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第一章 原作前
第20話 初日でG→Eに上がりました
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「……で、容量がおかしいストレージを持っているという少年がこの子、か」
お兄さんが連れてきた中で一人作業員に見えないおじさんが俺をジロジロ見てくる。
「はい。今ここにあるポイズントードがあと十倍くらいありますよ。まだ出している途中でしたので」
「ふむ。にわかには信じられないが……よし、続けて出していってくれるか、あー」
「はい。俺はドライです」
「私はエリザベスですわ」
「うむ。ではドライ、ポイズントードを出していってくれ」
「わかりました。今出してあるのがちょうど三十匹なので。ではいきますね」
ドサッ、ドサッドサッドサッ――――
どんどん出し続け、四百匹の手前でポイズントードはストレージから無くなった。
当然キングはだしませんよ。アレはファラが来たときに俺たちで食べようと決めています。
ポイズントードも自分たちで十匹解体したのでそのお肉も入ってますが。
「ギルマス。三百八十二匹だな。しかしよ、こんなちびっこいガキがなんて魔力持ってんだ。こりゃ将来Sランクは間違いねえな」
解体の作業員で、唯一ドワーフのおじさんが、バインダーみたいなところに何か書き込みながらそんなことを言う。
ちびっこいって、身長はドワーフのおじさんとあまり変わらないよね! 横幅とか腕の太さとか比べ物になら無いけど……。
まあ確かにまだ十歳だからこれからぐんぐん伸びる予定だし!
……確かドライの設定だと前世の身長と同じ178センチで低くはない。それに処刑を阻止して成長すれば180も夢じゃないはず。
それに将来Sランクが確実か。その期待には答えられるように頑張るよ。
「ふむ。この目で見てなければ信じられなかったが、これは凄いな。ドライと言ったか、お前の冒険者ランクは?」
「俺ですか? 俺もエリザベスも今日登録したところなのでGですよ?」
ストレージからさっき貰った新品のギルドカードを、ギルマスと、解体の作業員みんなに見えるように出してみる。
「そうですわよ? ほら、Gと書かれておりますわ」
エリザベスも同じように、『ふんす』と自慢げに出して見せた。
「……G、だと……」
「ガハハハ! ちびっこいとは思ったが登録初日でこれか! ギルマス、こりゃ~とんでもねえ新人が出てきたな! おい、ドライとか言ったな」
「はい」
「まだ何か持ってねえのか? カエル専門で狩ってきた訳じゃねえんだろ?」
「そうでした! ホーンラビットの角と毛皮も、ポイズントードに比べれば少しですが」
「確か三十枚はありましたわよ」
「ほほう。見せてみい。出すのはそうだな、三十枚ならそこの机の上に出してくれ」
ドワーフさんが指差したところに解体作業用だからか、太い足で支えられている厚さが十センチはありそうな机があった。
そこへ、先に角を出し、次に後から処理したものを一番下にして毛皮を積み上げて出しておく。
「角は問題ないな。だが毛皮の方はこりゃ駄目だな。……これはギリギリか。……ほうこのあたりはいいぞ。……完璧だな……ドライ、お前ギルドの解体作業員にならんか?」
「せっかく冒険者になったのに、いきなり転職はしませんよ。それに――」
「あ、その手に持っている毛皮はわたくしが解体したものですわよ」
その通りだ。リズもやっている内にどんどん上手くなっていったもんな。
「なんと! そっちの嬢ちゃんがか! ……ふ~む。こりゃ、うちの弟子を鍛え直さねばならんな」
そういって作業員たちを睨む。
みなさんも、俺たちが解体した毛皮を見て『凄い』『綺麗だ』『これはどうやれば』と手に取り裏返したり色々とやり始めた。
うん。なにか修行が始まるみたいだけど……頑張ってくださいね、と心の中で応援しておいた。
「一応確認だが、このポイズントードとホーンラビットは二人で倒したのか?」
「はい」
「もちろんですわ」
「ならお前たちはEランクに認定だ。元々ポイズントード討伐依頼は、EとFランクのものが受けるものだ」
そうなんだ。だったらFでも良さそうだけど、やっぱり数が多いからかな。
「それも一匹をパーティー囲い、数の力で倒すのが普通だ。それも弱点の火魔法使ってな。だがここに出したほとんどが剣での討伐だろう」
そんなところまで見てたんだ。だけど本当のことだからうなずいておく。
「本当ならDでも通用するとは思うが、暫定で上げられるのはEまでだ」
「そうなんですね。頑張って倒したかいがありました」
「本当に頑張りましたわよね。キングさんを倒したあと、カエルさん、次から次に出てくるんですもの。本当に疲れましたわ」
「ちょっと待て! この数を一度に倒したのか! 二人で! それにキングとはキングポイズントードのことか!」
「そうですわ。あ、キングさんは売りませんわよ?」
「たまげたな……幸運にもほどがありやがる。ギルマス。さっきは冗談でSランクと言ったが、こりゃ本当になりそうだぞ」
「あ、ああ、私もそう思う」
その後はどこでキングが出て、どんな風に出てきたのかを詳しくはなし、やっと解放されたのはお昼前だった。
「戦ってないのに疲れたね」
「ですわね。でも金貨に手が届きそうですわよ」
査定が終わるのはきちんと品物を見てからだそうで、夕方には買い取り金が貰える予定だ。
ドワーフさんの予想で、『金貨数枚はあるんじゃねえか』と言ってたので期待大だ。
それに今、目の前にはダンジョンの入り口。ワクワクが止まりませんよ!
