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第一章:言えない想い
カウンセリング
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午前九時二十五分、病院のドアを開けると電気が煌々とついているのに待合室には誰もいなくて、不思議な静けさに包まれていた。いつもなら朝一から待合室は人で混んでいて、椅子に座れないほど患者が溢れているのに、今日は誰もいなかった。受付にも人影がなくて、シーンと静まり返った空間が広がっている。
「おはようございます」
恐る恐る声をかけると、診察室のほうからガンッという物に何かが当たる鈍い音がした。心臓がドキリと跳ねて、何が起きたのかと不安になった。
「結城さん、おはようございます!」
奥から受付へと三浦先生が出てきてくれて、いつもの優しい笑顔で僕を迎えてくれた。三浦先生は、白衣姿じゃなくて白いワイシャツに黒のスラックス姿だった。急いで受付に来てくれたのか呼吸が荒くて頬が紅潮していた。少しはだけたワイシャツの襟元からは鎖骨が覗いていて、そこに赤い痕が見えた。
「先生、奥ですごい音がしたんですけど……大丈夫でしたか?」
心配になって尋ねると、三浦先生は少し慌てたような表情をして笑った。
「平気です! 少しくらい痛い思いをしたほうがいい奴なんで」
三浦先生の慌てようと首筋のキスマークを見て、診察室の奥で誰かと親密な行為をしていたのだと理解して、僕まで顔が赤くなってしまった。
「結城さん、体調はいかがですか?」
三浦先生が優しく尋ねてくれた。
「先生が処方してくれた吐き気止めのおかげで、少し楽になりました。ただ薬がきれると、つらいです」
カバンから診察券を取り出して受付に差し出すが、三浦先生は笑顔で首を振って診察券を受け取らなかった。
「僕が個人的に呼び出したので、今日はお代はいらないですよ」
「え……でも」
戸惑って言葉を探していると、三浦先生が穏やかに微笑んだ。
「友人の家に遊びにきた……とでも思ってください。大病院で精神科医として勤務している友人を呼んでありますから、安心して話してください。僕は別室で待っていますから」
三浦先生が受付から出てくると、診察室へと案内してくれた。廊下を歩きながら三浦先生の背中を見つめて、こんなに親切にしてもらっていいのだろうかと申し訳ない気持ちになる。
診察室の扉が開くと、いつも三浦先生が座っている机のところに高身長の白衣を着た男性が座っていて、お腹をさすりながらこちらに視線を向けた。すごい威圧感があって、海斗が不機嫌な時に感じるような圧が肌にピリピリと感じられた。ザ・アルファという雰囲気を纏う男性に、足がすくんで立ち止まってしまった。
「神宮寺、ご挨拶!」
三浦先生が少し強い口調で言った。神宮寺先生が立ち上がった。
「初めまして、精神科医の神宮寺です」
低音の心地よい声が診察室に響いた。慌てて頭を下げて、緊張で声が震えた。
「結城遥です。今日はよろしくお願いします」
緊張して声が震えていて、神宮寺先生の顔をまともに見られなかった。
「じゃあ、任せたよ、神宮寺」
三浦先生が神宮寺先生を睨みつけたあとに、ドアを閉めて出ていった。診察室に神宮寺先生と二人きりになって、緊張が増す。
「結城さん、お座りください」
神宮寺先生が机の前にある椅子を指して言ってくれた。椅子に座ると、目の前には神宮寺先生が座っていてまっすぐに僕を見つめている。
「先生、お腹……痛いですか?」
神宮寺先生がさっきからお腹をさすっているのが気になって尋ねた。
「大丈夫です。蹴られただけなんで」
神宮寺先生はそっけなく答えると、足を組んで僕を見つめてきた。さっき受付に入ってすぐに聞こえてきたあの痛そうな物音は、三浦先生が神宮寺先生を蹴ったということなのだろうと理解した。
二人の関係性がどういうものなのかちょっと気になったが、聞くのは失礼な気がして口を閉じた。
「首筋の噛み跡があるので、番がいるようですね。三浦先生からは妊娠について悩んでいるようだと聞いていますが――」
神宮寺先生が僕の首元を見て言った。思わずお腹に手を当てた。
