13 / 21
13 こっそりと競い合いたい、兄とのひそやかな勝負
しおりを挟む
足取り軽く帰って来た。ご飯はいらないと言っていたから・・・・。
どうだったんだろう?
自分の部屋に入った後もノックは響かず。
自分から聞くのもどうかと思ってそのまま部屋にいた。
結局その日、うれしい報告はなく、ただ男友達と飲んだだけだったのかな?と思ってた。
次の日は休みでのんびり起きだした。
太郎がいなくて、テーブルにはいつもあげないパウチの美味しそうなおやつがあった。
「お母さん、これ何?」
「お兄ちゃんが太郎に買って来たからって、散歩から帰ったらあげるみたいよ。」
朝早くから太郎とデートだとするとやっぱり・・・・。
でも、これはなに?明らかに特別感のある物。
頭ゴチゴチのお詫びか、浮かれて気が大きくなったか・・・・。
両方だといいけど。
「椎名、お昼は何食べる?お兄ちゃんもお父さんもお出かけだから、今日は外に行く?」
「うん。たまにはお母さんも楽していいよ。」
「まあね。」
しばらくして帰って来たお兄ちゃんは最高にご機嫌だった、怖いくらい。
太郎の足を洗った後、『待て!』と例のパウチを見せながらご機嫌に戯れていた。
今日の外出が何やら楽しいのかもしれない。
そう思ってあげよう。
詳しくは報告があるまで聞かないであげよう。
バレバレだけど気がつかないふりをしてあげよう。
夕方遅く帰って来た足取りも本当に軽かった。
さすがに我慢できなくなったらしく、ノックの後部屋に入って来た。
「今日、阿里ちゃんとデートみたいに会ってた。」
「そう。『みたい』がつくの?」
「うん、そこは、まだ、そういうことで。」
「でも取りあえず一歩前進?」
「うん。そうだな。」
嬉しそうにそう言ってあっさりと出て行った。
中身は語るほどもないらしい。
ご飯+ちょっと、くらいだったのだろう。
明日も天気はいいらしい。
私も予定があるのだ!
ずっとずっと他愛ない連絡を取り合っていた木佐貫君と初めて会う。
お昼ご飯を一緒に食べることになった。
お母さんにはちゃんと『友達』に会うって言ってる。
自分達の駅は離れようとちょっとだけ電車で移動して。
そう言ってたら大きな公園のイベントに行くことになった。
楽しいだろうか?
ずっと座って話すより、歩いて話をした方が楽なこともある。
屋台でご飯を食べたり、フリーマーケットを見たり、コンサートがあったりもするらしい。
『行きたかったの?』
『うん、友達誘おうかなって思ってた。』
『そうなんだ。じゃあ、誘えたね。いいよ。楽しもう!』
時間を決めて、明日。
ずっと文字だけでお互い声を聞いてない。
最初の日の声なんてほとんどよくわからなかったし。
声だけでもちょっとイメージが変わることもある。
思ったより低いんだ、とか、いい声だなとか、喋り方が落ち着かなかったり。
本当に人との相性って五感で感じて決まるかも。
なんて思ってた。
あ、味わいはしないから、だから四つ、その中でも目と耳。
見た感じと声や話し方が全然会わなくても変だし、声だけがよくてもね。
なんだかそんな事も楽しみになって、でも自分もどう思われるだろうなんて思ったりして。
だけど、私だってやっぱり楽しみ。
そんな事を考えてて、実際に待ち合わせ場所でお互いに会って、ちょっとお互い見つめ合った。
写真を見ていたから、そう違和感はない。
じゃあ、私はどうなんだろう?
