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第六章:やっと届いた想い
離れる寂しさ
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八月も終わりに近づいていた。
リビングで、海斗が荷物を整理している。大きなバッグに服を詰めて、持ってきた教科書や参考書をまとめていた。
(海ちゃんの夏休みが終わっちゃう)
僕はソファに座って、海斗の姿を見つめていた。
一ヶ月半が、すごく楽しくてあっという間に過ぎてしまった。明日には海斗は、自宅に戻ってしまうと思うと寂しかった。
「はーちゃん」
海斗が振り返った。荷物整理を終えて、僕の方を見ている。海斗がソファに座ってきて、僕の隣に腰を下ろした。
「寂しそうな顔してる」
海斗が囁いた。僕の頬に手を添えて、優しく撫でてくる。海斗の温もりが、頬から伝わってきた。
「寂しいよ。海ちゃんがいなくなるの、嫌だ」
僕が言うと、海斗が微笑んだ。嬉しそうに笑って、僕を抱き寄せてくれる。
寂しくて、ここを引き払って実家に帰ってしまおうかと一瞬だけ考えた。でも海斗がここから大学に通えるように、志望校を決めてくれたのに、僕が実家に帰ってしまったら意味がない。
半年だけ我慢すれば、春からは一緒に暮らせると思えば乗り越えられそうな気がする。
「俺も寂しい。はーちゃんと離れたくない」
僕の髪に顔を埋めて、深く息を吸っている。僕の匂いを確かめるように、深呼吸を繰り返すたびに、僕の身体が反応してしまう。
「はーちゃんと番になりたい」
海斗の本音が溢れる。顔を上げて、僕を見つめている。
(僕だって、海ちゃんと番になりたい)
「はーちゃんの首筋をちゃんと噛んで番になりたい」
僕の目を見つめて、想いを伝えてくる。
「僕も番は海ちゃんがいい」
僕が答えると、海斗の顔がパッと明るくなった。嬉しそうに笑って、僕を強く抱き締めてくる。
「次のヒートのときに、海ちゃんに連絡していい?」
僕が尋ねると、海斗が力強く頷いた。
「すぐに行くから!」
海斗が即答する。真剣な顔で、僕を見つめていた。
「ありがとう」
海斗にキスをした。優しく、唇を重ねる。海斗が、強く、離さないように抱き締めてきた。
(海ちゃんと番同士になれるなんて夢みたいだ)
嬉しい。
「帰りたくないな」
海斗が呟いた。僕の髪を撫でながら、寂しそうに言う。
僕だって海斗と離れたくない。この一ヶ月半がすごく楽しかったし、満たされていたから余計に寂しさが襲ってくる。
「半年後には一緒に暮らせるように、絶対に大学に合格してね」
僕がお願いすると、海斗が頷いた。
「絶対合格する」
海斗が力強く答えてくれた。合格したら、僕たちは春からずっと一緒にいられるのかと想像するだけで胸が温かくなる。
「それと……」
海斗が言葉を濁した。僕を見上げて、上目遣いで見つめてくる。その姿が、可愛くて、思わず微笑んでしまった。
「毎週末、はーちゃんのアパートに行ってもいい?」
海斗が甘えた声で尋ねてきた。
「いいよ」
海斗が嬉しそうに笑った。顔を輝かせて、子どものように喜んでいる。
(合格するまで会わないって言われたら寂しくてどうにかなりそう)
毎週末、会えるのなら平日は一人でも乗り越えられそうだ。
「――はーちゃん、抱きたい」
僕の腰に手を回して、引き寄せてくる。海斗の瞳が、熱を帯びていた。
「え? でも勉強は……」
(僕は海ちゃんに抱かれるのは嬉しいけど……受験生なんだよ?)
