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16 返事をもらった後、うれしくて・・・・。 ~油断して完全猫脱ぎに責め立てられた男
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何度か携帯を見た。
返事はない。
いらないと言いながらも、かすかに期待してるらしい。
外に出かける気もせず。
佐久間からの探りも無視した状態のままだ。
ふと棚に見えた小箱に視線が行った。
膝で擦り寄り取り出してみた。
開けた途端分かった。
彼女は多分、自分がいない間、ゆっくりと、でも着実に準備をしてたんだろう。
気にすれば気がついても良かったはずたっだ。
少しづつ彼女の物が消えていた事に・・・むしろ何で気が付かなかった?
その箱の中には写真が入っていた。
新しく撮るたびに入れ替えてたのは、数ヶ月にも満たない短い間だった。
その内飾ってたものがなくなり、新しく撮ることもなく、一緒に出かけることさえなくなったんだから。
自分一人だけの写真が残されている。
油断した自分の姿だ。
明らかに特定の人に見せたであろう自分の緩んだ姿。
人は誰だってそんな一面を持つんだから。
そう言いたいのは勿論離れていった彼女じゃなく・・・・・。
何枚もの自分の写真を捲りながらそう思ってた。
そして見事に彼女の姿が写っているものは一枚もなかった。
もちろん二人のものも、きっと処分されただろう。
今でも彼女の手元にあるとは思えない。
探せば探すだけ、どこにも彼女がいないことを知る。
その覚悟と、潔さ。自分のふがいなさと、ずるさも。
最後に思いきろうと思ったタイミングが同じ日だった、その意味も、もう小さな偶然だったという事実以上の意味を持たない。
おせっかいな友達がいると思う。
荷物運びの手伝いが数人、中には男性がいたかもしれない。・・・・それは人のものか。
それでも自分と同じように新しいサイコロが転がり始めようとしてたら嬉しい。
箱を元に戻した。
自分の写真を箱に取り置く痛い奴。
それでも戒めにもなる。しばらくはそうしとこう。
あれから掃除も洗濯も、もちろん自分でしていた。
週末にふと気がついたがアイロンもかけなくてはならない。
一瞬どこに…、こころあたり二カ所目で探せた。
彼女が買い換えたのに置いていってくれたらしい。
週末のたびにアイロンを取り出す。
その置き場所はちょっとだけ変えた。
別に何の意味もないけど・・・・・。
一体誰の事をこんなに思ってるのか・・・・、想ってるのではない、ただ考えて、ずっと忘れていた感謝のありがとうの思いを山と積み上げているだけだ。
想っているのは別の人の事だから。
そんな事を言い訳のように考えていたら、携帯が鳴ったのに気が付いた。
佐久間か、・・・・卓はないな・・・・・。
彼女・・・・・。
友達に相談しての返事だろうか?
今日はちょっとだけ余裕でいたくて、自信を持っていたくて。
もし、ダメだったら、しばらく落ち込みそうだ。
携帯を手にして開くと、必要ないよと送った今日のお礼と、明日の都合を聞く内容だった。
今日と同じ場所で、明日も待ち合わせることにした。
返事のための約束・・・・そうだろう。
今、電話じゃダメなんだろうか?
うれしい返事なら少しでも早く知りたい。
そうじゃないなら・・・・、知りたくない。
送られてきた文字を、ワクワクバーションで読んでしまった。
試しに悲しいお知らせバージョンでも読んでみた。
自分の返事が浮き立っただけだった。
もう一度ワクワクバージョンで読んでおしまいにした。
後は明日だ。
またテレビをつける。
小難しい政治の話を興味もないのに聞く。
頭に入らなくてもまったく構わない話だ。
分からな過ぎて想像力を働かせないとついて行けない話だ。
余計なことを考えることのないように集中する。
それなりに賢くなるだろうか?
ただCMに入るたびに思考が散漫して、現実に戻る。
やっぱり少しも賢くなった気がしない。残念だった。
翌朝、それでもよく眠れた。
いい夢を見てたと思う。
お昼に駅方向に向かう。
全力で彼女を迎える気持ちだ。
最初に見せられた笑顔で話の決着は分かるだろう。
どうか笑顔でありますように。
ランチを一緒に食べたいと言ってもらえますように。
今まで気にも留めなかった曲がり角のお地蔵さまに手を合わせた。
なんの御利益があるかはわからないが、お地蔵さまも一人くらい恋愛方面にパワーのある神様仏様の知り合いがいるかもしれない。
ちょっとしたコネがあるなら、自分が直接頼むより効果ありかもしれないと思った。
お願いします。
手を合わせてブツブツとつぶやいて、あとは神仏頼みレベルの心持ちで改札で待った。
早すぎた。
それでも待った。
あと数本の電車の中にいるだろう。
連絡をもらって、今か今かと待っていた。
彼女の姿を見た時にはいったん両目を閉じた。
自分に向けてくれる、彼女の初めの表情を見る勇気を奮い起こすために。
笑顔だった。
つられて自分も笑顔になる。
「宇佐美さん、ありがとうございます。お待たせしました。」
自分の前に立っても、笑顔のままで。
このさわやかさのまま、『振る』なんて事しないよね?
まさかの返事保留はそのままとか・・・。
でもそれ以外の会いたい理由を見つけられないから・・・・・。
「小愛ちゃん、お昼ご飯は?」
「まだです。宇佐美さんは?」
「僕もまだなんだ。どこかで食事する?」
「はい、お任せします。」
その答えにさらに飛び上がって喜んだ自分の心。
絶対!!!!!!
選んだのは商店街にあったイタリアンレストラン。
新しく出来たので、来たことはない。
一年前、彼女が引っ越してきてから、地元開拓と言いながら数か所は一緒に行ってるのだ。
そんなお店を避けたくて、あえて初めて、もしくは一人でしか入ってないお店を選んでる、昨日から。
ランチセットを二つ頼んだ。
パスタとピザ。半分づつ分けることにしている。
食欲はあるらしい。
結構なボリュームのサラダも、モリモリと食べてる気がする。
「昨日は、あれから出かけたの?」
「いいえ、結局部屋に帰りました。」
「そうだったんだ。ちょっと中途半端な時間になったもんね。」
「はい。」
「ねえ、結局実家でも良くお酒を飲んでたの?あのお店でデビュー前に。」
「いいえ、両親は全く飲めないんです。」
「ああ、それは本当だったんだ。ごめんね、信じてなかった。じゃあ、一人暮らしで?」
「はい、後あの時の友達夫婦の家とか、・・・。」
「とか・・・ね。」
「あの、ものすごく飲めるみたいに思ってるかもしれませんが、ゆっくりと長い時間、しかもあんまり濃くないお酒です。あのお店はお安いですがお酒も適当です。そんなに厳密な割合で出てこないです。もしかして女の子には薄めに作ってくれてるかもしれません。」
「ほうほう。」
「宇佐美さん、まったく信じてないですね。」
「まあね。だってオジサンのお酒も普通に飲んでたよね。」
「・・・・・ご年配にも薄めに作ってるかもしれません。」
声が小さくなった。
「じゃあ、やっぱり僕と卓はお得だったのかな?その理論からいくと濃いめに作ってくれたかな?」
「そうだと思います。」
「店主の良心ありきということで、そういうことにしとこう。」
睨まれた。可愛い顔で。
「今日は猫の毛皮は日光浴中?」
「宇佐美さん、意地悪ですね。」
「なんだか、最初に飲んだ時も丁寧に荷物の上に畳んでた気がする。どんなに豹変して余所行きになるのかと、すごく期待してたからちょっとは残念だった。」
「そうですか。」
興味ないように答えられた。
「でも、会社で髪型を褒めた時、これかって思った。あれは、なかなか衝撃的だったから。」
「え、そんなに変でした?」
「ううん、『相談したのは宇佐美さんだけでした。』ってじっと見られて、『その宇佐美さんに褒めてもらえると、とてもうれしいです。』って言われた。」
さすがに自分のセリフながら人から改めて聞かされると恥ずかしいらしい。
ちょっとはアレンジしたが分かるまい。
真っ赤になっている。
「佐久間が表情や声やしぐとか可愛い要素をいろいろ上げてたけど、なるほどこれなのかって、あの時分かった。」
とうとう下を向いてしまった。
「あ、気にしないで。ごめんね。ちょっと・・・・反応が可愛くて、からかってしまいました。食べよう、冷めるよ。」
視線を料理には戻してくれた。
少しの間、話はせずに黙々と食べた。
「ちょっと反省してるんだけど、ちょっとじゃ足りないかな?」
「猛省してください。」
「はい。・・・・・えっと、具体的にはどのあたりだろう?」
「回想してたところ、全部です。」
「なるほど。でもそう言われたら最初っからもう一回思い出してしまうけど・・・・。」
「・・・・じゃあ、いいです。忘れましょう。」
「じゃあデザートどうする?」
いきなりそんな話をしたので、唖然とした表情の後、睨まれるように見られた。
「あ、そろそろどうかなあって。料理もなくなったから。」
適当に言い訳した。
でも、間違ってはいないはず。
にこりともしてくれないけど渡したメニュー表はしっかり開いてる。
不機嫌な顔は消え、真剣に選ぶ顔になる。
「宇佐美さん、今回もパスですか?」
「小愛ちゃんが食べるなら、食べるよ。何で?」
「だってこの間は佐久間さんとパスしてたから。」
「ああ、友達が一緒に食べてくれればいいよね。1人だと何だか寂しいかなって。」
「ありがとうございます。」
ちょっとびっくりした後にホッとした顔になる。
結局表情が豊かになるだけかもしれない。
そうか・・・・?違うか・・・・?。
今のところ話をし始める感じもなく、普通にランチを食べているカップルだ。
今も自分は全力で楽しいけど、彼女もそう思ってくれてると嬉しい。
結局閉店ギリギリまでいた。
デザートまで堪能して満腹状態で。
ふたりとも動けなかった。
お酒はランチ用のサービスサイズのワインを一杯だけだった。
会計は誘ったからと言われて、今回は奢ってもらった。
さて、どうするんだろう?
一足先に外で待っていたら満足そうな顔で出てきた彼女。
「どうすればいい?」
そう聞くと、スッと真面目な顔になられた。
そこまで覚悟がいるんだろうか?
覚悟するのは自分だろうか?
結局話が出来るところでと言われて、真っ先に浮かんだ自分の部屋は速攻消して、公園に行った。
チェーン店のコーヒー屋よりはいいかなと。
この間の珈琲屋もあげてみたけど公園を選ばれた。
ドキドキが募る。
この間あそこで告白した自分ですが・・・・・。
あそこではダメらしい。
商店街を戻り方向を変えて、マンションの合間にある公園に入った。
ちらほらと子供と親が数組いた。
それでもベンチは空いていて、木陰になった一つに座った。
話を始めるのは任せた。ドキドキ過ぎて口が乾く。
人の縁は不思議だから。
もし、あの日愚痴りに泊りがけで行くことがなかったら、そもそもあの日彼女が出て行かなかったら・・・・。
少し条件が変わったら、今はもっと変ってる。
ぼんやりと考えていた。
大分時間が経っていたらしい?
気が付いて横を見たら、見上げられていて。
おおおっ。
目が大きく開いた。
虫干し日干し中だった毛皮を着たらしい。
ジッと、これまた見本のようなウルウルな目で見上げられていた。
「あの・・・・、話があるんだよね。聞くよ。小愛ちゃんが出した答えを尊重したいけど・・・・。」
「返事いりますか?」
まさか貰えないパターン。それはどんなパターン?
保留?丸ごと無かった事に?それとも・・・・・、何だろう。
「もちろん、欲しい。言葉で聞きたい、いい返事なら・・・・。」
「だってさっきだって、普通でした・・・・。」
普通・・・とは?
先輩後輩仲いい友達?
佐久間早瀬ペアのような関係?
あれは両方に相手がいるからで・・・・。
「昨日、地元のあの友達に相談しました。卓さんの隣にいた友達にも『楽しんでください。』そう声をかけたって言ってました。まるでその子の店みたいだねって話をしたんです。私は、やっぱりお客なんだなって思いました。こっちに来て、月に一回くらい戻るんですが、もう、あの地域丸ごとに少しお客なんだなって。いつの間にか、そうなってたんだなって。」
あの日を思い出しながら聞いてるけど、確かにそう言われたけど、だから・・・・?
「あ、その子に相談したんです。」
話が戻った。やはり関係なかったらしい。
「そうしたら、全然嫌そうじゃないし、最初から知ってるんだったら、楽でしょうって言われたんです。当たり前です、今まで隠してたんですから。でも、最初バレてるなんて知らなかった二回目の、あの日も楽でした。楽しかったです。」
「それは完全にそんな対象として見られてなかったと思うよ。だってよく食べて飲んで、元気になりたかったんだよね。」
「それはそうですけど、宇佐美さんだって、そうだったじゃないですか。全然、ただ後輩と一緒になったから飲んでるみたいな感じで。全然何も・・・・・。私が振られたばっかりって、本当は彼氏がいないって知ってたはずのに。」
何だか恨み節か?
この話の流れに、もはや結末は見えない。
さっきから迷走してる気がする。言いにくい結論を出した?
結論先でいこう、『主文○○』みたいに結論を先でお願いしたい、もちろんくどいようだが、いい返事ならば。
「そんなことないつもりだよ、もちろんその・・・ばかりだってのは知ってたというか想像した。その前の週に思いっきり仲の良さを自慢してたから、まだまだ悲しいだろうなあって分かってたけど。それでもその途中の同期の子への態度とは全然違ってたでしょう?まったく興味がなかったから、ちゃんと態度でわかる様にしたよ。もちろん酷い態度と思われるかもしれないけど、後々困るのは自分だし。余計なことはしない主義なんだ。だから、笑って、楽しんで、あんなに早く一緒にいれてうれしかったって思ってたし、隠してはいないつもりだったよ。」
少し見下ろす。
「それでも全く感じれませんでしたって言われたらしょうがないけど。ぼくだってそう思ってたから、お互い様なんだけど。」
今度は自分が愚痴った。
ふたりで無言になると、さわやかな週末の公園の風景に溶け込むしかない。
子どもの声と大人の声。
家族の週末に微かに映り込む二人。
「あの・・・・。」
沈黙が終わり、また、始まる。
「あの・・・、お付き合いしていただけませんか?」
今のが結論でいいの?
そう聞こうと口を開く前に。
「あの、一緒にいて、すごく楽しくて。もうバレてるし、意地悪な宇佐美さんにならちょっとくらい反撃しても怒られなさそうで。少しくらいプリプリしても嫌がられなさそうで、少しくらい毒舌でも嫌いにならずにいてくれたら。そんな私でいてもいいなら。」
「意地悪してるつもりはないけど・・・・、そんなにかな?睨まれるのも、文句言われるのも慣れてるわけじゃないけど、今のところそう驚くことはないよ。すぐ機嫌が直るし、思ってるほどあんまり迫力無いから。でも完全猫脱ぎだと寂しいから、時々はちゃんと着てね。卓にはオールシーズン対応可だって言ってたよね。」
「・・・・やっぱり意地悪じゃないですか?」
「どこが?」
「酔っぱらって地元でふざけて言ったセリフです。何で覚えてるんですか?」
「だって見てたから。入ってきた時から、ビックリして見てた。同じ会社だって知ってもっとびっくりしたけど。」
「ありがとうございます・・・・っていうところですか?」
「うん、そうかな?でも、言ったでしょう、小愛ちゃんが思ってるよりずっと前から元気をもらってたって。部屋で一人でいた時も、繰り返し見てたから、それで元気になれたから。」
「あの・・・・・何を見てたんですか?」
ん?・・・・しまった、失言。
ちょっと汗がじんわりと・・・、肌周りの湿度が上がる。
再びの沈黙。
「あの・・・?」
「そこは聞き流して。」
そうはいくかと・・・・ジッと見てる。
また一段、自分の周りの湿度が上がる。
さわやかな春の戸外、賑やかな家族の声が聞こえる。
平和な午後に、ふと油断した自分。
汗が止まらない・・・・。
「卓が・・・・・。」
「卓さんが・・・・?」
「ほら、動画を見たいって。」
「動画?・・・・・・撮ったんですか?いつ?」
「遠くから・・・・・ちょっとだけ。」
「携帯ですよね、見せてください!!」
「見たい?」
「見たら・・・・消します。」
「そんな、普通だよ。普通に楽しく飲む人々。その中に女の子がいるなあって感じ。」
ペシペシッ。
太ももを手の甲で叩かれた。
手のひらを上にして、携帯を出せと脅されてる状況。
完全に猫脱ぎ。
あそこにいたオヤジ達ほどに浮かれた感動がない・・・・、この状況は自分の失言のせいですが・・・・。
観念して携帯を出してあの時の写真は見せないように、動画画面を出した。
携帯を手にして、軽くひと睨みして指で再生させた彼女。
静止画の時点で大きな彼女の画像があったのだから。
どのくらいのズームか分かると言うものだ。
40秒の後の静かになった二人の空間。
「ごめんね。それ以外は撮ってない。見てるだけでも元気になれて、だって楽しそうでしょう?」
言葉はない。
「・・・・宇佐美さんがそんなに悲しむなんて、何があったんですか?」
ああ、そう来たか・・・・・。
返事はない。
いらないと言いながらも、かすかに期待してるらしい。
外に出かける気もせず。
佐久間からの探りも無視した状態のままだ。
ふと棚に見えた小箱に視線が行った。
膝で擦り寄り取り出してみた。
開けた途端分かった。
彼女は多分、自分がいない間、ゆっくりと、でも着実に準備をしてたんだろう。
気にすれば気がついても良かったはずたっだ。
少しづつ彼女の物が消えていた事に・・・むしろ何で気が付かなかった?
その箱の中には写真が入っていた。
新しく撮るたびに入れ替えてたのは、数ヶ月にも満たない短い間だった。
その内飾ってたものがなくなり、新しく撮ることもなく、一緒に出かけることさえなくなったんだから。
自分一人だけの写真が残されている。
油断した自分の姿だ。
明らかに特定の人に見せたであろう自分の緩んだ姿。
人は誰だってそんな一面を持つんだから。
そう言いたいのは勿論離れていった彼女じゃなく・・・・・。
何枚もの自分の写真を捲りながらそう思ってた。
そして見事に彼女の姿が写っているものは一枚もなかった。
もちろん二人のものも、きっと処分されただろう。
今でも彼女の手元にあるとは思えない。
探せば探すだけ、どこにも彼女がいないことを知る。
その覚悟と、潔さ。自分のふがいなさと、ずるさも。
最後に思いきろうと思ったタイミングが同じ日だった、その意味も、もう小さな偶然だったという事実以上の意味を持たない。
おせっかいな友達がいると思う。
荷物運びの手伝いが数人、中には男性がいたかもしれない。・・・・それは人のものか。
それでも自分と同じように新しいサイコロが転がり始めようとしてたら嬉しい。
箱を元に戻した。
自分の写真を箱に取り置く痛い奴。
それでも戒めにもなる。しばらくはそうしとこう。
あれから掃除も洗濯も、もちろん自分でしていた。
週末にふと気がついたがアイロンもかけなくてはならない。
一瞬どこに…、こころあたり二カ所目で探せた。
彼女が買い換えたのに置いていってくれたらしい。
週末のたびにアイロンを取り出す。
その置き場所はちょっとだけ変えた。
別に何の意味もないけど・・・・・。
一体誰の事をこんなに思ってるのか・・・・、想ってるのではない、ただ考えて、ずっと忘れていた感謝のありがとうの思いを山と積み上げているだけだ。
想っているのは別の人の事だから。
そんな事を言い訳のように考えていたら、携帯が鳴ったのに気が付いた。
佐久間か、・・・・卓はないな・・・・・。
彼女・・・・・。
友達に相談しての返事だろうか?
今日はちょっとだけ余裕でいたくて、自信を持っていたくて。
もし、ダメだったら、しばらく落ち込みそうだ。
携帯を手にして開くと、必要ないよと送った今日のお礼と、明日の都合を聞く内容だった。
今日と同じ場所で、明日も待ち合わせることにした。
返事のための約束・・・・そうだろう。
今、電話じゃダメなんだろうか?
うれしい返事なら少しでも早く知りたい。
そうじゃないなら・・・・、知りたくない。
送られてきた文字を、ワクワクバーションで読んでしまった。
試しに悲しいお知らせバージョンでも読んでみた。
自分の返事が浮き立っただけだった。
もう一度ワクワクバージョンで読んでおしまいにした。
後は明日だ。
またテレビをつける。
小難しい政治の話を興味もないのに聞く。
頭に入らなくてもまったく構わない話だ。
分からな過ぎて想像力を働かせないとついて行けない話だ。
余計なことを考えることのないように集中する。
それなりに賢くなるだろうか?
ただCMに入るたびに思考が散漫して、現実に戻る。
やっぱり少しも賢くなった気がしない。残念だった。
翌朝、それでもよく眠れた。
いい夢を見てたと思う。
お昼に駅方向に向かう。
全力で彼女を迎える気持ちだ。
最初に見せられた笑顔で話の決着は分かるだろう。
どうか笑顔でありますように。
ランチを一緒に食べたいと言ってもらえますように。
今まで気にも留めなかった曲がり角のお地蔵さまに手を合わせた。
なんの御利益があるかはわからないが、お地蔵さまも一人くらい恋愛方面にパワーのある神様仏様の知り合いがいるかもしれない。
ちょっとしたコネがあるなら、自分が直接頼むより効果ありかもしれないと思った。
お願いします。
手を合わせてブツブツとつぶやいて、あとは神仏頼みレベルの心持ちで改札で待った。
早すぎた。
それでも待った。
あと数本の電車の中にいるだろう。
連絡をもらって、今か今かと待っていた。
彼女の姿を見た時にはいったん両目を閉じた。
自分に向けてくれる、彼女の初めの表情を見る勇気を奮い起こすために。
笑顔だった。
つられて自分も笑顔になる。
「宇佐美さん、ありがとうございます。お待たせしました。」
自分の前に立っても、笑顔のままで。
このさわやかさのまま、『振る』なんて事しないよね?
まさかの返事保留はそのままとか・・・。
でもそれ以外の会いたい理由を見つけられないから・・・・・。
「小愛ちゃん、お昼ご飯は?」
「まだです。宇佐美さんは?」
「僕もまだなんだ。どこかで食事する?」
「はい、お任せします。」
その答えにさらに飛び上がって喜んだ自分の心。
絶対!!!!!!
選んだのは商店街にあったイタリアンレストラン。
新しく出来たので、来たことはない。
一年前、彼女が引っ越してきてから、地元開拓と言いながら数か所は一緒に行ってるのだ。
そんなお店を避けたくて、あえて初めて、もしくは一人でしか入ってないお店を選んでる、昨日から。
ランチセットを二つ頼んだ。
パスタとピザ。半分づつ分けることにしている。
食欲はあるらしい。
結構なボリュームのサラダも、モリモリと食べてる気がする。
「昨日は、あれから出かけたの?」
「いいえ、結局部屋に帰りました。」
「そうだったんだ。ちょっと中途半端な時間になったもんね。」
「はい。」
「ねえ、結局実家でも良くお酒を飲んでたの?あのお店でデビュー前に。」
「いいえ、両親は全く飲めないんです。」
「ああ、それは本当だったんだ。ごめんね、信じてなかった。じゃあ、一人暮らしで?」
「はい、後あの時の友達夫婦の家とか、・・・。」
「とか・・・ね。」
「あの、ものすごく飲めるみたいに思ってるかもしれませんが、ゆっくりと長い時間、しかもあんまり濃くないお酒です。あのお店はお安いですがお酒も適当です。そんなに厳密な割合で出てこないです。もしかして女の子には薄めに作ってくれてるかもしれません。」
「ほうほう。」
「宇佐美さん、まったく信じてないですね。」
「まあね。だってオジサンのお酒も普通に飲んでたよね。」
「・・・・・ご年配にも薄めに作ってるかもしれません。」
声が小さくなった。
「じゃあ、やっぱり僕と卓はお得だったのかな?その理論からいくと濃いめに作ってくれたかな?」
「そうだと思います。」
「店主の良心ありきということで、そういうことにしとこう。」
睨まれた。可愛い顔で。
「今日は猫の毛皮は日光浴中?」
「宇佐美さん、意地悪ですね。」
「なんだか、最初に飲んだ時も丁寧に荷物の上に畳んでた気がする。どんなに豹変して余所行きになるのかと、すごく期待してたからちょっとは残念だった。」
「そうですか。」
興味ないように答えられた。
「でも、会社で髪型を褒めた時、これかって思った。あれは、なかなか衝撃的だったから。」
「え、そんなに変でした?」
「ううん、『相談したのは宇佐美さんだけでした。』ってじっと見られて、『その宇佐美さんに褒めてもらえると、とてもうれしいです。』って言われた。」
さすがに自分のセリフながら人から改めて聞かされると恥ずかしいらしい。
ちょっとはアレンジしたが分かるまい。
真っ赤になっている。
「佐久間が表情や声やしぐとか可愛い要素をいろいろ上げてたけど、なるほどこれなのかって、あの時分かった。」
とうとう下を向いてしまった。
「あ、気にしないで。ごめんね。ちょっと・・・・反応が可愛くて、からかってしまいました。食べよう、冷めるよ。」
視線を料理には戻してくれた。
少しの間、話はせずに黙々と食べた。
「ちょっと反省してるんだけど、ちょっとじゃ足りないかな?」
