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After2 今日もいい日になる予感がする
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サワサワと動く手を腰に感じながらキスで上がった息を整える。
体が期待して動き出すのを押さえて胸に頬をくっつける。
「いつかなあ?」
「なに?」
「あ、琴、忘れてる?ひどいなぁ、すっごく楽しみに待ってるのに。」
「へ?なに?」
腰のあたりを行ったり来たりしていた手がゆっくりと胸に。
あちこちでマルをくるくると書きながらじんわりと先端に近づく。
思い出さなきゃいけないのに、さっきから勝手に体が震えて集中できない。
「な、なに・・・。」
「本当に忘れてるね?」
ひどいなあと言いながらマルを書く指が先端をいじり始めた。
「やぁん、うう、はぁ・・・・。」
「琴、ねえ・・・。」
「な・・に・・・。」
「だから、名前で呼んでって。」
「あぁ、きゃぁぁ。」
思い出したけど、ひときわ強い刺激に抑えてつけていた体が反応して言葉にならない。
一度目はちゃんと効果的にと思ってたのに、顔を見ながらって思ってたのに。
どんどん刺激してくる指に翻弄されていつものように呼ぶ。
「はぎわらさん・・・あぁ、きもち・・・いいの・・・。」
無理。
時間をかけて何度も、あと少しのところで急に刺激を止められて。
「おねがい・・・・。」
「琴、呼んで、名前、タクミ。」
「はぁ、・・・くみさ・・・ん・・・・。」
「ねぇ、琴、もう一回、ちゃんと言って。」
「はぁ、たくみさぁん・・・・おねがい。さいごまでしてぇ。」
おねだりは目を閉じて自分につながる腕に縋りついてたから・・・。
萩原さんの顔は見えなかった。
その萩原さんがおねだりに応えてくれて私の体ごと包むように刺激を強めてくれた。
あの時どんな顔をしてくれた?
ちゃんと見たかったのに、そんなことを思い出したのも後からだった。
湿った体を抱きしめられて息を整える。
一度呼んだらあとは呼びやすくなるもので。
「たくみさん。」
顔を上げて、けだるさの残る体をもっとすり寄せるようにして呼んでみた。
こっちを見た萩原さんの目に浮かぶ優しい色の光を見た。
「やっと呼んでくれた。うれしい、琴。」
そんなに喜んでくれると今まで呼ばなかったのが申し訳ない位。
首に腕を回して胸をこすりつけるように抱きしめる。
「たくみさん、大好き。」
「琴、明日も仕事だから早く寝なきゃね。さてと。」
さっきのセリフとは裏腹に体に重みを感じた。
伸ばした手でベッドの頭上を探り手早く袋を開けて装着する。
ガッツリとかぶさってきて息が詰まる。
自分の中心に準備の整ったものを押し当てられるのを感じるだけで、トロッと自分の準備も整うのがわかる。
「はぎ・・・・たくみさん。」
お尻に手を回して引き寄せる。ゆっくりと沈むものを喜んで受け入れる。
繋がった感覚が大好き。すごく幸せ、誰にも邪魔されない距離が好き。
「琴、びっくりするよ、独り言?」
幸せに浸っていた自分の顔がいきなり驚き顔になったのがわかる。
今言葉にしてたの?
口に手をやる。
「琴、うれしい。今までもそう思ってたんだよね?」
「そんな独り言なら大歓迎。俺も一番ほっとする、つながった時が。誰にも渡さないって思う。やっぱりぴったりの2人だよね。『合う』ってことだよね。」
私もここで否定するほど意地っ張りじゃない。
「大好きなの。すごく。ずっと好きだったの。」
「知ってるって。俺が片思いするより前にでしょう。聞いたよ。」
「萩原さんは・・・・たくみさんは結局片思いしてなかったの。片思いじゃないもん。」
「・・・そうだったんだね。それは・・・そうだね。琴、大好きだよ。愛してる。」
お互いに腰を動かし始めると、もう言葉も出なくなる。
2人で喘ぎ合う声が寝室に響き、水音と体のぶつかる音を聞きながら一緒に仲良くのぼりつめる。
「合う」。いろんなことが。
初めからそうだったのかは分からない。少しはあったかも。
でも時間をかけてお互いが上手に合わせられるようになったんだと思う。
この後眠る時間も一緒。目覚める時間も一緒、一緒に仕事に行き、一緒に食事の時間を待つ。
たくさんの一緒と一つになる瞬間を重ね合うこと。
やっぱりこの人が私の初めての彼氏です。
前の人は一緒が一つも重ならなかったから、たくみさんの言う通りただの知り合いだったのかも。
もうどんな人だったかも忘れたけど。
「おはよう、琴。」
「んん。」
目覚める時間、ぴったり一緒じゃないけど大体一緒。
もう一度声を聞きたくて、目を閉じてしまう。
「琴、起きて。」
ほら、もう一回呼んでくれた。
ゆっくり目を開ける。
自分に向けられた優しい顔、朝から大好きな人を見上げて。
今日も絶対いいことがあるって思える。
寝起きの頭でもそんなことを考えて大好きな顔を見上げる。
ゆっくり顔が近づいてもう一度目を閉じて顎を上げる。
ん?キスは?
