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3 運命を感じる漢字ではありませんでした。
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今週もご苦労様。よく頑張ったよ~。
ソファに足をあげて、床に寝転ぶ。
行儀が悪いけど足が疲れてる。
やっぱりこれが一番楽な姿勢!
久しぶりに新鮮に思い出した礼二の顔を鼻息で吹き飛ばす。
疲れてる~。
テーブルに携帯はある。
ウトウトしてもいいだろう。
ああ・・・・名刺・・・・・バッグの中・・・・。
名前は、憶えてる、藤井さん。じゃあ、いいか。
本当に約束した時間に電話がかかってきた。
知らない番号だったからそう思った。
「はい。」
『ユキさんですか?』
「はい、青山です。」
『約束した藤井です。』
「はい。藤井さん、お疲れ様です。」
『お疲れ様。飲み会は何か楽しいことはあった?』
「・・・いいえ。特には。」
男女混合だとバレてるんだろう。
『本当だよね?じゃあ、明日の約束は大丈夫?』
軽く誘ってきたわりには、気を遣ってるのか。あらためて聞かれた。
「はい、大丈夫です。」
時間はたっぷりあるくらいに、暇だから。
場所を決めてお店も任せて決めてもらうことにした。
楽々、全部手配してくれる。どんなお店なのか分からない。
好き嫌いと、お酒が飲めることを確認されただけだった。
あとは明日のお楽しみ。
一応まあまあの服装で行こう。
どんなお店でも大丈夫なように。
個人情報をやり取りしよう、なんてあの時言ってたのに、名刺以上の情報は知らないまま。
あそこで会わなかったらご縁もなかった。
礼二に呼び止められなければ、すれ違ってたかもしれない。
スリッパをぶつけられたと言われたけど、そこはちゃんと聞いておこう。
ぶつかったの?
ただ落ちたスリッパを拾ってくれたんだと思ったのに。
あんな軽い人だから冗談という事も大いにありうる。
ああ、楽々。
本当に軽い感じが楽かも。
適当でいいって、本当に楽かも、お互いに。
あ・・・・・、なつみ・・・・どうしただろう?
連絡をするのも変だし、邪魔かもしれない?
足をあげて動かしながら眠気に誘われて、ベッドに入った。
次の朝、いつもと変わりないお酒を飲んだ翌朝の顔だった。
ちょっと嫌なことがあり、ちょっとだけ面白そうなこともあり。
スパイ気取りをしたいのなら軽く付き合ってやってもいい。
映画も見てみたい気もしてきた、もしかして随分古い映画かもしれない。
そんなに印象に残るシーンなら見てみたい。
ちょっとむくんだ顔を首やフェイスラインのマッサージをして、いつものレベルまで整えるようにして。
テレビがついてたのに全く見てない。
脳内では勝手にスパイ映画のシーンを作って再現していた。
古いモノクロの映画で金髪の美人と、トレンチコートの襟を立てたナイスガイ。
そんないかにもなキャストだけど。
駅前の雑踏の中、おしゃれなお店が並ぶ街角、靴磨きのオジサンの横にある簡易的な椅子で、二人が前後してそこにたどり着く、男性がレディーファーストで美女に先を譲る。
足を組んだ二人、美女のスカーフが気になる男性・・・・。
どんどん勝手に映像が進む。
それでもどうやって情報をやり取りするのか、具体的に思いつかなかった。
ちょっとした会話が進んでも、自分でも情報の暗号化が出来ず。
やり取りされる情報の種類すら想像できないし。
当たり前だ、まったく経験がないんだから。
結果ただの男女の出会いのシーンになった。
・・・・それはあの時と変わりない事じゃない。
現実に沿ってしまったじゃない。
時計を見て、もっと現実に戻り、仕上げをして部屋から出た。
本当によく考えたら誰?
それはお互い様だけど。
あの場面での再会じゃなきゃ誘われなかったと思う。
礼二に会った気まずさと、まさかの声をかけてきた図々しさに心がざらざらしていたタイミングだった。
本当に助かったと思う。
余計な後は引かなかったから。
待ち合わせの場所に立つ。
有名過ぎて滅多に待ち合わせない場所なのに。
そしてやはり人混み。
見つけてくれるの?
見つける努力をすべきなの?
時間になったのでぐるりと自分の周りを見渡したら、後ろにいた。
いつから?
