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第十一章:彗星のように
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校舎をでたころには、外は真っ暗だった。もうJSの生徒も残っていないらしい。
沙良と波折は初めて二人で一緒に帰った。誰にも見られていないかな、と手を繋いで歩いた。
相変わらず、会話はあまり弾まなかった。ぽつぽつと沙良が言葉を発して波折が答える。そんな会話のスタイルだけれども、楽しかった。波折がもっとくっつきたそうにしているのが可愛くて、でもさすがに、とそれは我慢した。時折目が合えばキスをしたくなる衝動に駆られた。
そうこうして、あっという間に駅についてしまう。駅までつくと、さすがに人がそれなりにいた。手は離して、沙良は名残惜しそうに波折に話しかける。
「今日は、ここでさようならですね」
「……うん」
「……帰ったら、鑓水先輩が家にいるんですか?」
「……うん」
波折と鑓水が半同棲状態であることを知っている。どんどん鑓水に差をつけられてしまうのだと思うと悔しくて仕方がない。
「……いつか、波折先輩に好きって言わせますからね。俺のことしか見れないようになって欲しい」
「……うん」
「波折先輩……」
しかし自分たちは付き合っているわけではない。だから、波折は今まで通りほかの人にも抱かれるだろう。沙良はそれをちゃんと承知していた。悔しいとは思ったが、波折を普通の恋愛の基準でみるものではないように感じた。「ご主人様」に調教済みにされた波折は、恋をするということすらわかっていないようにみえる。でも、沙良の好意を受け止めただけ、波折は少し変わったのだ。このまま、自分の恋人になってくれないかな、なんて沙良は思う。
沙良は軽くあたりを見渡して、自分たちを見ている者がいないことを確かめると、波折の両頬を掴んでキスをした。ぴく、と震えながらも、波折はそれに応える。
「波折先輩……好きです」
「ん……」
「これからも、ずっと想いを伝え続けます。波折先輩。大好きです」
電車がやってくる音が聞こえる。別れは名残惜しいが、もう時間だ。波折が駆けてホームへあがっていく様子を、沙良はじっと見守っていた。
沙良と波折は初めて二人で一緒に帰った。誰にも見られていないかな、と手を繋いで歩いた。
相変わらず、会話はあまり弾まなかった。ぽつぽつと沙良が言葉を発して波折が答える。そんな会話のスタイルだけれども、楽しかった。波折がもっとくっつきたそうにしているのが可愛くて、でもさすがに、とそれは我慢した。時折目が合えばキスをしたくなる衝動に駆られた。
そうこうして、あっという間に駅についてしまう。駅までつくと、さすがに人がそれなりにいた。手は離して、沙良は名残惜しそうに波折に話しかける。
「今日は、ここでさようならですね」
「……うん」
「……帰ったら、鑓水先輩が家にいるんですか?」
「……うん」
波折と鑓水が半同棲状態であることを知っている。どんどん鑓水に差をつけられてしまうのだと思うと悔しくて仕方がない。
「……いつか、波折先輩に好きって言わせますからね。俺のことしか見れないようになって欲しい」
「……うん」
「波折先輩……」
しかし自分たちは付き合っているわけではない。だから、波折は今まで通りほかの人にも抱かれるだろう。沙良はそれをちゃんと承知していた。悔しいとは思ったが、波折を普通の恋愛の基準でみるものではないように感じた。「ご主人様」に調教済みにされた波折は、恋をするということすらわかっていないようにみえる。でも、沙良の好意を受け止めただけ、波折は少し変わったのだ。このまま、自分の恋人になってくれないかな、なんて沙良は思う。
沙良は軽くあたりを見渡して、自分たちを見ている者がいないことを確かめると、波折の両頬を掴んでキスをした。ぴく、と震えながらも、波折はそれに応える。
「波折先輩……好きです」
「ん……」
「これからも、ずっと想いを伝え続けます。波折先輩。大好きです」
電車がやってくる音が聞こえる。別れは名残惜しいが、もう時間だ。波折が駆けてホームへあがっていく様子を、沙良はじっと見守っていた。
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