君と私の物語~夢を目指すものたち

NISHINO TAKUMI

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4章

思いは募る

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相楽さんから…ライブ決定の話を聞かされてから1週間…。
BSSのメンバーは…ボロボロになってしまっていた。

今日もなんとかレッスンを終えて寮に戻った俺達。

レッスンで仕事がなしになるわけじゃなく、容赦なく色んな仕事が入ってくる。

玲香と七瀬が二人揃って##の専属モデルになって
ドラマキャストに呼ばれることが多くなっていたり、
香奈はラジオ番組や抜群の演技力で前日ドラマの主演を勝ち取った。
瑠菜はBSSの取材や○○創刊以来初の専属モデルを契約し、
昼も夜もそこら中を移動しまくっている。
当の俺はバラエティ番組に呼ばれることが多くなり…1日拘束ということも増えてきていたり…七瀬との映画主演のために減量とトレーニングをしなければいけなく、満足な食事もとることができない。

そんな中…Baby Catsのストイックすぎるレッスンやダンスを覚えなければいけなく、本当に休みがない。
移動が多いメンバーは移動で寝ているため…なんとかなっているらしいが、俺や玲香は本当に寝ることができてない。



一哉『くっそ…またまちがえた…』
俺は疲れきってるからだを無理矢理動かして…ダンスを必死に覚えるために練習を繰り返していた。
しかし…どうしても高速ダンスばかりでミスが多発してしまう。

嫌になっても…助けてくれる人なんかいない。

瑠菜『一哉…』
一哉『あぁ…いつの間に…どうした?』

でも…メンバーにだけは当たってはいけない。
涙も見せてはいけない。


  《"リーダーだから'》

瑠菜『一哉…無理しすぎじゃない…?明日もまた朝から撮影なんでしょ…?』
一哉『それは…瑠菜も同じだろ?美桜さん達に…迷惑かけれないよ。Red Crystalのメンバーに完璧なところ見せないと…後輩グループに負けたら、皆の夢を壊すことになりかねないからね』
瑠菜『でも…一哉が…』
一哉『大丈夫だって!平気平気!』
瑠菜『そう…?(知ってるよ…一哉は…グループの中で一番休日がもらえてない。7ヶ月間で休んだのは確か…2~3日…大丈夫なはずがない)』
一哉『大丈夫!笑…心配ありがとな!瑠菜も無理すんなよ!』
瑠菜『うん…ありがと!(…なんとかしないと倒れちゃうよ…)』

俺は瑠菜が部屋を出ていったあと…1時間ほどまたダンスの練習をして眠りについた。
 


岸本『北野…大丈夫か?』
一哉『なにがですか?』
岸本『いや…昨日メンバーがオフになった日をまとめたら…
お前だけ14日に圧倒的に足りてなかったら』
一哉『え?そうでしたっけ?』
岸本『工藤は10日、一堂は14日、水野は13日、櫻井は10日
北野は…2日…さすがに休みをとらせないとまずいという結論に
マネージャー同士の話し合いでなったんだが…』
一哉『そんな少なかったですか!?(まじかよ…笑)』
一哉『でも、ご心配なく!俺は全然平気です!』
岸本『まあ…お前のお陰でBSSはデビュー7ヶ月にしてファンクラブが10万人を突破してる…あのレコード会社のアイドルのファンクラブでさえ7年かけて15万人以上になってきたというのに…
それを半年で半数以上まで人数増やしてるんだから…』
一哉『そんなにいったんですか!嬉しいですね!』
岸本『そろそろ…1週間ぐらい休みをやってもいいんだぞ?』
一哉『休んでても不安になるだけです…寮にいても結局は一人ですからね』
岸本『きつかったら…いつでも言えよ?5人のマネージャー総出相楽さんに頼んでやるから』
一哉『ありがとうございます!(もっと頑張らなきゃな…)』
岸本『あ、あと…今日の夜スケジュール的には空いてるよな?』
一哉『はい…どうしました?』
岸本『この前ドラマ共演をした齋藤紗奈が北野をラジオに招待したいっていってきてるらしくてな?それで今日参加できれば…と思うんだが』
一哉『紗奈さんですか?もちろんです!行きますよ!』
岸本『わかった。連絡をしとくよ。じゃ収録、頑張ろうな』
一哉『はい!』