眉間にしわが寄る。
「やっと気がついてもらえた。後ろからラブラブ光線を送ってたのに、全然届かなかった。」
「いつからいたんですか?」
「あそこから見てた。見つけたから急いで降りてきたから、ちょっとだけ前。」
上にあるガラス張りの通路を指された。
先には来てたらしい。じゃあそこで待ち合わせでも良かったのに。
「行こうか。」
言い出す前にそう言われた。
後ろについて行く。
まったく・・・・・・、油断ならない感じ。
「あの、そういえばスリッパをぶつけられたって言ってましたよね。」
「うん。脛に来たよ。」
「本当ですか?ぶつかりましたか?」
「ええ~、気がついてなかったの?」
「足から抜けて落としただけだと思ってました。」
「そんなことないよ。それじゃあ避けて通ればいいじゃない。何かのメッセージかと思うじゃない。」
「普通、思いませんよね。」
「顔を見て思ったの。『偶然を装って出会いましょう。』って言うメッセージだなって。」
かなり頭が暇らしい。
もしくは本当に気に入ってる映画だとか。
よくよく現実にも非日常のストーリーが溢れてると思ってるんだろう。
「あ、やっぱりそうだった?当たった?」
全く逆の事を思ってたのに、やっぱり全然じゃない。
だいたい営業でちゃんと相手の意図を汲めてるんだろうか?
先走ったり、方向違いに暴走しそう。
「楽しそうですね。」
「勿論。あの日名前を聞いて、覚えて、繰り返し復習して、再会を夢見て。念願叶いました!楽しくないわけがない。」
そういえば・・・・。
「いつ名前を名乗りましたか?まったく心当たりないんですが。」
「お店の人が呼んだじゃない。『アオヤマユキ様』って。『様』を抜いたのが名前だろうなあって思うじゃない。で、区切りはアオヤマとユキかなって。そんな推理で名前を導きました。」
当たり前だ。そこを説明しなくてもいい。
でも分かった、名前を知っていた理由は。
なぜ下の名前で呼ばれてるのかは分からないけど。
あれで覚えたんだ。
それは個人情報だけど、仕方ない。
お店の人は悪くない。
「どんな漢字なの?名刺ももらえてないから分からないんだけど。」
「普通の『青山』です。」
「なるほど、・・・・・そして隠すくらいなら『ユキ』さんは僕と同じ『之』かな?そこも運命感じるとこ?」
思い出す、今朝ちゃんと名刺を見たから思い出せる。
そして冗談だろうと思った。
未だかつて『ユキ』という名前の女性で『之』の一文字だけの人を見たことなんてない。
絶対つけない!!
私の親もそれくらいの普通の感覚はある。
「ねえねえ、教えて。どんな『ユキ』さん?やっぱり運命の漢字かな?」
教えないとしつこいだろう。ずっと由来を含めていろんなパターンを語られそうだし、わざと滅多にないパターンから上げてきそうだ。
「有罪無罪の『有り』と希望の『希』です。」
「なるほどなるほど。運命とまでは言わないけど『希に有る』ってことだね。運命より確率高そう。どう思う?」
「どうでもいいです。」
どうして名前の漢字でそこまで話が広がるんだろう。
「じゃあ『希望の有る運命』ってことにする。」
ご勝手に。
「はい着きました!」
やっと名前の漢字についてオチが着いたところで、予約したレストランにたどり着いたらしい。
なかなか大人っぽい、いい感じのお店だった。
『本日、予約で満席です。』と断ってる看板もちょっとそう思わせてくれる。
「メニューのコースは決まってるんだけど、ちょっとは選べるから。」
「はい。ありがとうございます。素敵です。」
そこはちゃんとお礼は言う、それは大人の常識人です。
それに相手の大人らしい采配にも笑顔になる。
やっとそれらしい部分が見えた、そんな感じだ。
「照れるなあ、褒めてもらえると次回も頑張ろうって気になる。どうしよう、どんどんハードルが高くなりそう。」
次回があるとは限らない。
「今日だけ美味しいランチが出来れば満足です。」
そう言い切った。
「そう?じゃあ、次回は夜がいい?」
そうじゃない。
やっぱり勝手に話を進めるパターンだ。
間違いなく間違って進めるパターンだろう。
会ってほんの数分だけど、あんなに楽だと思ったのは間違いだったかもしれない。
なんだか、もう疲れてきた・・・・。
ソファに足をあげて、床に寝転ぶ。
行儀が悪いけど足が疲れてる。
やっぱりこれが一番楽な姿勢!