目を開けるとニヤリと笑ってる萩原さんの顔がドアップで見えた。
「琴、朝から悩ましいよ。どうして琴はこんなに欲張りなんだろうね。わがまま放題に甘やかしたかなあ。たまには僕より早く起きて優しい声で起こしてくれてもいいのに。」
そういいながらもキスをしてくれて頬をペシペシと叩かれる。
「置いてくよ。」
絶対待っててくれると思うけど仕事は仕事。
ガバッと起きて裸なのに気がついて慌てて掛物を引き寄せる。
毎回同じことをしてしまう自分。
入り口でニヤリと笑う顔を残して消える萩原さん。
「急いで、琴。」
服を軽くはおり、バスルームへ。
シャワーを浴びて身支度する。
決して遅い時間じゃない。
「今日は早起きだね。」
時計を見ながら言う。もっとゆっくりでもいいくらいなのに。
「ちょっとした事件があって眠れなかった。」
「何?どうしたの?」
「う~ん、内緒。」顎をさすりながら答える萩原さん。
「顎、どうかした?」
さっきから気になる様子。
「うん、事件の物証。」
まさか・・・・。
「ね、私が殴った・・・とか?」
「何、琴。そんな覚えあるの?」
「ないない、まったくないけど。寝ぼけて転んだりしないでしょう?」
「まあね。いいよ、また今度ね。今は朝ごはんにしよっ。」
気になるけどまあいいか。私がやったのでなければいい。
でも何時から起きてたんだろう?
電車でくっつくようにして下から顎を見上げると赤い。
この後青くなったりする?もしかして本当に転んだ?
そんな落ちがある?
『青いあごの男、出来る男クールな営業部萩原』のできあがり。
そうなったら揶揄ってやる。
南田さんにも教えたい。寝ぼけて転んだ青あざ男。
顎を見ながらニヤリと笑いが出る。
少しだけもたれるように甘えて電車が到着するまで満員状態を楽しんだ。
勿論腰に回った手がギュッとなったのも感じてる。
やっぱり朝からいいことずくめ。
いい日になりそう。
体が期待して動き出すのを押さえて胸に頬をくっつける。
「いつかなあ?」
「なに?」
「あ、琴、忘れてる?ひどいなぁ、すっごく楽しみに待ってるのに。」
「へ?なに?」
腰のあたりを行ったり来たりしていた手がゆっくりと胸に。
あちこちでマルをくるくると書きながらじんわりと先端に近づく。
思い出さなきゃいけないのに、さっきから勝手に体が震えて集中できない。
「な、なに・・・。」
「本当に忘れてるね?」
ひどいなあと言いながらマルを書く指が先端をいじり始めた。
「やぁん、うう、はぁ・・・・。」
「琴、ねえ・・・。」
「な・・に・・・。」
「だから、名前で呼んでって。」
「あぁ、きゃぁぁ。」
思い出したけど、ひときわ強い刺激に抑えてつけていた体が反応して言葉にならない。
一度目はちゃんと効果的にと思ってたのに、顔を見ながらって思ってたのに。
どんどん刺激してくる指に翻弄されていつものように呼ぶ。
「はぎわらさん・・・あぁ、きもち・・・いいの・・・。」
無理。
時間をかけて何度も、あと少しのところで急に刺激を止められて。
「おねがい・・・・。」
「琴、呼んで、名前、タクミ。」
「はぁ、・・・くみさ・・・ん・・・・。」
「ねぇ、琴、もう一回、ちゃんと言って。」
「はぁ、たくみさぁん・・・・おねがい。さいごまでしてぇ。」
おねだりは目を閉じて自分につながる腕に縋りついてたから・・・。
萩原さんの顔は見えなかった。
その萩原さんがおねだりに応えてくれて私の体ごと包むように刺激を強めてくれた。
あの時どんな顔をしてくれた?
