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第七章:そのイジワルが嬉しくて
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時々沙良は、登校してすぐに図書室に向かう。他の人よりも早く登校するため朝の時間を持て余している、ということもあるが、朝のしんとした雰囲気の図書室が好き、ということもあるかもしれない。特に目的もなくふらっと立ち寄って、紙の匂いに包まれるのが好きだった。
今日はなんとなく、学術書のコーナーをふらふらとしていた。正直そこまで学術書には興味がないが、いつもみている文芸書とは違った雰囲気があって背表紙を眺めていると楽しい。ぼーっとしながら色々な本のタイトルを堪能していた、そのとき。
「お、神藤」
「……鑓水先輩?」
とん、と肩を叩かれて小声で名前を呼ばれた。驚いて振り返ってみれば――そこにいたのは、鑓水。図書室に彼がいること自体に驚いたというのに……その手に持っていた本をみて沙良は驚愕した。
「鑓水先輩って……そういう本読むんですか……?」
「……今頭ン中で俺のこと馬鹿にしただろ」
「し、してないです、してない!」
鑓水の手に持たれていたのは、いつぞや学会で発表された魔術についての報告レポート。沙良でさえ難しすぎて読む気もおきないそれを、この金髪ピアスの男が読むとは思えなくて、びっくりしてしまったのだ。……考えてみれば副会長なのだから成績はかなり優秀で。ただ、どうにも彼は素行の悪さが印象強い。
「あ、そうだ神藤、今から暇?」
「え、はあ、まあ」
「ちょっと深い話でもしようぜ。おまえしかたぶん話せない」
「……?」
に、と鑓水は笑ってカウンターにレポートを持って行ってしまった。鑓水とふたりきりでちゃんと話したことはあまりなかったため、仲良くなれる良い機会かな、と沙良は少しだけ心が踊った。
今日はなんとなく、学術書のコーナーをふらふらとしていた。正直そこまで学術書には興味がないが、いつもみている文芸書とは違った雰囲気があって背表紙を眺めていると楽しい。ぼーっとしながら色々な本のタイトルを堪能していた、そのとき。
「お、神藤」
「……鑓水先輩?」
とん、と肩を叩かれて小声で名前を呼ばれた。驚いて振り返ってみれば――そこにいたのは、鑓水。図書室に彼がいること自体に驚いたというのに……その手に持っていた本をみて沙良は驚愕した。
「鑓水先輩って……そういう本読むんですか……?」
「……今頭ン中で俺のこと馬鹿にしただろ」
「し、してないです、してない!」
鑓水の手に持たれていたのは、いつぞや学会で発表された魔術についての報告レポート。沙良でさえ難しすぎて読む気もおきないそれを、この金髪ピアスの男が読むとは思えなくて、びっくりしてしまったのだ。……考えてみれば副会長なのだから成績はかなり優秀で。ただ、どうにも彼は素行の悪さが印象強い。
「あ、そうだ神藤、今から暇?」
「え、はあ、まあ」
「ちょっと深い話でもしようぜ。おまえしかたぶん話せない」
「……?」
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