「猛省してください。」
「はい。・・・・・えっと、具体的にはどのあたりだろう?」
「回想してたところ、全部です。」
「なるほど。でもそう言われたら最初っからもう一回思い出してしまうけど・・・・。」
「・・・・じゃあ、いいです。忘れましょう。」
「じゃあデザートどうする?」
いきなりそんな話をしたので、唖然とした表情の後、睨まれるように見られた。
「あ、そろそろどうかなあって。料理もなくなったから。」
適当に言い訳した。
でも、間違ってはいないはず。
にこりともしてくれないけど渡したメニュー表はしっかり開いてる。
不機嫌な顔は消え、真剣に選ぶ顔になる。
「宇佐美さん、今回もパスですか?」
「小愛ちゃんが食べるなら、食べるよ。何で?」
「だってこの間は佐久間さんとパスしてたから。」
「ああ、友達が一緒に食べてくれればいいよね。1人だと何だか寂しいかなって。」
「ありがとうございます。」
ちょっとびっくりした後にホッとした顔になる。
結局表情が豊かになるだけかもしれない。
そうか・・・・?違うか・・・・?。
今のところ話をし始める感じもなく、普通にランチを食べているカップルだ。
今も自分は全力で楽しいけど、彼女もそう思ってくれてると嬉しい。
結局閉店ギリギリまでいた。
デザートまで堪能して満腹状態で。
ふたりとも動けなかった。
お酒はランチ用のサービスサイズのワインを一杯だけだった。
会計は誘ったからと言われて、今回は奢ってもらった。
さて、どうするんだろう?
一足先に外で待っていたら満足そうな顔で出てきた彼女。
「どうすればいい?」
そう聞くと、スッと真面目な顔になられた。
そこまで覚悟がいるんだろうか?
覚悟するのは自分だろうか?
結局話が出来るところでと言われて、真っ先に浮かんだ自分の部屋は速攻消して、公園に行った。
チェーン店のコーヒー屋よりはいいかなと。
この間の珈琲屋もあげてみたけど公園を選ばれた。
ドキドキが募る。
この間あそこで告白した自分ですが・・・・・。
あそこではダメらしい。
商店街を戻り方向を変えて、マンションの合間にある公園に入った。
ちらほらと子供と親が数組いた。
それでもベンチは空いていて、木陰になった一つに座った。
話を始めるのは任せた。ドキドキ過ぎて口が乾く。
人の縁は不思議だから。
もし、あの日愚痴りに泊りがけで行くことがなかったら、そもそもあの日彼女が出て行かなかったら・・・・。
少し条件が変わったら、今はもっと変ってる。
ぼんやりと考えていた。
大分時間が経っていたらしい?
気が付いて横を見たら、見上げられていて。
おおおっ。
目が大きく開いた。
虫干し日干し中だった毛皮を着たらしい。
ジッと、これまた見本のようなウルウルな目で見上げられていた。
「あの・・・・、話があるんだよね。聞くよ。小愛ちゃんが出した答えを尊重したいけど・・・・。」
「返事いりますか?」
まさか貰えないパターン。それはどんなパターン?
保留?丸ごと無かった事に?それとも・・・・・、何だろう。
「もちろん、欲しい。言葉で聞きたい、いい返事なら・・・・。」
「だってさっきだって、普通でした・・・・。」
普通・・・とは?
先輩後輩仲いい友達?
佐久間早瀬ペアのような関係?
あれは両方に相手がいるからで・・・・。
「昨日、地元のあの友達に相談しました。卓さんの隣にいた友達にも『楽しんでください。』そう声をかけたって言ってました。まるでその子の店みたいだねって話をしたんです。私は、やっぱりお客なんだなって思いました。こっちに来て、月に一回くらい戻るんですが、もう、あの地域丸ごとに少しお客なんだなって。いつの間にか、そうなってたんだなって。」
あの日を思い出しながら聞いてるけど、確かにそう言われたけど、だから・・・・?
「あ、その子に相談したんです。」
話が戻った。やはり関係なかったらしい。
「そうしたら、全然嫌そうじゃないし、最初から知ってるんだったら、楽でしょうって言われたんです。当たり前です、今まで隠してたんですから。でも、最初バレてるなんて知らなかった二回目の、あの日も楽でした。楽しかったです。」
「それは完全にそんな対象として見られてなかったと思うよ。だってよく食べて飲んで、元気になりたかったんだよね。」
「それはそうですけど、宇佐美さんだって、そうだったじゃないですか。全然、ただ後輩と一緒になったから飲んでるみたいな感じで。全然何も・・・・・。私が振られたばっかりって、本当は彼氏がいないって知ってたはずのに。」
何だか恨み節か?
