無表情。 集中すると周りが見えなくなる。 そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。 小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。 ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!? ***** 千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』 ***** 表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101

鬼上官と、深夜のオフィス

99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」 間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。 けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……? 「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」 鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。 ※性的な事柄をモチーフとしていますが その描写は薄いです。

ワケあり上司とヒミツの共有

咲良緋芽
恋愛
部署も違う、顔見知りでもない。 でも、社内で有名な津田部長。 ハンサム&クールな出で立ちが、 女子社員のハートを鷲掴みにしている。 接点なんて、何もない。 社内の廊下で、2、3度すれ違った位。 だから、 私が津田部長のヒミツを知ったのは、 偶然。 社内の誰も気が付いていないヒミツを 私は知ってしまった。 「どどど、どうしよう……!!」 私、美園江奈は、このヒミツを守れるの…?

恋は秘密のその先に

葉月 まい
恋愛
秘書課の皆が逃げ出すほど冷血な副社長 仕方なく穴埋めを命じられ 副社長の秘書につくことになった 入社3年目の人事部のOL やがて互いの秘密を知り ますます相手と距離を置く 果たして秘密の真相は? 互いのピンチを救えるのか? そして行き着く二人の関係は…?

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

【完結】育てた後輩を送り出したらハイスペになって戻ってきました

藤浪保
恋愛
大手IT会社に勤める早苗は会社の歓迎会でかつての後輩の桜木と再会した。酔っ払った桜木を家に送った早苗は押し倒され、キスに翻弄されてそのまま関係を持ってしまう。 次の朝目覚めた早苗は前夜の記憶をなくし、関係を持った事しか覚えていなかった。

処理中です...