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6 はい、三度目でした
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「奈央さん、改めて、いつも妹が、ハルヒがお世話になってます。食事を一緒にしてもらってるみたいで。うるさい妹ですが甘え上手で、面倒がらずにお付き合いいただいてありがとございます。すっかり甘えてるんではないでしょうか?自分たちが甘やかして本人も自覚があるんだかないんだか。ご迷惑おかけしていましたら兄として、家族代表として謝って、お礼を言います。」
「いいえ、ハルヒちゃんは本当にかわいくて。妹みたいで楽しいです。迷惑なんてことないです。こっちが疲れてるときはすっと引いてくれます。とても空気を読むのにも長けてるみたいです。私こそ、最初からハルヒちゃんと呼んでいたのですっかり意識してなくて。ずっと隣にいたのは彼氏だと思いこんで、あんまりお顔を見るのも失礼かと思って。いつもさり気なく黙礼するばかりだったので覚えてなくて、失礼いたしました。」
「・・・・まさか‥彼氏????それは初耳です。ハルヒに確認したんですか?」
「えっと・・・軽く否定されました、たしか。」
「その時も兄と言われずに・・・?」
「はい、今の今までずっと彼氏だろうと思っていて。」
はぁ~、何で肝心なことを伝えてないんだ。
それじゃあ意識されるはずもない。
気がつくはずもない・・・と安心していいところか?
「あの、揶揄ったりするつもりはありません。本当にずっとお会いしたくて、あの日偶然、しかもすごく自然な形で会えて。今日はゆっくり話ができると思って。うれしくて。」
「ありがとうございます。全然知らずに。」
「ハルヒには偶然出会えたことは言ってません。奈央さんは?」
「もちろん、私も言ってないです。そんな。・・・・・」
「そんな?」
「あ、そんな・・・・何でしょうか?・・・・」
「些細な事?取るに足りない事?ちょっとしただけの出会い?それともまだ一度会っただけの人の事?」
「すみません・・・・わかりませんが、最後の方に近い感じで。」
大きく息をつく。
「あの、告白したんです。今、奈央さんに。」
「あ、・・・・・あの・・・・。本当に想定外に弱くて。えっと・・。」
「ダメではないですか?全然ダメではないですか?希望はありますか?これからに可能性はありますか?」
「はい、・・・・もちろんです。あります・・・・すごく。」
「ありがとうございます。すごく安心してしまいました。」
ふぅ~、結構緊張していた。ずっと、あの日別れた後から。
視線をテーブルに戻しお酒を飲む。
しばらく二人とも無言で。
『すごくあります。』 希望がもてる言葉に素直に喜ぶ自分。
結局ハルヒは役に立ったのか?
偶然は自分で勝ち取った。その後も実力だと思いたい。
でも今日の偶然はハルヒのおかげもある。
この後二人で同じマンションに帰る。
明日も二人は休み。
しばらくはあの部屋から通勤する予定だ。
ハルヒがゼミの合宿に行ってくれたタイミングはバッチリだった。
ピッコロの世話くらい何でもない。
だいたいA4サイズくらいのスペースの掃除なんてちょいちょいで終わるし。
秒単位の仕事だ。
毎日行く必要もないくらい。
それでも泊まっていいと言ってくれたのはハルヒなりの『行け~。』という後押しだと思いたい。
結果を楽しみに待ってると思う。
ハルヒが帰ってくる予定の週末まで。
絶対自慢して報告できる結果を。
グラスに口をつけながらそんな事を思った。
何を考えてるんだろうと彼女を見る。
ぼんやりとした表情で。
何を考えてるんだろう。
現実に戻すように名前を呼ぶ。
「奈央さん、おかわりはどうしますか?」
「じゃあ、後一杯だけ。」
そう言ってお互い締めの一杯を頼む。
なかなか言い出せない明日の事。
最後のグラスが空になる。
彼女は自分が有休をとってる事を知らない。
明日は彼女に合わせて出かけられる、もっともっと遅くまで付き合えることも。
言い出せないまま時間が過ぎ。
2人で同じところに帰ることだけは確かで。
「いいえ、ハルヒちゃんは本当にかわいくて。妹みたいで楽しいです。迷惑なんてことないです。こっちが疲れてるときはすっと引いてくれます。とても空気を読むのにも長けてるみたいです。私こそ、最初からハルヒちゃんと呼んでいたのですっかり意識してなくて。ずっと隣にいたのは彼氏だと思いこんで、あんまりお顔を見るのも失礼かと思って。いつもさり気なく黙礼するばかりだったので覚えてなくて、失礼いたしました。」
「・・・・まさか‥彼氏????それは初耳です。ハルヒに確認したんですか?」
「えっと・・・軽く否定されました、たしか。」
「その時も兄と言われずに・・・?」
「はい、今の今までずっと彼氏だろうと思っていて。」
はぁ~、何で肝心なことを伝えてないんだ。
それじゃあ意識されるはずもない。
気がつくはずもない・・・と安心していいところか?
「あの、揶揄ったりするつもりはありません。本当にずっとお会いしたくて、あの日偶然、しかもすごく自然な形で会えて。今日はゆっくり話ができると思って。うれしくて。」
「ありがとうございます。全然知らずに。」
「ハルヒには偶然出会えたことは言ってません。奈央さんは?」
「もちろん、私も言ってないです。そんな。・・・・・」
「そんな?」
「あ、そんな・・・・何でしょうか?・・・・」
「些細な事?取るに足りない事?ちょっとしただけの出会い?それともまだ一度会っただけの人の事?」
「すみません・・・・わかりませんが、最後の方に近い感じで。」
大きく息をつく。
「あの、告白したんです。今、奈央さんに。」
「あ、・・・・・あの・・・・。本当に想定外に弱くて。えっと・・。」
「ダメではないですか?全然ダメではないですか?希望はありますか?これからに可能性はありますか?」
「はい、・・・・もちろんです。あります・・・・すごく。」
「ありがとうございます。すごく安心してしまいました。」
ふぅ~、結構緊張していた。ずっと、あの日別れた後から。
視線をテーブルに戻しお酒を飲む。
しばらく二人とも無言で。
『すごくあります。』 希望がもてる言葉に素直に喜ぶ自分。
結局ハルヒは役に立ったのか?
偶然は自分で勝ち取った。その後も実力だと思いたい。
でも今日の偶然はハルヒのおかげもある。
この後二人で同じマンションに帰る。
明日も二人は休み。
しばらくはあの部屋から通勤する予定だ。
ハルヒがゼミの合宿に行ってくれたタイミングはバッチリだった。
ピッコロの世話くらい何でもない。
だいたいA4サイズくらいのスペースの掃除なんてちょいちょいで終わるし。
秒単位の仕事だ。
毎日行く必要もないくらい。
それでも泊まっていいと言ってくれたのはハルヒなりの『行け~。』という後押しだと思いたい。
結果を楽しみに待ってると思う。
ハルヒが帰ってくる予定の週末まで。
絶対自慢して報告できる結果を。
グラスに口をつけながらそんな事を思った。
何を考えてるんだろうと彼女を見る。
ぼんやりとした表情で。
何を考えてるんだろう。
現実に戻すように名前を呼ぶ。
「奈央さん、おかわりはどうしますか?」
「じゃあ、後一杯だけ。」
そう言ってお互い締めの一杯を頼む。
なかなか言い出せない明日の事。
最後のグラスが空になる。
彼女は自分が有休をとってる事を知らない。
明日は彼女に合わせて出かけられる、もっともっと遅くまで付き合えることも。
言い出せないまま時間が過ぎ。
2人で同じところに帰ることだけは確かで。
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