魔力のいらない世界であなたと

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2章

番外編 エプロンの正しい着方

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律さんやトモキさんに料理を教えてもらうようになってから、自分でも度々作るようになった。
単純に作るのが楽しいということもあるのだが律さんに喜んでもらえるのが嬉しいから、というのが大きな理由だ。

「ミィーファ、今日の飯これ着て作ってくれねえか?」

そう言って服のようなものを渡された。

「いいですけど...なんですか?これ」

「エプロン。料理するとき汚れてもいいように着るやつ」

「へぇ....。専用の服があるんですね...」

服となにが違うのかよく分からないのでわざわざこれを着る意味があるのだろうかと思ってしまう。

着せてやるからばんざいしろ、と言われて素直に両手を上げると着ていた服を剥ぎ取られた。

「えっ!?服脱ぐんですか!?」

布の面積が少ないためてっきり羽織るものだと思っていた。

「そー。脱いで着るやつだから」

「えっ、ちょっと待ってくださいっ。それはちょっと恥ずかしいんですが....。えっ、嘘っ、下もですか!?」

静止するも虚しく慣れた手つきで下もどんどん脱がされていく。

この国では皆さんこのような恥ずかしいことを...!?

どれが正解か分からず戸惑っている間に下着まで剥ぎ取られてしまった。


エプロン、というものを着せてくれたがもの凄く心許ない。
下半身はぎりぎり自分のものが隠れる程度までしかなく、胸元の中心は穴が開いており交差するように紐が通っている。
背中に至っては紐しかない。
ちなみに色は白。

「律さんっ、これ絶対違いますよね...!?」

裾を持って見えてしまいそうになるのを阻止しつつもう片方の手は後ろを隠す。

「いやー、思ったよりクるな、これ。もう勃ったんだけど」

「はっ!?なんで....」

にやにやしながら後ろへ回り込もうとしてくる律さんを退けながらどうにか服を取り返せないものか。

「服返してくださいっ」

「なんで。似合ってるのに。これでご飯作って?」

「そういう問題じゃ....。それにこんな格好じゃ無理ですよっ」

「作ってくれるって言ったじゃんか」

「うっ....」

たしかに言った。言ったけど....!こんな恥ずかしい格好だとは思わないじゃないですかっ!

「.......それなら律さんも手伝ってください」

横に並べばまだ見えないはず。

「もちろん」


.....そう思ったのに律さんは事あるごとにお尻や背中に手を這わせてきた。


「んっ、もうっ、全然進まないじゃないですかっ...」

「こんなエロい格好してるのが悪い」

「り、律さんが着せたんじゃないですかっ!」

なんで私の所為みたいに言われないといけないのか。

「なー、俺やっぱもう限界。勃ちすぎて痛い」

「ひっ、ちょ、押し付けないでくださいっ...」

いつの間にか背後に回られお尻の割れ目にぐりぐりと硬くなったものを押し付けてくる。

「やっ...、ご飯作らないと...」

「後でいいだろ」

そう言うと包丁や食材などを避けていく。

「んっ...、じゃあせめてベッドに....」

「馬鹿だな。ここでヤるからいいんだろ?」

「な...んっ!....ぁ...っ、ん....ふ....」

頸に柔らかい唇がちゅっと吸い付き、右手はエプロンの中に入り込んでお腹の上をさらりと滑る。
左手はエプロンの上から決して胸の頂きには触れず、時折布が無い部分を掠めていく。

少し焦ったい刺激はじわじわと下半身に熱を集中させた。

「やば...。エロすぎんだろ...。腰動いてるぞ」

「んっ...は...ぁ、う....んっ....」

熱い吐息が耳をくすぐり、ぞわぞわっと快感が走る。

「指、舐めて」

「んぅっ.....ん...ふ..んっ....」

律さんの指が目の前に差し出されなんの躊躇いもなく口に含んだ。
2本の指がばらばらに動き、動く指を舌で追いかけ絡めとる。指を抜き差しされ、飲み込めずに溜まってきた唾液がぐちゃぐちゃとかき混ぜられて溢れたものが口の端を伝う。

「んん...ん...ぅ...ぁ...」

「....もういい。....こら、もういいって。....あんま煽んな」

離れていく指に寂しさを感じながらも、窄みに当てがわれたことでそれどころではなくなった。

ぬぷぬぷとなんの抵抗もなく埋められていき、すぐに2本の指が肉壁を擦り上げる。
それだけでこの身体は驚くほど快感を感じるようになってしまった。

「ぁっ!...ぅんっ...んっ...く...ぅあっ!」

エプロンの上から胸の頂きを摘まれぐにぐにと押しつぶしながら、後孔へ入れられた指もばらばらに動く。
しかも背中にも唇が落とされ舌が背筋の窪みをねっとりと這う。

3ヶ所も一斉に攻め立てられ、自身の陰茎はすでにエプロンを押し上げ小さな染みを作っていた。

「....悪い。手加減できないかも」

低く耳元で囁かれ指が引き抜かれたと思ったら指よりも数倍太く、熱いものが一気に突き上げられた。

「ぁ....んぁああ!あっ、まっ...!ふかっ...!」

あまりの深さにつま先立ちをして少しでも逃げようとしても、逃さないとばかりに腰を打ちつけてくる。

「やぁっ!律さんっ、まって...!あっ、んっ...!」

「っ...無理、止まんない。...はぁ、すっげー絡みついてくるな」

がつがつと最奥を抉られ、苦しいのにそれを上回る快感が押し寄せてくる。
しかもどんどん力が抜けていき、さらに奥へ穿たれるのだ。
ずちゅずちゅと止まる事なく水音が響く。

