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一章
断章
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「お姉さん、今暇?」
蔭西くんを待っていると、お酒臭い男性達に絡まれた。
人生初めてのナンパで、とても怖い。
確かテレビでこういうのとは極力話さない方がいいと聞いた。
なので、最低限の返事しかしなかった。
なのに、なのに
「やっ、離して」
強引に手首を掴まれた。
振り払おうとするも、力が強くびくともしない。
鼻の奥がつんとして涙が溢れそうになる。
車に押し込まれそうになり、私はもう半ば諦めていた。
車のドアが閉まり、「あぁ、このまま…」と思ってしまう。
悲しみに打ちひしがれていると、誰かが私の事を外へと出してくれた。
目線を上げると、そこにはこれまで見たことのないぐらい怖い顔をした蔭西くんがいた。
でも、私にはとてもキラキラとして見えた。
突然男性の叫び声が聞こえると同時に、蔭西くんは私を少し暗い所へと連れて行く。
野次馬から守ってくれたのだろうか…。
後ろから聞き覚えのある声がしたが、怖くて振り向くことができない。
怖くて怖くて一人で震えていると、蔭西くんが優しく私の手をとって喫茶店へ案内してくれた。
蔭西くんが探してくれた席に座ると、お財布らしきものを持って何処かに行ってしまった。
一緒に居てほしい、と考えてしまう。
帰ってきた蔭西くんは飲み物を二つ持っており、そのうちの一つを私に渡してくれた。
「その、飲むか?」
私はその飲み物を受け取り、ストローに口を付けた。
「今日はどうする?帰る?」
蔭西くんが私の事を心配してか、そんなことを聞いてきたくれた。
でも、まだ一緒に居たい。
怖いけど、物凄く怖いけど、一緒に居たい。
「いやだ。その、一緒に居てほしい」
気づくとそんな言葉が漏れていた。
すごく恥ずかしかったが、蔭西くんは優しく微笑んで
「ん、わかった」
と言ってくれた。
私はまた溢れそうになる涙を拭い、無理やり笑みを作る。
すると、蔭西くんの手が伸びてきて私の手に重なった。
一瞬何が起こったのか、わからなかったが私はぎゅっとその手を握る。
何の根拠もないのに、それが正解だと思ったのだ。
しかし、こういうことは好き同士がやることではないのか?
そう考えるなり、自分の顔が真っ赤になっていくのを感じた。
でもそれと同時に仕方ないとも思った。
なぜなら、私を助けてくれた時の蔭西くんが王子様のように見えてしまったのだから。
蔭西くんを待っていると、お酒臭い男性達に絡まれた。
人生初めてのナンパで、とても怖い。
確かテレビでこういうのとは極力話さない方がいいと聞いた。
なので、最低限の返事しかしなかった。
なのに、なのに
「やっ、離して」
強引に手首を掴まれた。
振り払おうとするも、力が強くびくともしない。
鼻の奥がつんとして涙が溢れそうになる。
車に押し込まれそうになり、私はもう半ば諦めていた。
車のドアが閉まり、「あぁ、このまま…」と思ってしまう。
悲しみに打ちひしがれていると、誰かが私の事を外へと出してくれた。
目線を上げると、そこにはこれまで見たことのないぐらい怖い顔をした蔭西くんがいた。
でも、私にはとてもキラキラとして見えた。
突然男性の叫び声が聞こえると同時に、蔭西くんは私を少し暗い所へと連れて行く。
野次馬から守ってくれたのだろうか…。
後ろから聞き覚えのある声がしたが、怖くて振り向くことができない。
怖くて怖くて一人で震えていると、蔭西くんが優しく私の手をとって喫茶店へ案内してくれた。
蔭西くんが探してくれた席に座ると、お財布らしきものを持って何処かに行ってしまった。
一緒に居てほしい、と考えてしまう。
帰ってきた蔭西くんは飲み物を二つ持っており、そのうちの一つを私に渡してくれた。
「その、飲むか?」
私はその飲み物を受け取り、ストローに口を付けた。
「今日はどうする?帰る?」
蔭西くんが私の事を心配してか、そんなことを聞いてきたくれた。
でも、まだ一緒に居たい。
怖いけど、物凄く怖いけど、一緒に居たい。
「いやだ。その、一緒に居てほしい」
気づくとそんな言葉が漏れていた。
すごく恥ずかしかったが、蔭西くんは優しく微笑んで
「ん、わかった」
と言ってくれた。
私はまた溢れそうになる涙を拭い、無理やり笑みを作る。
すると、蔭西くんの手が伸びてきて私の手に重なった。
一瞬何が起こったのか、わからなかったが私はぎゅっとその手を握る。
何の根拠もないのに、それが正解だと思ったのだ。
しかし、こういうことは好き同士がやることではないのか?
そう考えるなり、自分の顔が真っ赤になっていくのを感じた。
でもそれと同時に仕方ないとも思った。
なぜなら、私を助けてくれた時の蔭西くんが王子様のように見えてしまったのだから。
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