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第16話:奇跡の翌朝、そして最強のしもべ(ドクター)誕生
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「……食った食った。生き返ったよ」
深夜の雑居ビル二階。整体院『コガネ』のスタッフルーム(兼、私の隠れ家)に、満足げなため息が響いた。 私の目の前には、コンビニ弁当の空き容器が三つと、カップ麺の空き容器が二つ積み上げられている。
「……あんた、その小さい体のどこにそんなに入るのよ」
リオが呆れた顔で、食後のアイスコーヒーをすすっている。
「魔力欠乏はカロリーで補う。これ、常識だよ」
私は膨れた腹をさすった。異世界じゃ魔力回復ポーションなんて便利なものがあったが、現代日本じゃジャンクフードがその代わりだ。添加物が五臓六腑に染み渡るねぇ。
「ひぃぃ……よ、よかったぁ……。社長が無事で、妹さんも治って、本当によかったぁ……」
善さんが、さっきからティッシュ箱を抱えて泣きっぱなしだ。あんた、今日一日留守番してただけだろうに。
病院からの帰り道は、ちょっとした騒ぎだった。 あの後、すぐに病室を追いかけてきた鏡が、廊下で土下座せんばかりの勢いで私に感謝を述べ始めたのだ。夜中の病院で、エリート医師が中学生に平伏す姿は、警備員に見られたら完全に事案だっただろう。
私は「礼は仕事で返しな」とだけ言い捨てて、リオに担がれてタクシーに乗り込んだ。 去り際に見た鏡の顔は、憑き物が落ちたように晴れやかで――そして、狂信的な光を宿していたのが、少し気になったが。
***
翌朝。 整体院『コガネ』は、いつも通りの営業を開始した。
だが、一つだけ「いつも通り」ではない光景があった。
「いらっしゃいませ。予約の方ですね。手指の消毒と検温をお願いします」
受付に立っているのは、リオだけではない。 白衣をパリッと着こなし、銀縁メガネをかけた長身の男――鏡恭介が、受付カウンターの横に仁王立ちしていた。
「……えっと、今日は先生もいらっしゃるんですね?」
常連のマダムが、少し驚いたように尋ねる。
「ええ。本日は顧問医師として、皆様の健康状態をチェックさせていただきます。さあ、どうぞ」
鏡の態度は、以前のような冷たさや、あら探しをするような険しさとは打って変わっていた。 丁寧だが、有無を言わせぬ威圧感。そして、この店に対する絶対的な「肯定」のオーラ。
「次の方、どうぞー」
善さんが客を呼び入れる。 客がベッドに横たわると、私はいつものように隠れ場所から魔法をかける。
(はいはい、五十肩だね。――【関節潤滑(ジョイント・オイル)】、――【炎症鎮静(カーム・ダウン)】)
「――おおっ! 上がる! 腕が上がるぞ!」
客のおっさんが感動の声を上げる。 いつもなら、ここで善さんが適当なセールストークをして終わりなのだが、今日は違った。
スッと、鏡がベッドサイドに歩み寄った。
「……素晴らしい。僧帽筋から三角筋にかけての異常な筋緊張が、完璧に消失しています」
鏡が客の肩を触診しながら、医学用語を並べ立てる。
「板東先生の施術により、滞っていた血流が一気に改善し、神経への圧迫が取り除かれたのでしょう。これは現代医学の常識を超えた、まさに『神技』と呼ぶべきアプローチです」
K大学病院の現役外科医による、大真面目な解説。 その効果は絶大だった。
「そ、そうなんですか先生! やっぱり板東先生はすごいんだ!」 「大学病院の先生がお墨付きをくれるなんて、本物ね!」
客たちの信頼度が、目に見えて爆上がりしていく。
その後も、鏡は獅子奮迅の働きを見せた。 予約の電話対応では、医学的な知識を交えて客の不安を取り除き、クレーマー気質の客が来れば、その権威で黙らせる。 善さんの施術(マッサージ)に対しても、以前のようなダメ出しではなく、「板東先生の『気』の流れを阻害しないためには、ここをこう押した方が……」と、オカルトと医学を融合させた謎のアドバイスを真剣にし始めた。
(……あいつ、何かに目覚めたんじゃないかい?)