ちゃんと見たかったのに、そんなことを思い出したのも後からだった。
湿った体を抱きしめられて息を整える。
一度呼んだらあとは呼びやすくなるもので。
「たくみさん。」
顔を上げて、けだるさの残る体をもっとすり寄せるようにして呼んでみた。
こっちを見た萩原さんの目に浮かぶ優しい色の光を見た。
「やっと呼んでくれた。うれしい、琴。」
そんなに喜んでくれると今まで呼ばなかったのが申し訳ない位。
首に腕を回して胸をこすりつけるように抱きしめる。
「たくみさん、大好き。」
「琴、明日も仕事だから早く寝なきゃね。さてと。」
さっきのセリフとは裏腹に体に重みを感じた。
伸ばした手でベッドの頭上を探り手早く袋を開けて装着する。
ガッツリとかぶさってきて息が詰まる。
自分の中心に準備の整ったものを押し当てられるのを感じるだけで、トロッと自分の準備も整うのがわかる。
「はぎ・・・・たくみさん。」
お尻に手を回して引き寄せる。ゆっくりと沈むものを喜んで受け入れる。
繋がった感覚が大好き。すごく幸せ、誰にも邪魔されない距離が好き。
「琴、びっくりするよ、独り言?」
幸せに浸っていた自分の顔がいきなり驚き顔になったのがわかる。
今言葉にしてたの?
口に手をやる。
「琴、うれしい。今までもそう思ってたんだよね?」
「そんな独り言なら大歓迎。俺も一番ほっとする、つながった時が。誰にも渡さないって思う。やっぱりぴったりの2人だよね。『合う』ってことだよね。」
私もここで否定するほど意地っ張りじゃない。
「大好きなの。すごく。ずっと好きだったの。」
「知ってるって。俺が片思いするより前にでしょう。聞いたよ。」
「萩原さんは・・・・たくみさんは結局片思いしてなかったの。片思いじゃないもん。」
「・・・そうだったんだね。それは・・・そうだね。琴、大好きだよ。愛してる。」
お互いに腰を動かし始めると、もう言葉も出なくなる。
2人で喘ぎ合う声が寝室に響き、水音と体のぶつかる音を聞きながら一緒に仲良くのぼりつめる。
「合う」。いろんなことが。
初めからそうだったのかは分からない。少しはあったかも。
でも時間をかけてお互いが上手に合わせられるようになったんだと思う。
この後眠る時間も一緒。目覚める時間も一緒、一緒に仕事に行き、一緒に食事の時間を待つ。
たくさんの一緒と一つになる瞬間を重ね合うこと。
やっぱりこの人が私の初めての彼氏です。
前の人は一緒が一つも重ならなかったから、たくみさんの言う通りただの知り合いだったのかも。
もうどんな人だったかも忘れたけど。
「おはよう、琴。」
「んん。」
目覚める時間、ぴったり一緒じゃないけど大体一緒。
もう一度声を聞きたくて、目を閉じてしまう。
「琴、起きて。」
ほら、もう一回呼んでくれた。
ゆっくり目を開ける。
自分に向けられた優しい顔、朝から大好きな人を見上げて。
今日も絶対いいことがあるって思える。
寝起きの頭でもそんなことを考えて大好きな顔を見上げる。
ゆっくり顔が近づいてもう一度目を閉じて顎を上げる。
ん?キスは?
目を開けるとニヤリと笑ってる萩原さんの顔がドアップで見えた。
「琴、朝から悩ましいよ。どうして琴はこんなに欲張りなんだろうね。わがまま放題に甘やかしたかなあ。たまには僕より早く起きて優しい声で起こしてくれてもいいのに。」
そういいながらもキスをしてくれて頬をペシペシと叩かれる。
「置いてくよ。」
絶対待っててくれると思うけど仕事は仕事。
ガバッと起きて裸なのに気がついて慌てて掛物を引き寄せる。
毎回同じことをしてしまう自分。
入り口でニヤリと笑う顔を残して消える萩原さん。
「急いで、琴。」
服を軽くはおり、バスルームへ。
シャワーを浴びて身支度する。
決して遅い時間じゃない。
「今日は早起きだね。」
時計を見ながら言う。もっとゆっくりでもいいくらいなのに。
「ちょっとした事件があって眠れなかった。」
「何?どうしたの?」
「う~ん、内緒。」顎をさすりながら答える萩原さん。
「顎、どうかした?」
さっきから気になる様子。
「うん、事件の物証。」
まさか・・・・。
「ね、私が殴った・・・とか?」
「何、琴。そんな覚えあるの?」
「ないない、まったくないけど。寝ぼけて転んだりしないでしょう?」
「まあね。いいよ、また今度ね。今は朝ごはんにしよっ。」
気になるけどまあいいか。私がやったのでなければいい。
でも何時から起きてたんだろう?
電車でくっつくようにして下から顎を見上げると赤い。
この後青くなったりする?もしかして本当に転んだ?
そんな落ちがある?
『青いあごの男、出来る男クールな営業部萩原』のできあがり。
そうなったら揶揄ってやる。
南田さんにも教えたい。寝ぼけて転んだ青あざ男。
顎を見ながらニヤリと笑いが出る。
少しだけもたれるように甘えて電車が到着するまで満員状態を楽しんだ。
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やっぱり朝からいいことずくめ。
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