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第五章:キミとの時間は刹那に
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物がほとんど置かれていない部屋には、静寂が漂っていた。帰宅した波折は、部屋の隅に置かれているベッドに横になって目を閉じている。布団をかぶればやはり、自分の体に付着した沙良の匂いが中にこもって鬱屈とする。シャワーを浴びてしまいたいところだが……すぐにでも来訪者が来ると思うとそれはできない。
――しばらく、そうしてじっとしていれば、ドアチャイムがなる。
波折はガバッと起き上がって駆けるようにして玄関へ向かっていった。扉を開ければ――待ち望んでいた「彼」がそこに立っている。
「やあ、波折」
「……ご主人様」
波折は彼を中にいれると扉を締める。そして、その胸に飛び込むようにして抱きついた。
「波折……早急だな、そんなに俺に抱いて欲しかった?」
「はい……ご主人様、早く……」
波折の切羽詰まったような声に……男はにっこりと微笑んだ。そして、波折の後頭部を掴むと、噛み付くようにキスをする。
「んっ……ん、……」
口付けられて、波折の脚ががくがくと震えだした。顔を真っ赤に染めて、縋りつくように男の背を掻き抱く。
「あ……」
唇が離れていくと、波折は名残惜しそうな声を漏らした。男の唇を追うように、波折の薄く開かれた唇からは舌がちらりと垣間見えている。蕩けた波折の表情、キスだけで砕けた腰――男は満足気に笑って、波折の頭を撫でてやる。
「波折、可愛いなあ、おまえ」
男がベッドに座ると、波折はその脚の間に入り込むようにして、床に座り込んだ。そして男のスラックスのファスナーを下げて、でてきたものをためらわずに掴む。
「どうした、今日はだいぶ積極的だな」
「はやく……ご主人様にぐちゃぐちゃにされたくて」
「はは……神藤くんに絆されそうになったからだろ」
「……!」
波折がバッと顔をあげる。瞳を震わせて見上げてくる波折に、男は口角をあげた。何かを言わんとする波折の表情にほくそ笑み、そして、その頭を掴んで亀頭をその唇に押し付ける。
「あの子に情が移っちゃって、もっと仲良くしたいなんて思っちゃって。でもそれはダメだから、俺に抱かれて忘れたい……そんなところかな? 波折クン」
「んっ……」
「いいんだって、そんなことしなくたって。存分に神藤くんと仲良くしてこいよ。っていうか付き合ってみれば? あの子波折のこと好きそうだし」
「んー、……」
男の言葉に波折がふるふると首を振る。唇は塞がれていて、言葉を発せない。ゆっくりと頭をゆすられて、咥内をペニスが掻き回している。
「んっんっ……」
男はしばらく波折の頭を掴んでいたが、やがてぱっと手を離してやる。しかしそれでも、波折はペニスを吐き出すことはなかった。自らちゅうちゅうと蜜をせがむようにそれに吸い付き、必死に抜き差しをして刺激する。味わうように丁寧にペニスを舐る波折をみて、男は微笑んで波折の頬を撫でてやった。
「波折、美味しい?」
「ん……」
「可愛いね、波折。誰も、こんなおまえを知らないだろうな。憧れの生徒会長様が、チンコ大好きなド淫乱なんて」
男は「おいで、」と波折をベッドの上に誘導する。まだペニスからは先走りもろくにでていなくて、雄の味を求めていた舌は物足りなそうに唾液を分泌する。しかし、男の命令だからと波折は渋々ペニスを口から引き抜いて、ベッドの上にあがった。横になるように促されると、ころんとベッドの上に転がってみせる。
「そういえば……神藤くん、例のサイトみつけちゃったんだって? どうやってみつけたのかな。そんな有名サイトじゃないと思うんだけど」
「……慧太がみせてたので、たぶん彼から」
「あー……鑓水くんねえ……あの子はちょっとこわいなあ」
「怖い?」
「おじさんの勘だよ」
「……別に慧太は……いつもヘラヘラしているし警戒する必要も……」
「そうかな」
男は部屋の隅の整理用ボックスからビデオカメラをとり出した。そして、三脚をたててカメラをベッドに向けて固定する。
「こうして配信している動画を、どういう目でみているんだろうね、神藤くんと鑓水くんは」
「……ただの娯楽として、」
「神藤くんはそうかもしれないねー」
カメラのスイッチをいれて、画面に波折が映ったことを確認すると、ふ、と笑ってみせる。
「まあとりあえず。今日の神藤くんのオカズでも撮影しようか」
――しばらく、そうしてじっとしていれば、ドアチャイムがなる。
波折はガバッと起き上がって駆けるようにして玄関へ向かっていった。扉を開ければ――待ち望んでいた「彼」がそこに立っている。
「やあ、波折」
「……ご主人様」
波折は彼を中にいれると扉を締める。そして、その胸に飛び込むようにして抱きついた。
「波折……早急だな、そんなに俺に抱いて欲しかった?」
「はい……ご主人様、早く……」
波折の切羽詰まったような声に……男はにっこりと微笑んだ。そして、波折の後頭部を掴むと、噛み付くようにキスをする。
「んっ……ん、……」
口付けられて、波折の脚ががくがくと震えだした。顔を真っ赤に染めて、縋りつくように男の背を掻き抱く。
「あ……」
唇が離れていくと、波折は名残惜しそうな声を漏らした。男の唇を追うように、波折の薄く開かれた唇からは舌がちらりと垣間見えている。蕩けた波折の表情、キスだけで砕けた腰――男は満足気に笑って、波折の頭を撫でてやる。
「波折、可愛いなあ、おまえ」
男がベッドに座ると、波折はその脚の間に入り込むようにして、床に座り込んだ。そして男のスラックスのファスナーを下げて、でてきたものをためらわずに掴む。
「どうした、今日はだいぶ積極的だな」
「はやく……ご主人様にぐちゃぐちゃにされたくて」
「はは……神藤くんに絆されそうになったからだろ」
「……!」
波折がバッと顔をあげる。瞳を震わせて見上げてくる波折に、男は口角をあげた。何かを言わんとする波折の表情にほくそ笑み、そして、その頭を掴んで亀頭をその唇に押し付ける。
「あの子に情が移っちゃって、もっと仲良くしたいなんて思っちゃって。でもそれはダメだから、俺に抱かれて忘れたい……そんなところかな? 波折クン」
「んっ……」
「いいんだって、そんなことしなくたって。存分に神藤くんと仲良くしてこいよ。っていうか付き合ってみれば? あの子波折のこと好きそうだし」
「んー、……」
男の言葉に波折がふるふると首を振る。唇は塞がれていて、言葉を発せない。ゆっくりと頭をゆすられて、咥内をペニスが掻き回している。
「んっんっ……」
男はしばらく波折の頭を掴んでいたが、やがてぱっと手を離してやる。しかしそれでも、波折はペニスを吐き出すことはなかった。自らちゅうちゅうと蜜をせがむようにそれに吸い付き、必死に抜き差しをして刺激する。味わうように丁寧にペニスを舐る波折をみて、男は微笑んで波折の頬を撫でてやった。
「波折、美味しい?」
「ん……」
「可愛いね、波折。誰も、こんなおまえを知らないだろうな。憧れの生徒会長様が、チンコ大好きなド淫乱なんて」
男は「おいで、」と波折をベッドの上に誘導する。まだペニスからは先走りもろくにでていなくて、雄の味を求めていた舌は物足りなそうに唾液を分泌する。しかし、男の命令だからと波折は渋々ペニスを口から引き抜いて、ベッドの上にあがった。横になるように促されると、ころんとベッドの上に転がってみせる。
「そういえば……神藤くん、例のサイトみつけちゃったんだって? どうやってみつけたのかな。そんな有名サイトじゃないと思うんだけど」
「……慧太がみせてたので、たぶん彼から」
「あー……鑓水くんねえ……あの子はちょっとこわいなあ」
「怖い?」
「おじさんの勘だよ」
「……別に慧太は……いつもヘラヘラしているし警戒する必要も……」
「そうかな」
男は部屋の隅の整理用ボックスからビデオカメラをとり出した。そして、三脚をたててカメラをベッドに向けて固定する。
「こうして配信している動画を、どういう目でみているんだろうね、神藤くんと鑓水くんは」
「……ただの娯楽として、」
「神藤くんはそうかもしれないねー」
カメラのスイッチをいれて、画面に波折が映ったことを確認すると、ふ、と笑ってみせる。
「まあとりあえず。今日の神藤くんのオカズでも撮影しようか」
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