「悩むっていうか……相手が高校生なんです」
正直に打ち明けると、神宮寺先生が目を見開いて驚いた表情になった。
「……っ」
「それは番以外の子を身籠ったということですか?」
神宮寺先生の声が低くなった。慌てて首を横に振って、誤解を解く。
「違います。そもそも番った相手が高校生なんです」
「――そうですか」
ペンを取ってメモ帳に何か書き始めた。最初は驚いた表情をしていたがすぐに冷静な表情に戻って、僕の話をじっくりと聞いてくれた。
海斗のこと、年の差のこと、妊娠がわかった時の気持ち、海斗の負担になりたくない気持ち、嬉しい気持ちもあること、つわりで苦しいこと、仕事との両立が辛いこと、海斗に言えない罪悪感を全部話した。神宮寺先生は否定もせず肯定もせず押し付けがましい持論を語るわけでもなく、静かに相槌を打ってくれていた。心のモヤモヤが晴れていくような気がして、胸がすっきりしていった。
気がつけばあっという間に二時間が過ぎていて、窓の外の光が少し高くなっていた。
「すみません。僕ばかり一方的に――」
ハッと気づいて謝ると、神宮寺先生が小さく首を横に振った。
「ここは結城さんの気持ちを話す場所ですから、気兼ねなく」
神宮寺先生の優しい声に、胸が温かくなった。
「それと言いにくいことなんですが――僕、その……記憶が飛んじゃうんです」
恥ずかしくて顔が熱くなったが、気になっていたことだから聞いておきたかった。
「記憶とは? 日常の生活に支障をきたすほどの喪失ですか?」
神宮寺先生が真剣な表情で尋ねてきた。慌てて首を横に振って、顔が熱くなった。
「いえっ! その……番とそういう……イチャイチャしてるときに――まるで酒に酔って記憶を飛ばすみたいに」
声が小さくなって、顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。神宮寺先生は少し驚いたような表情をした。すぐに優しく微笑んだ。
「ああ、そういうことですか。オメガにはよくあることですよ。結城さんだけじゃないです。運命の番同士だったり、互いの身体の相性がいいと本能のままに相手を求めてしまうらしいです。不安であれば、行為の前に軽い抑制剤を飲むことをお勧めします。妊娠中にも服用できるのがありますから、お出ししますね」
神宮寺先生の言葉に、ホッと安心した。自分だけがおかしいわけじゃないと知って、肩の荷が下りた気がした。
「ありがとうございます。それと妊娠中って……」
言いにくくて言葉を濁すと、神宮寺先生が察してくれた。
「していいですよ。あまり激しい行為はおすすめしてませんが」
神宮寺先生がパソコンの画面を開いて、抑制剤の処方箋を書いて出してくれた。プリンターから出てきた紙を受け取って、財布にしまった。
最初に対面した時はアルファの威圧感で足がすくんでしまったが、静かで穏やかな話し方で僕も安心して不安を吐き出せていた。
「ちょっと待っててください」
神宮寺先生が立ち上がると診察室を出ていき、すぐに三浦先生を連れて戻ってきた。
「結城さん、表情が明るくなってる! 顔色もいいみたい。よかった!」
三浦先生が嬉しそうに微笑んで診察室に入ってきた。僕の顔を覗き込んで、目を細めている。
「そんなに違いますか?」
僕は頬に手を当てて、自分の顔を確認しようとした。鏡がないから確認できないが、気持ちは確かに軽くなっていた。
「全然違いますよ。つらくなったら、いつでも連絡ください。土曜日であれば、いつでもこいつ呼び出しますから」
三浦先生が神宮寺先生の背中を叩いた。神宮寺先生が少し痛そうな顔をした。
「――は?」
神宮寺先生が不機嫌そうに呟いた。三浦先生を睨んだ。
「あ?」
三浦先生がさらに不機嫌そうな表情で睨み返した。
「いえ、なんでも」
神宮寺先生が視線を逸らして、諦めたように小さくため息をついた。三浦先生と神宮寺先生のやり取りを見て、思わず苦笑してしまった。二人の関係性がよくわからないが、どこか微笑ましくて温かい気持ちになった。
僕は二人にお礼を言って診察室を出て、病院の外に出た。空を見上げると、雲一つない青空が広がっていて、太陽の光が眩しかった。
