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2 名前は決まりました、ナナオです。
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「ねえ、それもこれもやっぱり私が可愛かったんだと思わない?皆が優しくしてくれたんだもん。」
「どんだけ現実が見えてないんだよ。」
ぼそりと言われた。
「見えてるよ。だからナナオもわざわざ、はるばる、私を訪ねて来てくれたんでしょう?
可愛くなってビックリして、一緒に過ごしたいなって思ってここにいるんでしょう?」
「だから、何度説明すればいいんだよ。役目なんだって言っただろう。修行だし、苦行だよ。」
小生意気な顔つきで言う。
本当にそんな顔つきをする。
「だって初めておしゃべりしてるって言ってたじゃん。何で今更修行なのよ。あれから随分時間たってるし、今までは何してたの?」
「いろいろな修行があるんだよ。」
耳を掻く後ろ脚。かゆいなんて思うの?
それでもよく見るしぐさでのその顔つきはやっぱり生意気だった。
もともとこんな顔だったかな?
あれから中学高校と楽しく過ごし、大学生になって学費の分くらいはまじめに勉強をして、ようやく社会人一年生になる。
途中妹が出来た。
ビックリされる程年が離れた妹になった。
それはしょうがない。
お母さんはまだ若いから、私が娘だと分かると逆にびっくりされるくらいだし。
就職を機に一人暮らしを始めた。
妹も中学生になる。もう私と遊ぶより、友達と遊ぶ年だし。
最初は寂しいだろうなぁって思ったのに、同じころに変な同居人が出来た。
今では普通に話してるけど、それは部屋の中限定だ。
最初玄関の前にちょこんと座ってる姿を見た時には迷子犬だと思った。
思わず可愛いと抱き上げたら。
「久しぶり。」
多分そう言ったんだと思う。
まさか目の前の犬が喋ってるとは思わずに撫でていた。
目を細めて喜んでる。
でもペットを飼えないマンションで一人暮らしで。
飼い主を探す方法を見つけるしかない。
でも首輪もないから野良かもしれない。
そう思った。
一度部屋に入り写真を撮る。
何だか写真撮られ慣れてるの?
凛々しく、すくっと座り決め顔をしてる気がした。
思わず顔が笑ってしまう。
「どこの子だろう?かわいい。きっと家族が探してるよ。」
携帯を下ろして、見つめ合ったら、また声がした。
「千早ちゃん、会いたかった。覚えてる?あのお社で小さいころ話しかけてくれたよね。」
そんな言葉が自分に向いてる気がした。
「今喋った?・・・なんてね。・・・・でも、何?」
思わず背中や首を撫でて変な機械がついてないか探る。
「驚かないでくれてよかった。今日からここでお世話になりたいから。いろいろ、よろしく。」
ちょっとの間を置いて驚いた。
「・・・・・なに????」
そう叫びながら、思いっきり距離をとった。
今更だったけど、よく分からない、理解を超えてる。
「・・・・誰がしゃべってるの?」
そう犬の方を向いて言ったら、器用に自分のことを前足で指して言う。
「僕。」
ちょっと可愛らしく言った目の前の犬。
間違いない・・・・この犬だ。
「犬が?」
そういったら目が大きく開いた。
「狐だよ!」
明らかな不満顔でそう言われた。
「そんな事この際どっちでもいい、ロボット?生きてるの?遠隔操作?何????」
「落ち着いてよ。さっき言ったじゃん、昔、子供の頃・・・・」
自称狐が説明してくれた。
精巧な機械だとしても、ドッキリだとしても、目の前の狐犬が話し始めた。
遠く遠くぼんやりとかすみそうなあの頃の記憶
小さい自分と石の犬、と思い込んでたけど、正解は狐。
確かにお社の前にいると言えば、そうかも。
そう思ってもう一回見た。犬・・・・でもいいよね。間違いじゃないと思う。
そう、覚えてる、確かに話しかけた。
いろいろ言った。
あそこでしか言えない事。
子どものちょっとした願い言。
「・・・・・で?」
「今日からよろしく。あ、僕、鳴かないし、うんちもしないし、臭いもないし、ご飯もいらない。」
さっき呟きながら確かに困ったと言った。
鳴き声があるから黙っては飼えないし、トイレとかどうするの?・・・・・って。
あんなに可愛いと思った犬がへらへら笑ってる、だんだん狐に見えてきた。
首根っこを思いっきり掴んで元いた玄関前に置いてドアを閉めた。
首根っこ掴みに慣れてなくて結構首を絞めたのかもしれない、きゅうぅと一言鳴いたあとは体が固まって声も出ず。
ドアを閉めた後、静かに外の音に耳を澄ませていた。
きゅうぅぅぅ。一声。
そしてドアをカリカリとする爪の音が続いた。
ドアノブに手をかけてしばらく聞いた後・・・・・・負けてしまった。
ドアを開けてしまったから、あとは同居を認めたも同然。
その日から奇妙な犬のような狐との同居が始まった。
「名前は?何て呼べばいいの?」
そう聞いたら、普通に答えられた。
「名前はない。」
「じゃあ、飛び切り面白いのつけよう!」
「散歩のときに呼んでも恥ずかしくない名前にした方がいいと思うけど。」
「そうか・・・・、確かにそうか・・・・・。」
散歩が必要なの?