「改めて、初めまして。郷里椎名です。」
「木佐貫 潤です。ずっと、付き合ってくれてありがとう。突然で変な感じだったのに、その、ありがとう。」
「うん。あれは驚いた。でも、私はイメージとは違うかもよ。もっと大人しいと思ったとか、意外に雑な性格だねとか、そう言われても私は責任もてないよ。」
「もちろん、そんなギャップがあったら驚いて楽しむようにしたい。」
「ギャップどころじゃなくてビックリしたりしてね。」
「それは僕だって。」
「だって私はもともと知らないから。そうなんだあって思うだけだよ。」
「それでもガッカリされないようにしたいけど。」
「じゃあ、いいかな?あんまりお互いに期待しないで、行こう!」
そう言って腕をつかんで歩き出した。
思ったより大きなイベントらしくて、駅から会場まで人が動いてるし、幟があったから分かりやすい。
「何か食べたいものある?」
「色々食べたい。」
「そうだね。せっかくだもんね。」
ご機嫌なお兄ちゃんからお小遣いをもらった。
『友達とイベントに行くからお昼ご飯代欲しいなあ。』
そう言ったら五千円くれた。
ラッキー。
ちゃんとお母さんに伝えてお母さんからは特別にはもらってない。
ダラダラと食べながら話をして、歩いて、喉が乾いて、飲み物飲みながらダラっと話をして、帰ってきた。
最初の瞬間だけちょっと緊張したけど、何だかそれも続かない感じで、文字で話してた時と違和感なくて、本当にずっと友達だったみたいに自然だったと思う。
まぁそれでいいんだろうけど、ちょっとくらいドキドキ体験したかったりして。
「椎名、ぼんやりしてどうした?」
お兄ちゃんに言われるなんて、なんか虚しい。
「何か悩みごとか?」
別に。
「お腹いっぱいなだけ。あんまり太郎に美味しいおやつあげてると贅沢になるからね。」
「分かってる、ちょっとお詫び。」
ニコニコと嬉しそうな顔を見てるとまぁいいかって思えてきた。
太郎もニコニコして嬉しそう。美味しいらしい。
特別だからね、味わうんだよ。
あ~あ、比べてもしょうがない。
一応いい年だし、大人だし。
私たちは高校生だし。
太郎がおとなしくお座りをして笑ってる。
最近素っ気ないと言っていたけど、どうやら手元のおやつにつられて、仲直りしたらしい。
お兄ちゃんの小さな一歩の喜びくらい太郎に還元してあげよう。頭ゴチゴチのお詫びだ。
私はもっと大きなハッピーの後に相談料の請求書を回してやる。
『阿里ちゃん』と呼んでもいいという許可で、大人のテンションをあそこまで上げれる阿里さんに会ってみたい。
私は最初から椎名ちゃんと呼ばれてたから、どこのポイントで喜ぶべきだろう?
今日も割り勘で、お互いに分けあって奢られた感もない。
友達との食事、学校は違うけど普通の同じ年の二人。
そんな感じ。
部屋に戻り携帯を見た。
友達からのメッセージに混じって潤君からのものもあった。
『すごく楽しかったです。ちょっと緊張して、なんだか記憶が曖昧。変じゃなかったらいいけど、また遊びに行けたら嬉しいです。』
『こちらこそ、楽しかったし、美味しかったね。あと安心していいよ、変じゃなかったよ。また誘ってください、待ってます。』
最後の一言を何度も悩んだけど、思い切ってそのまま送った。
すぐに読んでくれたみたいだ。
『本当に誘っていいのかな。たくさん会いたい、ちょっとだけ食事するだけでもいいし、コーヒー飲みながらおしゃべりだけでも、何でもいい。僕は毎週でも会いたい。』
『本当に、邪魔じゃなければ。どうかな?』
すぐに返事が届いて、思いっきり本当の気持ちなんだろうと嬉しくなる。
『用事がなければ、大丈夫だよ。ちょっとだけ、今後は太郎の散歩係が増えそうなんだ。だけど昼間は大丈夫だから。』
『じゃあ、来週末も・・・・いい?映画も一緒に見たいし、遊園地とかにも行きたい。ぶらぶらとお店見てもいいし、本当に太郎君の散歩に付き合ってもいい。何でもいい。少しの時間でも大切にしたい、隣にいたい。』
おお~、なかなか凄い。
隠さないタイプなんだ。
だからラブレター?
