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ぐちゅぐちゅ、と水音とお互いの肌がぶつかる音が室内に響いた。

「ん……んっ、ん……あっ。ああ……イッちゃ、う」
「イッていいよ、ウイル」

 アレクの腰の動きが速くなる。

 バックから激しく打ち付けられて、俺はあっという間にイッてしまった。震えながら、全身の力が抜けていき、ばたんとベッドに倒れ込んだ。

 すごい……。

 昨日の夜に身体を重ねるようになってからの、アレクの求め方が激しすぎる。朝も夜も……。

 俺はうつ伏せのまま、横になったアレクを見つめた。

「なあ、俺……」
「ん? どうした、ウイル? 足りない?」

「ちがっ……! 日中、何かできることはないかな?って」
「できること?」

「みんな働いてるだろ? 俺も、何か仕事をしたい」
「ウイルは何もしなくていい」

「でも……」
 何か……していたいんだ。

 部屋でじっとしているのは、つまらない。フィアジルが会話の相手になってくれるけど……外で刺激を受けてない俺の話には限界があって……。会話が続かない。

 かといって、俺の記憶に残っている前世の話は出来ないし。

 俺に何かできることはないのだろうか?

「どうして急に、そんなことを言い出すんだ?」

「昼間、ずっとこの部屋で待っているのが……悪い気がするんだ。窓を見れば、みんな仕事を抱えて、動いているのが見える。じゃあ、俺は?って思っちゃうんだ。俺の記憶にある世界では……、働かざる者、食うべからずっていうことわざがあって……働くことが当たり前だったから」

「ウイルも働いてたのか?」

「うん。毎日、仕事をしてた。だからかな……じっとしているのが落ち着かないんだ。俺に何かできることはないのかな?って」

「……そうだなあ。妻となる女性は、よく刺繍をしているが……ウイルもやってみるか?」

「ああ……うん。上手くできるかわからないけど……やってみたい」

「そうか。なら教えてくれそうな女に声をかけておく」
「ありがとう」

 俺はスッと近づくと、アレクの腕に絡み付いた。

「フィアジルはこれからも警護としてつけておくが……いいよな?」
「え? フィアジルって警護だったの?」

「ああ。そうだが……?」
 俺は「なんでもない」と笑った。

 てっきり一人で過ごす俺のために、話し相手として傍にいるように話してくれたんだと思ってた。

 警護って……。ずっとアレクの寝室にいるんだから、必要ないのに。

「ありがとう、アレク」
 チュッと二の腕に、俺はキスをした。

「もう一回、シテいい?」
「え? ああ……うん」

 アレクがフッと笑うと、俺の前髪をかき上げて唇にキスをしてきた。舌を絡め合わせながら、アレクの手は俺の突起に移動した。
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