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1 新しい環境はとっても居心地がいいみたい。
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「愛内~。」
立木課長に名前を呼ばれた。
よくよく大きな声で呼ばれる自分の名前。
最初はビクッとしていた。
だって課長だし・・・・。
呼ばれて席に行き、目の前に立って、ひたすら反省のうなだれ姿勢をしていた。
褒められることはない、たいてい指導・・・・。
呼ばれた時からうなだれ気味だった。
最初の頃は・・・・・・。
ただ、慣れる。呼ばれて怒られる・・・・立ったままの教育的指導にも慣れる。
そして私が慣れた頃には他の皆も慣れる。
突き返された・・・・・教育的赤線を引かれて再提出を命じられた書類を手に席に戻る。
もう、私以外の皆も毎度のことだと思ってる。
立木 朔(はじめ)課長はまっすぐ上の上司だ。
もちろん間に先輩がたくさんいる。
下っ端の隅っこの新人になんてそんなに用はないはずなのだ。
だけど、なぜか直接呼ばれる。
最初の最初はもっと優しく呼びかけられていた。
『愛内さん、今、いい?』みたいな感じだったと思う。
それが回数が重なり、言っても言ってもなかなか完璧に仕上げられない新人、今後も手厚い指導が必要な新人と認識されたんだろう、どんどん遠慮がなくなり、ちょっときつく言わないと分からないのか?そんな認識をされたんだろう、今では『愛内~。』と名前だけ叫ばれる。お前は毎度毎度・・・・と分かるくらいの声色で。
もちろん理由はある、完全にと言えるくらいの確率で私にある。
たいていは突き返される書類の中に。
最初はひどかった、今ならそう思える。
一番最初は課内会議の議事録だった。
出席者とトピックと詳細。それなりに自分で打ち込んだのに。
まだまだ仕事内容の把握が今ひとつだから、変な書類になったのはいいじゃない?
これでも直感で漢字変換して、筋が通るようにまとめたのだ。
ただ、私の直感がまっすぐじゃなく捻じ曲がっていたうえに、私が通したつもりの筋が実際の会議の内容とかけ離れてしまったのはしょうがない。
まだその軌跡を笑ってもらえた記憶がある。
最後に文責で記録者の名前を入れるようにとも言われた。
そこでまさか自分の名前を間違えるなんて、ちょっとしたミスです。
司会役の針谷先輩に助けてもらって仕上げ直したけど、その針谷先輩がこれまたかっこいい先輩で、とんでもなく緊張したから。
ああ~、あの頃は課長にも笑顔があったなあ~。
その内名前を呼ばれて課長の席の前に立つと、眉間のシワが見えるようになり、何度か繰り返されるうちに、そのシワが深くなり。
最近、課長の顔が呆れた顔になるにいたっては、そのシワも消えた。
良かった良かった。
まだ三十代真ん中、シワはもう少し燻された年齢になってからでいいと思います!
なんて、呑気に観察できるようになったこの頃。
本当に、すっかり慣れてしまったのだ。
席に戻って赤ペン添削を見てたら、隣から声をかけてくれた同期の西村 穣(みのる)君。
「頑張って。」
コーヒーを買って来てくれたらしい。
そういえば私が呼ばれるすぐ前に席を立った。
自分の分を買いに行こうとして、私が呼ばれるのを聞いていたのかもしれない。
課長の声だけで必要だと感じたんだと思う。
親切に私の分も買って来てくれたらしい。
時々そんな気の遣い方をしてくれる。
気の利く同期なのだ。
穣君は見た目はなかなかかっこいい方だけど完全な草食らしい。
最初の課の歓迎会で女性が苦手だと言っていた。
もちろん私が聞いたんじゃない。
女性の先輩に根掘り葉掘り情報を搾取される通過儀式の中で言っていた。
皆で驚いた。私もビックリ。
だって研修の時から結構な確率で同期女子に話しかけられていた。
普通に対応していた、そつなく、誠実そうに。
むしろ無駄な愛想はなかったけど、そこがいいとさえ思われてた。
てっきり彼女がいると思ってた。
配属になった時から私には普通だった。
私も同じ課では唯一の同期だし、それが穣君だったことに今では感謝したくらい。
男子でも話ししやすい人なのだ。
そして他の子には羨ましがられた。
実際、気の遣い方がいい。
当然先輩にも気に入られてる。男性女性ともに。
歓迎会から大分経って遠慮もなくなったころ、ちょっとだけ個人的に聞いてみた。
「何だか集団女子が苦手だし、過剰な演出をしてる女子も苦手だし、さっぱりした感じの人だと気が楽なんだ。」
「さすがに女性が多いし、段々慣れて来てはいると思う。それに愛内さんは全然平気。」
そう言われた。
褒められたと思いたいけど、同期としてはすごくうれしいはずなのに、女としてはどう?