この話の流れに、もはや結末は見えない。
さっきから迷走してる気がする。言いにくい結論を出した?
結論先でいこう、『主文○○』みたいに結論を先でお願いしたい、もちろんくどいようだが、いい返事ならば。
「そんなことないつもりだよ、もちろんその・・・ばかりだってのは知ってたというか想像した。その前の週に思いっきり仲の良さを自慢してたから、まだまだ悲しいだろうなあって分かってたけど。それでもその途中の同期の子への態度とは全然違ってたでしょう?まったく興味がなかったから、ちゃんと態度でわかる様にしたよ。もちろん酷い態度と思われるかもしれないけど、後々困るのは自分だし。余計なことはしない主義なんだ。だから、笑って、楽しんで、あんなに早く一緒にいれてうれしかったって思ってたし、隠してはいないつもりだったよ。」
少し見下ろす。
「それでも全く感じれませんでしたって言われたらしょうがないけど。ぼくだってそう思ってたから、お互い様なんだけど。」
今度は自分が愚痴った。
ふたりで無言になると、さわやかな週末の公園の風景に溶け込むしかない。
子どもの声と大人の声。
家族の週末に微かに映り込む二人。
「あの・・・・。」
沈黙が終わり、また、始まる。
「あの・・・、お付き合いしていただけませんか?」
今のが結論でいいの?
そう聞こうと口を開く前に。
「あの、一緒にいて、すごく楽しくて。もうバレてるし、意地悪な宇佐美さんにならちょっとくらい反撃しても怒られなさそうで。少しくらいプリプリしても嫌がられなさそうで、少しくらい毒舌でも嫌いにならずにいてくれたら。そんな私でいてもいいなら。」
「意地悪してるつもりはないけど・・・・、そんなにかな?睨まれるのも、文句言われるのも慣れてるわけじゃないけど、今のところそう驚くことはないよ。すぐ機嫌が直るし、思ってるほどあんまり迫力無いから。でも完全猫脱ぎだと寂しいから、時々はちゃんと着てね。卓にはオールシーズン対応可だって言ってたよね。」
「・・・・やっぱり意地悪じゃないですか?」
「どこが?」
「酔っぱらって地元でふざけて言ったセリフです。何で覚えてるんですか?」
「だって見てたから。入ってきた時から、ビックリして見てた。同じ会社だって知ってもっとびっくりしたけど。」
「ありがとうございます・・・・っていうところですか?」
「うん、そうかな?でも、言ったでしょう、小愛ちゃんが思ってるよりずっと前から元気をもらってたって。部屋で一人でいた時も、繰り返し見てたから、それで元気になれたから。」
「あの・・・・・何を見てたんですか?」
ん?・・・・しまった、失言。
ちょっと汗がじんわりと・・・、肌周りの湿度が上がる。
再びの沈黙。
「あの・・・?」
「そこは聞き流して。」
そうはいくかと・・・・ジッと見てる。
また一段、自分の周りの湿度が上がる。
さわやかな春の戸外、賑やかな家族の声が聞こえる。
平和な午後に、ふと油断した自分。
汗が止まらない・・・・。
「卓が・・・・・。」
「卓さんが・・・・?」
「ほら、動画を見たいって。」
「動画?・・・・・・撮ったんですか?いつ?」
「遠くから・・・・・ちょっとだけ。」
「携帯ですよね、見せてください!!」
「見たい?」
「見たら・・・・消します。」
「そんな、普通だよ。普通に楽しく飲む人々。その中に女の子がいるなあって感じ。」
ペシペシッ。
太ももを手の甲で叩かれた。
手のひらを上にして、携帯を出せと脅されてる状況。
完全に猫脱ぎ。
あそこにいたオヤジ達ほどに浮かれた感動がない・・・・、この状況は自分の失言のせいですが・・・・。
観念して携帯を出してあの時の写真は見せないように、動画画面を出した。
携帯を手にして、軽くひと睨みして指で再生させた彼女。
静止画の時点で大きな彼女の画像があったのだから。
どのくらいのズームか分かると言うものだ。
40秒の後の静かになった二人の空間。
「ごめんね。それ以外は撮ってない。見てるだけでも元気になれて、だって楽しそうでしょう?」
言葉はない。
「・・・・宇佐美さんがそんなに悲しむなんて、何があったんですか?」
ああ、そう来たか・・・・・。
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