なぜか訳ありの恋にハマりました。

羽月☆

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16 披露された事実に喜んでくれた隣人

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「愛内さん、お昼一緒に行く?」

誘って来たのは隣の穣君。

「うん、いいよ。」

友達の自慢話だけ聞いて、披露できない自分の話にうずうずするくらいなら穣君とランチの方がいいかも。

時間になって一緒に外にでた。

「あっさりとしたお蕎麦でいい?」

「賛成。」

「やっぱり食べ過ぎた?」

「うん、そうだね。実家に帰ると母親もたくさん作ってくれるし。」

「わかるかも。つい食べちゃうよね。」

たまに行くお蕎麦屋さんに早々に滑り込んだ。

「楽しい連休だった?」

穣君が聞いてくる。あえて『クリスマス』とは言わない?

「うん。まあまあ。」

何て控えめに言ったけどかなり思い出のクリスマスになりましたっ。
そう表情は言ったかもしれない。
じっと見られた数秒、笑顔で良かったと言われた。

もしかして想像しただろうか?
でも、正解じゃないと思う。
もう一度聞かれたら、穣君には正直に話をしてみてもいいかなって思ってもいるけど、あれから聞かれることもない。

話を逸らすように聞き返した。

「穣君は妹さんにおねだりされた?」

「うん、こんなことになった。」

そう言って見せられた写真。テレビで見たことのあるカラフルな食べ物を持って困った笑顔の穣君。

「一緒に買い物に行ったんだね。どこに行ったか分かった気がする。」

「買い物というより食べ歩きツアーに付き合った感じだよ。噂よりすごい人混みだった。すっかり疲れたよ。」

「穣君に彼女が出来たら悲しくて泣いちゃうかもね。クリスマスはお休みでも絶対お仕事って言う人がいいかもね。」

「後三年くらいだろうけどね。」

その頃には穣君も彼女を見つけてるだろうか?
来年の新人の中から可愛い彼女が出来たりして。



そして静かに最終日の掃除も終わり。
誰もがお疲れ様のお茶タイムになった。




筧先輩のクリスマスは彼女に喜んでもらえたらしい。
嬉しそうに披露してたのでちょっとだけ参加しながら聞いていた。
どんな変わり種の変化球かと思ったら張り切っておしゃれなレストランを予約して、お店の協力をもらってデザートにメッセージを入れて、花束を持ってきてもらったらしい。
・・・・・それはうれしいかも。まあ、想定内だった。

誰もがいろんなクリスマスを過ごしたらしい。

自分が聞かれても困るのでそっと輪を離れて席に戻った。

話の主役が課長に飛んだ。

「課長、今年はどんなクリスマスだったんですか?」

女性の先輩が聞いた。

「奥さんと素敵なクリスマスですよね。随分経っても仕込みはするんですか?」

筧先輩が聞いた。
一瞬場が静まった気がしたのは課長の声を待っていたからだと思う。
ラブラブなエピソードが語られるだろうと。

「今更だが・・・・・俺は独身だ。」

さらに静まった課内。
それはそうだろう。
誰もがその言葉を読み解く。

独身?小さなつぶやきが聞こえた、隣から。穣君だ。

ゆっくり動いただろう穣君の視線を感じる。

『そうなの?』私にそう確認したいのかもしれない。

筧先輩が勇気をもって事実確認をした。

「課長、それはどういうことですか?別れたとか?」

「もう八年だか、それくらいにはなる。内緒にもしてないのに何故か部長と庶務関係にしか伝わってないんだが。敢えて否定も肯定もしてないつもりだったが、騙してるみたいで悪かった。」

「そんな前ですか・・・・・。」

安心しただろう皆。そんな昔の話なら、もういいだろうと。

手の中のコーヒーを飲み切ってそっと席を立った。
それに気がついたのは数人だろうけど、意味があると思ったのは二人だろう。

休憩室でコップを捨ててぼうっとしてたら足音が聞こえてきた。

「もちろん知ってたんだよね。」

横に並んで小声で聞いてくる穣君。

「知ってる、ちょっとだけ前に聞いた。」

「じゃあ楽しいクリスマスだったのかな?」

「うん。楽しかった。」

「そう、本当に良かった。すごくうれしい。本当に辛かった。」

穣君には関係ないのに・・・・そう笑いたいけど、なんとなく分かる。
すごく心配もしてくれてたんだろう。
私が元気になった今でもそうだったのかもしれない。

「ありがとう。」

「うん、課長も楽しいクリスマスだったね。」

「そうだといいけど。」

そう言ったらマジッと顔を見られた。
何?って思ったら、笑われた。

「なんだかいろいろなパターンを想像しちゃうなあ。きっとドタバタ劇があったんだろうなあ。すっごく恨みがましい目で見られて、罵られて、信じられないとか、嘘をつくなとか言ってやっと信じてもらえたんじゃないかとか。だってお役所の書類じゃなきゃ確認できないよね。」