過剰な演出って何?
これでもマックスに女子力を高めたくて朝の時間を鏡の前で費やし、日々創意工夫してるつもりなのに。
メイクやヘアスタイルや、服装や。
毎日体重計に乗って数値の目盛りも気にしてる。
平日でも、いつ誰に誘われてもいいように、それなりにしてる。
そんな努力が一切表に出てない?
そんなさっぱりあっさりした女に見えてるの?
すごく複雑な気持ちだった。
でもそういう私だって穣君は男友達として楽なのだ。
すごく話しやすいし、平気でランチに誘える。
友達に誘われて一緒に行く日以外、時間が合ったら誘って2人で食べてる。
自分でも普通、穣君も普通、特別感はないらしい、それはお互いに。
それは他の人から見てもそうなんだろう。
同期の子に探りを入れられたこともないし、他の人に聞かれたこともない。
仲良しの二人同期。
まあ、そんな感じだ。
私の精一杯の努力は穣君の苦手ポイントは突いてないらしい。
仕事柄必要最小限以上に皆おしゃれに努力してると思う。
女性向けのイベントを企画することが多い会社で、営業じゃなくても、イベント企画課じゃなくても、時々は参加して手伝ったりもするし。
仕事先の担当も女性のことがほとんどで、きれいな人が圧倒的に多いみたいだし。
過剰な演出は、社内でも正直時々見かけるけど、やはりそれは個人の努力だから。
それを可愛いと思ってくれるくらいだと今頃モテモテだろうに。
穣君は誘われてもあんまり社内の飲み会には参加してない。
私は誘われれば喜んでいくのに。
たいてい参加賞だけの空振りだけどちょっとだけ目標を持って参加してる。
穣くんとは一度も一緒になったことがない。
同期で飲みに行くときにはいるのに。
知らない人とでもそれなりに楽しいのに。
立木課長に名前を呼ばれた。
よくよく大きな声で呼ばれる自分の名前。
最初はビクッとしていた。
だって課長だし・・・・。
呼ばれて席に行き、目の前に立って、ひたすら反省のうなだれ姿勢をしていた。
褒められることはない、たいてい指導・・・・。
呼ばれた時からうなだれ気味だった。
最初の頃は・・・・・・。
ただ、慣れる。呼ばれて怒られる・・・・立ったままの教育的指導にも慣れる。
そして私が慣れた頃には他の皆も慣れる。
突き返された・・・・・教育的赤線を引かれて再提出を命じられた書類を手に席に戻る。
もう、私以外の皆も毎度のことだと思ってる。
立木 朔(はじめ)課長はまっすぐ上の上司だ。
もちろん間に先輩がたくさんいる。
下っ端の隅っこの新人になんてそんなに用はないはずなのだ。
だけど、なぜか直接呼ばれる。
最初の最初はもっと優しく呼びかけられていた。
『愛内さん、今、いい?』みたいな感じだったと思う。
それが回数が重なり、言っても言ってもなかなか完璧に仕上げられない新人、今後も手厚い指導が必要な新人と認識されたんだろう、どんどん遠慮がなくなり、ちょっときつく言わないと分からないのか?そんな認識をされたんだろう、今では『愛内~。』と名前だけ叫ばれる。お前は毎度毎度・・・・と分かるくらいの声色で。
もちろん理由はある、完全にと言えるくらいの確率で私にある。
たいていは突き返される書類の中に。
最初はひどかった、今ならそう思える。
一番最初は課内会議の議事録だった。
出席者とトピックと詳細。それなりに自分で打ち込んだのに。
まだまだ仕事内容の把握が今ひとつだから、変な書類になったのはいいじゃない?