久しぶりに新鮮に思い出した礼二の顔を鼻息で吹き飛ばす。
疲れてる~。
テーブルに携帯はある。
ウトウトしてもいいだろう。
ああ・・・・名刺・・・・・バッグの中・・・・。
名前は、憶えてる、藤井さん。じゃあ、いいか。
本当に約束した時間に電話がかかってきた。
知らない番号だったからそう思った。
「はい。」
『ユキさんですか?』
「はい、青山です。」
『約束した藤井です。』
「はい。藤井さん、お疲れ様です。」
『お疲れ様。飲み会は何か楽しいことはあった?』
「・・・いいえ。特には。」
男女混合だとバレてるんだろう。
『本当だよね?じゃあ、明日の約束は大丈夫?』
軽く誘ってきたわりには、気を遣ってるのか。あらためて聞かれた。
「はい、大丈夫です。」
時間はたっぷりあるくらいに、暇だから。
場所を決めてお店も任せて決めてもらうことにした。
楽々、全部手配してくれる。どんなお店なのか分からない。
好き嫌いと、お酒が飲めることを確認されただけだった。
あとは明日のお楽しみ。
一応まあまあの服装で行こう。
どんなお店でも大丈夫なように。
個人情報をやり取りしよう、なんてあの時言ってたのに、名刺以上の情報は知らないまま。
あそこで会わなかったらご縁もなかった。
礼二に呼び止められなければ、すれ違ってたかもしれない。
スリッパをぶつけられたと言われたけど、そこはちゃんと聞いておこう。
ぶつかったの?
ただ落ちたスリッパを拾ってくれたんだと思ったのに。
あんな軽い人だから冗談という事も大いにありうる。
ああ、楽々。
本当に軽い感じが楽かも。
適当でいいって、本当に楽かも、お互いに。
あ・・・・・、なつみ・・・・どうしただろう?
連絡をするのも変だし、邪魔かもしれない?
足をあげて動かしながら眠気に誘われて、ベッドに入った。
次の朝、いつもと変わりないお酒を飲んだ翌朝の顔だった。
ちょっと嫌なことがあり、ちょっとだけ面白そうなこともあり。
スパイ気取りをしたいのなら軽く付き合ってやってもいい。
映画も見てみたい気もしてきた、もしかして随分古い映画かもしれない。
そんなに印象に残るシーンなら見てみたい。
ちょっとむくんだ顔を首やフェイスラインのマッサージをして、いつものレベルまで整えるようにして。
テレビがついてたのに全く見てない。
脳内では勝手にスパイ映画のシーンを作って再現していた。
古いモノクロの映画で金髪の美人と、トレンチコートの襟を立てたナイスガイ。
そんないかにもなキャストだけど。
駅前の雑踏の中、おしゃれなお店が並ぶ街角、靴磨きのオジサンの横にある簡易的な椅子で、二人が前後してそこにたどり着く、男性がレディーファーストで美女に先を譲る。
足を組んだ二人、美女のスカーフが気になる男性・・・・。
どんどん勝手に映像が進む。
それでもどうやって情報をやり取りするのか、具体的に思いつかなかった。
ちょっとした会話が進んでも、自分でも情報の暗号化が出来ず。
やり取りされる情報の種類すら想像できないし。
当たり前だ、まったく経験がないんだから。
結果ただの男女の出会いのシーンになった。
・・・・それはあの時と変わりない事じゃない。
現実に沿ってしまったじゃない。
時計を見て、もっと現実に戻り、仕上げをして部屋から出た。
本当によく考えたら誰?
それはお互い様だけど。
あの場面での再会じゃなきゃ誘われなかったと思う。
礼二に会った気まずさと、まさかの声をかけてきた図々しさに心がざらざらしていたタイミングだった。
本当に助かったと思う。
余計な後は引かなかったから。
待ち合わせの場所に立つ。
有名過ぎて滅多に待ち合わせない場所なのに。
そしてやはり人混み。
見つけてくれるの?
見つける努力をすべきなの?
時間になったのでぐるりと自分の周りを見渡したら、後ろにいた。
いつから?
