15 / 59
15話 夜のひと時
しおりを挟む
「レッツパーティー!」
夕食後、各々がお風呂に入り、お楽しみのゲームパーティーが始まった。
夕食時、自分達で作ったカレーを頬張りながら、巧と沙耶香はおんぶについて色々と質問してきた。その事について興味津々の様子で、ずっと僕への質問が止まなかった。
「女の子をおんぶした感想は?」
「軽すぎて驚いた。」
「えー、そんな事。もっとおっぱいに興奮したとかないの?」
「何でその答えを沙耶香が期待してんだよ。」
「だって、私にもあるもの。葵ちゃんのおっぱいの感触にね。」
「それは、二人で風呂に入ってる時にでもやってくれ。」
沙耶香って本当に学級委員長だよな。時々本気で疑いたくなるんだよね。
「葵ちゃんはもう足大丈夫なの?」
「うん。やっぱり歩くのに支障はあるけどね。まあ、それ以外なら何ともないよ。」
「困ったら翔太を頼れば良いからね。」
「何でも言えよ。遠慮はいらないからさ。」
「うん。その時は力貸してね。」
ボケたりまともな話をしたりで、なんだかんだ夕食中は会話も盛り上がり、楽しい時間を過ごせたことは間違いなかった。
各々がお風呂を済ませて、少し髪の毛が湿っている状態で、僕らはコントローラーを手に取りパーティーゲームを始めた。
「俺が適当に設定するな。」
巧が率先してゲームのルールを作って、終わると、順番やキャラクターを決めていく。そして、ゲームスタート。全員が時間を忘れて大きくリアクションをしたり、叫んだり。どこか青春の一ページを作り上げているような気がした。
パーティーゲームが終わっても夜はまだまだ続く。元々別荘にあったゲームや各々の各家から持ってきた物まで、手当たり次第に遊んでいった。
そして、気づけば夜の十二時。僕以外の三人は、目が虚ですぐにでも寝たいようだった。僕は行きの車の中で、十分な睡眠をとったようで、目が冴え渡っていた。
とりあえず僕も布団に入り、睡魔が来るのを待った。しかし、一向に現れる気配もなく、すぐに起き上がった。そして自室から出ると、僕は玄関に向かった。
「翔太? どこ行くの?」
声の主は葵だった。片足だけで歩いてここまできたらしい。
「おいおい、無理すんなって。眠れなさそうだから散歩しにいくだけだよ。」
「私も連れてって。」
「そんな目が座ってる人を連れてはいけません。」
今にも寝そうじゃないか。もしかして今話しているのも、明日の朝には記憶にないんじゃないか?
「私を一人にしないで。翔太がいないと不安で仕方がないから。」
やっぱり可愛いな。うちの同居人は、いつでも可愛いよ。抱きしめちゃいたいくらいだ。
「分かったよ。じゃあまたおぶるから行くぞ。」
「うん。やっぱり君は良い人だよ。」
「はいはい。ありがとう。」
僕は再びおんぶをして、玄関から別荘を後にした。僕はある場所を目指して歩く。去年巧に教えてもらって、泊まっていた期間は毎日足を運んでいた。
「どこ行くの?」
「着いてからのお楽しみ。」
「いいところ?」
「僕がつまらないところに行くわけないだろ。」
「確かにね。じゃあ楽しみにしてる。」
「そうしててくれ。」
そうして葵は僕の背中で眠ってしまった。よほど眠たかったようで、話終わるのとほぼ同時だった。
今は寝ていてくれ。次、葵が目を開けた時に広がっている景色を見て度肝を抜くことになるから。その時のリアクションだけを残しておいてくれれば何の問題も無いよ。
僕は月明かりが差し込む森林の中を一人静かに歩いていた。背中の女の子は僕にとって軽すぎるほどで、時々背負っていることを忘れるくらいだった。
夕食後、各々がお風呂に入り、お楽しみのゲームパーティーが始まった。
夕食時、自分達で作ったカレーを頬張りながら、巧と沙耶香はおんぶについて色々と質問してきた。その事について興味津々の様子で、ずっと僕への質問が止まなかった。
