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第五章:キミとの時間は刹那に
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「……冷凍食品?」
昼食の準備をしようとしている沙良の背中をみつめ、波折が顔をしかめる。冷凍庫から取り出した冷凍ドリアを電子レンジにいれようとしていた沙良は、きょとんとした顔で振り向いた。
「……なにか? あ、波折先輩も食べますよね?」
「いや……いつも冷凍食品を食べているのか?」
「え、だって俺も夕紀も料理できないし」
「……いつも親いないんだよな、どうしてるんだよ」
「いつも冷凍食品ですけど?」
「……な、」
波折の顔がどんどん曇っていくのをみて、沙良は「え、」と口元をひくつかせた。ずんずんと迫ってくる波折の気迫に、思わず後退してしまう。
「栄養が偏るぞ! おまえはまあいいとして、夕紀ちゃんの!」
「そ、そんなこといったって……料理の仕方わかんないし」
「する努力をしろ!」
どすどすと胸を突かれて、沙良は小さく悲鳴をあげる。
冷凍食品ばかり食べていたらあまり身体によくない、というのはわかっている。が、学校から帰ってくると疲れてしまってどうにも苦手な料理をしようという気が起こらない。夕紀はまだ中二で、料理をしたいとは思っているらしいが、やはり火を使うのが怖いようである。
仕方ないだろ、と思いつつも波折の言っていることは何一つ間違っていないため、言い返せない。育ち盛りの妹の栄養バランスが偏っている……というのは兄としてもなんだかなあ、とは思っていた。
「……俺がつくる」
「えっ?」
ち、と舌打ちをして波折がぼそりという。一瞬沙良は波折の言った言葉が理解できず、呆けた顔を晒してしまった。
「つ、つくるって、えっ、波折先輩の手料理……」
「沙良のためじゃない、夕紀ちゃんのため」
波折が料理をしてくれる……。なんだか感動してしまって、沙良は拝むように手をあわせて波折をみつめていた。そんな沙良を無視して冷蔵庫にむかっていった波折は、中を確認して固まる。
「……」
「波折先輩……?」
「……食材がない」
呆然。波折はふら、と軽くふらついて、そして沙良を睨みつけたのだった。
昼食の準備をしようとしている沙良の背中をみつめ、波折が顔をしかめる。冷凍庫から取り出した冷凍ドリアを電子レンジにいれようとしていた沙良は、きょとんとした顔で振り向いた。
「……なにか? あ、波折先輩も食べますよね?」
「いや……いつも冷凍食品を食べているのか?」
「え、だって俺も夕紀も料理できないし」
「……いつも親いないんだよな、どうしてるんだよ」
「いつも冷凍食品ですけど?」
「……な、」
波折の顔がどんどん曇っていくのをみて、沙良は「え、」と口元をひくつかせた。ずんずんと迫ってくる波折の気迫に、思わず後退してしまう。
「栄養が偏るぞ! おまえはまあいいとして、夕紀ちゃんの!」
「そ、そんなこといったって……料理の仕方わかんないし」
「する努力をしろ!」
どすどすと胸を突かれて、沙良は小さく悲鳴をあげる。
冷凍食品ばかり食べていたらあまり身体によくない、というのはわかっている。が、学校から帰ってくると疲れてしまってどうにも苦手な料理をしようという気が起こらない。夕紀はまだ中二で、料理をしたいとは思っているらしいが、やはり火を使うのが怖いようである。
仕方ないだろ、と思いつつも波折の言っていることは何一つ間違っていないため、言い返せない。育ち盛りの妹の栄養バランスが偏っている……というのは兄としてもなんだかなあ、とは思っていた。
「……俺がつくる」
「えっ?」
ち、と舌打ちをして波折がぼそりという。一瞬沙良は波折の言った言葉が理解できず、呆けた顔を晒してしまった。
「つ、つくるって、えっ、波折先輩の手料理……」
「沙良のためじゃない、夕紀ちゃんのため」
波折が料理をしてくれる……。なんだか感動してしまって、沙良は拝むように手をあわせて波折をみつめていた。そんな沙良を無視して冷蔵庫にむかっていった波折は、中を確認して固まる。
「……」
「波折先輩……?」
「……食材がない」
呆然。波折はふら、と軽くふらついて、そして沙良を睨みつけたのだった。
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