必死にキッチンにしがみつき、ガクガクと震える脚でなんとか踏ん張っている状態だ。
これ以上奥に入ったら確実に壊れる。


「くっ...!イく....!」

「ひっ、ぁあっ!んくっ...ぅぁああっ....!!」

さらに速くなった動きに目の前がチカチカと点滅し、頭が真っ白になる。
気持ちよすぎてどろどろに溶かされていくみたいだ。

熱いものが中に放たれ、その熱で自身も白濁液を吐き出した。

ぐったりと上半身をキッチンに預け、身体は未だ痙攣したように震えが止まらない。
ずるりと入っていたものが抜かれるだけでも快感が走った。

「ミィーファ、こっち向いて」

「ん....んん....ぁ..んっ...」

上体を起こすとくるりと正面に向けられ唇を優しく塞がれた。
ゆっくり、ねっとりと絡みつく舌に応えるように自分も舌を絡める。
長く、優しい口付けの最中、脚に硬いものが当たった。

「やば。また勃った」

「なっ....」

「ミィーファがエロすぎんのが悪い。ここ、すっげーぐちょぐちょ。透けてさらにエロいな」

エプロンが先走りやら白濁液やらで濡れて下半身に張り付き、下の肌が透けて見えてしまっている。
あまりの惨状に顔がかあっと熱くなった。

「やっ...、見ないでください...」

「無理。むしろもっとよく見せて。...ほら、後ろに手ついて身体支えてろよ」

「えっ....、やっ!律さん!?やだっ、やめっ....!んぁあっ!」

自身の陰茎を隠していた手をキッチンの方へ移動させられ、律さんは私の右脚の膝裏に腕を入れると高々と持ち上げた。
律さんから全て見られてしまうあられもない格好に慌てるが、再び一気に突き上げられた。

「あっ、まって!そこやだっ...!んんっ...!んっ、んぁあ!」

「うっ...、締めすぎっ...!これそんな気持ちいか?」

「ちがっ...!あっ、んぅっ...!ちょっと、待ってくださっ...!ひぅっ!」

一度イって敏感になっている肉壁を容赦なく擦られ、しかも注挿される度カリ首がしこりを掠めていき先程よりも強い快感が襲ってくる。
そのため精を吐き出した陰茎はむくむくと頭をもたげ、透明な蜜をだらだらと零している。

エプロンをつんと押し上げまとわりつく。裾からは吸いきれなかった蜜がぽたぽたと垂れていた。

「エロすぎ...。ナカもずっとびくびくしてる...っ...」

「んぁっ...!あっ..はっ...んっく...も、むりっ...!」

エプロンの上から胸の頂きを口に含まれ舌先でころころと転がし、時折甘噛みをしながら吸い付く。
律さんが口を離すと唾液で透けて赤くなったそれがピンと勃ち上がっているのが見える。反対側も同じように口に含まれた。

その間も深いところをぐちゃぐちゃとかき混ぜられ強すぎる快感にどうにかなってしまいそうだ。

「りつ、さんっ...!あっ、んんっ..!ひぁっ!やぁっ...っ..ぁあああっ!」

胸から顔を離し陰茎をぎりぎりまで引き抜いたかと思えば、ばちゅん!と音を立てて一気に最奥を突き上げる。
注挿を速められればすぐに2度目の精を吐き出した。

どくどくと溢れた白濁液は吸収力のなくなったエプロンの裾から零れ、左脚に伝っていった。

背中をのけぞらせ、がくがくと痙攣させて快感を逃そうにも未だ止まらない腰の動きにおかしくなってしまいそうでぽろぽろと涙が溢れる。

「やぁっ!いまイって...!ぁあっ!もっ..やぁあ!」

「っ...く...もう少しっ....!」

ずちゅずちゅと水音が響き結合部が燃えるように熱い。
自分がどんな状態になっているかなどもう考える余裕もなく、口からは悲鳴のような声が漏れてしまう。

律さんの苦しげな声が聞こえ、中に一層熱いものが注ぎ込まれたと思ったらようやく律動が止まった。

圧迫していたものが引き抜かれても身体の痙攣は止まらず、それどころか力の抜けた身体を支えるために触れられただけなのにおかしくなってしまったかのようにびくんと震える。
まるで全身が性感帯になってしまったかのように。

「はぁ...ん...りつさ...、からだ、おかしっ...、とま、ない....」

「っ...!悪かった、やりすぎたな...。大丈夫だから、落ち着け」

「んっ...」

ずるずるとその場に座り込み、頬を撫ぜられただけでも大袈裟なくらい身体が跳ねる。


———結局その日の夕食はデマエをとることになった。
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