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第18話:要塞屋敷と、日本のドン
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「……ひぃぃ……帰りたいぃぃ……」
夜の都内を走る黒塗りの高級ハイヤーの中。後部座席の真ん中で、善さんが小さくなって震えている。 両脇を私とリオに挟まれ、逃げ場はない。
「シャキッとしなさいよ、善さん。これからあんたは『伝説のゴッドハンド』を演じきるんだ。失敗したら、あんたの借金、全部私が買い取って利息トイチで請求するからね」
私が脅すと、善さんは「ひでぶっ!?」と奇妙な声を上げて白目を剥いた。
「……それにしても、良い車ね。乗り心地が違うわ」
リオは革張りのシートを撫でながら、リラックスした様子だ。さすが元裏社会の人間、肝が据わっている。
助手席には、今日の作戦参謀である鏡が座っている。彼はタブレット端末を見ながら、冷静に状況を説明した。
「……目的地に到着します。これより先は、五条氏の私有地です。不用意な発言は慎んでください。彼らの警備体制は、そこらの警察署よりも厳重です」
車が、巨大な門の前で停車した。 高さ五メートルはある鉄の門扉。その両脇には、監視カメラがハリネズミのように設置され、門番小屋には屈強な男たちが二人、鋭い目でこちらを監視している。
「……やれやれ。異世界の要塞都市より物々しいねぇ」
私が窓の外を見て呟くと、門が開いた。車はゆっくりと敷地内へと入っていく。 広大な日本庭園。手入れが行き届いているが、どこか冷たい印象を受ける。闇に紛れて、ドーベルマンの低い唸り声が聞こえる。
玄関ポーチに到着すると、執事風の老人が出迎えた。
「お待ちしておりました、鏡先生。そして、板東様御一行ですね」
執事の案内で、私たちは屋敷の中へと足を踏み入れた。 玄関ホールだけで、私の雑居ビルの店舗がすっぽり入りそうな広さだ。床は大理石、天井にはシャンデリア。壁には見たこともないような高そうな絵画が飾られている。
(……フン。金持ってるねぇ。こりゃあ、毟り甲斐がありそうだ)
私の銭ゲバセンサーがビンビンに反応する。
「これより先は、ボディチェックを受けていただきます」
執事が立ち止まり、屈強なガードマンたちが数人現れた。
「……チッ。面倒だな」
リオが不機嫌そうに舌打ちする。彼女のポケットには、護身用のメリケンサックやら何やらが入っているのだ。
「ご協力ください。五条先生の安全のためです」
鏡がリオを制し、自ら進んで金属探知機のゲートをくぐった。
私たちは一人ずつチェックを受ける。 善さんはガチガチに緊張してゲートに引っかかり(ベルトのバックルだった)、慌てふためく。 リオは不機嫌な顔でポケットの中身をトレーに出す。メリケンサックが出てきた瞬間、ガードマンたちの顔色がさっと変わったが、鏡が「治療に必要な器具です」と平然と嘘をついて通した。
そして、私の番。
「……お嬢ちゃん、ちょっといいかな?」
ガードマンの一人が、私のジャージのポケットを調べようと手を伸ばした。
「触るんじゃないよ、若造。セクハラで訴えるよ」
私が睨みつけると、ガードマンは怯んだ。 そこへ、鏡が割って入る。
「彼女は板東先生の娘さんであり、助手です。幼い頃から英才教育を受けており、彼女にしか見えない『気』の流れを読むために同行させています。何か問題でも?」
「む……、娘さんで、助手……ですか?」
ガードマンが訝しげに私と善さんを見比べる。 45歳と14歳。親子としては極めて自然な年齢差だ。顔は似ていないが、「母親似なんです」と言えば通じるだろう。 それに「気」とか言われると、素人は口出ししにくい。鏡のナイスフォローだ。
「……分かりました。どうぞ」
私は「ただの中学生」改め「怪しい整体師の娘」として、ノーチェックで通過した。
長い廊下を歩き、屋敷の奥へ。 やがて、重厚な扉の前で執事が立ち止まった。
「……ご主人様がお待ちです。どうぞ」
扉が開く。 そこは、病室だった。いや、病室と呼ぶにはあまりにも豪華すぎる、巨大な寝室だ。
