聖女になる道を選んだので 自分で幸せを見つけますね[完]

風龍佳乃

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リディアはいつもの様に
祈りを捧げていた

「聖女リディアよ、邪念が聞こえますよ」

「すみません」

「色恋に反対はしませんが
貴女は聖女です役目を果たしなさい」

「はい…」

「リディアよ北にあるラビハルダという
孤児院にむかい孤児の心を温めて
来なさい」

「ラビハルダですか」

「国民に聖女として役目を果たしている
姿を見せない。期限は1ヶ月です
すぐに準備をしなさい」

「わかりました」

リディアはラース卿との関係を考えて
しまい祈りに集中出来ずにいた。

ちょうどいいかもしれない…

リディアはクラウスとラースを呼び

「神託により北のラビハルダに向かう」と伝えた

すぐに準備ができ
リディアはクラウスと女性神官2人
ラース卿と聖騎士5名を連れて
ラビハルダに出発した

2日かけて到着したラビハルダという
孤児院には病気などで親を無くした子が
15名程 生活をしていた。
食糧不足なのか食事は貧相で
実年齢よりも小さく見える子が多かった

リディアは何が出来るのか考えて
到着した日にシスターと話し合いをした

「シスター、提案なのですが
畑を作りませんか?」

「えぇ、素晴らしいですね
ですが土壌が悪くて…すぐに枯れて
しまうのです」

「水はありますか?」

「水は水路がありますので問題はありません、種もあります」

「では私が土壌を浄化して活性化
させたら育てられますか?」

「もちろんです!聖女様が
そうして下さるならば子供たちも
喜びますわ」

「ではシスター、明日の朝
農地に案内してください」

次の日の朝
シスターと一緒に来たのは建物の
すぐ裏だった

近いわね…

神官や騎士と一緒に枯れた雑草を
取り除くと石がゴロゴロしてる

はぁ、確かに…畑には不向きね

リディアは皆を遠ざけると
石を粉砕した

「さぁ、小さくなった石よ移動しなさい」

リディアが風を竜巻の様に起こすと
石は宙に浮かび建物から離れた空き地に
向かった

ふぅ、石は無くなったわね

リディアは土を見た。

大丈夫そうね…

リディアは地面に手を置いた

「浄化」 地面がキラキラしながら
ゴツゴツしていた土が柔らかくなって
いく

子供たちも見た事がない聖女の力を
見ながら目を丸くしている

「さぁ、浄化が終わったから
みんなで種まきよ」

リディアが子供たちに笑顔を見せると

「すごーい」 「聖女って本当なんだ」
「私も聖女になりたい」など

無邪気な反応を見せた。

みんなで種まきを終えた昼過ぎ
リディアが買い物を頼んでいた
騎士が大量の食材を買って帰って来た

小さなキッチンに野菜とパンが並び
調味料も買い揃えられた

みんなで温かいパンを食べながら
リディアは考える

自給自足かぁー、もう少し水路を
ここまで引っ張って来ようかな

食事を終えたリディアは
種まきが終わった農地に水を与えた

「水よ、ここに集まれ」

ゆっくりと少しずつ水の塊が農地に現れ
弾けた

子供たちは水の塊が弾ける度に
喜びの声を上げている

リディアは到着してからずっと
子供たちと一緒に野菜作りをしていた

リディアが居ると掃除も洗濯も簡単

「水、風、光」

汚れていた子供たちのベッドも
綺麗になり

騎士達は子供たちに自炊の仕方を
教えていた

リディアがラビハルダに来て2週間
畑に植えた種から芽が出ていた
子供たちがわくわくしながら畑を見る姿
をリディアは微笑ましく見守った。

リディアは1人
建物から離れた場所を歩いていた

「この辺りに危険そうな野生動物は
いなさそうね」

「そうですね」

突然聞こえた声にリディアは驚いた

「きゃっ」

「すみません、驚かせてしまいましたね」

「ラース卿……いらしたのですね」

「もちろんです。
リディア様の護衛ですからお1人には
しません」

「あ、あ、そうよね」

「はい、何かあったら困りますから…
リディア様、お出かけの時は
声をかけてくださいね」

「ごめんなさい。ちょっとした散歩
だったの…」

「はい、わかっていますよ」

ラース卿のピアスがキラキラと輝いてる

「あのね、、えっと私…
宝石をプレゼントする意味を知らなくて
ラース卿に迷惑かけたかな?って…
だから…外してもいいですよ?」

ラースは黙って何かを考えている

「あ、違うのよ、プレゼントを
つけてくれて嬉しいけどね。
宝石って恋人とかが贈るって聞いて…」

「待ってくださいリディア様
俺は嬉しいですよ。だから取りません」

「えっと…でも…恋人とか婚約者とか
じゃないし、ラース卿は皇女殿下と
そのー ねぇ、誤解されたら
困るでしょ?」

「皇女殿下との縁談ならば だいぶ前に
お断りしました」

「え?」

「リディア様、俺が生涯 お守りするのは
貴女だけですよ。誓いを忘れましたか」

「忘れてませんよ?でも…
ん? 騎士の誓いですよね?」

「えぇ、騎士の誓いですよ
でも…その後に瞳色の宝石を頂きまして
きっとそれは恥ずかしがり屋の聖女様が言葉ではなく行動で気持ちを伝えたの
だろうと思い、受け取りました」

「つっ……」

リディアの顔から火が吹きそうな程に
熱が出た

「では愛しき聖女様…
護衛だけではなくエスコートも
致しましょうか?」

「ちょっと待って
何でそんな事を言うのよ」

そしてリディアとラースは
ゆっくりと話し合いをする事にした
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