8 / 13
8
しおりを挟む
2人は場所を移動すると
大きな木の下に座った
「ねぇラース卿、私ね聖女って
言われているけどね本当は違うのよ
元はただの公爵令嬢なの
知ってると思うけど…成人した日に
マスラン家に嫁いで捨てられた
世間知らずの女なの…だから
ラース卿みたいな才のある人とは
違うのよ」
「知ってますよ。最初から」
「じゃあ、誓いをしたから責任を
感じているの?恋愛と仕事は別よ
私はラース卿を縛るつもりは無いわ」
ラースは伝える決心をした
「あの日、リディア様が社交界デビュー
をしたパーティに妹のパートナーとして参加していました。
初めて貴女に会った日です
貴女を知りたくて…調べました」
「え?」
「そうしたら貴女はマスラン侯爵家の
子息からの縁談を受けた後でした」
「……」
「だから、諦めたんですよ貴女を」
「ちょっと……」
「……」 2人に沈黙が流れた
「……」
「ですが、子息には恋人が居て
貴女が理不尽な扱いを受けていると
噂を聞きました
貴女を知る事が出来たならば
貴女が素敵な女性ならば
離婚経験があっても構わない。と
思っていました」
「えっと…ラース卿は
私を女性として見ていてくれていたの?」
「そうですよ」
「でも…まぁ、あれよね
私って女性らしく無いし、、あははっ」
「サーシャ様から聞いていませんか」
「何を?」
「そうですか…
貴女の護衛騎士に志願したのは俺です」
「……知らなかった」
「サーシャ様は心良く送り出して
くださいました」
「そうだったのね」
「リディア様は俺を男として
みれませんか?」
「いや、そんな事は無いの
ただラース卿はソードマスターだし
なんか雲の上の人って感じなのよ」
「待って!それを聖女が言うのか?」
「あ、そうよね」
「君に相応しい存在になりたかった
だからソードマスター認定に挑戦した
んだよ」
「何て言ったらいいかわからないの
私ね、子供を流産したの…
復讐をしたくて母が残してくれた
神力を身体に入れたのよ…
最低でしょ?見返してやりたかったの
父や義理父も元夫も…
私は貴方みたいに清らかな心で
神力を授かった訳では無いの…
ごめんなさい」
「リディア様、理由がどうあれ
君は今 立派な聖女なんだよ
いや、聖女じゃなくても素敵な女性さ
子供たちと触れ合う時の顔は
誰よりも優しく聖母の様です
俺はここに来て君を見て そう思った
それじゃ駄目かな?」
「うっ…」
リディアの目から涙が流れた
「泣かすつもりはなかった。すまない
けれど、ゆっくりでいいから
考えてくれないか?君が結婚を考えた時俺を候補者に入れて欲しい」
リディアはうなづいた
「ラース卿…ありがとう
こんな聖女なのに…嬉しい」
「今は護衛騎士と聖女様だけど
俺はその先に進む事を願い、待っている
ずっと」
「わかったわ」
2人が話を終えて孤児院に戻ると
神官達が食事を用意していた
子供たちは
「遅いよー」「お腹空いたよー」と
頬を膨らませていた
ラースとリディアも席に付き
食事を取った。
リディアが王都に帰る日
「さてと、水路も引いたし
野菜も順調ね。後1ヶ月くらいで
収穫出来るわ」
ラース卿からの気持ちを聞いてから
10日、リディアは王都に帰ったら
きっと自分の気持ちを伝えられないと
思っていた。
リディアはラース卿を呼んだ
「ラース卿、あのね、今も気持ちは
変わらないかな?」
「もちろんです」
「私でいいのかな?
まだ男としてのラース卿を知らないし
正直言うと男の人がわからないの
でもね、ラース卿と色々と話しを
したりしながら知れたらいいな。って」
「嬉しいよリディア」
なんか、突然呼び捨てだし!その微笑み
反則だわ!リディアは焦った
「リディア、2人の時はラースと呼んで」
ラース卿…ぐいぐいタイプ??
