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第一章 原作前
第27話 解決策は
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うわぁ……めちゃくちゃ多いぞ……。
夜間の使用人より昼間の使用人の数の方が多いとは思っていたけど、倍近くの使用人たちの名前が上がった。
それにはさすがの兄さんたちも、使用人たちの名前が書かれた名簿を手に、苦笑いしか出てこなかった。
洗脳。こんなに強力なスキルなのに、洗脳できる人数に制限が無いのかと思えるほどの人に使えていることになる。
使用人だけでもこれだ。辺境伯軍はさらに桁が違う。アイン兄さんの言うことには、常勤でないものもあわせれば、軽く万にも届くそうだから一筋縄では行かないだろう。
『ドライ、今さらだから言いにくいんだけど……あのね、洗脳はかけたヤツをやっつけちゃえば洗脳って全部、キレイさっぱり、跡形もなく、パッと解けるよ?』
「は!?」
「そうですの!?」
イスが念話で、『これでもか!』ってくらいとんでもないことを言うから念話じゃなくて声に出してしまった。
『早く言ってよイス! 名簿作ってる途中でも全然良かったのに!』
『そうですわ!』
『うっ、ごめん。じゃ、じゃあもうひとつ……あのね、鑑定するじゃない?』
『まだあるのか……うん。それで?』
『鑑定した洗脳をもう一回鑑定すればね……』
あ、たぶんこれだ。
『洗脳した人の名前がわかっちゃうの……』
『あー、途中でそうじゃないかなと思ったけど、当たりか……』
『わたくしも途中で気づいてしまいましたわ』
『ご、ごめんなさい』
『ううん。イス、ありがとう。イスのお陰でずっと早く解決できそうだよ』
『ですわね。そんなに震えなくても大丈夫ですわよ。ほら、なでなでですわ。ドライも撫でてやってくださいませ』
『そうだな、ありがとう。イスも途中で気がついたけど、言い出しにくかっただけだもんな』
撫でてあげるとわかった。凄く震えている。怒られるのがそんなに怖かったんだ。逆に悪いことしちゃったな。
『ゆ、許してくれるの? あ、ありがとう。こ、今度からは何か気がついたらすぐ言うからね!』
『もちろん』
『もちろんですわ』
「……ドライ、エリザベス嬢もいきなり声を張り上げおって、何かと思えば、そのようなことは二人きりでやるが良いぞ」
「そうだね、声にもビックリしたけど……ドライ、エリザベス嬢。みんなが見ている前で、そういったことをするのはひかえた方が良いと思うよ」
「くっ、わたくしはまだですのに……ぅらゃましぃ……」
二人でイスを撫でて揉んだりしていると、三人が口々に突然大きな声を出した俺たちを、少し顔を赤くして指摘してきた。
「あ、いえ、ちょっとものすごーーーく重要なことがわかったので、思わず声が……ね」
なでなでもみもみ――
「そ、そうですわ。もう問題解決しそうなくらい重要なことですわ、ね」
なでなでもみもみ――
『あ、言いにくいけど、気が付いたから今度はすぐ言うね。ドライ、リズ、私を撫でてくれるのはものすごく嬉しいんだけど、私がいる場所を考えてみてくれる?』
撫でているのはイスで、場所はリズの胸の所……。
「……あ!」
「……っ! そうですわ!」
リズの胸にいるイスから手を離す俺と、胸を両手で隠すリズ。うん。アウトだ……ね。
その後、なんとか切り替えて犯人の見つけ方を伝えた。
めちゃくちゃ気まずかったけどな!
「ふむ。どちらにしても、鑑定をせねばならんことには変わりはないのであるな?」
「うん。それで思い付いたんだけど、おそらく犯人は父さんじゃないと思うんだ」
「うむ。ドライ、私もその結論に行き着いているのである。父上はメイドとは合う機会もあるだろうが、料理人や雑用の使用人とはまず逢うことは無いのである」
うん。俺の考えと一緒だ。
「だね。僕もそれが正解だと思う。それに犯人もたぶん分かるかな」
「うむ。私もあの人物であると、半ば確信しているのである」
……二人とも、洗脳が解けたら凄く優秀になってるよね? 元々は頭も良かったのかもしれないな。まるっきり違い過ぎるし。
まともなままならこのクリーク辺境伯の領地も今頃もっと発展していたり、安泰だったろうな。
「第二執事のゲヒルン。ゲヒルン・ヴァシエンが犯人であろうな」
「うん。僕もそう思う。執事長の可能性はあるけれど、思い返せばゲヒルンがクリーク家に来てからだもん、その、ツヴァイを苛め始めたの。ごめんねツヴァイ」
「その通りであるが、兄上、それは仕方がなかったこと。今、謝ってくれたなら、気に病むことはないのである」
「ありがとうツヴァイ。今さらだけど、学園の同級生たちにも謝りたいよ……はは。辺境伯家の嫡男だって、むちゃくちゃしていたもんな……」
「そう、であるな。幸い私は卒業後、城に帰ってきてからであるから学友には迷惑をかけていないが、ドライしかり、使用人たちへの行いについてはしっかりと謝罪をするのである」
うん。謝るって簡単そうだけど、本気で謝ろうとするのは凄く勇気がいることだもんな。
「ありがとうツヴァイ。時間を作ってでも謝罪の場を作ることにするよ」
「うむ。ならば今やるべきことは、洗脳の問題を早く解決に導くべきであるな。ふむ……朝のこの時間、昨日は夜間を担当してゲヒルンは休んでいるはずだ」
「だね。ならさっそく突撃しちゃおうか。ドライ、これまで苛めてきて本当にごめんなさい。どうかクリーク家を救うために力を貸してください」