ーそしてその日の夜ー

紗奈『皆さん!こんばんわ!さあ今週も齋藤紗奈によるラジオが始まりました!今日私は…大人気アーティスト、BSSの一堂瑠菜さんと雑誌でコラボさせてもらってきました!いやぁ…かわいかった!さすがBSS!…さて!そんなBSSの北野一哉さんと私は恋雨空というドラマで共演させていただいたのですが…なんと!!その北野一哉さんが今日はラジオにゲストで来てくださいました!』
一哉『よろしくお願いします!Blue-Sky-Starの北野一哉です!
こんばんわー!』
紗奈『おー、どこからともなく歓声が聞こえますね笑』
一哉『いやー紗奈さんお久しぶりです笑』
紗奈『お久しぶりです!もうドラマが終わって2.3ヶ月ぐらいたつのかな?
一哉『そうですね…早いものです笑』
紗奈『どうですか?今更ながらドラマが終わってみての感想は笑』
一哉『現場がとにかく楽しかったですね笑メンバーの4人が原作にはない特別ゲストで来てくれたり、紗奈さんや奏太さんが同じような体勢で寝てたり…笑いが尽きない現場で楽しかったです笑』
紗奈『ちょっとそれは言わないでくださいよ!笑あれ本当にたまたまですからね!笑…でも、現場が楽しいおかげなのか…視聴率も最終回20%越えるいいものができましたよね!』
一哉『いやぁ、初めて参加したドラマがあんなに楽しい現場だったお陰でお芝居もスムーズにできました!』
紗奈『あ、そっか!北野さんはあのときデビュー1ヶ月で抜擢されたんですよね~。しかも、噂によるとライブも決定したらしいじゃないですか?』
一哉『そうなんです!告知させてもらってもいいですか?』
紗奈『どうぞ!』
一哉『12/5.6が大阪で、12/23.24に静岡で、12/30.31に東京にて僕たちBSSのライブを行います!特別ゲストもいらしてくださるので是非来てください!僕たちも今必死に練習してるのでお楽しみに!クリスマスには特別演出もあるので是非ご来場ください!』
紗奈『すごいですね~!私もスケジュールが合ったらいかせてもらいますね!静岡は確か北野さんの地元ですよね?』
一哉『はい!メンバーの玲香と瑠菜も同じ地元です!出身は浜松市なんですけどライブはエコパスタジアムで行います!』
紗奈『そうなんですね!…おっと時間になりました!ここで質問タイム!北野さん!くじを引いてください!』
一哉『わかりました!……これで!』
紗奈『おー…ど直球の質問ですね!…ペンネームBSS(偽)さんから!』
一哉『もう偽物いるんですか?笑』
紗奈『みたいですね笑…いつも楽しい楽曲をありがとうございます。僕は高校3年(男)なんですが一哉さんの大ファンです!
そこで質問です!恋愛禁止と言ってもやっぱりメンバーとかをすきになってしまったりしないんですか?…だそうですが…どうですか?』
一哉『男性にファンになってもらえるのは嬉しいですね!しかも、僕より年上の…笑…はっきり言いますけど…ないですね笑
玲香や瑠菜は幼馴染みで一緒にいすぎて、そういう感情がわかないですし…香奈や七瀬も忙しい身で最近話すことも少ないですし
メンバーとしては好きですけど女性として見たら大変ですよ笑
こんなこというと明日辺りにしばかれそうですけど…まあ、一緒に活動するのはすごい楽しいです!』
紗奈『なるほど…そういえば恋愛禁止なんですよね笑』
一哉『恋したことないのでしてみたいです笑』
紗奈『えー!意外です!』
一哉『さ!次が最後になりそうですし…答えましょう!次は…あ、岸本さん!引いてください!』
紗奈『あ、話変えられた…笑 マネージャーさんに頼むんですか!…すいません、お願いしていいですか?』
岸本『じゃあこれで…(呼ぶなよ…)』
一哉『ペンネーム玲香奈の押し…ユニットみたいになってる笑
いつも元気をもらってます、ありがとうございます!
質問なんですが一哉さんはなんでBSSに入ったんですか?…とのことですね笑 これはよく聞かれるんですけど…はっきり言いますと僕のマネージャーさんと玲香のマネージャーさんが家に来て
入らないか?というスカウトをしにきたんです!』
一哉『玲香と瑠菜は先に東京出てきてグループにスカウトされてたみたいなんですよ。BSSのオーディションで入ったのは香奈と七瀬だけなんです。…まあ幼馴染みの二人が俺と話してるのを見られてて…俺のところに来たんです笑』
紗奈『えー!そうなんですか!てっきり全員がオーディションたまと思ってました!』
一哉『どっちが先なのかはわかりませんが…僕達3人は勝手に決まってた感じです笑その残りを見つけるためのオーディションだったらしいです笑(本当は逆だけどいえないよな)』
紗奈『そーなんですね!…ここで一哉さんは別のお仕事で反らなければいけない時間になってしまいました!』
一哉『ライブのレッスンがあるんですよ~笑すいません!
今日は楽しかったです!』
紗奈『お忙しいなかありがとうございました!』
一哉『ライブ来てください!それでは!』
紗奈『以上今日のゲストは北野一哉さんでした!…北野さんは今立ち上がろうとしてマイクに頭ぶつけました!笑』
一哉『////』

俺は…紗奈さんにお礼をいうために楽屋で少し休むことにした。

岸本『加入理由ありがとな』
一哉『あぁ…さすがに全部本当のことは言いませんよ笑』
岸本『さすがだな…飲み物買ってくるけどなにがいい?』
一哉『うーん…オロ○○ンCで笑ありがとうございます!』
岸本『おう、ゆっくり休んでろ』
岸本さんはそう言って楽屋を出ていった。


時間は…夜23時を回ろうとしていた。
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