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友情の亀裂
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「おはよう、原くん」
翌朝。
オフィスに出社して来た原に声をかけると、花純は後ろを覗き込んだ。
「おはよう、花純。どうかしたか?」
「うん。千鶴ちゃんは? 下で会わなかった?」
そろそろ千鶴も出社してくる頃だったが、姿はない。
花純は、今日こそ光星とつき合っていることを千鶴に話そうと思っていた。
「千鶴、今日から5連休だぞ。お盆の振り替えに有給くっつけて」
「あ、そうだったね! 忘れてた。えっと、グアムに行ってるんだっけ?」
「そう。昨日、楽しんで来いよって声かけたら、思いっきりハメ外してやるー! とか叫んでた。何かあったのか?」
「さあ、聞いてないけど」
きっと光星にフラれたからだろうか、と花純は視線を落とした。
「ヤケになってナンパしまくって、変な男に捕まらなきゃいいけどな」
「うん、そうだよね」
「さてと! 仕事仕事。千鶴の分もあるから、頼むぞ、花純」
「分かった。がんばるね」
千鶴が帰国するまでは話せないと気持ちを切り替え、業務に集中した。
昼休みになると、思い切って5階のカフェに行く。
滝沢に会えたら、はっきり断るつもりだった。
だが、またしても肩透かしを食らう。
「あの、今日は滝沢くんはお休みですか?」
レジでオーダーする時に、顔馴染の店長に聞いてみた。
「そうなんです。実家に帰省してて、来週まで休んでるんです」
「そうでしたか」
「あいつ目当てのお客さんが減っちゃってね。早く帰って来てくれないと、赤字になっちゃうよ。ははは!」
半分本気、半分冗談、といった調子で店長は笑っていた。
◇
『花純、もうマンションに着いた?』
その日の夜、光星からメッセージが届く。
『はい、着きました。これから夕食作るところです』
『そうか。食事に誘えなくてごめん。業務が溜まっててしばらく時間が取れなくて』
『旅行の為に調整してくれたからですよね。ありがとうございました。お仕事がんばってください』
『ありがとう。来週になったらデートしよう。行きたいところあったら考えておいて』
『分かりました。楽しみにしています』
やり取りを終えると、軽く料理を作って食べる。
「来週か……」
ポツリと呟いた。
デートより、千鶴たちに話をする方が気がかりだった。
(話すのが怖い。だけど正直に言わなきゃ。これ以上黙ってちゃダメよね)
自分に言い聞かせ、気持ちを奮い立たせた。
◇
「花純、ただいま! はい、お土産ね」
「千鶴ちゃん、おかえりなさい。わあ、 香水と、リップだ。嬉しい! ありがとう」
「どういたしまして。ね、今日ランチ一緒にどう? 色々話したいことあるんだ」
「うん、分かった。私も千鶴ちゃんに話があるの」
「ん? なんだろう。じゃあ、ランチの時にね」
そう言って他の人にもお土産を配りに行く千鶴を、花純は複雑な気持ちで見つめた。
(千鶴ちゃんの話って、グアムのお土産話? それとも、光星さんのこと?)
気になるが、たとえどんな話の流れになっても、きちんと伝えなければ。
気持ちを引き締めて午前中の仕事を終えると、二人で5階のカフェに向かった。
「お、滝沢もいる。久しぶりだー」
「ほんとだ。実家から帰って来たんだね」
レジに立っている滝沢に、二人でオーダーしに行く。
「おー、お久しぶりっすね、お二人とも。あれ? なんか杉崎さん、日焼けしてない?」
「いいでしょー。グアム焼け」
「へえ、誰と? 彼氏でも出来た?」
「うぐっ、あんた鋭いとこ突っ込むね。残念ながら、大学時代の女友達とね」
千鶴と話したあと、滝沢は花純に声をかけた。
「森川さんも、久しぶり」
「うん、久しぶりだね。実家はゆっくり出来た?」
「まあね。就職先が決まって、ようやくうるさく言われなくなった」
「そっか。ご両親も安心だね」
「今日は何にする?」
「えっと、ミートドリアにする。チーズたっぷりで」
「了解」
そっと様子をうかがうが、滝沢はいつもと変わりない。
(まずは千鶴ちゃんに今日しっかり話をしよう。滝沢くんのことはそれから考えることにして)
そう言い聞かせて、花純は千鶴とテーブル席に着いた。
「でね、グアムは、まあそれなりに楽しかったんだけど、その前にちょっと色々あって」
料理を食べながら、千鶴が切り出した。
「色々って?」
「うん、実は……。花純が休みに入る前日かな、仕事終わりにロビーで上条さんを見かけたの。ラッキーって思って、一緒にバーで食事でもって誘ったら断られて。だからその場で思い切って告白したの。これからおつき合いすることを前提に、会ってくれませんかって。そしたら、恋人がいるってあっさり玉砕。あーあ、彼女いないと思ったのにな。ほら、料理作ってくれる秘書は恋人ですかって聞いたら、否定してたじゃない? それに私たちと飲むのもあっさりオーケーしたから、てっきりフリーかと思っちゃった。ねえ?」