部屋の中央に、キングサイズのベッドが置かれ、その周りを最新鋭の医療機器が取り囲んでいる。人工呼吸器の音、心電図モニターの電子音。病院のICUをそのまま持ってきたような光景だ。
そして、ベッドの上に、その男はいた。
五条龍之介。 痩せ細り、顔色は土気色。体には無数の管が繋がれ、身動き一つできない状態だ。 だが、その目は生きていた。 落ち窪んだ眼窩の奥で、ギラギラとした、捕食者のような光を放っている。
「……来たか」
声は嗄れていて、聞き取るのがやっとだ。だが、その一言が持つ重圧感は、部屋の空気を支配した。
ベッドの周りには、数人の白衣の男たちがいた。鏡の上司にあたる、大学病院の教授たちだろう。彼らは一様に、不快感を隠そうともせずに私たち――特にジャージ姿の私と、ヨレヨレのスーツ姿の善さん――を見下していた。
「鏡君。これは一体どういうことかね」
一番恰幅の良い、ハゲかかった教授が前に出た。
「君が『現代医学を超える』と言って連れてきたのが、この……どこぞの馬の骨とも知れぬ整体師と、中学生のガキかね?」
教授の声には、明らかな侮蔑が込められていた。
善さんが「ひぃっ」と小さく悲鳴を上げ、私の後ろに隠れようとする。情けないねぇ。
鏡は表情一つ変えず、教授と対峙した。
「彼らは馬の骨ではありません。私が全医師生命を賭けて推薦する、本物の治療家です。高田教授、あなたのチームがこの半年で何の成果も上げられなかった五条氏の病状を、彼らは変えることができる」
「なっ……! 貴様、恩師に向かって何という口を!」
高田教授が顔を真っ赤にして激昂する。
「……やめろ」
ベッドから、五条の低い声が響いた。
「言い争いなど聞きたくない。……鏡。貴様の言葉、信じてよいのだな?」
五条の視線が、鏡を射抜く。
「はい。もし結果が出なければ、私は医師免許を返上し、この業界から足を洗います」
鏡は一歩も引かずに言い切った。
五条はしばらく鏡を睨みつけていたが、やがてフンと鼻を鳴らした。
「……よかろう。やらせてみろ」
五条の許可が出た。 高田教授たちは渋々といった様子で道を開ける。
「……板東先生。お願いします」
鏡が善さんに合図を送る。
善さんは、生まれたての小鹿のように震える足で、ベッドサイドへと進み出た。 五条の視線が、善さんを値踏みする。そのプレッシャーたるや、普通の神経なら逃げ出しているだろう。
「し、失礼いたします……」
善さんは、震える手で五条の体に触れようとした。
「……待て」
五条が、その手を止めた。
「貴様、手が震えているぞ。そんなことで治療ができるのか?」
五条の目が、疑念に細められる。
まずい。このままでは「自信のないインチキ施術者」だと思われてしまう。
(……仕方ないね。少し援護射撃してやるか)
私は善さんの背後に忍び寄り、小声で囁いた。
「(父さん。一度だけ深呼吸して。……『気』を練るのよ)」
娘という設定を遵守しつつ、私は意識を集中し、無詠唱で魔法を発動した。
(――【精神安定(マインド・カルム)】。出力、最大!)
私の手から放たれた魔力が、善さんの体内に流れ込む。 彼の脳内で暴れ回っていた恐怖や不安の感情が、強力な鎮静作用によって強制的にシャットダウンされる。
スゥーッ……。
善さんが、深く、長い息を吐いた。 次の瞬間。彼の表情から、怯えの色が完全に消え去った。 代わりに現れたのは、まるで悟りを開いた僧侶のような、静謐で、どこか超然とした「無」の表情。
善さんは、ピタリと震えの止まった両手を、静かに五条の体に置いた。
「……では、始めさせていただきます」
その声は、低く、落ち着き払っていた。さっきまでの情けない声とは別人のようだ。
五条の眉がピクリと動いた。善さんの突然の変化に、何かを感じ取ったらしい。
「……フン。面白くなってきたじゃないか」
五条がニヤリと笑った。
さあ、舞台は整った。 ここからが、一千万円を賭けた、世紀の大施術ショーの始まりだ。 私はジャージの袖をまくり、気合を入れた。
(待ってなよ、フィクサー。あんたのその頑固な病魔、私が根こそぎ引っこ抜いてやるからね!)
