スイートアンドビターエゴイスト〜淫乱生徒会長の調教日記〜

うめこ

文字の大きさ
89 / 357
第九章:青と深淵

4(1)

 沙良は勢い良く自分の部屋まで走って行って――波折を引っ張り込むと、扉の鍵をしめた。波折は部屋についた瞬間にがくりと座り込んでしまって、過呼吸かと見紛うほどに荒く息を吐く。


「波折先輩、がんばった、波折先輩よく頑張ったよ!」


 沙良は波折の背をさすりながら、激励の言葉を送ってやった。小さなチョコレートを一粒食べただけでもおかしくなってしまう波折は、やはりあの量のガトーショコラを食べてしまって大変なことになっている。よくこんな状態なのに夕紀の前ではなんでもないようなふりができたと、沙良は感心してしまった。


「さらっ……さら、……!」

「よしよし、波折先輩……もう俺しかみてませんからね、安心してください」

「抱いて……さら、抱いて、お願い……抱いて……」

「……」


 すっ、と沙良は精神統一をする。ぎゅっと抱きついてきて「抱いて」と懇願してくる波折。しかしこれはチョコレートによる作用であって、一時的なものだ。波折には鑓水という彼氏がいて、ここで波折を抱いたら自分は間男になってしまう。

 でも……


「お願い……お願いします……抱いて、抱いてください……沙良……」


 がくがくと身体を震わせ身体を丸めてしまって、額を床にこすりつけながらお願いしてくる波折。涙をながし、嗚咽をあげ……こんなにも必死に求められて、沙良の理性は崩壊寸前だった。


「さら……さら……!」

「……ッ」


 ひどく、苦しそうだった。これは――抱くんじゃなくて、波折を楽にしてあげるだけ。沙良はそう自分に言い聞かせて……波折を抱きかかえ、ベッドまで運んでいった。


「あっ……」


 波折をベッドに寝かせてあげると、沙良に身を委ねるように彼はくたりと沙良を見上げてきた。はあはあと波折が息をすれば、その胸が上下する。白い肌は蒸気してほんのりと紅く染まり、とてつもない色香を発していた。


「さら……」

「……どこ、触ればいいですか」

「さらの、好きなところ……」


 ぐ、と沙良は生唾を飲み込む。本当に触れていいのか、そんな迷いがぐるぐると頭のなかに浮かんでくるが、もう引き返せない。波折のカーディガンを脱がせてやって、シャツ一枚にしてやる。そうすればぽつんと固くなった乳首がシャツの下で存在を主張していて、沙良はかあっと顔を赤らめた。ゆっくりとシャツの上から乳首に指を這わせて……乳頭を、くるくると円を描くように撫でてみる。


「あっ……あっ……」


 ぴくん、ぴくん、と波折の腰が跳ねた。波折は一切の抵抗を示さず、ただ沙良から与えられる刺激を享受している。うっとりと目を閉じて、その唇から秘めやかな声を零してゆく。


「波折先輩……気持ちいい……?」

「ん……きもちいい……もっと乳首触って……」


 そのままシャツの上から、乳首をつまむ。揉むように、くにくにと指先でその突起をこねくりまわせば、波折が手を口にあててはくはくと息をした。「もっと、もっと……」と呟きながら、波折は脚をもじもじとこすり合わせる。すさまじいほどに淫靡な波折の姿に、酩酊感のようなものを覚えて、沙良はきゅ、と唇を噛んだ。


「波折先輩……」


 波折が悶えるたびにちらちらとシャツがめくれて肌が覗く。……目に毒だ。沙良ははあ、と息を吐いて――波折の服を脱がしにかかった。ベルトを外し、下衣を脱がせてゆく。下着を脱がせたとき……沙良は息を飲んだ。下着が、粘質の液体でびしょぬれになっていて、糸をひいている。ふる、と姿をみせた波折のペニスが、だらだらとカウパー液を流していた。


「先輩……ほんとうに、やばかったんだね……」

「沙良……」


 波折の下腹部全体が、てらてらと濡れている。あんまりにも卑猥なそれに、思わず沙良のものも勃ってしまった。


「さら、……さらも、脱いで……」

「えっ……」

「さら……俺だけ、なんていやだから……」

「……こ、の」


 こっちの気持ちも知らないで! そう悪態をつきたくなったが、波折を脱がせたのはこっち。ついでにいえばこのままだと下着のなかにだしてしまいそうだ。それはさすがに避けたいため、沙良もさっと服を脱ぐ。下だけ脱ぐのはなんとなく不格好か、と思ったからやけになって裸になってやった。


 沙良が裸になって波折を見下ろせば、彼はぽーっとした顔で見上げてくる。あんまり裸をみられたくはない。制服の上からはかるだけではあるが、鑓水のほうが絶対にいい体をしているだろうから。

 男として体格で負けるのはなんとなく情けなくて、波折にじろじろと裸をみられることに抵抗を覚える。しかし、波折は馬鹿にするわけでもなく、嬉しそうな顔をして言うのだ。


「沙良のからだ……」


 波折がぺた、と沙良の胸に触れる。残念ながらそこまで筋肉はついていない……が、それでも波折はうっとりとした表情を浮かべて沙良の身体を堪能している。


「さら、抱いて」

「うおっ」


 ぎゅっと波折が背に腕を回して、抱きついてきた。沙良はバランスを崩しそのまま波折にのしかかってしまったが、ばふ、と勢い良く波折の上に飛び込んだ瞬間に波折が「んっ」と鼻にかかるような甘い声をあげた。

 耳元で、はあ、と波折が熱い吐息をこぼす。これはもしや……他人の身体に発情しているのだろうか。これからこの人に抱かれるのだ、と興奮している。それを感じ取ってしまった沙良は、ぐ、と下腹部が猛るのを感じた。

 ――やばい、抱きたい。波折先輩とひとつになりたい。

 でも……でも。だめだ、心が繋がっていないのに、セックスなんて。


「ごめんね、波折先輩……」


 沙良は波折のことを掻き抱くと、波折の耳にキスを落とす。ぴく、と震えた波折に、こめかみ、まぶた、頬……と優しくキスをしていった。
感想 3

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科 空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する 高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体 それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった 至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する 意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク” 消える教師 山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。