「うん、わかった。よろしくラース」
「あぁ、大切にするよリディア」
ちょっと待って!恥ずかしいから!
「じゃあ、みんなの所に行きましょう」
スッと騎士の顔に戻るラースを見て
リディアは戸惑った
甘い表情を見せればいい男だし
引き締まった表情をすればいい男だし…
これが恋?? リディアは両手で顔を覆った
シスターや子供たちに別れを告げ
リディアは神官達と馬車に乗った
護衛騎士達は聖女の馬車を囲む様に
動き出した
宿で1泊する夜
ラースの指示に騎士達は戸惑った
「聖女の隣部屋は俺が使う」
まぁ、団長ですしね、ソードマスター
ですから当然と言えば当然ですが…
行きの時は副神官でしたよね?
騎士達は行きと違うラースを不思議に
感じていた。
夜、夕食を終えた神官達は
聖女リディアの湯浴みの準備をしていた
騎士達はテラスで語らう
男女の姿を見ながら悟ってしまった
「まさか」
「そういう事かぁ」
「いつの間に…」
騎士達のニヤニヤが止まらない
「リディア様湯浴みの準備が
整いましたのでどうぞ」
神官がリディアを呼びに来ると
騎士達はサッと隠れた
リディアが部屋に戻ると
騎士達に恐怖が襲った
「お前達は何をしているんだ?
見廻りはどうしたんだ。
俺たちは見世物では無いぞ?
帰ったら鍛え直してやるからな」
背後から氷のような殺気を受けて
騎士達は固まるしか出来なかった。
大きな木の下に座った
「ねぇラース卿、私ね聖女って
言われているけどね本当は違うのよ
元はただの公爵令嬢なの
知ってると思うけど…成人した日に
マスラン家に嫁いで捨てられた
世間知らずの女なの…だから
ラース卿みたいな才のある人とは
違うのよ」
「知ってますよ。最初から」
「じゃあ、誓いをしたから責任を
感じているの?恋愛と仕事は別よ
私はラース卿を縛るつもりは無いわ」
ラースは伝える決心をした
「あの日、リディア様が社交界デビュー
をしたパーティに妹のパートナーとして参加していました。
初めて貴女に会った日です
貴女を知りたくて…調べました」
「え?」
「そうしたら貴女はマスラン侯爵家の
子息からの縁談を受けた後でした」
「……」
「だから、諦めたんですよ貴女を」
「ちょっと……」
「……」 2人に沈黙が流れた
「……」
「ですが、子息には恋人が居て
貴女が理不尽な扱いを受けていると
噂を聞きました
貴女を知る事が出来たならば
貴女が素敵な女性ならば
離婚経験があっても構わない。と
思っていました」
「えっと…ラース卿は
私を女性として見ていてくれていたの?」
「そうですよ」
「でも…まぁ、あれよね
私って女性らしく無いし、、あははっ」
「サーシャ様から聞いていませんか」
「何を?」
「そうですか…
貴女の護衛騎士に志願したのは俺です」
「……知らなかった」
「サーシャ様は心良く送り出して
くださいました」
「そうだったのね」
「リディア様は俺を男として
みれませんか?」
「いや、そんな事は無いの
ただラース卿はソードマスターだし
なんか雲の上の人って感じなのよ」
「待って!それを聖女が言うのか?」
「あ、そうよね」
「君に相応しい存在になりたかった
だからソードマスター認定に挑戦した
んだよ」
「何て言ったらいいかわからないの
私ね、子供を流産したの…
復讐をしたくて母が残してくれた
神力を身体に入れたのよ…
最低でしょ?見返してやりたかったの
父や義理父も元夫も…
私は貴方みたいに清らかな心で
神力を授かった訳では無いの…
ごめんなさい」
「リディア様、理由がどうあれ
君は今 立派な聖女なんだよ
いや、聖女じゃなくても素敵な女性さ
子供たちと触れ合う時の顔は
誰よりも優しく聖母の様です
