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34話 ワクワクの飛行機
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「みんな、出席確認して。」
学年主任が各学級委員長にそう指示を飛ばしていた。偉そうにポケットに手を突っ込みながら、声を出した。
「2年3組全員揃ってます。」
「よし、友部戻って良いぞ。」
僕は沙耶香が戻ってくるのを確認して言った。
「お疲れ、沙耶香。」
「全然疲れるような事はしてないわよ。それより、自主行動どこ行くか決めたの?」
「とりあえず葵と話し合って決めては見たけど、二人がどう思うか分からないから、感想をもらいたいんだけど。」
僕は二人で作り上げたノートを二人に見せた。日程的には3日目に班別自主行動がある。範囲として国際通り商店街とその周辺となっていた。
「私は全然大丈夫よ。4人でならどこでも楽しいと思うからさ。」
「確かにな。しかもこの計画もよく作り込められてるな。さすが葵ちゃんだよ。」
「でしょ。よかった。時間をかけた甲斐があったね。」
巧や、僕も結構頑張ったぞ。別に訂正するのも空気壊すから言わないけどさ、葵と同じくらい働いたんだけどね。
「今から飛行機乗るけどマナー守って乗ってよ!」
担任はそう声をかけると順番に生徒たちを飛行機の搭乗口まで誘導していた。
荷物検査を終え僕らも飛行機に乗った。僕の隣には葵が座り、楽しい空の旅の予感がしていた。数十分後、飛行機は離陸し沖縄に向けて出発した。おもむろに辺りを見渡してみる。楽しげに話している生徒が多く、生徒たちの話声でかき消されぎこちない会話になっていた。
それから、少しずつ浮足立っていた生徒たちも落ち着きを見せ始め、機内での会話もしやすくなっていた。しかし僕は話すことはなく、計画作りに時間をかけ徹夜していたせいで、睡魔が襲ってきた。僕は身をまかせ目を閉じた。
隣の葵は後ろの沙耶香と巧と楽しげに会話をしていた。僕はその会話が断片的に耳に届いていたが決して入ろうとはしなかった。
「僕は目を覚ました。そしてカバンの中から単語帳を取り出すと静かにそれを開いた。」
「せっかくの修学旅行なのに、ここでも勉強?」
「できるときにやっておいたほうがいいからね。夜になったらどうせ遊ぶんだし。今のうちにやっておいたほうがいいよ。」
僕はさやかの呆れた言葉を平然とした口調で言い返した。それっきり僕は口を開くことはなかった。みんなの話し声笑い声が耳に届いていても、僕は混ざろうとせずひたすら単語に目を通した。今だけはどうしても話す気分にはなれなかった。
「もうすぐ着くぞ! 忘れ物ないかちゃんと確認しとけよー!」
機内アナウンスを聞いた僕の担任はそうみんなに注意を促した。
「楽しみだな、沖縄。僕初めて来るんだよー!」
「翔太ってきたことなかったのか?」
「飛行機乗るのも初めてだし、あまり遠出とかしたことないからさ。」
葵の実家に行ったときに乗ったのが初新幹線だったし、初めて関東地方から出た。でもあの頃は今みたいに楽しんでいる場合ではなかったから、ようやく何も考えずに楽しめる時が来たのだ。
飛行機を降りて僕らは観光バスに移動した。そこでも僕の隣は葵だった。修学旅行中は部屋以外でずっと葵と一緒にいられるという事だ。僕は嬉しくてたまらなかった。
それからホテルに移動。そこで荷物を置いて、本格的な修学旅行が幕を開けるのだった。
学年主任が各学級委員長にそう指示を飛ばしていた。偉そうにポケットに手を突っ込みながら、声を出した。
「2年3組全員揃ってます。」
「よし、友部戻って良いぞ。」
僕は沙耶香が戻ってくるのを確認して言った。
「お疲れ、沙耶香。」
「全然疲れるような事はしてないわよ。それより、自主行動どこ行くか決めたの?」
「とりあえず葵と話し合って決めては見たけど、二人がどう思うか分からないから、感想をもらいたいんだけど。」
僕は二人で作り上げたノートを二人に見せた。日程的には3日目に班別自主行動がある。範囲として国際通り商店街とその周辺となっていた。
「私は全然大丈夫よ。4人でならどこでも楽しいと思うからさ。」
「確かにな。しかもこの計画もよく作り込められてるな。さすが葵ちゃんだよ。」
「でしょ。よかった。時間をかけた甲斐があったね。」
巧や、僕も結構頑張ったぞ。別に訂正するのも空気壊すから言わないけどさ、葵と同じくらい働いたんだけどね。
「今から飛行機乗るけどマナー守って乗ってよ!」
担任はそう声をかけると順番に生徒たちを飛行機の搭乗口まで誘導していた。
荷物検査を終え僕らも飛行機に乗った。僕の隣には葵が座り、楽しい空の旅の予感がしていた。数十分後、飛行機は離陸し沖縄に向けて出発した。おもむろに辺りを見渡してみる。楽しげに話している生徒が多く、生徒たちの話声でかき消されぎこちない会話になっていた。
それから、少しずつ浮足立っていた生徒たちも落ち着きを見せ始め、機内での会話もしやすくなっていた。しかし僕は話すことはなく、計画作りに時間をかけ徹夜していたせいで、睡魔が襲ってきた。僕は身をまかせ目を閉じた。
隣の葵は後ろの沙耶香と巧と楽しげに会話をしていた。僕はその会話が断片的に耳に届いていたが決して入ろうとはしなかった。
「僕は目を覚ました。そしてカバンの中から単語帳を取り出すと静かにそれを開いた。」
「せっかくの修学旅行なのに、ここでも勉強?」
「できるときにやっておいたほうがいいからね。夜になったらどうせ遊ぶんだし。今のうちにやっておいたほうがいいよ。」
僕はさやかの呆れた言葉を平然とした口調で言い返した。それっきり僕は口を開くことはなかった。みんなの話し声笑い声が耳に届いていても、僕は混ざろうとせずひたすら単語に目を通した。今だけはどうしても話す気分にはなれなかった。
「もうすぐ着くぞ! 忘れ物ないかちゃんと確認しとけよー!」
機内アナウンスを聞いた僕の担任はそうみんなに注意を促した。
「楽しみだな、沖縄。僕初めて来るんだよー!」
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