それじゃあバレるじない・・・。
「七つの尾っぽでナナオは?」
「何で七つなのさ、ふつう九つだよ。」
ふんっ!!
気合を入れて増やしてくれたらしい。
さすが狐のお家芸。一つだった尻尾が増えた。
でも気合で増えるの?
初めて知った。
気合が必要だったとしても、立派に増えたから拍手をした。
「七つじゃなかったんだっけ?」
「そんな中途半端じゃない!」
ただ細い尻尾がひょろっとしてる。
増えたと言うか、分裂?割けた?
頼りない尻尾を数えてみた。
いちにさんし・・・・はち?
はちななろくご~・・・・・。
いちにさんし・・・・はち・・・・。
「ねえ、ナナオじゃなくてヤビ?ハチビ?」
「何で八で止めるのさ、ちゃんと数えてよ。」
「三回数えたけど、八本だって。」
「そんなはずない、九つになるんだから。」
クルクル回りながら数えてるけど。
数え終わった細い尻尾を反対側に寄せるくらいには器用らしい。
ただやっぱり 『はち』・・・・・・。
それ以上はカウントされず。
三回もクルクル回りながら、最後は静止しながら数えてた。
そして謎の一本紛失・・・・・?
固まって動かなくなったから可哀想になってきた。
頭を撫でて慰める。
手を耳の間から、首から背中まで探るように滑らせてみた。
「やっぱりお尻にしか生えないよね。」
そうつぶやいたのに反応したらしい。
「当たり前だ!」
大きな声で叫んで尻尾で私の手を払った。
ちょっとだけ風が来た。
気合でなんとか増やした尻尾だから質量はなかったらしい。
たいした手触りもなく、軽い風がそよと吹いただけだった。
「まだまだ修行中って事なんだよね。まだ小さいし、大丈夫だよ。その内もう一本増えると思うよ。」
「小さい小さいって、こう見えてもちゃんと二十年は生きてるんだ!」
「えっえ~!!そんな、大人なの?あ、でも同じ年・・・くらいだよね。でも、犬の年の数え方って×7とか言うよね?小さいのに中年?というか既に老犬?人間の寿命越えてるの?」
「失礼な。人間と一緒にするから変だし、大体犬じゃない!!自分達は長生きできるし、気高く誇り高く使命を果たして、初めて一人前になるんだし。」
「そうだよね。そもそも20年生きても修行中だからまだ半人前なんだよね。頑張ってね。私の幸せを応援してくれるんだよね。」
「そうとは言ってない。」
「違うの?だって部屋に泊めてあげて修行のお手伝いしてるようなもんじゃない。その私の役に立ってくれないの?」
「それは、立ちたいとは思ってる。」
「思ってるだけじゃあ修業は終わらないよ。合格しないと一人前になれないんでしょう?ね、頑張ろうね。」
修行のためにあの森を離れたと言った。
なぜここに来たのか、あそこでは知り合いが増えなかったんだろう。
地元の人すら滅多に来ない場所なんだから。
だからいつも一人で過ごした場所だった。
何もわかってない。
小さい頃はすごく可愛らしかった気がするのに・・・・。
ブツブツと言われたけど気にしない。
そんな事気にしても、喋る狐犬の方がおかしいって事でしょう?