だから学校名とクラスと出席番号まで書いてくれて。
こんな事言われる私もかなりなものじゃない?
とりあえず私も『変』じゃなかったらしい。
『今のところ大丈夫。もう少し何をするか考えていい?週末までにお互いに考えとこう。』
『すごくうれしい。ありがとう。』
携帯を持ったままニンマリと笑う。
うれしい反応がいい!
本当に信じられる感じ。ああ、なんてストレートでわかりやすいんだろう。
ドキドキはないかもしれないけど、安心する感じ・・・・でいいのかなあ?まあいいか。
一緒に太郎の散歩もしてくれるなら、ゆっくり歩きながら、話しもできる。
絶対阿里さんより先に太郎に潤君を紹介してやる。
そう言えば、お兄ちゃんは何て呼ばれてるんだろう?
『文土さん』って呼ばれてる?
きっとしばらくは『郷里さん』だと思う。
会社でもいきなり『文土さん』とか呼んだら変だしね。
へへっ、そこも負けてない。
・・・・・それが必要な勝負かどうかは分からないけどね。
どうだったんだろう?
自分の部屋に入った後もノックは響かず。
自分から聞くのもどうかと思ってそのまま部屋にいた。
結局その日、うれしい報告はなく、ただ男友達と飲んだだけだったのかな?と思ってた。
次の日は休みでのんびり起きだした。
太郎がいなくて、テーブルにはいつもあげないパウチの美味しそうなおやつがあった。
「お母さん、これ何?」
「お兄ちゃんが太郎に買って来たからって、散歩から帰ったらあげるみたいよ。」
朝早くから太郎とデートだとするとやっぱり・・・・。
でも、これはなに?明らかに特別感のある物。
頭ゴチゴチのお詫びか、浮かれて気が大きくなったか・・・・。
両方だといいけど。
「椎名、お昼は何食べる?お兄ちゃんもお父さんもお出かけだから、今日は外に行く?」
「うん。たまにはお母さんも楽していいよ。」
「まあね。」
しばらくして帰って来たお兄ちゃんは最高にご機嫌だった、怖いくらい。
太郎の足を洗った後、『待て!』と例のパウチを見せながらご機嫌に戯れていた。
今日の外出が何やら楽しいのかもしれない。
そう思ってあげよう。
詳しくは報告があるまで聞かないであげよう。
バレバレだけど気がつかないふりをしてあげよう。
夕方遅く帰って来た足取りも本当に軽かった。
さすがに我慢できなくなったらしく、ノックの後部屋に入って来た。
「今日、阿里ちゃんとデートみたいに会ってた。」
「そう。『みたい』がつくの?」
「うん、そこは、まだ、そういうことで。」
「でも取りあえず一歩前進?」
「うん。そうだな。」
嬉しそうにそう言ってあっさりと出て行った。
中身は語るほどもないらしい。
ご飯+ちょっと、くらいだったのだろう。
明日も天気はいいらしい。
私も予定があるのだ!
ずっとずっと他愛ない連絡を取り合っていた木佐貫君と初めて会う。
お昼ご飯を一緒に食べることになった。
お母さんにはちゃんと『友達』に会うって言ってる。
自分達の駅は離れようとちょっとだけ電車で移動して。
そう言ってたら大きな公園のイベントに行くことになった。
楽しいだろうか?