俺はここに来て君を見て そう思った
それじゃ駄目かな?」
「うっ…」
リディアの目から涙が流れた
「泣かすつもりはなかった。すまない
けれど、ゆっくりでいいから
考えてくれないか?君が結婚を考えた時俺を候補者に入れて欲しい」
リディアはうなづいた
「ラース卿…ありがとう
こんな聖女なのに…嬉しい」
「今は護衛騎士と聖女様だけど
俺はその先に進む事を願い、待っている
ずっと」
「わかったわ」
2人が話を終えて孤児院に戻ると
神官達が食事を用意していた
子供たちは
「遅いよー」「お腹空いたよー」と
頬を膨らませていた
ラースとリディアも席に付き
食事を取った。
リディアが王都に帰る日
「さてと、水路も引いたし
野菜も順調ね。後1ヶ月くらいで
収穫出来るわ」
ラース卿からの気持ちを聞いてから
10日、リディアは王都に帰ったら
きっと自分の気持ちを伝えられないと
思っていた。
リディアはラース卿を呼んだ
「ラース卿、あのね、今も気持ちは
変わらないかな?」
「もちろんです」
「私でいいのかな?
まだ男としてのラース卿を知らないし
正直言うと男の人がわからないの
でもね、ラース卿と色々と話しを
したりしながら知れたらいいな。って」
「嬉しいよリディア」
なんか、突然呼び捨てだし!その微笑み
反則だわ!リディアは焦った
「リディア、2人の時はラースと呼んで」
ラース卿…ぐいぐいタイプ??
「うん、わかった。よろしくラース」
「あぁ、大切にするよリディア」
ちょっと待って!恥ずかしいから!
「じゃあ、みんなの所に行きましょう」
スッと騎士の顔に戻るラースを見て
リディアは戸惑った
甘い表情を見せればいい男だし
引き締まった表情をすればいい男だし…
これが恋?? リディアは両手で顔を覆った
シスターや子供たちに別れを告げ
リディアは神官達と馬車に乗った
護衛騎士達は聖女の馬車を囲む様に
動き出した
宿で1泊する夜
ラースの指示に騎士達は戸惑った
「聖女の隣部屋は俺が使う」
まぁ、団長ですしね、ソードマスター
ですから当然と言えば当然ですが…
行きの時は副神官でしたよね?
騎士達は行きと違うラースを不思議に
感じていた。
夜、夕食を終えた神官達は
聖女リディアの湯浴みの準備をしていた
騎士達はテラスで語らう
男女の姿を見ながら悟ってしまった
「まさか」
「そういう事かぁ」
「いつの間に…」
騎士達のニヤニヤが止まらない
「リディア様湯浴みの準備が
整いましたのでどうぞ」
神官がリディアを呼びに来ると
騎士達はサッと隠れた
リディアが部屋に戻ると
騎士達に恐怖が襲った
「お前達は何をしているんだ?
見廻りはどうしたんだ。
俺たちは見世物では無いぞ?
帰ったら鍛え直してやるからな」
背後から氷のような殺気を受けて
騎士達は固まるしか出来なかった。
114
あなたにおすすめの小説
聖女の妹、『灰色女』の私
ルーシャオ
恋愛
オールヴァン公爵家令嬢かつ聖女アリシアを妹に持つ『私』は、魔力を持たない『灰色女(グレイッシュ)』として蔑まれていた。醜聞を避けるため仕方なく出席した妹の就任式から早々に帰宅しようとしたところ、道に座り込む老婆を見つける。その老婆は同じ『灰色女』であり、『私』の運命を変える呪文をつぶやいた。
『私』は次第にマナの流れが見えるようになり、知らなかったことをどんどんと知っていく。そして、聖女へ、オールヴァン公爵家へ、この国へ、差別する人々へ——復讐を決意した。
一方で、なぜか縁談の来なかった『私』と結婚したいという王城騎士団副団長アイメルが現れる。拒否できない結婚だと思っていたが、妙にアイメルは親身になってくれる。一体なぜ?