「どんだけ現実が見えてないんだよ。」
ぼそりと言われた。
「見えてるよ。だからナナオもわざわざ、はるばる、私を訪ねて来てくれたんでしょう?
可愛くなってビックリして、一緒に過ごしたいなって思ってここにいるんでしょう?」
「だから、何度説明すればいいんだよ。役目なんだって言っただろう。修行だし、苦行だよ。」
小生意気な顔つきで言う。
本当にそんな顔つきをする。
「だって初めておしゃべりしてるって言ってたじゃん。何で今更修行なのよ。あれから随分時間たってるし、今までは何してたの?」
「いろいろな修行があるんだよ。」
耳を掻く後ろ脚。かゆいなんて思うの?
それでもよく見るしぐさでのその顔つきはやっぱり生意気だった。
もともとこんな顔だったかな?
あれから中学高校と楽しく過ごし、大学生になって学費の分くらいはまじめに勉強をして、ようやく社会人一年生になる。
途中妹が出来た。
ビックリされる程年が離れた妹になった。
それはしょうがない。
お母さんはまだ若いから、私が娘だと分かると逆にびっくりされるくらいだし。
就職を機に一人暮らしを始めた。
妹も中学生になる。もう私と遊ぶより、友達と遊ぶ年だし。
最初は寂しいだろうなぁって思ったのに、同じころに変な同居人が出来た。
今では普通に話してるけど、それは部屋の中限定だ。
最初玄関の前にちょこんと座ってる姿を見た時には迷子犬だと思った。
思わず可愛いと抱き上げたら。
「久しぶり。」
多分そう言ったんだと思う。
まさか目の前の犬が喋ってるとは思わずに撫でていた。
目を細めて喜んでる。
でもペットを飼えないマンションで一人暮らしで。
飼い主を探す方法を見つけるしかない。
でも首輪もないから野良かもしれない。
そう思った。
一度部屋に入り写真を撮る。
何だか写真撮られ慣れてるの?
凛々しく、すくっと座り決め顔をしてる気がした。
思わず顔が笑ってしまう。
「どこの子だろう?かわいい。きっと家族が探してるよ。」
携帯を下ろして、見つめ合ったら、また声がした。
「千早ちゃん、会いたかった。覚えてる?あのお社で小さいころ話しかけてくれたよね。」
そんな言葉が自分に向いてる気がした。
「今喋った?・・・なんてね。・・・・でも、何?」
思わず背中や首を撫でて変な機械がついてないか探る。
「驚かないでくれてよかった。今日からここでお世話になりたいから。いろいろ、よろしく。」
ちょっとの間を置いて驚いた。
「・・・・・なに????」
そう叫びながら、思いっきり距離をとった。
今更だったけど、よく分からない、理解を超えてる。
「・・・・誰がしゃべってるの?」
そう犬の方を向いて言ったら、器用に自分のことを前足で指して言う。
「僕。」
ちょっと可愛らしく言った目の前の犬。
間違いない・・・・この犬だ。
「犬が?」
そういったら目が大きく開いた。
「狐だよ!」
明らかな不満顔でそう言われた。
「そんな事この際どっちでもいい、ロボット?生きてるの?遠隔操作?何????」
「落ち着いてよ。さっき言ったじゃん、昔、子供の頃・・・・」
自称狐が説明してくれた。
精巧な機械だとしても、ドッキリだとしても、目の前の狐犬が話し始めた。
遠く遠くぼんやりとかすみそうなあの頃の記憶
小さい自分と石の犬、と思い込んでたけど、正解は狐。
確かにお社の前にいると言えば、そうかも。
そう思ってもう一回見た。犬・・・・でもいいよね。間違いじゃないと思う。
そう、覚えてる、確かに話しかけた。
いろいろ言った。
あそこでしか言えない事。
子どものちょっとした願い言。
「・・・・・で?」
「今日からよろしく。あ、僕、鳴かないし、うんちもしないし、臭いもないし、ご飯もいらない。」
さっき呟きながら確かに困ったと言った。
鳴き声があるから黙っては飼えないし、トイレとかどうするの?・・・・・って。
あんなに可愛いと思った犬がへらへら笑ってる、だんだん狐に見えてきた。
首根っこを思いっきり掴んで元いた玄関前に置いてドアを閉めた。
首根っこ掴みに慣れてなくて結構首を絞めたのかもしれない、きゅうぅと一言鳴いたあとは体が固まって声も出ず。
ドアを閉めた後、静かに外の音に耳を澄ませていた。
きゅうぅぅぅ。一声。
そしてドアをカリカリとする爪の音が続いた。
ドアノブに手をかけてしばらく聞いた後・・・・・・負けてしまった。
ドアを開けてしまったから、あとは同居を認めたも同然。
その日から奇妙な犬のような狐との同居が始まった。
「名前は?何て呼べばいいの?」
そう聞いたら、普通に答えられた。
「名前はない。」
「じゃあ、飛び切り面白いのつけよう!」
「散歩のときに呼んでも恥ずかしくない名前にした方がいいと思うけど。」
「そうか・・・・、確かにそうか・・・・・。」
散歩が必要なの?
それじゃあバレるじない・・・。
「七つの尾っぽでナナオは?」
「何で七つなのさ、ふつう九つだよ。」
ふんっ!!
気合を入れて増やしてくれたらしい。
さすが狐のお家芸。一つだった尻尾が増えた。
でも気合で増えるの?
初めて知った。
気合が必要だったとしても、立派に増えたから拍手をした。
「七つじゃなかったんだっけ?」
「そんな中途半端じゃない!」
ただ細い尻尾がひょろっとしてる。
増えたと言うか、分裂?割けた?
頼りない尻尾を数えてみた。
いちにさんし・・・・はち?
はちななろくご~・・・・・。
いちにさんし・・・・はち・・・・。
「ねえ、ナナオじゃなくてヤビ?ハチビ?」
「何で八で止めるのさ、ちゃんと数えてよ。」
「三回数えたけど、八本だって。」
「そんなはずない、九つになるんだから。」
クルクル回りながら数えてるけど。
数え終わった細い尻尾を反対側に寄せるくらいには器用らしい。
ただやっぱり 『はち』・・・・・・。
それ以上はカウントされず。
三回もクルクル回りながら、最後は静止しながら数えてた。
そして謎の一本紛失・・・・・?
固まって動かなくなったから可哀想になってきた。
頭を撫でて慰める。
手を耳の間から、首から背中まで探るように滑らせてみた。
「やっぱりお尻にしか生えないよね。」
そうつぶやいたのに反応したらしい。
「当たり前だ!」
大きな声で叫んで尻尾で私の手を払った。
ちょっとだけ風が来た。
気合でなんとか増やした尻尾だから質量はなかったらしい。
たいした手触りもなく、軽い風がそよと吹いただけだった。
「まだまだ修行中って事なんだよね。まだ小さいし、大丈夫だよ。その内もう一本増えると思うよ。」
「小さい小さいって、こう見えてもちゃんと二十年は生きてるんだ!」
「えっえ~!!そんな、大人なの?あ、でも同じ年・・・くらいだよね。でも、犬の年の数え方って×7とか言うよね?小さいのに中年?というか既に老犬?人間の寿命越えてるの?」
「失礼な。人間と一緒にするから変だし、大体犬じゃない!!自分達は長生きできるし、気高く誇り高く使命を果たして、初めて一人前になるんだし。」
「そうだよね。そもそも20年生きても修行中だからまだ半人前なんだよね。頑張ってね。私の幸せを応援してくれるんだよね。」
「そうとは言ってない。」
「違うの?だって部屋に泊めてあげて修行のお手伝いしてるようなもんじゃない。その私の役に立ってくれないの?」
「それは、立ちたいとは思ってる。」
「思ってるだけじゃあ修業は終わらないよ。合格しないと一人前になれないんでしょう?ね、頑張ろうね。」
修行のためにあの森を離れたと言った。
なぜここに来たのか、あそこでは知り合いが増えなかったんだろう。
地元の人すら滅多に来ない場所なんだから。
だからいつも一人で過ごした場所だった。
何もわかってない。
小さい頃はすごく可愛らしかった気がするのに・・・・。
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