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第十四章:彼らにとっては最後の青い春
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役割の交代の時間がやってきて、沙良もほかのクラスの出し物をみてまわることにした。同時に交代となった翼と一緒だ。
とりあえず、波折のクラスにいってみたいと二人で意見がそろった。男も女装して参加するという、メイド喫茶。波折の女装姿がみたいと、一瞬で目的地は決定してしまう。
「生徒会長もさ、ずっとメイドやってるわけじゃないからタイミング大事だよな」
「……たしかに」
言われて、沙良は気付く。自分がクラスの手伝いをしている間に波折の番は終わってしまっている可能性があるということに。それだったら最悪だなあ……と思いつつ、とりあえずそのクラスに向かってみる。
二年の階まで登って行って……波折のクラスの前には、やたらと人だかりがたまっていた。うわ、すごい混んでる、と二人がうんざりとしかけたときだ。
「冬廣くんの女装だって!」
「えっ、やばい! はやくみたいんだけど!」
沙良と翼の横を女子たちが走り抜けてゆく。二人は顔を見合わせて、慌てて自分たちも波折のクラスまで向かっていった。
「……あれか!?」
波折のクラスの入り口には、長蛇の列ができていてすぐに入れそうにない。「30分待ち」の看板がたっていてテーマパークか! と突っ込みたくなってしまう。とりあえず二人は最後尾に並んで、廊下側の窓から中をちらりと覗いた。
教室の、前の方におかしな人の塊。食事をするためのテーブルはあるのに、みんなそちらに集まっている。そこからちらりとみえたのが、メイドのつけているブリム(レース付きカチューシャ)。人だかりの中心に、メイドがいるのだろう。カメラのシャッター音がしきりに鳴り響いていて、撮影会のようになっている。
「あ、知ってる? このメイドカフェ、男子にはお触りOKらしいよ」
「なん…だと…」
「つまり……あの中心にいるあれが生徒会長だったら今、めちゃくちゃ触られているってことだ」
「め、めちゃくちゃ……触られている……」
「あのふわふわの服の中に手を突っ込まれたり太もも撫でられたり!」
「波折先輩のもち肌を!? みんな堪能してるの!?」
「……かもしれない!」
「ちくしょうゆるさない!」
メイド姿の波折にみんな欲情しているというとんでもな妄想をして、沙良はやきもきとしてしまった。そして同時にちょっぴり興奮。みんなの前で触られてまくって、気持ちいいのに必死で耐えている彼はそれはそれはエッチな顔をしているんだろうな~、とにやけてしまう。
そうこうしているうちに、沙良と翼も中へ案内された。ドキドキしながら、教室に足を踏み入れる。
「おかえりなさいませ、ご主人様」
(で、でたー! メイドカフェっぽいやつ!)
入り口で、女子のメイドが出迎えてくれる。テレビとかでしか聞いたことのないその言葉を聞いて、沙良は軽く感動してしまっていた。
中に入って案内された席につく。中は案外空いていて……というか、教室の前の方だけにたくさん人が集まっている。メニューを持ってきたメイドの女子は、にこにことしながら沙良たちに話しかけてきた。
「こちらメニューでございます」
「あのー……あそこにいるのって、」
「はい、うちの看板娘です」
「看板ムスメ」
「お席をたって、一緒に写真を撮ったりしても大丈夫ですよ」
「看板娘」と言われたそのメイドは……どう考えても波折だ。相変わらずたくさんの人のせいであまり姿が見えない。ただ、「生徒会長」やら「冬廣先輩」やら声が聞こえてくるため、そこにいるのが波折だと見なくてもわかる。とりあえず二人は飲み物とちょっとしたお菓子を頼んで、すぐにやってきたそれを味わいながら波折のいるところを遠巻きに眺めていた。
「冬廣、おまえ女装いけんじゃん!」
「っていうかおまえ肌すべすべだね!?」
「冬廣くんかわいいー!」
なんだか不穏だな~……と沙良が冷や汗を流していれば、二人の男子生徒が自分の席まで戻ってくる。
「や、やばい……冬廣めっちゃ可愛かった……」
「俺男に目覚めそう」
「ちょっとあの冬廣には正直興奮した」
「俺も」
ぼろ、と沙良の手元からくだけたクッキーが落ちる。
やばいみんな波折先輩の可愛さに気付きはじめてしまったこのままでは波折先輩がみんなにセクハラをされまくってエッチなことになってしまうそれは阻止せねばまじエッチな波折先輩とか平気だから!!!!!!
とりあえず、波折のクラスにいってみたいと二人で意見がそろった。男も女装して参加するという、メイド喫茶。波折の女装姿がみたいと、一瞬で目的地は決定してしまう。
「生徒会長もさ、ずっとメイドやってるわけじゃないからタイミング大事だよな」
「……たしかに」
言われて、沙良は気付く。自分がクラスの手伝いをしている間に波折の番は終わってしまっている可能性があるということに。それだったら最悪だなあ……と思いつつ、とりあえずそのクラスに向かってみる。
二年の階まで登って行って……波折のクラスの前には、やたらと人だかりがたまっていた。うわ、すごい混んでる、と二人がうんざりとしかけたときだ。
「冬廣くんの女装だって!」
「えっ、やばい! はやくみたいんだけど!」
沙良と翼の横を女子たちが走り抜けてゆく。二人は顔を見合わせて、慌てて自分たちも波折のクラスまで向かっていった。
「……あれか!?」
波折のクラスの入り口には、長蛇の列ができていてすぐに入れそうにない。「30分待ち」の看板がたっていてテーマパークか! と突っ込みたくなってしまう。とりあえず二人は最後尾に並んで、廊下側の窓から中をちらりと覗いた。
教室の、前の方におかしな人の塊。食事をするためのテーブルはあるのに、みんなそちらに集まっている。そこからちらりとみえたのが、メイドのつけているブリム(レース付きカチューシャ)。人だかりの中心に、メイドがいるのだろう。カメラのシャッター音がしきりに鳴り響いていて、撮影会のようになっている。
「あ、知ってる? このメイドカフェ、男子にはお触りOKらしいよ」
「なん…だと…」
「つまり……あの中心にいるあれが生徒会長だったら今、めちゃくちゃ触られているってことだ」
「め、めちゃくちゃ……触られている……」
「あのふわふわの服の中に手を突っ込まれたり太もも撫でられたり!」
「波折先輩のもち肌を!? みんな堪能してるの!?」
「……かもしれない!」
「ちくしょうゆるさない!」
メイド姿の波折にみんな欲情しているというとんでもな妄想をして、沙良はやきもきとしてしまった。そして同時にちょっぴり興奮。みんなの前で触られてまくって、気持ちいいのに必死で耐えている彼はそれはそれはエッチな顔をしているんだろうな~、とにやけてしまう。
そうこうしているうちに、沙良と翼も中へ案内された。ドキドキしながら、教室に足を踏み入れる。
「おかえりなさいませ、ご主人様」
(で、でたー! メイドカフェっぽいやつ!)
入り口で、女子のメイドが出迎えてくれる。テレビとかでしか聞いたことのないその言葉を聞いて、沙良は軽く感動してしまっていた。
中に入って案内された席につく。中は案外空いていて……というか、教室の前の方だけにたくさん人が集まっている。メニューを持ってきたメイドの女子は、にこにことしながら沙良たちに話しかけてきた。
「こちらメニューでございます」
「あのー……あそこにいるのって、」
「はい、うちの看板娘です」
「看板ムスメ」
「お席をたって、一緒に写真を撮ったりしても大丈夫ですよ」
「看板娘」と言われたそのメイドは……どう考えても波折だ。相変わらずたくさんの人のせいであまり姿が見えない。ただ、「生徒会長」やら「冬廣先輩」やら声が聞こえてくるため、そこにいるのが波折だと見なくてもわかる。とりあえず二人は飲み物とちょっとしたお菓子を頼んで、すぐにやってきたそれを味わいながら波折のいるところを遠巻きに眺めていた。
「冬廣、おまえ女装いけんじゃん!」
「っていうかおまえ肌すべすべだね!?」
「冬廣くんかわいいー!」
なんだか不穏だな~……と沙良が冷や汗を流していれば、二人の男子生徒が自分の席まで戻ってくる。
「や、やばい……冬廣めっちゃ可愛かった……」
「俺男に目覚めそう」
「ちょっとあの冬廣には正直興奮した」
「俺も」
ぼろ、と沙良の手元からくだけたクッキーが落ちる。
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