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第二章 原作開始
第103話 魔王の話を聞いてみた
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子供たちにマオーちゃんと呼ばれる魔王は、十年ほど前からここ、フェリル村にチーズを定期的に買いに来ているらしい。
最初は成長しないマオーちゃんを不思議に思ったそうだけど、受け入れられたそうだ。
……危機感皆無な村だよね……。魔王だよ? ま、あ、今見ている感じだと、それも当然に思える。
『ねえイス。魔王って……』
『疑問だよねー。魔王だからいるだけで魔物たちを凶暴化させちゃうんだけど……』
『でも、これって、さ』
『そうなのよね。魔王がいるにも関わらず魔牛が暴れないのよ。ねえドライ。あの子、本当に魔王なの?』
イスの疑問に、もう一度鑑定してみたげど、どう見ても魔王の現身とステータスに出てる。
『魔王は魔王なんだけど……』
『先ほどから気になっておったが、心配せんでも良い。わらわは本体の魔王とは違うのでな』
イスとの念話に割り込んできた?
『すまんな、こういった人心に入り込むのは得意なのじゃ。あ! べ、別に悪いことはせんぞ!』
『えっと、魔王、さんの本体は封印されてるんだよね?』
『その通りじゃ。名もなき島で寝ておる。わらわは封印をまぬがれた残りカスのようなものだ』
子供たちと魔牛に乗り笑いあいながら念話を飛ばしてくる魔王。
『邪神を封印したせいで面倒なことになっておるが……』
『は? 邪神を封印した?』
『その通りじゃ。わらわは人が発する負の感情を邪神に渡さぬよう集め、浄化してから発散させておるのじゃ』
なんだかややこしくなってきたぞ。
『まあ、もうすぐわらわの本体も目を覚ますじゃろうから、こうして出歩けるのも終わってしまうがな』
『えっと、魔王の封印は聖剣で出きるんだよね?』
話し的にこの魔王の現身ちゃんが出歩けている内は邪神も復活しないし、魔物の凶暴化もしないってことだよな。
『その通りじゃ。だが、今の勇者がどのような人物聞いてきたが、アレは駄目じゃな。魔王を殺してしまうであろうな』
あー、聞いて来たならそう思うだろうな。
『なんの罪もない村人を殺し、盗み、家に火をつけてまわったそうじゃ』
『え? そんなことしてるの? なんで……』
勇者だろ? それがなんで盗賊みたいなことをやってるんだよ……。
『わからん。が、本体が死ねばわらわも消え、邪神が復活するのも時間の問題じゃな』
邪神。アザゼルがそうだろうけど、絶対に良いことにはならないと思う。
ならどうするべきか……。この魔王に協力して邪神の復活をくい止めるパターンが一番、だと思う。
聖剣は俺が持っている。でも、勇者が持つ剣が聖剣になるなら、アーシュが今持っている剣も聖剣の可能性は高い。
そうすると、魔王が……あれ?
『ねえ、イス。イスはユートって勇者と魔王を倒したんだよね?』
『そう伝わっているけど、どうやっても倒せなかったから封印し直しただけよ。戦って弱らせた後にだけど。……あれ、ちゃんと言ってなかった?』
『聞いてないよ! てかどうやっても倒せない?』
『うん。ユートがそう言ってたわ。私は群がる魔物たちの相手をしてたから直接は戦って無いけどね』
……たぶん、魔王が邪神の復活をくい止めているとわかったから、倒さなかったんだ。
『ユートじゃと? 八百年前の勇者じゃな。あやつにはわらわが教えたのじゃ。封印の地におったでな』
『そうなの? あそこは勇者しか入れないって聞いたんだけど』
『正確には勇者と聖女だけが入れるのじゃ。わらわは元々聖女じゃからいつでも入れるのじゃ。今日も出てきたし、帰るつもりなのじゃ』
……どんどんややこしくなってきたぞ。
『……あの、聖剣なら一応持ってるけど、それをあなたに渡せばいいの?』
『なんじゃと! 聖剣があればまた本体を長く眠りにつかせることも可能じゃ!』
魔牛の上から飛び降り、俺のところまで走ってくる魔王。
「ど、どこに持っておる!」
「えっと、これだけど」
ストレージから聖剣を出して見せる。
「おお! まさに聖剣じゃ! レベルもそこそこ上がっておるし、これならば百年は持つじゃろう! お主、どうか譲ってくれんかの?」
「それはいいけど、魔王さんは起きなくてもいいの? ずっと寝たままなんでしょ?」
「それは……じゃが、本体が起きると、負の感情を浄化できんようになって、魔物が言うことを聞かんようになるのじゃ」
そんなの……いや、これって全部邪神の復活をくい止めるための犠牲になってるだけなんじゃないの……魔王って……。
それもずっと長い間……。自己犠牲が過ぎるよそんなの……。目の前のマオ―もだけど、本体の聖女で魔王も被害者でしかないじゃないか。
もとをただせば邪神が発端なんだよね……。いっそのこと、その邪神を倒せたりしないのか? だけど、どこにいるんだ? いや、待てよ……。
「ねえ、魔王がいるところに邪神もいたりするの?」
「おるぞ」
いるのかよ! 一番不安だった居場所がするっと解決だよ!
……なら、一度行ってみるのも有りかもしれないな。いや、行かなきゃ駄目だ!
最初は成長しないマオーちゃんを不思議に思ったそうだけど、受け入れられたそうだ。
……危機感皆無な村だよね……。魔王だよ? ま、あ、今見ている感じだと、それも当然に思える。
『ねえイス。魔王って……』
『疑問だよねー。魔王だからいるだけで魔物たちを凶暴化させちゃうんだけど……』
『でも、これって、さ』
『そうなのよね。魔王がいるにも関わらず魔牛が暴れないのよ。ねえドライ。あの子、本当に魔王なの?』
イスの疑問に、もう一度鑑定してみたげど、どう見ても魔王の現身とステータスに出てる。
『魔王は魔王なんだけど……』
『先ほどから気になっておったが、心配せんでも良い。わらわは本体の魔王とは違うのでな』
イスとの念話に割り込んできた?
『すまんな、こういった人心に入り込むのは得意なのじゃ。あ! べ、別に悪いことはせんぞ!』
『えっと、魔王、さんの本体は封印されてるんだよね?』
『その通りじゃ。名もなき島で寝ておる。わらわは封印をまぬがれた残りカスのようなものだ』
子供たちと魔牛に乗り笑いあいながら念話を飛ばしてくる魔王。
『邪神を封印したせいで面倒なことになっておるが……』
『は? 邪神を封印した?』
『その通りじゃ。わらわは人が発する負の感情を邪神に渡さぬよう集め、浄化してから発散させておるのじゃ』
なんだかややこしくなってきたぞ。
『まあ、もうすぐわらわの本体も目を覚ますじゃろうから、こうして出歩けるのも終わってしまうがな』
『えっと、魔王の封印は聖剣で出きるんだよね?』
話し的にこの魔王の現身ちゃんが出歩けている内は邪神も復活しないし、魔物の凶暴化もしないってことだよな。
『その通りじゃ。だが、今の勇者がどのような人物聞いてきたが、アレは駄目じゃな。魔王を殺してしまうであろうな』
あー、聞いて来たならそう思うだろうな。
『なんの罪もない村人を殺し、盗み、家に火をつけてまわったそうじゃ』
『え? そんなことしてるの? なんで……』
勇者だろ? それがなんで盗賊みたいなことをやってるんだよ……。
『わからん。が、本体が死ねばわらわも消え、邪神が復活するのも時間の問題じゃな』
邪神。アザゼルがそうだろうけど、絶対に良いことにはならないと思う。
ならどうするべきか……。この魔王に協力して邪神の復活をくい止めるパターンが一番、だと思う。
聖剣は俺が持っている。でも、勇者が持つ剣が聖剣になるなら、アーシュが今持っている剣も聖剣の可能性は高い。
そうすると、魔王が……あれ?
『ねえ、イス。イスはユートって勇者と魔王を倒したんだよね?』
『そう伝わっているけど、どうやっても倒せなかったから封印し直しただけよ。戦って弱らせた後にだけど。……あれ、ちゃんと言ってなかった?』
『聞いてないよ! てかどうやっても倒せない?』
『うん。ユートがそう言ってたわ。私は群がる魔物たちの相手をしてたから直接は戦って無いけどね』
……たぶん、魔王が邪神の復活をくい止めているとわかったから、倒さなかったんだ。
『ユートじゃと? 八百年前の勇者じゃな。あやつにはわらわが教えたのじゃ。封印の地におったでな』
『そうなの? あそこは勇者しか入れないって聞いたんだけど』
『正確には勇者と聖女だけが入れるのじゃ。わらわは元々聖女じゃからいつでも入れるのじゃ。今日も出てきたし、帰るつもりなのじゃ』
……どんどんややこしくなってきたぞ。
『……あの、聖剣なら一応持ってるけど、それをあなたに渡せばいいの?』
『なんじゃと! 聖剣があればまた本体を長く眠りにつかせることも可能じゃ!』
魔牛の上から飛び降り、俺のところまで走ってくる魔王。
「ど、どこに持っておる!」
「えっと、これだけど」
ストレージから聖剣を出して見せる。
「おお! まさに聖剣じゃ! レベルもそこそこ上がっておるし、これならば百年は持つじゃろう! お主、どうか譲ってくれんかの?」
「それはいいけど、魔王さんは起きなくてもいいの? ずっと寝たままなんでしょ?」
「それは……じゃが、本体が起きると、負の感情を浄化できんようになって、魔物が言うことを聞かんようになるのじゃ」
そんなの……いや、これって全部邪神の復活をくい止めるための犠牲になってるだけなんじゃないの……魔王って……。
それもずっと長い間……。自己犠牲が過ぎるよそんなの……。目の前のマオ―もだけど、本体の聖女で魔王も被害者でしかないじゃないか。
もとをただせば邪神が発端なんだよね……。いっそのこと、その邪神を倒せたりしないのか? だけど、どこにいるんだ? いや、待てよ……。
「ねえ、魔王がいるところに邪神もいたりするの?」
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