夜の都内を走る黒塗りの高級ハイヤーの中。後部座席の真ん中で、善さんが小さくなって震えている。 両脇を私とリオに挟まれ、逃げ場はない。
「シャキッとしなさいよ、善さん。これからあんたは『伝説のゴッドハンド』を演じきるんだ。失敗したら、あんたの借金、全部私が買い取って利息トイチで請求するからね」
私が脅すと、善さんは「ひでぶっ!?」と奇妙な声を上げて白目を剥いた。
「……それにしても、良い車ね。乗り心地が違うわ」
リオは革張りのシートを撫でながら、リラックスした様子だ。さすが元裏社会の人間、肝が据わっている。
助手席には、今日の作戦参謀である鏡が座っている。彼はタブレット端末を見ながら、冷静に状況を説明した。
「……目的地に到着します。これより先は、五条氏の私有地です。不用意な発言は慎んでください。彼らの警備体制は、そこらの警察署よりも厳重です」
車が、巨大な門の前で停車した。 高さ五メートルはある鉄の門扉。その両脇には、監視カメラがハリネズミのように設置され、門番小屋には屈強な男たちが二人、鋭い目でこちらを監視している。
「……やれやれ。異世界の要塞都市より物々しいねぇ」
私が窓の外を見て呟くと、門が開いた。車はゆっくりと敷地内へと入っていく。 広大な日本庭園。手入れが行き届いているが、どこか冷たい印象を受ける。闇に紛れて、ドーベルマンの低い唸り声が聞こえる。
玄関ポーチに到着すると、執事風の老人が出迎えた。
「お待ちしておりました、鏡先生。そして、板東様御一行ですね」
執事の案内で、私たちは屋敷の中へと足を踏み入れた。 玄関ホールだけで、私の雑居ビルの店舗がすっぽり入りそうな広さだ。床は大理石、天井にはシャンデリア。壁には見たこともないような高そうな絵画が飾られている。
(……フン。金持ってるねぇ。こりゃあ、毟り甲斐がありそうだ)
私の銭ゲバセンサーがビンビンに反応する。
「これより先は、ボディチェックを受けていただきます」
執事が立ち止まり、屈強なガードマンたちが数人現れた。
「……チッ。面倒だな」
リオが不機嫌そうに舌打ちする。彼女のポケットには、護身用のメリケンサックやら何やらが入っているのだ。
「ご協力ください。五条先生の安全のためです」
鏡がリオを制し、自ら進んで金属探知機のゲートをくぐった。
私たちは一人ずつチェックを受ける。 善さんはガチガチに緊張してゲートに引っかかり(ベルトのバックルだった)、慌てふためく。 リオは不機嫌な顔でポケットの中身をトレーに出す。メリケンサックが出てきた瞬間、ガードマンたちの顔色がさっと変わったが、鏡が「治療に必要な器具です」と平然と嘘をついて通した。
そして、私の番。
「……お嬢ちゃん、ちょっといいかな?」
ガードマンの一人が、私のジャージのポケットを調べようと手を伸ばした。
「触るんじゃないよ、若造。セクハラで訴えるよ」
私が睨みつけると、ガードマンは怯んだ。 そこへ、鏡が割って入る。
「彼女は板東先生の娘さんであり、助手です。幼い頃から英才教育を受けており、彼女にしか見えない『気』の流れを読むために同行させています。何か問題でも?」
「む……、娘さんで、助手……ですか?」
ガードマンが訝しげに私と善さんを見比べる。 45歳と14歳。親子としては極めて自然な年齢差だ。顔は似ていないが、「母親似なんです」と言えば通じるだろう。 それに「気」とか言われると、素人は口出ししにくい。鏡のナイスフォローだ。
「……分かりました。どうぞ」
私は「ただの中学生」改め「怪しい整体師の娘」として、ノーチェックで通過した。
長い廊下を歩き、屋敷の奥へ。 やがて、重厚な扉の前で執事が立ち止まった。
「……ご主人様がお待ちです。どうぞ」
扉が開く。 そこは、病室だった。いや、病室と呼ぶにはあまりにも豪華すぎる、巨大な寝室だ。
部屋の中央に、キングサイズのベッドが置かれ、その周りを最新鋭の医療機器が取り囲んでいる。人工呼吸器の音、心電図モニターの電子音。病院のICUをそのまま持ってきたような光景だ。
