君と私の物語~夢を目指すものたち

NISHINO TAKUMI

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8章

東京公演2

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俺と紗奈は…しっかり…『雪の降る季節』を歌いきった。
歌い終わったと同時に深々と頭を下げた。

最初はシーンとしていたが…次第に拍手喝采…という
なんとも暖かい結果を生んでくれた。


メインステージから…メンバーの声がした。
玲香『一哉~!おつかれ!』
瑠菜『初ソロお疲れさま!よかったよ!』
七瀬『今は…デュエットだけどねー!紗奈さんお疲れさまです!』
香菜『一哉!泣いてる暇ないよー!ここから…Re.mindだよ!』
一哉『おう!!!ミュージックスタート!!』

玲香『数年前のあの夏の日の約束を』
香菜『君は覚えていますか』
七瀬『ほんの些細な約束だけど…』
一哉『僕の伝えた言葉は届いてますか』
明日香『いつもの夏休み…僕は君にであったんだ』
香菜『頷くことしかしない君だけど…あの時は…あの時だけは…』
七瀬『僕の小指に指を絡めて…』
瑠菜『君と…ずっと一緒にいたい』
一哉明日香『初めて声を発して…してくれた約束を』
6人『君は…覚えていますか?…私は思い出せない…君の声…』
6人『空のどこかで…見ててくれるのかな』
一哉『思い出したい君の声…』
明日香『Re.mind…きっかけは些細なことだった』
6人『君にであったあの場所で…あの夏のように…私は涙を流した』
一哉『Re.mind…思い出したい…君の…声…』

玲香『一哉!!』
歌が流れているのにも関わらず…
玲香は急に叫んだ。

玲香『問題になったときは…どうしようって…思ったけど…』
全員『おかえりなさい!!』
観客『わぁぁー!!!!!』
観客『おかえりー!』『頑張れよー!!』『負けんな!!』

一哉『ありがとう…ございます…うぅ…』
その言葉で…俺の涙腺は崩壊した。



そこからは…涙しながらの歌やダンスの連続だった。
とある…時間になるまでは…。



…ここで忘れてはいけないものがある。

そう…




【3番勝負】


玲香『ちょっとリーダー!なんで後輩に1-1なわけ!?』
香菜『麻衣さんに0-2でまけてるし…』
瑠菜『次…負けたらどうなるか…わかってるよね!?』
一哉『…次勝てば…3ptだから…勝つよ…』
麻衣『ごめんね~鰻食べるのは好きだけど…さわるのは嫌だから本気出しちゃった笑』
優翔『あの一哉さんがこの前涙目で食べてたやつを食べるのはちょっと…』
一哉『告白シチュエーション…それはずるい…!』
玲香『さあ!3番勝負最後は…当選者発表を先に行いましょう!』
瑠菜『席の番号でお呼びします!…そこまで私達メンバーがお迎えにいきますのでお待ちください!』
一哉『では…1人目の女性発表!!』

画面
『アリーナ D席 50番』

一哉『50番の方!…では…西野君!迎えよろしく!』
優翔『はい!今いきますね!』
玲香『続いて2人目!!』

画面『2階席 南 R22-1 』
そこにはスポットライトが当てられた。

七瀬『じゃあ…一哉!!迎えよろしく!…じゃあ、一哉はその場所で告白してもらいましょう!』
一哉『ま、まあ…そうだな笑 今行きます!』

香菜『では…最後に麻衣さんにコクられる幸せな男性発表!!!』

画面『1階席 東 A24-3 』
麻衣『はい!じゃあ…北野君のようにそちらでやります!』
玲香『うわー!レアですね!…当選者の皆さん、おめでとうございます!』

七瀬『あ、じゃあ…西野君もその場でやりましょう!その方が早いです!』
優翔『はい!』
瑠菜『じゃあ…勝数2の麻衣さん!何番目がいいですか?』
麻衣『2番!』
優翔『じゃあ…トップバッターいきます!』
香菜『おー!これは…プレッシャーかける作戦ですね!…』
玲香『では…優翔さん!告白いきましょう!事前アンケートの
内容は…あすなろからの耳つぶからのキス寸止め…だそうです!どうぞ!』
50女『きゃー!!』
優翔『ギュッ…一目惚れしちゃった…俺の女なってよ…?』
50女『(ち、ちかい)…』
観客『わぁーー!!!!!』
一哉『(うわ…)』
玲香『これは…ネットでも見たんでしょうか…近すぎるでしょ!』
蓮『あいつ…いつの間に…笑』
玲香『50女さん!どうでしたか!?』
50女『近すぎるでし…たまらないです…』
玲香『これはまずいですねー…BSSのファンが減っちゃう笑』
香菜『まあ!一哉が活躍してくれるでしょう!…次!麻衣さん!お願いいたします!』
麻衣『はーい!』
24男『か、かわいい…』
玲香『事前アンケートの内容は…正面抱き締め(耳つぶ)…
見つめてからの好き…だそうです!では…どうぞ!』
24男『(やばくね…)』
麻衣『ねぇ…君!…ギュッ…あなたの胸…ドキドキしてる笑…ジーッ…大好き!…ギュッ』
24男『…』
麻衣『あ…気絶しちゃいました…笑』
観客『うぉぉぉぉぉぉ!!!』
玲香『これは…男性ファンが減る可能性が…笑…しかも、最後におまけの正面の抱き締めがありましたね…』
優翔『か、かわいすぎますねー!』
瑠菜『これは…一哉さん~プレッシャーですけど…いけますか?』
一哉『おう!(マネージャーや相楽さんに許可を得たこれで…)』
香菜『事前アンケートの内容は…正面抱きからの手を握る…です…では…どうぞ…』
観客『…』
一哉『(あからさまに……そんなの嘘に決まってるでしょ)』
俺は…マイクをはずして耳元で確認をした。
一哉『(ギュッ…ごめんね?…キスしても…いいかな?)』
22女『は、はい…(寸止めだろう…してほしいけど…)』
一哉『ギュッ…ごめん…ファンなのに…好きになっちゃった…チュッ』
22女『!!!!』
観客『!!!!』
メンバー『!!!!』
一哉『あ、、あら?笑…なにこの空気…』
玲香『か、一哉さん…あなた今…』
瑠菜『がちで頬にキスしました?』
一哉『はい!…あ、ご心配なく!相楽さんにも岸本さんにも
特別に許可いただいてます!』
俺のその一言で…。
観客『きゃーー!!!!』『やばいやばい!』『私もされたい!』
玲香『え、えっと…22女さん…どうですか?』
22女『…』
一哉『あ…昇天してます…』
玲香『と、ということで…投票にいきましょう…(あいつ…笑)』
瑠菜『スタッフさん!結果をお願いします!』
スタッフ『西野優翔… 1.5万人中…3802票』
スタッフ『長嶋麻衣… 1.5万人中…3961票』
スタッフ『北野一哉… 1.5万人中…7237票』
玲香『ということで…優勝は…北野一哉!』
瑠菜『まあ…当たり前でしょう…ということで…優翔さんは
こちらへ戻って罰ゲームを!』


ということで…なんとか勝利を納めた俺。

このあと…優翔は鰻風呂(冷水)に浸かりながら…激辛カレーを
たべて死にかけたのだった。
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