お兄さんが連れてきた中で一人作業員に見えないおじさんが俺をジロジロ見てくる。
「はい。今ここにあるポイズントードがあと十倍くらいありますよ。まだ出している途中でしたので」
「ふむ。にわかには信じられないが……よし、続けて出していってくれるか、あー」
「はい。俺はドライです」
「私はエリザベスですわ」
「うむ。ではドライ、ポイズントードを出していってくれ」
「わかりました。今出してあるのがちょうど三十匹なので。ではいきますね」
ドサッ、ドサッドサッドサッ――――
どんどん出し続け、四百匹の手前でポイズントードはストレージから無くなった。
当然キングはだしませんよ。アレはファラが来たときに俺たちで食べようと決めています。
ポイズントードも自分たちで十匹解体したのでそのお肉も入ってますが。
「ギルマス。三百八十二匹だな。しかしよ、こんなちびっこいガキがなんて魔力持ってんだ。こりゃ将来Sランクは間違いねえな」
解体の作業員で、唯一ドワーフのおじさんが、バインダーみたいなところに何か書き込みながらそんなことを言う。
ちびっこいって、身長はドワーフのおじさんとあまり変わらないよね! 横幅とか腕の太さとか比べ物になら無いけど……。
まあ確かにまだ十歳だからこれからぐんぐん伸びる予定だし!
……確かドライの設定だと前世の身長と同じ178センチで低くはない。それに処刑を阻止して成長すれば180も夢じゃないはず。
それに将来Sランクが確実か。その期待には答えられるように頑張るよ。
「ふむ。この目で見てなければ信じられなかったが、これは凄いな。ドライと言ったか、お前の冒険者ランクは?」
「俺ですか? 俺もエリザベスも今日登録したところなのでGですよ?」
ストレージからさっき貰った新品のギルドカードを、ギルマスと、解体の作業員みんなに見えるように出してみる。
「そうですわよ? ほら、Gと書かれておりますわ」
エリザベスも同じように、『ふんす』と自慢げに出して見せた。
「……G、だと……」
「ガハハハ! ちびっこいとは思ったが登録初日でこれか! ギルマス、こりゃ~とんでもねえ新人が出てきたな! おい、ドライとか言ったな」
「はい」
「まだ何か持ってねえのか? カエル専門で狩ってきた訳じゃねえんだろ?」
「そうでした! ホーンラビットの角と毛皮も、ポイズントードに比べれば少しですが」
「確か三十枚はありましたわよ」
「ほほう。見せてみい。出すのはそうだな、三十枚ならそこの机の上に出してくれ」
ドワーフさんが指差したところに解体作業用だからか、太い足で支えられている厚さが十センチはありそうな机があった。
そこへ、先に角を出し、次に後から処理したものを一番下にして毛皮を積み上げて出しておく。
「角は問題ないな。だが毛皮の方はこりゃ駄目だな。……これはギリギリか。……ほうこのあたりはいいぞ。……完璧だな……ドライ、お前ギルドの解体作業員にならんか?」
「せっかく冒険者になったのに、いきなり転職はしませんよ。それに――」
「あ、その手に持っている毛皮はわたくしが解体したものですわよ」
その通りだ。リズもやっている内にどんどん上手くなっていったもんな。
「なんと! そっちの嬢ちゃんがか! ……ふ~む。こりゃ、うちの弟子を鍛え直さねばならんな」
そういって作業員たちを睨む。
みなさんも、俺たちが解体した毛皮を見て『凄い』『綺麗だ』『これはどうやれば』と手に取り裏返したり色々とやり始めた。
うん。なにか修行が始まるみたいだけど……頑張ってくださいね、と心の中で応援しておいた。
「一応確認だが、このポイズントードとホーンラビットは二人で倒したのか?」
「はい」
「もちろんですわ」
「ならお前たちはEランクに認定だ。元々ポイズントード討伐依頼は、EとFランクのものが受けるものだ」
そうなんだ。だったらFでも良さそうだけど、やっぱり数が多いからかな。
「それも一匹をパーティー囲い、数の力で倒すのが普通だ。それも弱点の火魔法使ってな。だがここに出したほとんどが剣での討伐だろう」
そんなところまで見てたんだ。だけど本当のことだからうなずいておく。
「本当ならDでも通用するとは思うが、暫定で上げられるのはEまでだ」
「そうなんですね。頑張って倒したかいがありました」
「本当に頑張りましたわよね。キングさんを倒したあと、カエルさん、次から次に出てくるんですもの。本当に疲れましたわ」
「ちょっと待て! この数を一度に倒したのか! 二人で! それにキングとはキングポイズントードのことか!」
「そうですわ。あ、キングさんは売りませんわよ?」
「たまげたな……幸運にもほどがありやがる。ギルマス。さっきは冗談でSランクと言ったが、こりゃ本当になりそうだぞ」
「あ、ああ、私もそう思う」
その後はどこでキングが出て、どんな風に出てきたのかを詳しくはなし、やっと解放されたのはお昼前だった。
「戦ってないのに疲れたね」
「ですわね。でも金貨に手が届きそうですわよ」
査定が終わるのはきちんと品物を見てからだそうで、夕方には買い取り金が貰える予定だ。
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それに今、目の前にはダンジョンの入り口。ワクワクが止まりませんよ!
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