花純は意を決するとスプーンを置いて顔を上げる。
「千鶴ちゃん。私、千鶴ちゃんに話さなきゃいけないことがあるの」
「なに、急に。どうしたの? 花純」
膝に置いた手をギュッと握り、大きく息を吸った。
「私、上条さんとおつき合いしてるの」
「え……」
千鶴は完全に動きを止める。
周りのガヤガヤした物音がやけに大きく感じられた。
「嘘、でしょ?」
「本当。今まで黙っててごめんなさい」
「……いつから?」
「7月の、半ばくらい」
「それって、お盆に4人でバーに行った時には、もうつき合ってたってこと?」
花純はゆっくりと頷く。
「な、何よそれ? 二人して影で笑ってたの? 私が上条さんにヘラヘラしてるって」
「違う! そんなこと……」
「そうでしょ!? だったらなんでその時に言わなかったのよ」
「それは……」
「ほら、やっぱり!」
「違うの、本当にそんなこと思ってなかった。千鶴ちゃん、私は」
もういい!と千鶴は立ち上がる。
「先に戻る。今は花純と話したくない」
食器を返却口に置くと、千鶴はそのままカフェを出て行った。
(どうしよう……、千鶴ちゃん)
一人残された花純は、込み上げる涙を懸命に堪えていた。
「お水、どうぞ」
コトッとグラスがテーブルに置かれて、花純は顔を上げる。
「滝沢くん……」
「ごめん、聞こえちゃった」
「えっ……」
それは、つまり……
(滝沢くんも、私が光星さんとつき合ってることを知ったってこと?)
花純は慌てて口を開く。
「ごめんなさい! 滝沢くんにも黙ってて。本当はお盆に4人で飲んだ時……」
「いいよ、別に。話さなきゃいけない義務なんてないし。それに俺が告白した時も、返事は今するなって言ったの俺だから」
「だけどバーで飲んだあの時、ちゃんと滝沢くんにも千鶴ちゃんにも伝えるべきだった。そうすれば……」
「ああ、杉崎さんは上条さんに告白しなかったかもね。けど俺は、そんなの関係なく森川さんに告白したと思う」
え……と、花純は言葉を失う。
「だって、言わなきゃ諦めつかないから。じゃね」
そう言ってカウンターに戻る滝沢を、花純はただ呆然と見送った。
翌朝。
オフィスに出社して来た原に声をかけると、花純は後ろを覗き込んだ。
「おはよう、花純。どうかしたか?」
「うん。千鶴ちゃんは? 下で会わなかった?」
そろそろ千鶴も出社してくる頃だったが、姿はない。
花純は、今日こそ光星とつき合っていることを千鶴に話そうと思っていた。
「千鶴、今日から5連休だぞ。お盆の振り替えに有給くっつけて」
「あ、そうだったね! 忘れてた。えっと、グアムに行ってるんだっけ?」
「そう。昨日、楽しんで来いよって声かけたら、思いっきりハメ外してやるー! とか叫んでた。何かあったのか?」
「さあ、聞いてないけど」
きっと光星にフラれたからだろうか、と花純は視線を落とした。
「ヤケになってナンパしまくって、変な男に捕まらなきゃいいけどな」
「うん、そうだよね」
「さてと! 仕事仕事。千鶴の分もあるから、頼むぞ、花純」
「分かった。がんばるね」
千鶴が帰国するまでは話せないと気持ちを切り替え、業務に集中した。
昼休みになると、思い切って5階のカフェに行く。
滝沢に会えたら、はっきり断るつもりだった。
だが、またしても肩透かしを食らう。
「あの、今日は滝沢くんはお休みですか?」
レジでオーダーする時に、顔馴染の店長に聞いてみた。
「そうなんです。実家に帰省してて、来週まで休んでるんです」
「そうでしたか」
「あいつ目当てのお客さんが減っちゃってね。早く帰って来てくれないと、赤字になっちゃうよ。ははは!」
半分本気、半分冗談、といった調子で店長は笑っていた。
◇
『花純、もうマンションに着いた?』
その日の夜、光星からメッセージが届く。
『はい、着きました。これから夕食作るところです』
『そうか。食事に誘えなくてごめん。業務が溜まっててしばらく時間が取れなくて』
『旅行の為に調整してくれたからですよね。ありがとうございました。お仕事がんばってください』
『ありがとう。来週になったらデートしよう。行きたいところあったら考えておいて』
『分かりました。楽しみにしています』
やり取りを終えると、軽く料理を作って食べる。
「来週か……」
ポツリと呟いた。
デートより、千鶴たちに話をする方が気がかりだった。
(話すのが怖い。だけど正直に言わなきゃ。これ以上黙ってちゃダメよね)
自分に言い聞かせ、気持ちを奮い立たせた。
◇
「花純、ただいま! はい、お土産ね」
「千鶴ちゃん、おかえりなさい。わあ、 香水と、リップだ。嬉しい! ありがとう」
「どういたしまして。ね、今日ランチ一緒にどう? 色々話したいことあるんだ」
「うん、分かった。私も千鶴ちゃんに話があるの」
「ん? なんだろう。じゃあ、ランチの時にね」
そう言って他の人にもお土産を配りに行く千鶴を、花純は複雑な気持ちで見つめた。
(千鶴ちゃんの話って、グアムのお土産話? それとも、光星さんのこと?)