ずっと座って話すより、歩いて話をした方が楽なこともある。
屋台でご飯を食べたり、フリーマーケットを見たり、コンサートがあったりもするらしい。
『行きたかったの?』
『うん、友達誘おうかなって思ってた。』
『そうなんだ。じゃあ、誘えたね。いいよ。楽しもう!』
時間を決めて、明日。
ずっと文字だけでお互い声を聞いてない。
最初の日の声なんてほとんどよくわからなかったし。
声だけでもちょっとイメージが変わることもある。
思ったより低いんだ、とか、いい声だなとか、喋り方が落ち着かなかったり。
本当に人との相性って五感で感じて決まるかも。
なんて思ってた。
あ、味わいはしないから、だから四つ、その中でも目と耳。
見た感じと声や話し方が全然会わなくても変だし、声だけがよくてもね。
なんだかそんな事も楽しみになって、でも自分もどう思われるだろうなんて思ったりして。
だけど、私だってやっぱり楽しみ。
そんな事を考えてて、実際に待ち合わせ場所でお互いに会って、ちょっとお互い見つめ合った。
写真を見ていたから、そう違和感はない。
じゃあ、私はどうなんだろう?
「改めて、初めまして。郷里椎名です。」
「木佐貫 潤です。ずっと、付き合ってくれてありがとう。突然で変な感じだったのに、その、ありがとう。」
「うん。あれは驚いた。でも、私はイメージとは違うかもよ。もっと大人しいと思ったとか、意外に雑な性格だねとか、そう言われても私は責任もてないよ。」
「もちろん、そんなギャップがあったら驚いて楽しむようにしたい。」
「ギャップどころじゃなくてビックリしたりしてね。」
「それは僕だって。」
「だって私はもともと知らないから。そうなんだあって思うだけだよ。」
「それでもガッカリされないようにしたいけど。」
「じゃあ、いいかな?あんまりお互いに期待しないで、行こう!」
そう言って腕をつかんで歩き出した。
思ったより大きなイベントらしくて、駅から会場まで人が動いてるし、幟があったから分かりやすい。
「何か食べたいものある?」
「色々食べたい。」
「そうだね。せっかくだもんね。」
ご機嫌なお兄ちゃんからお小遣いをもらった。
『友達とイベントに行くからお昼ご飯代欲しいなあ。』
そう言ったら五千円くれた。
ラッキー。
ちゃんとお母さんに伝えてお母さんからは特別にはもらってない。
ダラダラと食べながら話をして、歩いて、喉が乾いて、飲み物飲みながらダラっと話をして、帰ってきた。
最初の瞬間だけちょっと緊張したけど、何だかそれも続かない感じで、文字で話してた時と違和感なくて、本当にずっと友達だったみたいに自然だったと思う。
まぁそれでいいんだろうけど、ちょっとくらいドキドキ体験したかったりして。
「椎名、ぼんやりしてどうした?」
お兄ちゃんに言われるなんて、なんか虚しい。
「何か悩みごとか?」
別に。
「お腹いっぱいなだけ。あんまり太郎に美味しいおやつあげてると贅沢になるからね。」
「分かってる、ちょっとお詫び。」
ニコニコと嬉しそうな顔を見てるとまぁいいかって思えてきた。
太郎もニコニコして嬉しそう。美味しいらしい。
特別だからね、味わうんだよ。
あ~あ、比べてもしょうがない。
一応いい年だし、大人だし。
私たちは高校生だし。
太郎がおとなしくお座りをして笑ってる。
最近素っ気ないと言っていたけど、どうやら手元のおやつにつられて、仲直りしたらしい。
お兄ちゃんの小さな一歩の喜びくらい太郎に還元してあげよう。頭ゴチゴチのお詫びだ。
私はもっと大きなハッピーの後に相談料の請求書を回してやる。
『阿里ちゃん』と呼んでもいいという許可で、大人のテンションをあそこまで上げれる阿里さんに会ってみたい。
私は最初から椎名ちゃんと呼ばれてたから、どこのポイントで喜ぶべきだろう?