眉間にしわが寄る。
「やっと気がついてもらえた。後ろからラブラブ光線を送ってたのに、全然届かなかった。」
「いつからいたんですか?」
「あそこから見てた。見つけたから急いで降りてきたから、ちょっとだけ前。」
上にあるガラス張りの通路を指された。
先には来てたらしい。じゃあそこで待ち合わせでも良かったのに。
「行こうか。」
言い出す前にそう言われた。
後ろについて行く。
まったく・・・・・・、油断ならない感じ。
「あの、そういえばスリッパをぶつけられたって言ってましたよね。」
「うん。脛に来たよ。」
「本当ですか?ぶつかりましたか?」
「ええ~、気がついてなかったの?」
「足から抜けて落としただけだと思ってました。」
「そんなことないよ。それじゃあ避けて通ればいいじゃない。何かのメッセージかと思うじゃない。」
「普通、思いませんよね。」
「顔を見て思ったの。『偶然を装って出会いましょう。』って言うメッセージだなって。」
かなり頭が暇らしい。
もしくは本当に気に入ってる映画だとか。
よくよく現実にも非日常のストーリーが溢れてると思ってるんだろう。
「あ、やっぱりそうだった?当たった?」
全く逆の事を思ってたのに、やっぱり全然じゃない。
だいたい営業でちゃんと相手の意図を汲めてるんだろうか?
先走ったり、方向違いに暴走しそう。
「楽しそうですね。」
「勿論。あの日名前を聞いて、覚えて、繰り返し復習して、再会を夢見て。念願叶いました!楽しくないわけがない。」
そういえば・・・・。
「いつ名前を名乗りましたか?まったく心当たりないんですが。」
「お店の人が呼んだじゃない。『アオヤマユキ様』って。『様』を抜いたのが名前だろうなあって思うじゃない。で、区切りはアオヤマとユキかなって。そんな推理で名前を導きました。」
当たり前だ。そこを説明しなくてもいい。
でも分かった、名前を知っていた理由は。
なぜ下の名前で呼ばれてるのかは分からないけど。
あれで覚えたんだ。
それは個人情報だけど、仕方ない。
お店の人は悪くない。
「どんな漢字なの?名刺ももらえてないから分からないんだけど。」
「普通の『青山』です。」
「なるほど、・・・・・そして隠すくらいなら『ユキ』さんは僕と同じ『之』かな?そこも運命感じるとこ?」
思い出す、今朝ちゃんと名刺を見たから思い出せる。
そして冗談だろうと思った。
未だかつて『ユキ』という名前の女性で『之』の一文字だけの人を見たことなんてない。
絶対つけない!!
私の親もそれくらいの普通の感覚はある。
「ねえねえ、教えて。どんな『ユキ』さん?やっぱり運命の漢字かな?」
教えないとしつこいだろう。ずっと由来を含めていろんなパターンを語られそうだし、わざと滅多にないパターンから上げてきそうだ。
「有罪無罪の『有り』と希望の『希』です。」
「なるほどなるほど。運命とまでは言わないけど『希に有る』ってことだね。運命より確率高そう。どう思う?」
「どうでもいいです。」
どうして名前の漢字でそこまで話が広がるんだろう。
「じゃあ『希望の有る運命』ってことにする。」
ご勝手に。
「はい着きました!」
やっと名前の漢字についてオチが着いたところで、予約したレストランにたどり着いたらしい。
なかなか大人っぽい、いい感じのお店だった。
『本日、予約で満席です。』と断ってる看板もちょっとそう思わせてくれる。
「メニューのコースは決まってるんだけど、ちょっとは選べるから。」
「はい。ありがとうございます。素敵です。」
そこはちゃんとお礼は言う、それは大人の常識人です。
それに相手の大人らしい采配にも笑顔になる。
やっとそれらしい部分が見えた、そんな感じだ。
「照れるなあ、褒めてもらえると次回も頑張ろうって気になる。どうしよう、どんどんハードルが高くなりそう。」
次回があるとは限らない。
「今日だけ美味しいランチが出来れば満足です。」
そう言い切った。
「そう?じゃあ、次回は夜がいい?」
そうじゃない。
やっぱり勝手に話を進めるパターンだ。
間違いなく間違って進めるパターンだろう。
会ってほんの数分だけど、あんなに楽だと思ったのは間違いだったかもしれない。
なんだか、もう疲れてきた・・・・。
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