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第十四章:彼らにとっては最後の青い春
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「これでほんとに学園祭終わりかー……なんか夢から覚めるみたい」
忙しかったようで楽しかった学園祭も、これで終わりだ。閉会式を終えたあとは、今日はもう帰るだけ。片付けは別日にやることになる。
「こんど生徒会で打ち上げやろう」
「お、いいねー!」
帰る準備をしながら月守の提案にみんなでのる。打ち上げって響きすらちょっと寂しいのは、来年からはこのメンバーで生徒会として学園祭に参加できないからだろうか。思えば、このメンバーで生徒会でいられるのは今年だけだ。
「神藤くん。生徒会になりたてなのに、学園祭お疲れ様!」
「は、はい……!」
可織にそんなことを言われて、思わず沙良は涙ぐんでしまった。そんな様子をみた鑓水がけたけたと笑っている。
そんなこんなでもう本当の終わり。帰る準備も終えて、みんなで校門へ向かっていった。
「あれ、波折先輩……今日は自分のうちに?」
「あー……」
昨日までは沙良の家に来ていた波折、今日からはもうこないのかな、とちょっぴり残念に思いながら沙良は小声で尋ねてみる。そうすると波折は視線を漂わせながら、困ったように言った。
「……俺のうちではないかな」
「……? 誰かのうちに?」
「えーっと、……うん。学園祭終わったらきてねって言われてて」
なにやらはっきりとしない言い方に沙良は首をかしげていたが、それを聞いていた鑓水の表情は違っていた。神妙な表情をして、波折の手首を軽く掴み、言う。
「おい、波折……」
「あっ、でも、慧太」
鑓水は察したのだった。これから波折が誰の家に行くのかを。また、あの家に。何もできない自分が嫌だ……そう思っていれば……波折が困ったように笑った。
「そんな怖い顔しないでよ」
「でも……」
「……大丈夫、日付が変わる前にはうちに帰るから」
「え?」
「起きててくれたら嬉しいなぁ」
……日付が変わる前にはうちに帰る?だって、あの度の過ぎた束縛男がそんなことを許すか?どういうことだ?
鑓水が固まっていると、波折がみんなから離れてゆく。帰る方向がここで変わるらしい。
「じゃあね、また」
「おい……波折!」
波折は生徒会のメンバーみんなに別れを告げて去って行ってしまった。事情の呑み込めない沙良は、複雑な顔をしている鑓水を、不思議そうに眺める。そして鑓水は、なんだか妙に嫌な予感にかられながら……やっぱり何もできず、それからは黙り込んでみんなの後ろを歩き出した。
忙しかったようで楽しかった学園祭も、これで終わりだ。閉会式を終えたあとは、今日はもう帰るだけ。片付けは別日にやることになる。
「こんど生徒会で打ち上げやろう」
「お、いいねー!」
帰る準備をしながら月守の提案にみんなでのる。打ち上げって響きすらちょっと寂しいのは、来年からはこのメンバーで生徒会として学園祭に参加できないからだろうか。思えば、このメンバーで生徒会でいられるのは今年だけだ。
「神藤くん。生徒会になりたてなのに、学園祭お疲れ様!」
「は、はい……!」
可織にそんなことを言われて、思わず沙良は涙ぐんでしまった。そんな様子をみた鑓水がけたけたと笑っている。
そんなこんなでもう本当の終わり。帰る準備も終えて、みんなで校門へ向かっていった。
「あれ、波折先輩……今日は自分のうちに?」
「あー……」
昨日までは沙良の家に来ていた波折、今日からはもうこないのかな、とちょっぴり残念に思いながら沙良は小声で尋ねてみる。そうすると波折は視線を漂わせながら、困ったように言った。
「……俺のうちではないかな」
「……? 誰かのうちに?」
「えーっと、……うん。学園祭終わったらきてねって言われてて」
なにやらはっきりとしない言い方に沙良は首をかしげていたが、それを聞いていた鑓水の表情は違っていた。神妙な表情をして、波折の手首を軽く掴み、言う。
「おい、波折……」
「あっ、でも、慧太」
鑓水は察したのだった。これから波折が誰の家に行くのかを。また、あの家に。何もできない自分が嫌だ……そう思っていれば……波折が困ったように笑った。
「そんな怖い顔しないでよ」
「でも……」
「……大丈夫、日付が変わる前にはうちに帰るから」
「え?」
「起きててくれたら嬉しいなぁ」
……日付が変わる前にはうちに帰る?だって、あの度の過ぎた束縛男がそんなことを許すか?どういうことだ?
鑓水が固まっていると、波折がみんなから離れてゆく。帰る方向がここで変わるらしい。
「じゃあね、また」
「おい……波折!」
波折は生徒会のメンバーみんなに別れを告げて去って行ってしまった。事情の呑み込めない沙良は、複雑な顔をしている鑓水を、不思議そうに眺める。そして鑓水は、なんだか妙に嫌な予感にかられながら……やっぱり何もできず、それからは黙り込んでみんなの後ろを歩き出した。
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