私は隙間からその様子を覗き見ながら、少し引いていた。 妹が助かったことで、私に対する信仰心が限界突破してしまったらしい。科学の子が、カルトの狂信者にジョブチェンジしてしまった瞬間だ。
昼休み。 客が途切れたタイミングで、鏡が私の隠れ家にやってきた。
「……オーナー。午前中の診療、お疲れ様でした」
鏡が最敬礼する。
「ああ。ご苦労さん。精が出るねえ」
「いえ。私の命、そしてサヤカの命は、貴方様に救われたものです。この身が朽ち果てるまで、貴方様の覇業(金儲け)にお仕えする所存です」
目が怖いよ、目が。
「……で、病院の方は大丈夫なのかい? 妹さんのこと」
私が尋ねると、鏡はニヤリと笑った。あの鉄仮面が、初めて見せた人間臭い、悪だくみの笑みだった。
「抜かりはありません。サヤカの回復については、『海外から取り寄せた未承認の試験薬が、奇跡的に適合した』という報告書をでっち上げました。データも改ざん済みです。誰も疑いませんよ、私が書いた報告書ですから」
「……あんた、本当に悪魔に魂を売ったね」
「ええ。喜んで」
鏡は清々しい顔で言った。 恐ろしい男だ。味方につけて本当に良かった。
「それと、オーナー。提案があります」
「なんだい?」
「現在の料金設定ですが、安すぎます」
鏡がキッパリと言った。
「一回五万円? 馬鹿げている。貴方様の奇跡の御業に、そんなはした金。最低でも十万、いや、難病治療なら数百万は取るべきです」
「……お、おう」
まさか、この銭ゲバの私が、料金設定でダメ出しを食らうとは思わなかった。
「私の『権威』を最大限に利用してください。私が紹介状を書き、富裕層専門の特別外来を設けましょう。完全会員制にして、入会金だけで一千万取るのもいい」
鏡の口から、次々とえげつない金儲けのプランが飛び出してくる。 どうやら彼の中のリミッターが外れてしまったらしい。妹を救うためなら手段を選ばない男が、そのタガが外れて「私のために」動き出したら、こうなるのか。
(……こりゃあ、とんでもない化け物を飼いならしちまったかもしれないねぇ)
私は空き缶の中の札束を見つめ、武者震いした。 リオの武力、善さんの癒やし(演技)、そして鏡の知略と権威。 駒は完璧に揃った。
「いいだろう、鏡。そのプラン、採用だ。株式会社『コガネ』、第二段階(フェーズ・ツー)に移行するよ!」
私は高らかに宣言した。 目指すは、日本の、いや世界の富裕層だ。彼らの財布の紐を、私の魔法と、最強のしもべたちで、こじ開けてやる!
深夜の雑居ビル二階。整体院『コガネ』のスタッフルーム(兼、私の隠れ家)に、満足げなため息が響いた。 私の目の前には、コンビニ弁当の空き容器が三つと、カップ麺の空き容器が二つ積み上げられている。
「……あんた、その小さい体のどこにそんなに入るのよ」
リオが呆れた顔で、食後のアイスコーヒーをすすっている。
「魔力欠乏はカロリーで補う。これ、常識だよ」
私は膨れた腹をさすった。異世界じゃ魔力回復ポーションなんて便利なものがあったが、現代日本じゃジャンクフードがその代わりだ。添加物が五臓六腑に染み渡るねぇ。
「ひぃぃ……よ、よかったぁ……。社長が無事で、妹さんも治って、本当によかったぁ……」
善さんが、さっきからティッシュ箱を抱えて泣きっぱなしだ。あんた、今日一日留守番してただけだろうに。
病院からの帰り道は、ちょっとした騒ぎだった。 あの後、すぐに病室を追いかけてきた鏡が、廊下で土下座せんばかりの勢いで私に感謝を述べ始めたのだ。夜中の病院で、エリート医師が中学生に平伏す姿は、警備員に見られたら完全に事案だっただろう。
私は「礼は仕事で返しな」とだけ言い捨てて、リオに担がれてタクシーに乗り込んだ。 去り際に見た鏡の顔は、憑き物が落ちたように晴れやかで――そして、狂信的な光を宿していたのが、少し気になったが。
***
翌朝。 整体院『コガネ』は、いつも通りの営業を開始した。
だが、一つだけ「いつも通り」ではない光景があった。
「いらっしゃいませ。予約の方ですね。手指の消毒と検温をお願いします」
受付に立っているのは、リオだけではない。 白衣をパリッと着こなし、銀縁メガネをかけた長身の男――鏡恭介が、受付カウンターの横に仁王立ちしていた。
「……えっと、今日は先生もいらっしゃるんですね?」
常連のマダムが、少し驚いたように尋ねる。