(お薬を受け取ったら、買い物に行こう)
最近、つわりが酷くて家で大したものは食べていなかったせいか、冷蔵庫の中がからっぽだった。海斗が来る前に、冷蔵庫に食材を入れておきたい。
海斗と一緒に、夕飯に何を食べようかと考えると自然と足取りが軽くなっていた。
「おはようございます」
恐る恐る声をかけると、診察室のほうからガンッという物に何かが当たる鈍い音がした。心臓がドキリと跳ねて、何が起きたのかと不安になった。
「結城さん、おはようございます!」
奥から受付へと三浦先生が出てきてくれて、いつもの優しい笑顔で僕を迎えてくれた。三浦先生は、白衣姿じゃなくて白いワイシャツに黒のスラックス姿だった。急いで受付に来てくれたのか呼吸が荒くて頬が紅潮していた。少しはだけたワイシャツの襟元からは鎖骨が覗いていて、そこに赤い痕が見えた。
「先生、奥ですごい音がしたんですけど……大丈夫でしたか?」
心配になって尋ねると、三浦先生は少し慌てたような表情をして笑った。
「平気です! 少しくらい痛い思いをしたほうがいい奴なんで」
三浦先生の慌てようと首筋のキスマークを見て、診察室の奥で誰かと親密な行為をしていたのだと理解して、僕まで顔が赤くなってしまった。
「結城さん、体調はいかがですか?」
三浦先生が優しく尋ねてくれた。
「先生が処方してくれた吐き気止めのおかげで、少し楽になりました。ただ薬がきれると、つらいです」
カバンから診察券を取り出して受付に差し出すが、三浦先生は笑顔で首を振って診察券を受け取らなかった。
「僕が個人的に呼び出したので、今日はお代はいらないですよ」
「え……でも」
戸惑って言葉を探していると、三浦先生が穏やかに微笑んだ。
「友人の家に遊びにきた……とでも思ってください。大病院で精神科医として勤務している友人を呼んでありますから、安心して話してください。僕は別室で待っていますから」
三浦先生が受付から出てくると、診察室へと案内してくれた。廊下を歩きながら三浦先生の背中を見つめて、こんなに親切にしてもらっていいのだろうかと申し訳ない気持ちになる。
診察室の扉が開くと、いつも三浦先生が座っている机のところに高身長の白衣を着た男性が座っていて、お腹をさすりながらこちらに視線を向けた。すごい威圧感があって、海斗が不機嫌な時に感じるような圧が肌にピリピリと感じられた。ザ・アルファという雰囲気を纏う男性に、足がすくんで立ち止まってしまった。
「神宮寺、ご挨拶!」
三浦先生が少し強い口調で言った。神宮寺先生が立ち上がった。
「初めまして、精神科医の神宮寺です」
低音の心地よい声が診察室に響いた。慌てて頭を下げて、緊張で声が震えた。
「結城遥です。今日はよろしくお願いします」
緊張して声が震えていて、神宮寺先生の顔をまともに見られなかった。
「じゃあ、任せたよ、神宮寺」
三浦先生が神宮寺先生を睨みつけたあとに、ドアを閉めて出ていった。診察室に神宮寺先生と二人きりになって、緊張が増す。
「結城さん、お座りください」
神宮寺先生が机の前にある椅子を指して言ってくれた。椅子に座ると、目の前には神宮寺先生が座っていてまっすぐに僕を見つめている。
「先生、お腹……痛いですか?」
神宮寺先生がさっきからお腹をさすっているのが気になって尋ねた。
「大丈夫です。蹴られただけなんで」
神宮寺先生はそっけなく答えると、足を組んで僕を見つめてきた。さっき受付に入ってすぐに聞こえてきたあの痛そうな物音は、三浦先生が神宮寺先生を蹴ったということなのだろうと理解した。
二人の関係性がどういうものなのかちょっと気になったが、聞くのは失礼な気がして口を閉じた。
「首筋の噛み跡があるので、番がいるようですね。三浦先生からは妊娠について悩んでいるようだと聞いていますが――」
神宮寺先生が僕の首元を見て言った。思わずお腹に手を当てた。
「悩むっていうか……相手が高校生なんです」
正直に打ち明けると、神宮寺先生が目を見開いて驚いた表情になった。
「……っ」
「それは番以外の子を身籠ったということですか?」
神宮寺先生の声が低くなった。慌てて首を横に振って、誤解を解く。
「違います。そもそも番った相手が高校生なんです」
