彼女と出会ったその日から~なぜ俺は毎日写真や動画を撮られるのだろうか~

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二章

43話 打ち合わせ

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「坂ノ宮さんって好きな人いるんですか?」

昼休み、俺は思い出したかのようにしれっと聞く。

「突然どうしたんですか?」
「いや、まぁ、なんとなく」
「そういうのは大分面倒なので考えないようにしていますよ」

と物憂げに言った。
何かトラウマがあるのだろうか。
これ以上踏み込むのは良くなさそうだな、と思う。

「では僕から質問です。桜さんのどういう所が好きなんですか?」
「は…?」

前言撤回。
トラウマなど抱えていないだろう。

「いいじゃないですか教えてくれても。惚気れるのはリア充の特権ですよ」
「どこと言われても…」

自分はただ漠然と「桜さんと一緒にいたい」と思っている。
なぜならそれは彼女といると楽しくて、安心する。
それに、なにより好きだから。
そうだな、具体的に上げるとするなら…。

「一緒にいて楽しい、とか。笑顔も可愛いし、仕草も、喋り方も…」

言葉にし始めると芋づる式にどんどんと溢れてくる。

「意外と気弱なところも。要は全部が好きなのかな」
「…………」
「なんか反応して欲しい」
「え、あ。意外にガチで…。まぁでも桜さんは幸せですね。ね、桜さん」
「は?」

満面の笑みで俺に向かって言った。
バッと後ろを向くと顔を真っ赤にして立っている桜さんがいた。

「は、恥ずかしい」

両手で顔を隠しながら、俺の隣に座る。
対して坂ノ宮さんの方には皆月さんが座った。

「ほら、蔭西さん。口角上がってますよ」
「……」

俺は無言で直した。

「んんっ」

坂ノ宮さんは咳ばらいをし、場を仕切りなおすと机からノートを取り出した。

「4か月後に文化祭があるわけですが、写真部もそれに参加することになりました」
「なので皆には、綺麗な写真や思い出の写真を撮って欲しいの」

桜さんはそう言うと、自分が撮ったものであろう写真を印刷したのを机に並べた。

「こんな感じのを1人10枚ほど。提出期限は3か月後だからベストショットを狙ってみよう!」

そうとだけ伝えると、桜さんは皆月さんはを連れて足早に去っていった。

「夏休みも挟むので、僕は海の写真とか虹の写真とか撮ろうと思ってます」
「確かに。海は外せないかもしれない」

夏休みも挟むのか。
久しぶりに友達がいる夏休みを過ごせそうで今から心が躍っている。
桜さんがどのような写真も気になるし、いろいろな事が重なって気持ちがとても高揚する。

「夏休み、ね」

しかし、坂ノ宮さんは少し暗い雰囲気を醸し出しながらそう言った。
その姿を見て俺は、少しだけ昔の自分の姿と重ね合わせた。
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