気になるが、たとえどんな話の流れになっても、きちんと伝えなければ。
気持ちを引き締めて午前中の仕事を終えると、二人で5階のカフェに向かった。
「お、滝沢もいる。久しぶりだー」
「ほんとだ。実家から帰って来たんだね」
レジに立っている滝沢に、二人でオーダーしに行く。
「おー、お久しぶりっすね、お二人とも。あれ? なんか杉崎さん、日焼けしてない?」
「いいでしょー。グアム焼け」
「へえ、誰と? 彼氏でも出来た?」
「うぐっ、あんた鋭いとこ突っ込むね。残念ながら、大学時代の女友達とね」
千鶴と話したあと、滝沢は花純に声をかけた。
「森川さんも、久しぶり」
「うん、久しぶりだね。実家はゆっくり出来た?」
「まあね。就職先が決まって、ようやくうるさく言われなくなった」
「そっか。ご両親も安心だね」
「今日は何にする?」
「えっと、ミートドリアにする。チーズたっぷりで」
「了解」
そっと様子をうかがうが、滝沢はいつもと変わりない。
(まずは千鶴ちゃんに今日しっかり話をしよう。滝沢くんのことはそれから考えることにして)
そう言い聞かせて、花純は千鶴とテーブル席に着いた。
「でね、グアムは、まあそれなりに楽しかったんだけど、その前にちょっと色々あって」
料理を食べながら、千鶴が切り出した。
「色々って?」
「うん、実は……。花純が休みに入る前日かな、仕事終わりにロビーで上条さんを見かけたの。ラッキーって思って、一緒にバーで食事でもって誘ったら断られて。だからその場で思い切って告白したの。これからおつき合いすることを前提に、会ってくれませんかって。そしたら、恋人がいるってあっさり玉砕。あーあ、彼女いないと思ったのにな。ほら、料理作ってくれる秘書は恋人ですかって聞いたら、否定してたじゃない? それに私たちと飲むのもあっさりオーケーしたから、てっきりフリーかと思っちゃった。ねえ?」
花純は意を決するとスプーンを置いて顔を上げる。
「千鶴ちゃん。私、千鶴ちゃんに話さなきゃいけないことがあるの」
「なに、急に。どうしたの? 花純」
膝に置いた手をギュッと握り、大きく息を吸った。
「私、上条さんとおつき合いしてるの」
「え……」
千鶴は完全に動きを止める。
周りのガヤガヤした物音がやけに大きく感じられた。
「嘘、でしょ?」
「本当。今まで黙っててごめんなさい」
「……いつから?」
「7月の、半ばくらい」
「それって、お盆に4人でバーに行った時には、もうつき合ってたってこと?」
花純はゆっくりと頷く。
「な、何よそれ? 二人して影で笑ってたの? 私が上条さんにヘラヘラしてるって」
「違う! そんなこと……」
「そうでしょ!? だったらなんでその時に言わなかったのよ」
「それは……」
「ほら、やっぱり!」
「違うの、本当にそんなこと思ってなかった。千鶴ちゃん、私は」
もういい!と千鶴は立ち上がる。
「先に戻る。今は花純と話したくない」
食器を返却口に置くと、千鶴はそのままカフェを出て行った。
(どうしよう……、千鶴ちゃん)
一人残された花純は、込み上げる涙を懸命に堪えていた。
「お水、どうぞ」
コトッとグラスがテーブルに置かれて、花純は顔を上げる。
「滝沢くん……」
「ごめん、聞こえちゃった」
「えっ……」
それは、つまり……
(滝沢くんも、私が光星さんとつき合ってることを知ったってこと?)
花純は慌てて口を開く。
「ごめんなさい! 滝沢くんにも黙ってて。本当はお盆に4人で飲んだ時……」
「いいよ、別に。話さなきゃいけない義務なんてないし。それに俺が告白した時も、返事は今するなって言ったの俺だから」
「だけどバーで飲んだあの時、ちゃんと滝沢くんにも千鶴ちゃんにも伝えるべきだった。そうすれば……」
「ああ、杉崎さんは上条さんに告白しなかったかもね。けど俺は、そんなの関係なく森川さんに告白したと思う」
え……と、花純は言葉を失う。
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