そこまでこじらせてない。
あっさり部屋を見て信じたから。
でも内緒だ。


「あ~あ、僕も頑張りたいなあ。」

「応援する。」

うさぎのチョコレートのお礼くらいはしたい。
それにドタバタとした暁には私だって弱みを握るくらいのアドバンテージを持ちたい。
知ってるよ、聞いたよなんて言いたい。
会社の子と付き合うパターンだったらそう言える。
むしろ彼女の方と仲良くなってやる!!
そう思ったけど内緒。

「楽しい冬休みになるといいね。」

「うん。穣君も。」

「僕はまた実家に戻るだけだけど。」

「じゃあ家族と楽しい冬休みで。」



そういう私も次の日に実家に顔を出した。

「痩せたんじゃない?」

お母さんにそう言われた。

「そうかな?飲み会が多かったから気を付けてたんだけど。」

友達と初詣には行くと言ってあるので冬休み突入してすぐに実家に帰った。
大掃除を手伝うと言ったら変な顔をされた。

「自分の部屋をお願い。」

そう言われたけど、普段からお母さんがそれなりには掃除してくれてるみたいで綺麗だった。掃除機をかけて軽くふき掃除をしたりして、すぐに終わった。

あとはやっぱりこたつに入ってだらだらとミカンやお菓子を食べる。

「仕事はどう?大丈夫?」

「うん、大丈夫。同期の穣君と仲良くしてるし、先輩達も優しいし。」

「課長さんは?相変わらず指導されてるの?」

ちょっとビックリした。
仲良しのトップに顔を浮かべたりしてたし。


「うん、大分成長したとは言ってもらえてる。」

「そう、良かったわね。」

「うん。」

「それプレゼント?」

いきなり言われて。
お母さんが見てるのが自分の首元のネックレスだと分かった。

つい、癖のようになってる。
思い出したりするとつい手が首元に行ってしまう。

「時々触ってるわよ。」

何て鋭い、というのか分かりやすい私ということか。
自分でチャームを包み込むように持つ。

「もらったの。」

「クリスマスに?」

「うん。」

「楽しく過ごせたの?」

「うん。」

お父さんも何も言ってこない。
さっきこっちを見ていたけど。
お母さんもそれ以上聞いて来ない。
満足そうにみかんを食べている。

「誰からもらったか、気にならないの?」

「だって好きな人でしょう?クリスマスに一緒に楽しく過ごした人でしょう?もっと教えたいなら聞くわよ。どうぞ。」

そう言われても、職場の上司で、離婚歴がある年上の男性です、なんていきなりは言えない。
さすがにそんな情報は想像してないだろう。
どう思うんだろうか?
いままで周りに離婚経験をした人や再婚となった人がいない。
友達や親せきにいないと、どう思ってるのか分からない。
さすがに芸能人のゴシップとは違う。


「里奈が好きで、一緒にいたい人ならいいし、楽しかったんならいい、そのうち必要と思った時に紹介してくれればいいし。」

お父さんが言った。

「すごく綺麗にもなったし大人っぽくもなったから、今は楽しいんでしょう。お母さんもその時を楽しみにしてるから。」

「うん。まだ付き合ったばかりだから。もしかしたら、その内に。」

手が首元に行く。
ぎゅっと手の平で押さえるようにしてその存在を感じた。

実家で夕飯を食べて、お父さんとちょっとだけお酒を飲んで。
面倒になってそのまま泊まった。
自分の布団に少しだけ乾燥機をかけて温めてふっくらさせて。
掛けてあった布を取っただけですぐに眠れる。
懐かしいままの部屋。

