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第二部 蘭から薔薇へ 第二章
立花真希と中森紗季
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和希とツカサは稲垣に責められながら何度も失神してしまった。
そして疲れ果てて動けない二人を彦丸と康弘が運び、座敷牢に転がされた。
和希とツカサの姿は白いハイソックスを履いた裸。
座敷牢に鍵が掛けられて、彦丸と康弘が笑いながら去っていくと、和希はヨロヨロと身体を起こして、まだ動けないツカサの身体を抱いた。
「ツカサ…お話出来る?」
ツカサは涙に濡れた瞳で和希を見あげた。
「和希…様…『涙』」
「ツカサ…動ける?」
するとツカサは弱々しく首を振る。
「和希…様…僕たちは…もう…この地獄からは…逃れられないのですね…
もう…僕は…耐えられません…『涙』
だから…和希様…ごめんなさい…」
和希はツカサが何を訴えているかを理解した。
もはやツカサの身体と心は限界に達している。
そして非力な自分はもうツカサを助け出す事も出来ない。
和希は優しく微笑む。
それは今までツカサに見せた事も無い程の哀しい笑顔だった。
「ツカサ…ごめんね…僕が非力だからツカサを助けられなかった。
僕ももう限界だよ。
だから二人で手を繋いでこの地獄から去ろうよ。
最後の方法だけどね。」
ツカサは瞳を見開いて和希を見やる。
そうか!和希様も決意してくれたんだ。
「和希様…僕も和希様と永遠に…どこまでもついて…行きます。
たとえ…地獄でも…『涙』」
すると和希は苦笑する。
「ツカサ…地獄には行かないよ…僕たちは何も悪い事はしてないんだ。
一緒に天国への階段を登ろうよ…『涙』」
「ああ…和希様…『涙』」
「ツカサ…愛してる…僕は誰よりもツカサを愛してる…『微笑』」
和希はツカサに唇を重ねていく。
ツカサもそれに応えた。
二人の美少年奴隷は涙を流しながら、互いの体温を確かめ合いディープキスを重ねた。
二人の瞳からは諦観の涙が溢れ出ている。
僕たちは…もう…駄目なんだ…
ああ…神様…せめて最後くらいは…『哀涙』
ーーーーー
ここはトパーズこと中森紗季が宿泊しているホテル。
ホテルの1階ラウンジのカフェで紗季と真希が和希救出に関しての相談をしていた。
紗季は大手外資系企業に勤めていて、まずは情報を集める事にしたのだ。
そのためにネットに詳しいアンバーこと隅田明奈にも協力を仰ぎ、稲垣太蔵のデータを色々と集めていた。
クールな紗季はノートパソコンを操作している。
「なるほど、稲垣は地元でもかなりの名士なのね。
この地盤の新進気鋭の若手政治家山縣圭介の後援会会長も勤めている。
地元の暴力団とも親交が有るか。
確かに厄介な相手よね。」
ノートパソコンを見ながら紗季は眉をしかめた。
真希は無謀にも地元の権力者稲垣太蔵を相手にしようとしているのだ。
地元の暴力団にも顔が利く稲垣がもし真希の動きに気づいたら真希は手酷い目。
下手すれば拉致られて売り飛ばされるか、もしくは最悪消されてしまうかもしれない。
紗季がパソコンで見た情報で8年前に稲垣と地元の県議の癒着を探っていたフリージャーナリストが謎の事故死を遂げていた。
ダム工事に絡む癒着を暴こうとしたのだが、何故かダムに向かい転落事故で亡くなったらしい。
他にも地元では稲垣絡みと思われる自殺などの不審死を疑われる事件が数件発生していた。
「サファイア、いえ真希さんだったわね。
あなたが和希を愛しているのは分かったけど、稲垣はかなり厄介な相手よ。
女子高生一人消すくらいはなんとも思わない奴よ。
正直私もあまり関わり合いたくないわね。
悪い事は言わない。
諦めなさい。人には出来る事に限界が有るのよ。
ましてやあなたはただの高校生なんだから。」
諄々と真希を諭す紗季。
しかし真希は…
燃える様な瞳で紗季を見つめた。
「確かに私はただの高校生です。
でも愛する和希がこのままでは殺されてしまう。
私の目の前で和希は逆さ吊りにされて拷問されていたんですよ。
それにツカサ君。
和希が愛してる少年ですが、酷く殴る蹴るされたのか傷だらけでした。
私は愛する恋人を黙って殺されるのを見てるほどお人好しじゃない!
稲垣とあの家にいる奴らは絶対に許さない!
でも紗季さんを巻き込む訳にはいかないわ。
だから…ありがとうございました。
あとは私一人で単独で戦います!
たとえ殺されてしまっても和希を見捨てたら…
私は…自分が許せなくなります…『涙』」
真希は真っ直ぐに紗季を見やると、そのままカフェを出て行こうとした。その時。
「待ちなさい!あなた一人で何が出来るの?
犬死するだけよ!」
「じゃあどうしろと言うの?
黙って泣き寝入りをしろって言うの?『怒声』」
真希は燃える様な瞳で紗季を見やる。
紗季は苦笑しながら右手をヒラヒラと振った。
「違うわよ。あなた一人では無理だって事。
でも協力者がいれば違ってくる。」
「協力者…誰なんですか?」
「私よ。真希さんの覚悟に敬意を持って私が協力するわ。
それにアンバーやルビー、パールにも声を掛けてみましょう。
アンバーは高校生だけど、実はネット社会ではかなり有名なハッカーなのよ。
ルビーは大学生だから巻き込む訳にはいかないけどね。
パールも実は横浜ではかなりの有名人でね。
不良仲間に顔が利くのもあるけど、実は…
まあこれは今は言わないでおきましょう。
きっと知ったらびっくりしちゃうと思うけど。」
「紗季…さん!
いいんですか?本当に私に力を貸して…くれるんですか?『涙』」
「もちろん!私があなたの参謀になってあげる。」
真希は泣きながら紗季に縋り付いた。
そして紗季の胸で泣き続ける。
紗季はそんな真希を優しく抱きしめて頭を優しく撫でる。
カフェの客はそんな紗季と真希の姿を見て唖然としていた。
ここに和希を助け出す為のチームが結成された❗️
そして疲れ果てて動けない二人を彦丸と康弘が運び、座敷牢に転がされた。
和希とツカサの姿は白いハイソックスを履いた裸。
座敷牢に鍵が掛けられて、彦丸と康弘が笑いながら去っていくと、和希はヨロヨロと身体を起こして、まだ動けないツカサの身体を抱いた。
「ツカサ…お話出来る?」
ツカサは涙に濡れた瞳で和希を見あげた。
「和希…様…『涙』」
「ツカサ…動ける?」
するとツカサは弱々しく首を振る。
「和希…様…僕たちは…もう…この地獄からは…逃れられないのですね…
もう…僕は…耐えられません…『涙』
だから…和希様…ごめんなさい…」
和希はツカサが何を訴えているかを理解した。
もはやツカサの身体と心は限界に達している。
そして非力な自分はもうツカサを助け出す事も出来ない。
和希は優しく微笑む。
それは今までツカサに見せた事も無い程の哀しい笑顔だった。
「ツカサ…ごめんね…僕が非力だからツカサを助けられなかった。
僕ももう限界だよ。
だから二人で手を繋いでこの地獄から去ろうよ。
最後の方法だけどね。」
ツカサは瞳を見開いて和希を見やる。
そうか!和希様も決意してくれたんだ。
「和希様…僕も和希様と永遠に…どこまでもついて…行きます。
たとえ…地獄でも…『涙』」
すると和希は苦笑する。
「ツカサ…地獄には行かないよ…僕たちは何も悪い事はしてないんだ。
一緒に天国への階段を登ろうよ…『涙』」
「ああ…和希様…『涙』」
「ツカサ…愛してる…僕は誰よりもツカサを愛してる…『微笑』」
和希はツカサに唇を重ねていく。
ツカサもそれに応えた。
二人の美少年奴隷は涙を流しながら、互いの体温を確かめ合いディープキスを重ねた。
二人の瞳からは諦観の涙が溢れ出ている。
僕たちは…もう…駄目なんだ…
ああ…神様…せめて最後くらいは…『哀涙』
ーーーーー
ここはトパーズこと中森紗季が宿泊しているホテル。
ホテルの1階ラウンジのカフェで紗季と真希が和希救出に関しての相談をしていた。
紗季は大手外資系企業に勤めていて、まずは情報を集める事にしたのだ。
そのためにネットに詳しいアンバーこと隅田明奈にも協力を仰ぎ、稲垣太蔵のデータを色々と集めていた。
クールな紗季はノートパソコンを操作している。
「なるほど、稲垣は地元でもかなりの名士なのね。
この地盤の新進気鋭の若手政治家山縣圭介の後援会会長も勤めている。
地元の暴力団とも親交が有るか。
確かに厄介な相手よね。」
ノートパソコンを見ながら紗季は眉をしかめた。
真希は無謀にも地元の権力者稲垣太蔵を相手にしようとしているのだ。
地元の暴力団にも顔が利く稲垣がもし真希の動きに気づいたら真希は手酷い目。
下手すれば拉致られて売り飛ばされるか、もしくは最悪消されてしまうかもしれない。
紗季がパソコンで見た情報で8年前に稲垣と地元の県議の癒着を探っていたフリージャーナリストが謎の事故死を遂げていた。
ダム工事に絡む癒着を暴こうとしたのだが、何故かダムに向かい転落事故で亡くなったらしい。
他にも地元では稲垣絡みと思われる自殺などの不審死を疑われる事件が数件発生していた。
「サファイア、いえ真希さんだったわね。
あなたが和希を愛しているのは分かったけど、稲垣はかなり厄介な相手よ。
女子高生一人消すくらいはなんとも思わない奴よ。
正直私もあまり関わり合いたくないわね。
悪い事は言わない。
諦めなさい。人には出来る事に限界が有るのよ。
ましてやあなたはただの高校生なんだから。」
諄々と真希を諭す紗季。
しかし真希は…
燃える様な瞳で紗季を見つめた。
「確かに私はただの高校生です。
でも愛する和希がこのままでは殺されてしまう。
私の目の前で和希は逆さ吊りにされて拷問されていたんですよ。
それにツカサ君。
和希が愛してる少年ですが、酷く殴る蹴るされたのか傷だらけでした。
私は愛する恋人を黙って殺されるのを見てるほどお人好しじゃない!
稲垣とあの家にいる奴らは絶対に許さない!
でも紗季さんを巻き込む訳にはいかないわ。
だから…ありがとうございました。
あとは私一人で単独で戦います!
たとえ殺されてしまっても和希を見捨てたら…
私は…自分が許せなくなります…『涙』」
真希は真っ直ぐに紗季を見やると、そのままカフェを出て行こうとした。その時。
「待ちなさい!あなた一人で何が出来るの?
犬死するだけよ!」
「じゃあどうしろと言うの?
黙って泣き寝入りをしろって言うの?『怒声』」
真希は燃える様な瞳で紗季を見やる。
紗季は苦笑しながら右手をヒラヒラと振った。
「違うわよ。あなた一人では無理だって事。
でも協力者がいれば違ってくる。」
「協力者…誰なんですか?」
「私よ。真希さんの覚悟に敬意を持って私が協力するわ。
それにアンバーやルビー、パールにも声を掛けてみましょう。
アンバーは高校生だけど、実はネット社会ではかなり有名なハッカーなのよ。
ルビーは大学生だから巻き込む訳にはいかないけどね。
パールも実は横浜ではかなりの有名人でね。
不良仲間に顔が利くのもあるけど、実は…
まあこれは今は言わないでおきましょう。
きっと知ったらびっくりしちゃうと思うけど。」
「紗季…さん!
いいんですか?本当に私に力を貸して…くれるんですか?『涙』」
「もちろん!私があなたの参謀になってあげる。」
真希は泣きながら紗季に縋り付いた。
そして紗季の胸で泣き続ける。
紗季はそんな真希を優しく抱きしめて頭を優しく撫でる。
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