僕が不安に思いながら問いかけると、海斗が首を横に振った。
「勉強もちゃんとするから。抱いていい?」
海斗が真剣な顔で尋ねてきた。
「わかった。成績が落ちたら、お預けだからね」
僕が言うと、海斗が少し頬を膨らませた。不機嫌そうに、僕を見つめてくる。拗ねている海斗が、可愛くて、ドキドキしてしまう。
「――落ちないし」
ムッとした顔で、僕から視線を逸らす。
「はーちゃんが抱かせてくれないほうが、成績が落ちると思う」
海斗が断言した。真剣な顔で、僕を見つめている。
「僕だって海ちゃんに抱かれたいよ」
嬉しそうに笑って、額にキスを落とした。
「じゃあ、成績関係なく、はーちゃんを抱かせてね。もちろん、成績は落とす気はないけど、たとえ落ちても、抱くから」
「ええ? そうなの?」
「そうだよ。はーちゃんを抱く悦びを知ったんだよ? 抱かないなんてあり得ない選択肢だよ」
ぎゅうっと海斗が僕を強く抱きしめてきた。
「わかった」
「ありがとう、はーちゃん」
海斗が鼻歌でも歌いそうなくらい上機嫌な笑顔を向けた。
(可愛いな)
こういうところは、まだまだ年下だなって思うけど、僕を抱くときの海斗はもうすっかり『オトコ』だ。
僕も海斗に抱かれる悦びを知ってしまった。抱かれないという選択肢は、できるなら選びたくない。
(絶対に、成績を落とさないでね、海ちゃん)
リビングで、海斗が荷物を整理している。大きなバッグに服を詰めて、持ってきた教科書や参考書をまとめていた。
(海ちゃんの夏休みが終わっちゃう)
僕はソファに座って、海斗の姿を見つめていた。
一ヶ月半が、すごく楽しくてあっという間に過ぎてしまった。明日には海斗は、自宅に戻ってしまうと思うと寂しかった。
「はーちゃん」
海斗が振り返った。荷物整理を終えて、僕の方を見ている。海斗がソファに座ってきて、僕の隣に腰を下ろした。
「寂しそうな顔してる」
海斗が囁いた。僕の頬に手を添えて、優しく撫でてくる。海斗の温もりが、頬から伝わってきた。
「寂しいよ。海ちゃんがいなくなるの、嫌だ」
僕が言うと、海斗が微笑んだ。嬉しそうに笑って、僕を抱き寄せてくれる。
寂しくて、ここを引き払って実家に帰ってしまおうかと一瞬だけ考えた。でも海斗がここから大学に通えるように、志望校を決めてくれたのに、僕が実家に帰ってしまったら意味がない。
半年だけ我慢すれば、春からは一緒に暮らせると思えば乗り越えられそうな気がする。
「俺も寂しい。はーちゃんと離れたくない」
僕の髪に顔を埋めて、深く息を吸っている。僕の匂いを確かめるように、深呼吸を繰り返すたびに、僕の身体が反応してしまう。
「はーちゃんと番になりたい」
海斗の本音が溢れる。顔を上げて、僕を見つめている。
(僕だって、海ちゃんと番になりたい)
「はーちゃんの首筋をちゃんと噛んで番になりたい」
僕の目を見つめて、想いを伝えてくる。
「僕も番は海ちゃんがいい」
僕が答えると、海斗の顔がパッと明るくなった。嬉しそうに笑って、僕を強く抱き締めてくる。
「次のヒートのときに、海ちゃんに連絡していい?」
僕が尋ねると、海斗が力強く頷いた。
「すぐに行くから!」
海斗が即答する。真剣な顔で、僕を見つめていた。
「ありがとう」
海斗にキスをした。優しく、唇を重ねる。海斗が、強く、離さないように抱き締めてきた。
(海ちゃんと番同士になれるなんて夢みたいだ)
嬉しい。
「帰りたくないな」
海斗が呟いた。僕の髪を撫でながら、寂しそうに言う。
僕だって海斗と離れたくない。この一ヶ月半がすごく楽しかったし、満たされていたから余計に寂しさが襲ってくる。
「半年後には一緒に暮らせるように、絶対に大学に合格してね」
僕がお願いすると、海斗が頷いた。
「絶対合格する」
海斗が力強く答えてくれた。合格したら、僕たちは春からずっと一緒にいられるのかと想像するだけで胸が温かくなる。
「それと……」
海斗が言葉を濁した。僕を見上げて、上目遣いで見つめてくる。その姿が、可愛くて、思わず微笑んでしまった。
「毎週末、はーちゃんのアパートに行ってもいい?」
海斗が甘えた声で尋ねてきた。
「いいよ」
海斗が嬉しそうに笑った。顔を輝かせて、子どものように喜んでいる。
(合格するまで会わないって言われたら寂しくてどうにかなりそう)
毎週末、会えるのなら平日は一人でも乗り越えられそうだ。
「――はーちゃん、抱きたい」
僕の腰に手を回して、引き寄せてくる。海斗の瞳が、熱を帯びていた。
「え? でも勉強は……」
(僕は海ちゃんに抱かれるのは嬉しいけど……受験生なんだよ?)
僕が不安に思いながら問いかけると、海斗が首を横に振った。
「勉強もちゃんとするから。抱いていい?」
海斗が真剣な顔で尋ねてきた。
「わかった。成績が落ちたら、お預けだからね」
僕が言うと、海斗が少し頬を膨らませた。不機嫌そうに、僕を見つめてくる。拗ねている海斗が、可愛くて、ドキドキしてしまう。
「――落ちないし」
ムッとした顔で、僕から視線を逸らす。
「はーちゃんが抱かせてくれないほうが、成績が落ちると思う」
海斗が断言した。真剣な顔で、僕を見つめている。
「僕だって海ちゃんに抱かれたいよ」
嬉しそうに笑って、額にキスを落とした。
「じゃあ、成績関係なく、はーちゃんを抱かせてね。もちろん、成績は落とす気はないけど、たとえ落ちても、抱くから」
「ええ? そうなの?」
「そうだよ。はーちゃんを抱く悦びを知ったんだよ? 抱かないなんてあり得ない選択肢だよ」
ぎゅうっと海斗が僕を強く抱きしめてきた。
「わかった」
「ありがとう、はーちゃん」
海斗が鼻歌でも歌いそうなくらい上機嫌な笑顔を向けた。
(可愛いな)
こういうところは、まだまだ年下だなって思うけど、僕を抱くときの海斗はもうすっかり『オトコ』だ。
僕も海斗に抱かれる悦びを知ってしまった。抱かれないという選択肢は、できるなら選びたくない。
(絶対に、成績を落とさないでね、海ちゃん)
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