「――そうですか」
ペンを取ってメモ帳に何か書き始めた。最初は驚いた表情をしていたがすぐに冷静な表情に戻って、僕の話をじっくりと聞いてくれた。
海斗のこと、年の差のこと、妊娠がわかった時の気持ち、海斗の負担になりたくない気持ち、嬉しい気持ちもあること、つわりで苦しいこと、仕事との両立が辛いこと、海斗に言えない罪悪感を全部話した。神宮寺先生は否定もせず肯定もせず押し付けがましい持論を語るわけでもなく、静かに相槌を打ってくれていた。心のモヤモヤが晴れていくような気がして、胸がすっきりしていった。
気がつけばあっという間に二時間が過ぎていて、窓の外の光が少し高くなっていた。
「すみません。僕ばかり一方的に――」
ハッと気づいて謝ると、神宮寺先生が小さく首を横に振った。
「ここは結城さんの気持ちを話す場所ですから、気兼ねなく」
神宮寺先生の優しい声に、胸が温かくなった。
「それと言いにくいことなんですが――僕、その……記憶が飛んじゃうんです」
恥ずかしくて顔が熱くなったが、気になっていたことだから聞いておきたかった。
「記憶とは? 日常の生活に支障をきたすほどの喪失ですか?」
神宮寺先生が真剣な表情で尋ねてきた。慌てて首を横に振って、顔が熱くなった。
「いえっ! その……番とそういう……イチャイチャしてるときに――まるで酒に酔って記憶を飛ばすみたいに」
声が小さくなって、顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。神宮寺先生は少し驚いたような表情をした。すぐに優しく微笑んだ。
「ああ、そういうことですか。オメガにはよくあることですよ。結城さんだけじゃないです。運命の番同士だったり、互いの身体の相性がいいと本能のままに相手を求めてしまうらしいです。不安であれば、行為の前に軽い抑制剤を飲むことをお勧めします。妊娠中にも服用できるのがありますから、お出ししますね」
神宮寺先生の言葉に、ホッと安心した。自分だけがおかしいわけじゃないと知って、肩の荷が下りた気がした。
「ありがとうございます。それと妊娠中って……」
言いにくくて言葉を濁すと、神宮寺先生が察してくれた。
「していいですよ。あまり激しい行為はおすすめしてませんが」
神宮寺先生がパソコンの画面を開いて、抑制剤の処方箋を書いて出してくれた。プリンターから出てきた紙を受け取って、財布にしまった。
最初に対面した時はアルファの威圧感で足がすくんでしまったが、静かで穏やかな話し方で僕も安心して不安を吐き出せていた。
「ちょっと待っててください」
神宮寺先生が立ち上がると診察室を出ていき、すぐに三浦先生を連れて戻ってきた。
「結城さん、表情が明るくなってる! 顔色もいいみたい。よかった!」
三浦先生が嬉しそうに微笑んで診察室に入ってきた。僕の顔を覗き込んで、目を細めている。
「そんなに違いますか?」
僕は頬に手を当てて、自分の顔を確認しようとした。鏡がないから確認できないが、気持ちは確かに軽くなっていた。
「全然違いますよ。つらくなったら、いつでも連絡ください。土曜日であれば、いつでもこいつ呼び出しますから」
三浦先生が神宮寺先生の背中を叩いた。神宮寺先生が少し痛そうな顔をした。
「――は?」
神宮寺先生が不機嫌そうに呟いた。三浦先生を睨んだ。
「あ?」
三浦先生がさらに不機嫌そうな表情で睨み返した。
「いえ、なんでも」
神宮寺先生が視線を逸らして、諦めたように小さくため息をついた。三浦先生と神宮寺先生のやり取りを見て、思わず苦笑してしまった。二人の関係性がよくわからないが、どこか微笑ましくて温かい気持ちになった。
僕は二人にお礼を言って診察室を出て、病院の外に出た。空を見上げると、雲一つない青空が広がっていて、太陽の光が眩しかった。
(お薬を受け取ったら、買い物に行こう)
最近、つわりが酷くて家で大したものは食べていなかったせいか、冷蔵庫の中がからっぽだった。海斗が来る前に、冷蔵庫に食材を入れておきたい。
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