昔の私がギュッとつまった小さな世界。

今は自分の部屋と課長の部屋と。

二カ所に広がった私の居場所。

懐かしい香りにうっすらと包まれた気がして、ぐっすり眠った。



朝目が覚めた時にビックリした。
すっかり見知らぬ部屋にいる気分になって、そう思ったのがちょっとだけ悲しくもあった。

リビングでお母さんの朝ごはんを食べて着替えをした。

「お正月はもう帰ってこない?」

「どこかに出かける予定はある?」

「特別にないわよ。」

「じゃあ、帰って来れると思う。前もって連絡するね。」

「おせちはほとんど買うから、作るのは煮物くらいだし、あんまりおもてなしはないと思ってね。」

「うん。何かお土産買ってくるよ。」

午後の時間に買い物に出る二人と一緒に家を出て、駅で見送られて帰った。


自分の部屋のお風呂にのんびりと入ってゴロンと冬休みを楽しむ。
大掃除もちょちょっとで終わるくらいの狭い部屋。
水回りとベランダと、窓と・・・・、それくらい。
物は増やさないようにしてるから、あんまりホコリの積もる場所もない。


明日掃除をして、次の日は旅行。

ゆっくりできるところを予約したと言われた。
年越しを二人で、知らない場所で。

課長に任せてばかりだった。
クリスマスもお正月も。
でも筧先輩も自分一人でクリスマスは計画してたんだから普通だろうか?
ただ、彼女と婚約者は違う・・・・よね。

年上だから、そんなところも平気で甘えてる。
それなのに両親には年齢も教えなかった。
そんな小さな矛盾を課長に申し訳なく思う。


掃除は早く終わった。
課長に業務報告の様に報告をした。
課長の部屋の掃除に手伝いがいりますかと一応聞いたけど、まったくいらないと返事が返ってきた。
そうだろう、ここよりさっぱりとして綺麗な部屋なんだから。

「会いたかったら今夜泊まりに来ていいぞ。」

そう言われた。

明日の荷物はまだ作ってない。
でも一泊だから大したことはなく。
どこに行くのか駅しか聞いてない。
何をするのか。
本当に何もしないのか。

「寂しかったら一緒にいてあげてもいいぞ。」

「課長が寂しかったら行きますよ。どうですか?」

「ピンポンしたらドアを開けてやるぞ。」

「そう言いながら今捨て犬みたいなを目してるんじゃないですか?」

キリがない応酬。

「荷物をまとめて、また連絡します。」


ピンポンなんて押す必要もなく駅まで迎えに来てくれた。
買い物をして荷物を持った課長の代わりに鍵を開ける前にピンポンを押した。
横を見たら嫌な顔をされた。

ニッコリと笑顔で鍵を開けて入り、またピンポンを押して鍵を開けて入り。

部屋の隅に荷物を置いて買い物の中身を整理する。

「昨日実家は久しぶりだったんだろう?何か言われたか?」

「痩せたって心配されたけど、綺麗になったし、大人っぽくなったって言われました。」

顔も体も褒めてもらうべく課長を見た。

「お礼を言いたいのか?あとでいいか?」

ピンポンの仕返しのようにそう言われた。

ちょっとムッとしたけど仕方ない。後でも言わないけど。

「ネックレスはプレゼントかって聞かれて、そうだと言いました。」

「ふ~ん。もっと聞かれただろう?」

「いえ・・・・特には。」

そう言ったらこっちを見た。

よし、と小さく呟き片づけを終えた風でソファに戻った。

「荷物はこれでいいのか?」

「はい、いいです。観光しますか?」

「いや、ゆっくりと過ごして、ちょっと寄りたいところがあるから立ち寄って、あとは駅の辺りでお店を見るくらいかなと思ってるんだが。」

「はい、お任せコースで。のんびりと美味しものが食べれればいいです。」

「ちゃんと露天風呂もついてるぞ。」

「いいですね~、うれしいです。」

じゃあ、特に服装は変更なしでいいだろう。
終わり、問題なしっ!