これでも直感で漢字変換して、筋が通るようにまとめたのだ。
ただ、私の直感がまっすぐじゃなく捻じ曲がっていたうえに、私が通したつもりの筋が実際の会議の内容とかけ離れてしまったのはしょうがない。
まだその軌跡を笑ってもらえた記憶がある。
最後に文責で記録者の名前を入れるようにとも言われた。
そこでまさか自分の名前を間違えるなんて、ちょっとしたミスです。
司会役の針谷先輩に助けてもらって仕上げ直したけど、その針谷先輩がこれまたかっこいい先輩で、とんでもなく緊張したから。
ああ~、あの頃は課長にも笑顔があったなあ~。
その内名前を呼ばれて課長の席の前に立つと、眉間のシワが見えるようになり、何度か繰り返されるうちに、そのシワが深くなり。
最近、課長の顔が呆れた顔になるにいたっては、そのシワも消えた。
良かった良かった。
まだ三十代真ん中、シワはもう少し燻された年齢になってからでいいと思います!
なんて、呑気に観察できるようになったこの頃。
本当に、すっかり慣れてしまったのだ。
席に戻って赤ペン添削を見てたら、隣から声をかけてくれた同期の西村 穣(みのる)君。
「頑張って。」
コーヒーを買って来てくれたらしい。
そういえば私が呼ばれるすぐ前に席を立った。
自分の分を買いに行こうとして、私が呼ばれるのを聞いていたのかもしれない。
課長の声だけで必要だと感じたんだと思う。
親切に私の分も買って来てくれたらしい。
時々そんな気の遣い方をしてくれる。
気の利く同期なのだ。
穣君は見た目はなかなかかっこいい方だけど完全な草食らしい。
最初の課の歓迎会で女性が苦手だと言っていた。
もちろん私が聞いたんじゃない。
女性の先輩に根掘り葉掘り情報を搾取される通過儀式の中で言っていた。
皆で驚いた。私もビックリ。
だって研修の時から結構な確率で同期女子に話しかけられていた。
普通に対応していた、そつなく、誠実そうに。
むしろ無駄な愛想はなかったけど、そこがいいとさえ思われてた。
てっきり彼女がいると思ってた。
配属になった時から私には普通だった。
私も同じ課では唯一の同期だし、それが穣君だったことに今では感謝したくらい。
男子でも話ししやすい人なのだ。
そして他の子には羨ましがられた。
実際、気の遣い方がいい。
当然先輩にも気に入られてる。男性女性ともに。
歓迎会から大分経って遠慮もなくなったころ、ちょっとだけ個人的に聞いてみた。
「何だか集団女子が苦手だし、過剰な演出をしてる女子も苦手だし、さっぱりした感じの人だと気が楽なんだ。」
「さすがに女性が多いし、段々慣れて来てはいると思う。それに愛内さんは全然平気。」
そう言われた。
褒められたと思いたいけど、同期としてはすごくうれしいはずなのに、女としてはどう?
過剰な演出って何?
これでもマックスに女子力を高めたくて朝の時間を鏡の前で費やし、日々創意工夫してるつもりなのに。
メイクやヘアスタイルや、服装や。
毎日体重計に乗って数値の目盛りも気にしてる。
平日でも、いつ誰に誘われてもいいように、それなりにしてる。
そんな努力が一切表に出てない?
そんなさっぱりあっさりした女に見えてるの?
すごく複雑な気持ちだった。
でもそういう私だって穣君は男友達として楽なのだ。
すごく話しやすいし、平気でランチに誘える。
友達に誘われて一緒に行く日以外、時間が合ったら誘って2人で食べてる。
自分でも普通、穣君も普通、特別感はないらしい、それはお互いに。
それは他の人から見てもそうなんだろう。
同期の子に探りを入れられたこともないし、他の人に聞かれたこともない。
仲良しの二人同期。
まあ、そんな感じだ。
私の精一杯の努力は穣君の苦手ポイントは突いてないらしい。
仕事柄必要最小限以上に皆おしゃれに努力してると思う。
女性向けのイベントを企画することが多い会社で、営業じゃなくても、イベント企画課じゃなくても、時々は参加して手伝ったりもするし。
仕事先の担当も女性のことがほとんどで、きれいな人が圧倒的に多いみたいだし。
過剰な演出は、社内でも正直時々見かけるけど、やはりそれは個人の努力だから。
それを可愛いと思ってくれるくらいだと今頃モテモテだろうに。
穣君は誘われてもあんまり社内の飲み会には参加してない。
私は誘われれば喜んでいくのに。
たいてい参加賞だけの空振りだけどちょっとだけ目標を持って参加してる。
穣くんとは一度も一緒になったことがない。
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