「ええ。本日は顧問医師として、皆様の健康状態をチェックさせていただきます。さあ、どうぞ」
鏡の態度は、以前のような冷たさや、あら探しをするような険しさとは打って変わっていた。 丁寧だが、有無を言わせぬ威圧感。そして、この店に対する絶対的な「肯定」のオーラ。
「次の方、どうぞー」
善さんが客を呼び入れる。 客がベッドに横たわると、私はいつものように隠れ場所から魔法をかける。
(はいはい、五十肩だね。――【関節潤滑(ジョイント・オイル)】、――【炎症鎮静(カーム・ダウン)】)
「――おおっ! 上がる! 腕が上がるぞ!」
客のおっさんが感動の声を上げる。 いつもなら、ここで善さんが適当なセールストークをして終わりなのだが、今日は違った。
スッと、鏡がベッドサイドに歩み寄った。
「……素晴らしい。僧帽筋から三角筋にかけての異常な筋緊張が、完璧に消失しています」
鏡が客の肩を触診しながら、医学用語を並べ立てる。
「板東先生の施術により、滞っていた血流が一気に改善し、神経への圧迫が取り除かれたのでしょう。これは現代医学の常識を超えた、まさに『神技』と呼ぶべきアプローチです」
K大学病院の現役外科医による、大真面目な解説。 その効果は絶大だった。
「そ、そうなんですか先生! やっぱり板東先生はすごいんだ!」 「大学病院の先生がお墨付きをくれるなんて、本物ね!」
客たちの信頼度が、目に見えて爆上がりしていく。
その後も、鏡は獅子奮迅の働きを見せた。 予約の電話対応では、医学的な知識を交えて客の不安を取り除き、クレーマー気質の客が来れば、その権威で黙らせる。 善さんの施術(マッサージ)に対しても、以前のようなダメ出しではなく、「板東先生の『気』の流れを阻害しないためには、ここをこう押した方が……」と、オカルトと医学を融合させた謎のアドバイスを真剣にし始めた。
(……あいつ、何かに目覚めたんじゃないかい?)
私は隙間からその様子を覗き見ながら、少し引いていた。 妹が助かったことで、私に対する信仰心が限界突破してしまったらしい。科学の子が、カルトの狂信者にジョブチェンジしてしまった瞬間だ。
昼休み。 客が途切れたタイミングで、鏡が私の隠れ家にやってきた。
「……オーナー。午前中の診療、お疲れ様でした」
鏡が最敬礼する。
「ああ。ご苦労さん。精が出るねえ」
「いえ。私の命、そしてサヤカの命は、貴方様に救われたものです。この身が朽ち果てるまで、貴方様の覇業(金儲け)にお仕えする所存です」
目が怖いよ、目が。
「……で、病院の方は大丈夫なのかい? 妹さんのこと」
私が尋ねると、鏡はニヤリと笑った。あの鉄仮面が、初めて見せた人間臭い、悪だくみの笑みだった。
「抜かりはありません。サヤカの回復については、『海外から取り寄せた未承認の試験薬が、奇跡的に適合した』という報告書をでっち上げました。データも改ざん済みです。誰も疑いませんよ、私が書いた報告書ですから」
「……あんた、本当に悪魔に魂を売ったね」
「ええ。喜んで」
鏡は清々しい顔で言った。 恐ろしい男だ。味方につけて本当に良かった。
「それと、オーナー。提案があります」
「なんだい?」
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「一回五万円? 馬鹿げている。貴方様の奇跡の御業に、そんなはした金。最低でも十万、いや、難病治療なら数百万は取るべきです」
「……お、おう」
まさか、この銭ゲバの私が、料金設定でダメ出しを食らうとは思わなかった。
「私の『権威』を最大限に利用してください。私が紹介状を書き、富裕層専門の特別外来を設けましょう。完全会員制にして、入会金だけで一千万取るのもいい」
鏡の口から、次々とえげつない金儲けのプランが飛び出してくる。 どうやら彼の中のリミッターが外れてしまったらしい。妹を救うためなら手段を選ばない男が、そのタガが外れて「私のために」動き出したら、こうなるのか。
(……こりゃあ、とんでもない化け物を飼いならしちまったかもしれないねぇ)
私は空き缶の中の札束を見つめ、武者震いした。 リオの武力、善さんの癒やし(演技)、そして鏡の知略と権威。 駒は完璧に揃った。
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