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19 やっと動き出す連休の予定は
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大分時間をかけたけど、連絡してみた。
『今日はお時間ありがとうございました。実は宇佐美さん、私は下の名前を知らないんです。教えてください。安積小愛より。 』
すぐに返事が来た。
『そう言えば言ってなかったかな? 眞です。マコトです。誰もそう呼ばないから自分でも忘れるくらい。小愛ちゃんも好きに呼んで。』
『宇佐美さんがウサギさんみたいで響きが好きです。しばらくはそれでお願いします。』
『友達の子には報告してないんだね。佐久間から何も連絡が来ないから。』
『地元の子には相談したので報告したんです。卓さんにバラしたら教えてと言われました。向こうで勝手に盛り上がるからって。』
『卓にはフライング禁止で、謹慎して、一人で身悶えろ!と逆切れ気味に言われてる。約束を破ったら奢れって言われてるし、しばらく言えない。』
『卓さんこそ、フライングしたいんじゃないですか?時々会うけど嬉しい報告されたことないですが・・・・。』
『その辺は僕もあんまり詳しくは知らない。』
『清廉潔白って、変な座右の銘持つからじゃないですか?潔白って何ですか?』
『さあ?お互いに酔っぱらってたから、その辺は大目に見てあげれば。お互い様じゃないの?』
『酔っぱらってたのは宇佐美さんもでしょう?』
『残念でした。はじけた女の子の観察に忙しくて、あんまりお酒は飲んでません。』
『また意地悪なことを言いますね。』
『今日は途中から完全コスプレだったし。危うくやられそうだった。危ない危ない。』
返事に困る。少し間が空いた。
『ね。』一言かぶせてきた。
『何がですか?』
そう聞いたら電話がかかってきた。
『だから言ったじゃない、脱いだり着たり忙しいねって。』
挨拶もなくいきなりで。
ビックリした。
さっきまでずっと聞いてた声。
文字を読む時もその声を思い出してた。
『どうした?』
「いいえ。」
『また、着た?』
『ねえ、もう家に帰って来たの?』
「はい。食事を買って、帰りました。」
『それだけ?』
「・・・・はい。」
『そうだったんだ。何か用事があったのかと思った。』
だから?
だって困った顔をしたのは宇佐美さんだったのに。
『急に黙られるとちょっと不安になるんだけど。顔が見えないと困る。』
「だって宇佐美さんが困った顔してたから。宇佐美さんこそ、何か用事があるのかと思って。」
『したかな?そんな顔?』
読み違えた?
『まあ、したかもね。急に目つきが変わってびっくりしたんだけど。本当にやられる。他の奴にはしないでね。』
「他の人には甘えようなんて思いません。」
今甘えたかったと言ったも同然。
『うん、分かってる。ちゃんとそこは佐久間も分かってるよ。だから変な風にはとらないでね。あくまでも確認のお願いだから。』
『でも、用事がないんだったら、もっと一緒にいてくれてもよかったのに。せっかくのお休みなのに時間がもったいない。』
だから、宇佐美さんが困った顔をしたから・・・・・。
「じゃあ、・・・・・宇佐美さんも誘ってください。」
『誘ったじゃない。出かけますって言うから駅まで送ったのに。』
「だって帰る?って聞かれたから、まだ帰りたくなくて。」
ふたりで黙った。
前にもあった妙な質問と答えのすれ違い。
『明日は何するの?』
「宇佐美さんに会いたいです。」
ちゃんと伝えた。
これだったらすれ違わない。
でも確認する。
「迷惑ですか?」
『もちろん迷惑なんかじゃない。会いたいよ。でも僕が誘う番かと思ってた。さっき言われたから、言い出すつもりだったのに。おかしいなあ。先を越されたみたい。』
「じゃあ、一度取り消します。どうぞ。」
『明日デートしようか?』
『もし迷惑じゃなかったら。』
そこまで真似られるとまた意地悪だと言いたくなる。
『返事はないのかな?もしもし・・・・。また、返事はいりますか?とか聞くの?』
「どうしてそこまで意地悪になれるんですか?何で細かいやり取りを覚えてるんですか?」
『その説明もまた必要?』
「・・・いいえ。いいです。返事はよろしくお願いします、です。」
『楽しみだね。どこ行く?』
「あんまり混まないところがいいですよね。」
ようやく普通に会話がスタートした。
世間の言うゴールデンウィーク。
残念ながら、・・・・今となっては残念ながらって思える・・・会社はカレンダー通り。
前半の三連休、後半の四連休。
取りあえず前半、一日少しもったいない時間を過ごしたけど、明日は一緒にいれる。
私が行きたい場所でいいと言われて、一日一緒に過ごしてもらうことにした。
『今日はお時間ありがとうございました。実は宇佐美さん、私は下の名前を知らないんです。教えてください。安積小愛より。 』
すぐに返事が来た。
『そう言えば言ってなかったかな? 眞です。マコトです。誰もそう呼ばないから自分でも忘れるくらい。小愛ちゃんも好きに呼んで。』
『宇佐美さんがウサギさんみたいで響きが好きです。しばらくはそれでお願いします。』
『友達の子には報告してないんだね。佐久間から何も連絡が来ないから。』
『地元の子には相談したので報告したんです。卓さんにバラしたら教えてと言われました。向こうで勝手に盛り上がるからって。』
『卓にはフライング禁止で、謹慎して、一人で身悶えろ!と逆切れ気味に言われてる。約束を破ったら奢れって言われてるし、しばらく言えない。』
『卓さんこそ、フライングしたいんじゃないですか?時々会うけど嬉しい報告されたことないですが・・・・。』
『その辺は僕もあんまり詳しくは知らない。』
『清廉潔白って、変な座右の銘持つからじゃないですか?潔白って何ですか?』
『さあ?お互いに酔っぱらってたから、その辺は大目に見てあげれば。お互い様じゃないの?』
『酔っぱらってたのは宇佐美さんもでしょう?』
『残念でした。はじけた女の子の観察に忙しくて、あんまりお酒は飲んでません。』
『また意地悪なことを言いますね。』
『今日は途中から完全コスプレだったし。危うくやられそうだった。危ない危ない。』
返事に困る。少し間が空いた。
『ね。』一言かぶせてきた。
『何がですか?』
そう聞いたら電話がかかってきた。
『だから言ったじゃない、脱いだり着たり忙しいねって。』
挨拶もなくいきなりで。
ビックリした。
さっきまでずっと聞いてた声。
文字を読む時もその声を思い出してた。
『どうした?』
「いいえ。」
『また、着た?』
『ねえ、もう家に帰って来たの?』
「はい。食事を買って、帰りました。」
『それだけ?』
「・・・・はい。」
『そうだったんだ。何か用事があったのかと思った。』
だから?
だって困った顔をしたのは宇佐美さんだったのに。
『急に黙られるとちょっと不安になるんだけど。顔が見えないと困る。』
「だって宇佐美さんが困った顔してたから。宇佐美さんこそ、何か用事があるのかと思って。」
『したかな?そんな顔?』
読み違えた?
『まあ、したかもね。急に目つきが変わってびっくりしたんだけど。本当にやられる。他の奴にはしないでね。』
「他の人には甘えようなんて思いません。」
今甘えたかったと言ったも同然。
『うん、分かってる。ちゃんとそこは佐久間も分かってるよ。だから変な風にはとらないでね。あくまでも確認のお願いだから。』
『でも、用事がないんだったら、もっと一緒にいてくれてもよかったのに。せっかくのお休みなのに時間がもったいない。』
だから、宇佐美さんが困った顔をしたから・・・・・。
「じゃあ、・・・・・宇佐美さんも誘ってください。」
『誘ったじゃない。出かけますって言うから駅まで送ったのに。』
「だって帰る?って聞かれたから、まだ帰りたくなくて。」
ふたりで黙った。
前にもあった妙な質問と答えのすれ違い。
『明日は何するの?』
「宇佐美さんに会いたいです。」
ちゃんと伝えた。
これだったらすれ違わない。
でも確認する。
「迷惑ですか?」
『もちろん迷惑なんかじゃない。会いたいよ。でも僕が誘う番かと思ってた。さっき言われたから、言い出すつもりだったのに。おかしいなあ。先を越されたみたい。』
「じゃあ、一度取り消します。どうぞ。」
『明日デートしようか?』
『もし迷惑じゃなかったら。』
そこまで真似られるとまた意地悪だと言いたくなる。
『返事はないのかな?もしもし・・・・。また、返事はいりますか?とか聞くの?』
「どうしてそこまで意地悪になれるんですか?何で細かいやり取りを覚えてるんですか?」
『その説明もまた必要?』
「・・・いいえ。いいです。返事はよろしくお願いします、です。」
『楽しみだね。どこ行く?』
「あんまり混まないところがいいですよね。」
ようやく普通に会話がスタートした。
世間の言うゴールデンウィーク。
残念ながら、・・・・今となっては残念ながらって思える・・・会社はカレンダー通り。
前半の三連休、後半の四連休。
取りあえず前半、一日少しもったいない時間を過ごしたけど、明日は一緒にいれる。
私が行きたい場所でいいと言われて、一日一緒に過ごしてもらうことにした。
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