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第十四章:彼らにとっては最後の青い春
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実際のところ3人も風呂に入れば時間がかかり、全員が入り終わるころにはそれなりに遅い時間になっていた。とりあえずすぐに寝れるようにと三人は沙良の部屋に移動する。沙良としては「とりあえず」というよりは早いところ寝させたいという気持ちが強かったため、クッションやら毛布やらを部屋に持ち込んでベッドからはみ出る一人用の寝床も作ってやった。
「寝床じゃんけんしましょう。二人はベッド、一人はその簡易布団」
「え、マジですぐ寝んの?」
「寝ないんですか……」
「えー、せっかくだから積もる話でもしようぜ」
「なんです……積もる話って」
寝ようと沙良が促せば鑓水が抗議する。まあ、雑談するくらいならいいかと沙良はそんなに拒絶はしなかったが……
「……鑓水先輩。さりげなく波折先輩の肩抱くのやめてもらえますか」
「ん? ああ、悪い悪い、癖で」
簡易布団の上で、鑓水は波折の肩を抱いていた。俺のもんだ、と主張するようなそれに、沙良はイラッときて釘をさす。そうすれば鑓水は波折を解放はしたが……何やらにやにやとしていて。
「お風呂あがりの波折ってさ、だきまくらにしたくなるよね」
「あー……わかります……じゃなくて!」
「こう……めっちゃ可愛いんだよ。ぎゅってしてやりたくなる」
「うん、それもわかります……でもなくて!」
「そうそう、だから二人で抱いてやろうか」
「それいいですね……ってなにィ!?」
鑓水がぎゅ、と波折の両肩を持つ。波折が「ん?」と目を瞬かせていると、鑓水が波折の頭を撫で撫でとしながら言う。
「今日頑張った生徒会長に、副会長からお疲れ様してやろう!」
……鑓水の意図することはわかる。3Pしようぜと言っているのだ。正直、沙良はこの展開を予想していた。以前それに近いことをやったときにどうにも慣れなくてもやもやとしてしまったから、やりたくないと思っていた。波折の意識が自分以外にも向いてしまうのがなんだか悔しくて、集中できないのだ。
「いやいや、鑓水先輩ちょっとまって、ほら、波折先輩だって困ってるでしょ」
「……ん、」
(困ってなさそうだなぁ……)
沙良が鑓水を諭そうとそう言ってみれば、波折は微かに顔を赤らめて沙良から目をそらす。そういえば前にしたときにかなり気持ちよさそうにしてたもんな……と沙良は苦笑い。
「波折もよ、したがってるから。なあ、波折?」
「……んー、」
「ほら、したいって」
「……」
なでこなでこ。頭を撫でられながら鑓水に問われて、波折は気を良くしたようにふにゃ、と笑う。あーもー可愛いな、ちくしょうこのビッチめ! と沙良は心の中で毒づいて、そして諦めたようにため息をついた。
「……いいですよ、じゃあやりましょう!」
「お、いいねノリいーね!」
半分やけになって、沙良は3Pを承諾した。3Pなんて不健全なイメージしかないから、大好きな波折とはやりたくない。でも、波折がやりたがっているならやってやろうじゃないか、と男気なのかなんなのかわからない気持ちが沙良の背を押していた。
「寝床じゃんけんしましょう。二人はベッド、一人はその簡易布団」
「え、マジですぐ寝んの?」
「寝ないんですか……」
「えー、せっかくだから積もる話でもしようぜ」
「なんです……積もる話って」
寝ようと沙良が促せば鑓水が抗議する。まあ、雑談するくらいならいいかと沙良はそんなに拒絶はしなかったが……
「……鑓水先輩。さりげなく波折先輩の肩抱くのやめてもらえますか」
「ん? ああ、悪い悪い、癖で」
簡易布団の上で、鑓水は波折の肩を抱いていた。俺のもんだ、と主張するようなそれに、沙良はイラッときて釘をさす。そうすれば鑓水は波折を解放はしたが……何やらにやにやとしていて。
「お風呂あがりの波折ってさ、だきまくらにしたくなるよね」
「あー……わかります……じゃなくて!」
「こう……めっちゃ可愛いんだよ。ぎゅってしてやりたくなる」
「うん、それもわかります……でもなくて!」
「そうそう、だから二人で抱いてやろうか」
「それいいですね……ってなにィ!?」
鑓水がぎゅ、と波折の両肩を持つ。波折が「ん?」と目を瞬かせていると、鑓水が波折の頭を撫で撫でとしながら言う。
「今日頑張った生徒会長に、副会長からお疲れ様してやろう!」
……鑓水の意図することはわかる。3Pしようぜと言っているのだ。正直、沙良はこの展開を予想していた。以前それに近いことをやったときにどうにも慣れなくてもやもやとしてしまったから、やりたくないと思っていた。波折の意識が自分以外にも向いてしまうのがなんだか悔しくて、集中できないのだ。
「いやいや、鑓水先輩ちょっとまって、ほら、波折先輩だって困ってるでしょ」
「……ん、」
(困ってなさそうだなぁ……)
沙良が鑓水を諭そうとそう言ってみれば、波折は微かに顔を赤らめて沙良から目をそらす。そういえば前にしたときにかなり気持ちよさそうにしてたもんな……と沙良は苦笑い。
「波折もよ、したがってるから。なあ、波折?」
「……んー、」
「ほら、したいって」
「……」
なでこなでこ。頭を撫でられながら鑓水に問われて、波折は気を良くしたようにふにゃ、と笑う。あーもー可愛いな、ちくしょうこのビッチめ! と沙良は心の中で毒づいて、そして諦めたようにため息をついた。
「……いいですよ、じゃあやりましょう!」
「お、いいねノリいーね!」
半分やけになって、沙良は3Pを承諾した。3Pなんて不健全なイメージしかないから、大好きな波折とはやりたくない。でも、波折がやりたがっているならやってやろうじゃないか、と男気なのかなんなのかわからない気持ちが沙良の背を押していた。
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