そして、ベッドの上に、その男はいた。
五条龍之介。 痩せ細り、顔色は土気色。体には無数の管が繋がれ、身動き一つできない状態だ。 だが、その目は生きていた。 落ち窪んだ眼窩の奥で、ギラギラとした、捕食者のような光を放っている。
「……来たか」
声は嗄れていて、聞き取るのがやっとだ。だが、その一言が持つ重圧感は、部屋の空気を支配した。
ベッドの周りには、数人の白衣の男たちがいた。鏡の上司にあたる、大学病院の教授たちだろう。彼らは一様に、不快感を隠そうともせずに私たち――特にジャージ姿の私と、ヨレヨレのスーツ姿の善さん――を見下していた。
「鏡君。これは一体どういうことかね」
一番恰幅の良い、ハゲかかった教授が前に出た。
「君が『現代医学を超える』と言って連れてきたのが、この……どこぞの馬の骨とも知れぬ整体師と、中学生のガキかね?」
教授の声には、明らかな侮蔑が込められていた。
善さんが「ひぃっ」と小さく悲鳴を上げ、私の後ろに隠れようとする。情けないねぇ。
鏡は表情一つ変えず、教授と対峙した。
「彼らは馬の骨ではありません。私が全医師生命を賭けて推薦する、本物の治療家です。高田教授、あなたのチームがこの半年で何の成果も上げられなかった五条氏の病状を、彼らは変えることができる」
「なっ……! 貴様、恩師に向かって何という口を!」
高田教授が顔を真っ赤にして激昂する。
「……やめろ」
ベッドから、五条の低い声が響いた。
「言い争いなど聞きたくない。……鏡。貴様の言葉、信じてよいのだな?」
五条の視線が、鏡を射抜く。
「はい。もし結果が出なければ、私は医師免許を返上し、この業界から足を洗います」
鏡は一歩も引かずに言い切った。
五条はしばらく鏡を睨みつけていたが、やがてフンと鼻を鳴らした。
「……よかろう。やらせてみろ」
五条の許可が出た。 高田教授たちは渋々といった様子で道を開ける。
「……板東先生。お願いします」
鏡が善さんに合図を送る。
善さんは、生まれたての小鹿のように震える足で、ベッドサイドへと進み出た。 五条の視線が、善さんを値踏みする。そのプレッシャーたるや、普通の神経なら逃げ出しているだろう。
「し、失礼いたします……」
善さんは、震える手で五条の体に触れようとした。
「……待て」
五条が、その手を止めた。
「貴様、手が震えているぞ。そんなことで治療ができるのか?」
五条の目が、疑念に細められる。
まずい。このままでは「自信のないインチキ施術者」だと思われてしまう。
(……仕方ないね。少し援護射撃してやるか)
私は善さんの背後に忍び寄り、小声で囁いた。
「(父さん。一度だけ深呼吸して。……『気』を練るのよ)」
娘という設定を遵守しつつ、私は意識を集中し、無詠唱で魔法を発動した。
(――【精神安定(マインド・カルム)】。出力、最大!)
私の手から放たれた魔力が、善さんの体内に流れ込む。 彼の脳内で暴れ回っていた恐怖や不安の感情が、強力な鎮静作用によって強制的にシャットダウンされる。
スゥーッ……。
善さんが、深く、長い息を吐いた。 次の瞬間。彼の表情から、怯えの色が完全に消え去った。 代わりに現れたのは、まるで悟りを開いた僧侶のような、静謐で、どこか超然とした「無」の表情。
善さんは、ピタリと震えの止まった両手を、静かに五条の体に置いた。
「……では、始めさせていただきます」
その声は、低く、落ち着き払っていた。さっきまでの情けない声とは別人のようだ。
五条の眉がピクリと動いた。善さんの突然の変化に、何かを感じ取ったらしい。
「……フン。面白くなってきたじゃないか」
五条がニヤリと笑った。
さあ、舞台は整った。 ここからが、一千万円を賭けた、世紀の大施術ショーの始まりだ。 私はジャージの袖をまくり、気合を入れた。
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