神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜
星井ゆの花
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」
「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」
(レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)
美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。
やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。
* 2025年10月25日、外編全17話投稿済み。第二部準備中です。
* ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。
* この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。
* ブクマ、感想、ありがとうございます。
婚約破棄に乗り換え、上等です。私は名前を変えて隣国へ行きますね
ルーシャオ
恋愛
アンカーソン伯爵家令嬢メリッサはテイト公爵家後継のヒューバートから婚約破棄を言い渡される。幼い頃妹ライラをかばってできたあざを指して「失せろ、その顔が治ってから出直してこい」と言い放たれ、挙句にはヒューバートはライラと婚約することに。
失意のメリッサは王立寄宿学校の教師マギニスの言葉に支えられ、一人で生きていくことを決断。エミーと名前を変え、隣国アスタニア帝国に渡って書籍商になる。するとあるとき、ジーベルン子爵アレクシスと出会う。ひょんなことでアレクシスに顔のあざを見られ——。
義妹が聖女を引き継ぎましたが無理だと思います
成行任世
恋愛
稀少な聖属性を持つ義妹が聖女の役も婚約者も引き継ぐ(奪う)というので聖女の祈りを義妹に託したら王都が壊滅の危機だそうですが、私はもう聖女ではないので知りません。
自業自得って言葉、知ってますか? 私をいじめていたのはあなたですよね?
長岡更紗
恋愛
庶民聖女の私をいじめてくる、貴族聖女のニコレット。
王子の婚約者を決める舞踏会に出ると、
「卑しい庶民聖女ね。王子妃になりたいがためにそのドレスも盗んできたそうじゃないの」
あることないこと言われて、我慢の限界!
絶対にあなたなんかに王子様は渡さない!
これは一生懸命生きる人が報われ、悪さをする人は報いを受ける、勧善懲悪のシンデレラストーリー!
*旧タイトルは『灰かぶり聖女は冷徹王子のお気に入り 〜自業自得って言葉、知ってますか? 私をいじめていたのは公爵令嬢、あなたですよ〜』です。
*小説家になろうでも掲載しています。
婚約者を寝取った妹にざまあしてみた
秋津冴
恋愛
一週間後に挙式を迎えるというある日。
聖女アナベルは夫になる予定の貴族令息レビルの不貞現場を目撃してしまう。
妹のエマとレビルが、一つのベットにいたところを見てしまったのだ。
アナベルはその拳を握りしめた――
聖女を騙った罪で追放されそうなので、聖女の真の力を教えて差し上げます
香木陽灯
恋愛
公爵令嬢フローラ・クレマンは、首筋に聖女の証である薔薇の痣がある。それを知っているのは、家族と親友のミシェルだけ。
どうして自分なのか、やりたい人がやれば良いのにと、何度思ったことか。だからミシェルに相談したの。
「私は聖女になりたくてたまらないのに!」
ミシェルに言われたあの日から、私とミシェルの二人で一人の聖女として生きてきた。
けれど、私と第一王子の婚約が決まってからミシェルとは連絡が取れなくなってしまった。
ミシェル、大丈夫かしら?私が力を使わないと、彼女は聖女として振る舞えないのに……
なんて心配していたのに。
「フローラ・クレマン!聖女の名を騙った罪で、貴様を国外追放に処す。いくら貴様が僕の婚約者だったからと言って、許すわけにはいかない。我が国の聖女は、ミシェルただ一人だ」
第一王子とミシェルに、偽の聖女を騙った罪で断罪させそうになってしまった。
本気で私を追放したいのね……でしたら私も本気を出しましょう。聖女の真の力を教えて差し上げます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる