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Chapter1 Guns and mirrors
7 指名手配
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2人が去っていった後、今回のゲームが開始された。牧田のことは橅本が守るといっていたな。二人は今回チームで協力してプレイするようだ。僕は装備品を再確認した。
僕は鬼面を倒した時のポイントで新しい道具を手に入れた。ドローンの移動装置だ。この間ショッピングモールへの移動で使ったやつだが、これにステルスの機能を付けてもらった。ステルスはレーダーによる感知を消すことができる。つまりマップに表示されないということである。実際に姿が消えるわけではないので肉眼では見える訳だが。遠くから双眼鏡で街を観察できる。これで中空から様子を伺うことにしよう。
さて、僕もそろそろ行くか。
ゲートをくぐりゲームの世界に入る。ゲートをくぐると、それぞれランダムに世界のどこかにに配置される。マップで場所を確認する。ここはフィールドの東側に位置するようだ。とにかくあまり目立たないように行動しよう。できれば能力のこともあまり人に知られたくない。今回はおとなしく行動することだ。牧田と橅本はお互いの位置が分かるはずである。チームでプレイする場合にはお互いの居場所を知らせることができる。
ドローンで空に上がってみると特になんの変哲も無い、いつものゲーム風景だ。山や川、草原などのフィールドがあり、幾つかの街に施設などが点在している。あまり意識することはないのかもしれない。いつものように、街に行って食料や回復アイテムを補充しよう。
マップで一番近くの街を見つけた。街に入るとストリート沿いにスーパーやファストフード店が連なっている。どれも美味しそうだ。とりあえずスーパーに入って食料を見つけた。フードコーナーにピザが置いてある。なぜか出来立ての美味しそうなピザだ。これを頂いていこう。ピザに手を伸ばしたその時、遠くの方からサイレンの音が聞こえてきた。パトカーが3台、スーパーの前に止まった。車の中から警官が5人出てきた。そこの君、おとなしくしなさい!まさか、僕のことを呼んでいるのか?
ピザ代は確かに払っていない。だがこのゲームではお金の概念は無いのでアイテムはいつもタダで拝借している。泥棒と言われれば確かにそうかもしれない。捕まる道理はあるのか。しかしおとなしく捕まるわけにはいかない。ここは逃げよう!
僕は入口とは反対側の裏口の方へと向かう。指名手配されて追われている気分だ。裏口の前に来た時、横にある女子トイレの中から未成年のように見える若いショートヘアの女の子が出てきた。なんて格好をしているんだ。上着のシャツはボタンが外れてはだけているし、スカートは履いていないではないか。下着姿であった。彼女は僕にぶつかると警官隊の方へ駆けていった。彼女は警官隊にこちらを指差し何か話をしている。僕の手には、彼女に手渡されたブラジャーがしっかりと握り締められていた。
これはまずい。完全なハニートラップというやつだ。言い逃れが出来ない。おそらく現行犯で逮捕されてしまう。裏口から外に出て逃げよう。
裏口へ向かうと、突如窓ガラスが割れて火炎瓶が投げ込まれた。炎とともに白い煙が上がっている。外には大勢のプレイヤーたちが待ち構えていた。なんという治安の悪さだ。歓声とバイク音が聞こえる。これが賞金首にされる恐ろしさか。
指名手配×賞金首の罪を同時に受けてしまった。前門の虎に後門の狼で逃げ場がない。警官は銃をこちらに構えているし、裏口を出たら今度はプレイヤーたちに蜂の巣にされるだろう。
「西口へ逃げて」
どこか遠くから声がした。僕は銃を手に取ると天井のシャンデリアに向けて銃弾を放った。銃弾はミラーで反射しシャンデリアを宙に釣っている留め具を撃ち抜いた。シャンデリアが落ちる衝撃音と飛び散るガラスの破片で周囲がひるんだ隙に、僕は周回状の階段を登って2階に上がった。向かう先は、西口だ。
僕は鬼面を倒した時のポイントで新しい道具を手に入れた。ドローンの移動装置だ。この間ショッピングモールへの移動で使ったやつだが、これにステルスの機能を付けてもらった。ステルスはレーダーによる感知を消すことができる。つまりマップに表示されないということである。実際に姿が消えるわけではないので肉眼では見える訳だが。遠くから双眼鏡で街を観察できる。これで中空から様子を伺うことにしよう。
さて、僕もそろそろ行くか。
ゲートをくぐりゲームの世界に入る。ゲートをくぐると、それぞれランダムに世界のどこかにに配置される。マップで場所を確認する。ここはフィールドの東側に位置するようだ。とにかくあまり目立たないように行動しよう。できれば能力のこともあまり人に知られたくない。今回はおとなしく行動することだ。牧田と橅本はお互いの位置が分かるはずである。チームでプレイする場合にはお互いの居場所を知らせることができる。
ドローンで空に上がってみると特になんの変哲も無い、いつものゲーム風景だ。山や川、草原などのフィールドがあり、幾つかの街に施設などが点在している。あまり意識することはないのかもしれない。いつものように、街に行って食料や回復アイテムを補充しよう。
マップで一番近くの街を見つけた。街に入るとストリート沿いにスーパーやファストフード店が連なっている。どれも美味しそうだ。とりあえずスーパーに入って食料を見つけた。フードコーナーにピザが置いてある。なぜか出来立ての美味しそうなピザだ。これを頂いていこう。ピザに手を伸ばしたその時、遠くの方からサイレンの音が聞こえてきた。パトカーが3台、スーパーの前に止まった。車の中から警官が5人出てきた。そこの君、おとなしくしなさい!まさか、僕のことを呼んでいるのか?
ピザ代は確かに払っていない。だがこのゲームではお金の概念は無いのでアイテムはいつもタダで拝借している。泥棒と言われれば確かにそうかもしれない。捕まる道理はあるのか。しかしおとなしく捕まるわけにはいかない。ここは逃げよう!
僕は入口とは反対側の裏口の方へと向かう。指名手配されて追われている気分だ。裏口の前に来た時、横にある女子トイレの中から未成年のように見える若いショートヘアの女の子が出てきた。なんて格好をしているんだ。上着のシャツはボタンが外れてはだけているし、スカートは履いていないではないか。下着姿であった。彼女は僕にぶつかると警官隊の方へ駆けていった。彼女は警官隊にこちらを指差し何か話をしている。僕の手には、彼女に手渡されたブラジャーがしっかりと握り締められていた。
これはまずい。完全なハニートラップというやつだ。言い逃れが出来ない。おそらく現行犯で逮捕されてしまう。裏口から外に出て逃げよう。
裏口へ向かうと、突如窓ガラスが割れて火炎瓶が投げ込まれた。炎とともに白い煙が上がっている。外には大勢のプレイヤーたちが待ち構えていた。なんという治安の悪さだ。歓声とバイク音が聞こえる。これが賞金首にされる恐ろしさか。
指名手配×賞金首の罪を同時に受けてしまった。前門の虎に後門の狼で逃げ場がない。警官は銃をこちらに構えているし、裏口を出たら今度はプレイヤーたちに蜂の巣にされるだろう。
「西口へ逃げて」
どこか遠くから声がした。僕は銃を手に取ると天井のシャンデリアに向けて銃弾を放った。銃弾はミラーで反射しシャンデリアを宙に釣っている留め具を撃ち抜いた。シャンデリアが落ちる衝撃音と飛び散るガラスの破片で周囲がひるんだ隙に、僕は周回状の階段を登って2階に上がった。向かう先は、西口だ。
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