今日も割り勘で、お互いに分けあって奢られた感もない。
友達との食事、学校は違うけど普通の同じ年の二人。
そんな感じ。
部屋に戻り携帯を見た。
友達からのメッセージに混じって潤君からのものもあった。
『すごく楽しかったです。ちょっと緊張して、なんだか記憶が曖昧。変じゃなかったらいいけど、また遊びに行けたら嬉しいです。』
『こちらこそ、楽しかったし、美味しかったね。あと安心していいよ、変じゃなかったよ。また誘ってください、待ってます。』
最後の一言を何度も悩んだけど、思い切ってそのまま送った。
すぐに読んでくれたみたいだ。
『本当に誘っていいのかな。たくさん会いたい、ちょっとだけ食事するだけでもいいし、コーヒー飲みながらおしゃべりだけでも、何でもいい。僕は毎週でも会いたい。』
『本当に、邪魔じゃなければ。どうかな?』
すぐに返事が届いて、思いっきり本当の気持ちなんだろうと嬉しくなる。
『用事がなければ、大丈夫だよ。ちょっとだけ、今後は太郎の散歩係が増えそうなんだ。だけど昼間は大丈夫だから。』
『じゃあ、来週末も・・・・いい?映画も一緒に見たいし、遊園地とかにも行きたい。ぶらぶらとお店見てもいいし、本当に太郎君の散歩に付き合ってもいい。何でもいい。少しの時間でも大切にしたい、隣にいたい。』
おお~、なかなか凄い。
隠さないタイプなんだ。
だからラブレター?
だから学校名とクラスと出席番号まで書いてくれて。
こんな事言われる私もかなりなものじゃない?
とりあえず私も『変』じゃなかったらしい。
『今のところ大丈夫。もう少し何をするか考えていい?週末までにお互いに考えとこう。』
『すごくうれしい。ありがとう。』
携帯を持ったままニンマリと笑う。
うれしい反応がいい!
本当に信じられる感じ。ああ、なんてストレートでわかりやすいんだろう。
ドキドキはないかもしれないけど、安心する感じ・・・・でいいのかなあ?まあいいか。
一緒に太郎の散歩もしてくれるなら、ゆっくり歩きながら、話しもできる。
絶対阿里さんより先に太郎に潤君を紹介してやる。
そう言えば、お兄ちゃんは何て呼ばれてるんだろう?
『文土さん』って呼ばれてる?
きっとしばらくは『郷里さん』だと思う。
会社でもいきなり『文土さん』とか呼んだら変だしね。
へへっ、そこも負けてない。
・・・・・それが必要な勝負かどうかは分からないけどね。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
鬼隊長は元お隣女子には敵わない~猪はひよこを愛でる~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「ひなちゃん。
俺と結婚、しよ?」
兄の結婚式で昔、お隣に住んでいた憧れのお兄ちゃん・猪狩に再会した雛乃。
昔話をしているうちに結婚を迫られ、冗談だと思ったものの。
それから猪狩の猛追撃が!?
相変わらず格好いい猪狩に次第に惹かれていく雛乃。
でも、彼のとある事情で結婚には踏み切れない。
そんな折り、雛乃の勤めている銀行で事件が……。
愛川雛乃 あいかわひなの 26
ごく普通の地方銀行員
某着せ替え人形のような見た目で可愛い
おかげで女性からは恨みを買いがちなのが悩み
真面目で努力家なのに、
なぜかよくない噂を立てられる苦労人
×
岡藤猪狩 おかふじいかり 36
警察官でSIT所属のエリート
泣く子も黙る突入部隊の鬼隊長
でも、雛乃には……?
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。
まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。
あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……
夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!
satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。
働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。
早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。
そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。
大丈夫なのかなぁ?
【完結】結婚式の隣の席
山田森湖
恋愛
親友の結婚式、隣の席に座ったのは——かつて同じ人を想っていた男性だった。
ふとした共感から始まった、ふたりの一夜とその先の関係。
「幸せになってやろう」
過去の想いを超えて、新たな恋に踏み出すラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる