精一杯背伸びしたら視界に入りますか?

羽月☆

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3 大人になる季節

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なんで、なんで、荷物は重いし、電車のドアに挟まれるし。
ダッシュでやっと間に合った入社日。

たどり着いて空いた席に座って息を整える前に偉そうな人が入ってきた。
人事部の人らしい。面接にいたらしい、当然覚えてない。

まあ、数社受けたし、面接官の顔を覚えるほどの余裕はなかったからしょうがない。
よっぽど印象的な質問されたとか、とびぬけた特徴があるとか、・・・・無いなあ。
普通のおじさんだ。似顔絵すら書く気が起きないような。


書類を渡され、空いてる時間を使って記入するようにと言われた。

いくつか注意事項など話があり配属先の担当者が来るまで待つように言われる。
早速書類に取り掛かる同期の人々。
バッグの中を探りペンを出そうとするが如何せん荷物が多い。
違う違う、トートじゃなくて就活用に買ったビジネスバッグに入ってたんだ・・・・ない。あれ?少し声が出たかもしれない。

「貸そうか?」

隣の男の人がペンを差し出してくれた。

「ありがとう。もうどこにいったんだか?」

ペンを借りて紙に記入していく。
誓約書などの書類と通勤ルートなどの各種申請書。
家で給与振り込みのための書類も完成させないといけない。
その他もろもろ。

ドアがノックされて何人か偉そうな人が入ってくる。
次々に名前が呼ばれる。自分にペンを貸してくれた人も手をあげた。
筆記用具を片付けて立ち上がるその人にお礼を言い、ペンを返す。

「これ、ありがとう。」

「ああ、大丈夫なんだよね。」

「うん、どっかにあるから。」

小声でやり取りしてじゃあと手を振られた。
同じように返し自分の名前が呼ばれるのを待つ。
ようやく呼ばれ、まとまった一団に加わりついて行く。
同じ配属ごとにひよこの様に後をついて行き配属先に連れていかれた。

希望した研究室所属になった。みんなで6人。男性4人と女性2人。
3つの研究室があるらしい。
それぞれに改めて名前を呼ばれて部屋に入っていく。
小さな研究室が並ぶ。第二研究室の前で名前を呼ばれた。
先に名前を呼ばれた二人に続いて入る。
もう一人の女の人も同じ研究室だったのがうれしい。

実験器具と薬品の匂い。白衣を着た3人の大人。
まとめて紹介されて引率者は廊下へ。

なんとなく視線を感じる。
並んだ三人は不動の姿勢。

いかにも理系という線の細い男性が一歩前に出て挨拶を始めた。
近藤理 こんどうおさむ先輩、近藤先輩。頭の中で繰り返す。
名前を覚えるのは苦手だけど名前のプレートが胸についていた。
成田圭さんと高階さゆりさん。
三人が先輩。

室長が近藤さんだということだ。
ちょっと頭が切れるが冷たそうな印象、でも喋ると思ったより声が湿度を帯びていていい声だ。落ち着く声。
出来るだけ怒られないようにしたい、いっそ褒められたいと思わせるいい声。
成田さんもさっぱりとしたイケメンだった。近藤室長より優しそうな雰囲気。
高階さんは逆に油断した感じで丸くなった風。ちょっとより数段丸い。
ただ、頼りがいがありそうに見える。丈夫そうにも見える。
社会人に必要な要素かわからないけど、新人にはありがたい。
何かあったら相談できそうな人。


名札を配られた。渡された白衣につけて落ち着く。

大学でも毎日来ていた白衣、久しぶりに纏うと何とも落ち着いた気分になる。
昔からこのハリッとした感じが好きだった。

子供の頃病弱で入退院を繰り返していた。
中でも長く主治医だった先生が着ていた印象が強く、白衣が大好きになった。
ピンクのかわいいナース服には何故か引かれなかった。
にぎやかなエプロンよりドクター白衣。
優しい看護師さんもたくさんいたのに。

今ではすっかり元気になり病院にも縁がないくらい。
たまに…実験中の怪我でお世話になってましたが。外科、皮膚科のみ。

ちょっとぼうっとしてしまって自分の白衣にうっとりしてしまった。
顔を上げると注目されていた。思わずキョロキョロしてしまう。
またやってしまった。

「すみません。つい、うれしくて。」嘘ではない。

「その内着慣れてパジャマに出来るくらい馴染むから。」

高階さんが笑いながら言う。

「はい、そうなりたいと思います。」本当に。

コーヒーを飲みながらテーブルについて自己紹介をして。
お昼まで先輩は仕事の続きを、新人は書類を完成させる。
とりあえずペンケースをトートバッグの下の方から見つけ出し一安心。
コーヒーをすすりながらそっと二人を観察する。
同期の2人はとてもいい人そうで安心した。

なんといっても坂井若菜さん。
他の同期の女子に比べるととても心がきれいそう。

だってとにかく化粧のうまい先輩のような人もいた。
きっと営業とか、秘書課とかそのへん?隙がない女って感じで。
自分とは真逆。そのあたりの自覚はある。どう見てもボサッとした自分。
しょうがない、努力の方向が分からな過ぎて手が出ないのだ。
髪を染める?
だってケアできないし、マメに行かないといけないって聞く。
化粧品って言われてもあんなにワンフロア以上もあるところからどうやって選ぶの?
ドラッグストアのプチプラで十分。
リップも最近は色付きだし、日焼け止めだけでも十分。
塗りたくるのは嫌いだし。眉毛を切るなんてもう未知。
何の儀式ですかって感じ。だから、ありのままです。


洋服も有名紳士服店で買ったリクルートスーツのまま。
とりあえずムズムズするのが嫌でストッキングは止めてみた。
足の疲れないハイソックスはいい!
出来上がりは変だけど、もういい。

うっかり荷物の方の準備を忘て久しぶりのビジネスバッグにいつも持つトートバッグを掴んで出てきた。
ちなみに下着も年齢不詳。それが上の時もあれば・・・・下の時もある。
ゴチャゴチャ。
社会人のお給料でどうにかしたいナンバーワンは下着だったりする。
何故か?それは大人になったから・・・・?

そんな自分だけど仲良くしてもらえるかもしれない。
そう思わせてくれた人。
ちょっと話しかけてみた。

「あの、よろしくお願いします。」

小さな声で言って深々とお辞儀をする。

「こちらこそよろしくお願いします。」

2人から返事が返ってきた。
やっぱり鬼頭さんもいい人そう、勿論坂井さんも。
思わず笑顔になる。

「緊張してたんです。良かったです三人も一緒で。女の人も。」

坂井さんが最後に私を見て言う。

「私も、坂井さんが一緒で良かったです。鬼頭さんもよろしくお願いします。」

「こちらこそ。何かあったら相談し合いましょうね。」

こそこそと言い合って握手をする。

上から声がした。

「社食があるんだが、お弁当持ってきた奴いるか?」

ネームプレートを確認する。近藤さん、室長。
明日までには顔と名前が一致しそう。
実は本当に顔を覚えられない病だったりする。
だってさっきボールペン借りた人の事もすっかり忘れてる、思い出せない。
最初の人事の偉い人なんて『無』の顔なし状態。
とりあえず坂井さんと鬼頭さんは覚えた気がする。

そういえば、お昼の事まで気が回らなかったけど社食あるらないいなあ。
毎日行く行く。

「よし、今日は特別に外にみんなで行こう。今日は先輩一人が新人一人におごってやる!」

「やったー。」万歳して立ち上がったのは私だけ?あれ?

「すみません。」喜んじゃいけない?断るべき?大人しく座る。

「和食の店でいいか?好き嫌い、あるなら無理せず今の内に言わないと今後困るぞ。」

「ないです。」私が答える。

「だろうな。」という声が聞こえたような気がするが近藤さんの視線は他の2人へ。

「ないです。」と2人が答える。

良かったとつぶやいて奥を見る。
予約の電話を女の先輩・・・・高階さんがしてくれるらしい。

先輩三人もテーブルについて雑談が始まる。
お昼の予約は1時からになった。
まだ時間がある。

私含めて、三人とも研究職を希望してたらしい。皆、良かった。
しばらくしたら今のやりかけの実験の説明が始まった。遠巻きに見てるだけ。
時々質問されるが研究職希望で大学でやってきた実験の知識で間に合う基本的なことばかりだった。
とりあえずは問題ないと言われた。
楽しみだなあ、実験。というか研究。

大学生の頃も地味な観察も飽きずに出来た。
ハプニングにも負けず過ごした日々。
そう甘くはないと思いながらも楽しみでワクワクする。
ふっと肘が後ろの何かにあたり何かが倒れる音が響く。

わたし?そりゃそうだ。壊れてない?急いで謝る。

「すみませんでした。手が当たってしまって。」

油断大敵。物を破壊することにおいてはナンバーワンなのだ。ワーストか?
ぺこぺこ謝る。近藤さんに気を付けてと言われただけで済んだ。
大切な実験中の物じゃなくてよかった。
気を付けよう、あのころいつも思ってた。
これからも、いつも思いながら仕事をしよう。


待ちに待ったお昼は白衣を脱いで会社の外に出て、ちょっとだけ歩いた和食のお店へ。
お座敷を一つ借りて向かいに先輩、こっちに新人と並ぶ。

えっと、成田高階近藤さん。ことあるごとに繰り返す。
白衣を脱いで名札がないし。こっちは鬼頭さんと坂井さん。ばっちり。

出てきた四角い御膳にはたくさんの料理が。こじんまり、よりは結構たくさん。
それに汁物とご飯がついた。マジですか、奢りですか。ゴチになります。
大人って素敵!こんなおいしいものを食べられるなんて。

「合宿が終わった翌週の金曜日に歓迎会をやりたいんだが今の時点でダメな奴いるか?」

「大丈夫です。」坂井さんが答える。

私の口にはおそばが。私は声を出さずにうなずく。

「じゃあ、一応予定しておいてくれ。あと、本当に好き嫌いはないか?食材、国別、なんでもいいぞ。後お酒がダメな奴は?」

「普通です。」と2人が答える。

今度は口にご飯が。首を振って答える。

「大好きです。」飲み込んでから答えた。

ちょっと遅かったかな?近藤さんが変な顔をした。

さっきよりずっと緊張も解けていろんな話を聞く。
一つ上の先輩がいないらしい。
待望の新人だから合宿で脱落するなよと言われる。

脱落?

「サバイバルな感じなんですか?」

「ん?合宿がか?」

「はい。脱落って言われると、スパルタな体力勝負の内容かと。」

「いや、精神的なものだったけど、今はどうだろう?」

「いや~、先輩の時ほどひどくないです。夜遊びで発散しつつ早起きできれば何とか。」

成田さんが言う。3年目らしい。

「良かったです。サバイバルも無理ですし、精神的なものも自信ないです。」

鬼頭さん。

「年々甘くなってるようだし、とりあえず無事に帰って来いよ。」

「はい。」

口には何も入ってなかったから一緒に三人で答えられた。



午後はいろんなものの説明、他の研究室への挨拶、後かたずけの手伝いをした。
一個もガラスが欠けることなく終わった・・・良かった。
大学の時の決め事、破損は一日ひとつまで。
今日はゼロ近値。
結果論でいいのだ、破損してないのであれはセーフ!!でもガラス要注意!!

終業のチャイムとともに着替えをして帰された。

また大荷物を持って挨拶をして一緒に研究室を出る。
帰りながら住んでる場所を教え合う。ラインのグループを作った。
ちなみに実家暮らしの私はかなり都心から遠い。
ビックリされた。

大学の頃も頑張って通学した。
だって楽なんだもん。
いろいろ自分でするくらいなら、朝は結構座れるし、夕方も途中から座れる実家を選ぶ。
実家は駅近なのだ。
改札でそれぞれ分かれて電車に乗る。

ホッとして息をつく。やっぱり疲れた。緊張してたし。
それでも先輩も同期もいい人みたいでうれしい。

もう一度復習。近藤成田高階、鬼頭坂井。完璧。
家に帰るころにはすっかりお昼ごはんは消化されていた。

「ただいま~、おなかすいた~。」やっぱり実家はいい。

朝だって責任もって起こしてくれる母親。
目覚ましより時に厳しく、時にしつこく、最後まであきらめない。ありがたい。

ぼっとした姿でご飯を食べて支度する。
ブラウスだけ変えて昨日と同じスーツを着る。
研修が終わったらもっと楽な格好でいいらしい。
ラッキーと言いたいが昨日のお昼に見た三人の格好からするに下着よりまず服を買わなくてはいけないらしい。

貯金を使うか・・・・。
パーカーにたぼたぼズボンがほとんどで、ほとんど着て行ける服がない・・・・。

大人ってやっぱり大変。
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