「課長も準備できてるんですか?」

「特にない。下着だけだ。」

そう言って私の荷物を見る。
コンパクトにまとめてると思う。
一泊でも化粧品と下着と服の着替えと、アクセサリーと・・・・色々必要だから。

「入れてあげましょうか?」

そう提案してみたら、おでこを叩かれた。
見つめられた後だった。
優しいなあと褒めてくれていい所だと思うのに。

「いいなあ、無邪気に楽しそうで。」

「楽しいです。課長は楽しくないですか?旅行ですよ。旅先で年越しって初めてです。」

あ・・・初めてじゃないとか・・・・。

「楽しみだ。絶対感動しろよ。頑張っていいとこ探して予約したんだから。」

少なくとも初めての旅館らしい。
それは良かった。

「もちろんです。あと、明日の交通費と食費とお土産と、もろもろは私が出します。」

「切符はもう買ってある。お昼だから、そんなに早くはない。少しは寝坊してもいいくらいだぞ。」

するわけない。楽しみで起きます。朝一で起きます。


そう大きな声で言わなくて良かった。
またしてもぐっすり眠って、朝になって起こされた。
とても朝一とは言えない時間だった。

起きだした時にはすっかり朝のコーヒーの香りが満ちている時間だった。
年寄りは朝が早い・・・・・。
さすがに嫌味の様には言えない時間。

準備をして出発。

誰もが冬休み。
でも一部のサービス業の人は働いてる。
旅館の人も働いてる。

朝寝坊が連続何日もできるなんて幸せ過ぎる。

でも課長と一緒じゃなかったらダラダラと過ごす退屈な日々で、課長が離婚してなかったら長い間会えないつまらない日々で。
そうじゃなくて良かった。


手をつないで駅に向かい、大きな駅で特急電車に乗った。
さすがに満員だった。
先に切符を手配してたのは当たりだった。

「課長ありがとうございます。切符も。きっと満員で乗れなかったですね。」

「まあ、旅館ともろもろのついでだし。」


順調に旅館にたどり着いた。
駅まで迎えのバスが来てくれたから。


他にも大人のお客様が一組。
本当におじさん夫婦みたいな二人だった。

番頭さん風の衣装の人が運転する車で揺られること30分くらい。

すごく綺麗で広くて驚いた。

「課長、何でこんな贅沢なんですか?」

明らかに休日料金になってると思う。
高いと思う。
だって露天風呂がついた離れの部屋だった。
別館で普通の旅館が隣にあるのに、わざわざ。

「だって露天風呂に入ってゆっくりしたいって言ってただろう?」

「べつに部屋についてなくても、別館もそんなに大きくはないのできっとゆっくり入れましたよ。」

「嫌なのか?」

「そんな訳ないじゃないですか。でもすごく贅沢です、贅沢過ぎるくらいに。」

「気にするな。せっかくならゆっくりしよう。毎回こんな感じは無理かもしれないから、年末くらいはゆっくりしよう。」


「ありがとうございます。」

抱きついた。荷物はとっくに部屋の隅に置いていた。
力いっぱい感謝のハグ。

「予想以上に喜んでくれてよかった。喜んでるよな?」

「うれしいです。最高です。」

「まだ露天風呂見てないけど。」

「後で見ます。」

「なあ、まさかと思うけど一人で入るとか言うなよ。」

ハグは止めた。
それはどうだろう?
一人でもゆっくり入れると思う。
むしろ一緒に入るとゆっくりできない気がする・・・・。

「考えるな。」

そう言われて考えるのは止めた。
どうせ食後だ。夕飯の後だ。

少し散歩をしようと外に出た。
部屋の中にいてもダラダラとしてしまう。

一時間くらい夕食まである。

「課長、初詣とか行ってました?」

「一人でか?」

「友達とか・・・・。」

「今年はどうする?旅行から帰ったら、行くか?」

「友達と約束があるので行きますが、何度でもいいです、付き合います。帰りの電車で考えますか?」

友達ともランチついでにって約束してるし。でも詳しい事は明日でいい。
お土産を買って実家にも行きたい。
次の日に行こうと思ってた。


「課長、何で筧先輩に聞かれてあのタイミングで独身だと言ったんですか?」

「別にそろそろいだろうと思って。それに筧はずっと同じように聞いてきそうじゃないか?アドバイスできると思うか?」

まあ、そうかも。

「西村と一緒にいなくなっただろう。」

「一緒じゃないです。穣君があとから来たんです。聞かれました、いろいろ。気がついてたみたいだから、奥さんがいる人に片思いしてる同僚を心配してくれてました。だから良かったねって言われました。」

「そうか。」

「でも、その後いろんな想像をしたみたいです。独身だと言われても信じないで課長を罵る私を想像したみたいです。」

「まあ、似たようなこともあったか。」

「なかったです。」

「いや、あったな。」

罵ってはいないと思う。
だいたい部屋を見せられてすぐに信じたのに。


細い道が続く庭園を歩く。
部屋があったのはずっと向こうだ。
凄い広い敷地らしい。

夏でも涼しいかもしれない。
でもまた来ようとは簡単には言えなそう。
一体いくらなのか調べるのも怖い。


振り返り課長を見る。

「お腹空いたのか?帰るか?」

全く違うことを聞かれたけど、さすがに体も冷えた。

「寒くなったので、そろそろ帰りましょう。お腹も空きました。」
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