「うん。みんなで良いクリーク家にしましょう!」
夜間の使用人より昼間の使用人の数の方が多いとは思っていたけど、倍近くの使用人たちの名前が上がった。
それにはさすがの兄さんたちも、使用人たちの名前が書かれた名簿を手に、苦笑いしか出てこなかった。
洗脳。こんなに強力なスキルなのに、洗脳できる人数に制限が無いのかと思えるほどの人に使えていることになる。
使用人だけでもこれだ。辺境伯軍はさらに桁が違う。アイン兄さんの言うことには、常勤でないものもあわせれば、軽く万にも届くそうだから一筋縄では行かないだろう。
『ドライ、今さらだから言いにくいんだけど……あのね、洗脳はかけたヤツをやっつけちゃえば洗脳って全部、キレイさっぱり、跡形もなく、パッと解けるよ?』
「は!?」
「そうですの!?」
イスが念話で、『これでもか!』ってくらいとんでもないことを言うから念話じゃなくて声に出してしまった。
『早く言ってよイス! 名簿作ってる途中でも全然良かったのに!』
『そうですわ!』
『うっ、ごめん。じゃ、じゃあもうひとつ……あのね、鑑定するじゃない?』
『まだあるのか……うん。それで?』
『鑑定した洗脳をもう一回鑑定すればね……』
あ、たぶんこれだ。
『洗脳した人の名前がわかっちゃうの……』
『あー、途中でそうじゃないかなと思ったけど、当たりか……』
『わたくしも途中で気づいてしまいましたわ』
『ご、ごめんなさい』
『ううん。イス、ありがとう。イスのお陰でずっと早く解決できそうだよ』
『ですわね。そんなに震えなくても大丈夫ですわよ。ほら、なでなでですわ。ドライも撫でてやってくださいませ』
『そうだな、ありがとう。イスも途中で気がついたけど、言い出しにくかっただけだもんな』
撫でてあげるとわかった。凄く震えている。怒られるのがそんなに怖かったんだ。逆に悪いことしちゃったな。
『ゆ、許してくれるの? あ、ありがとう。こ、今度からは何か気がついたらすぐ言うからね!』
『もちろん』
『もちろんですわ』
「……ドライ、エリザベス嬢もいきなり声を張り上げおって、何かと思えば、そのようなことは二人きりでやるが良いぞ」
「そうだね、声にもビックリしたけど……ドライ、エリザベス嬢。みんなが見ている前で、そういったことをするのはひかえた方が良いと思うよ」
「くっ、わたくしはまだですのに……ぅらゃましぃ……」
二人でイスを撫でて揉んだりしていると、三人が口々に突然大きな声を出した俺たちを、少し顔を赤くして指摘してきた。
「あ、いえ、ちょっとものすごーーーく重要なことがわかったので、思わず声が……ね」
なでなでもみもみ――
「そ、そうですわ。もう問題解決しそうなくらい重要なことですわ、ね」
なでなでもみもみ――
『あ、言いにくいけど、気が付いたから今度はすぐ言うね。ドライ、リズ、私を撫でてくれるのはものすごく嬉しいんだけど、私がいる場所を考えてみてくれる?』
撫でているのはイスで、場所はリズの胸の所……。
「……あ!」
「……っ! そうですわ!」
リズの胸にいるイスから手を離す俺と、胸を両手で隠すリズ。うん。アウトだ……ね。
その後、なんとか切り替えて犯人の見つけ方を伝えた。
めちゃくちゃ気まずかったけどな!
「ふむ。どちらにしても、鑑定をせねばならんことには変わりはないのであるな?」
「うん。それで思い付いたんだけど、おそらく犯人は父さんじゃないと思うんだ」
「うむ。ドライ、私もその結論に行き着いているのである。父上はメイドとは合う機会もあるだろうが、料理人や雑用の使用人とはまず逢うことは無いのである」
うん。俺の考えと一緒だ。
「だね。僕もそれが正解だと思う。それに犯人もたぶん分かるかな」
「うむ。私もあの人物であると、半ば確信しているのである」
……二人とも、洗脳が解けたら凄く優秀になってるよね? 元々は頭も良かったのかもしれないな。まるっきり違い過ぎるし。
まともなままならこのクリーク辺境伯の領地も今頃もっと発展していたり、安泰だったろうな。
「第二執事のゲヒルン。ゲヒルン・ヴァシエンが犯人であろうな」
「うん。僕もそう思う。執事長の可能性はあるけれど、思い返せばゲヒルンがクリーク家に来てからだもん、その、ツヴァイを苛め始めたの。ごめんねツヴァイ」
「その通りであるが、兄上、それは仕方がなかったこと。今、謝ってくれたなら、気に病むことはないのである」
「ありがとうツヴァイ。今さらだけど、学園の同級生たちにも謝りたいよ……はは。辺境伯家の嫡男だって、むちゃくちゃしていたもんな……」
「そう、であるな。幸い私は卒業後、城に帰ってきてからであるから学友には迷惑をかけていないが、ドライしかり、使用人たちへの行いについてはしっかりと謝罪をするのである」
うん。謝るって簡単そうだけど、本気で謝ろうとするのは凄く勇気がいることだもんな。
「ありがとうツヴァイ。時間を作ってでも謝罪の場を作ることにするよ」
「うむ。ならば今やるべきことは、洗脳の問題を早く解決に導くべきであるな。ふむ……朝のこの時間、昨日は夜間を担当してゲヒルンは休んでいるはずだ」
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「うん。みんなで良いクリーク家にしましょう!」
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