「女の子をおんぶした感想は?」
「軽すぎて驚いた。」
「えー、そんな事。もっとおっぱいに興奮したとかないの?」
「何でその答えを沙耶香が期待してんだよ。」
「だって、私にもあるもの。葵ちゃんのおっぱいの感触にね。」
「それは、二人で風呂に入ってる時にでもやってくれ。」
沙耶香って本当に学級委員長だよな。時々本気で疑いたくなるんだよね。
「葵ちゃんはもう足大丈夫なの?」
「うん。やっぱり歩くのに支障はあるけどね。まあ、それ以外なら何ともないよ。」
「困ったら翔太を頼れば良いからね。」
「何でも言えよ。遠慮はいらないからさ。」
「うん。その時は力貸してね。」
ボケたりまともな話をしたりで、なんだかんだ夕食中は会話も盛り上がり、楽しい時間を過ごせたことは間違いなかった。
各々がお風呂を済ませて、少し髪の毛が湿っている状態で、僕らはコントローラーを手に取りパーティーゲームを始めた。
「俺が適当に設定するな。」
巧が率先してゲームのルールを作って、終わると、順番やキャラクターを決めていく。そして、ゲームスタート。全員が時間を忘れて大きくリアクションをしたり、叫んだり。どこか青春の一ページを作り上げているような気がした。
パーティーゲームが終わっても夜はまだまだ続く。元々別荘にあったゲームや各々の各家から持ってきた物まで、手当たり次第に遊んでいった。
そして、気づけば夜の十二時。僕以外の三人は、目が虚ですぐにでも寝たいようだった。僕は行きの車の中で、十分な睡眠をとったようで、目が冴え渡っていた。
とりあえず僕も布団に入り、睡魔が来るのを待った。しかし、一向に現れる気配もなく、すぐに起き上がった。そして自室から出ると、僕は玄関に向かった。
「翔太? どこ行くの?」
声の主は葵だった。片足だけで歩いてここまできたらしい。
「おいおい、無理すんなって。眠れなさそうだから散歩しにいくだけだよ。」
「私も連れてって。」
「そんな目が座ってる人を連れてはいけません。」
今にも寝そうじゃないか。もしかして今話しているのも、明日の朝には記憶にないんじゃないか?
「私を一人にしないで。翔太がいないと不安で仕方がないから。」
やっぱり可愛いな。うちの同居人は、いつでも可愛いよ。抱きしめちゃいたいくらいだ。
「分かったよ。じゃあまたおぶるから行くぞ。」
「うん。やっぱり君は良い人だよ。」
「はいはい。ありがとう。」
僕は再びおんぶをして、玄関から別荘を後にした。僕はある場所を目指して歩く。去年巧に教えてもらって、泊まっていた期間は毎日足を運んでいた。
「どこ行くの?」
「着いてからのお楽しみ。」
「いいところ?」
「僕がつまらないところに行くわけないだろ。」
「確かにね。じゃあ楽しみにしてる。」
「そうしててくれ。」
そうして葵は僕の背中で眠ってしまった。よほど眠たかったようで、話終わるのとほぼ同時だった。
今は寝ていてくれ。次、葵が目を開けた時に広がっている景色を見て度肝を抜くことになるから。その時のリアクションだけを残しておいてくれれば何の問題も無いよ。
僕は月明かりが差し込む森林の中を一人静かに歩いていた。背中の女の子は僕にとって軽すぎるほどで、時々背負っていることを忘れるくらいだった。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
【完結】恋人にしたい人と結婚したい人とは別だよね?―――激しく同意するので別れましょう
冬馬亮
恋愛
「恋人にしたい人と結婚したい人とは別だよね?」
セシリエの婚約者、イアーゴはそう言った。
少し離れた後ろの席で、婚約者にその台詞を聞かれているとも知らずに。
※たぶん全部で15〜20話くらいの予定です。
さくさく進みます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる